田村大臣会見概要

(令和2年12月25日(金) 21:06 ~ 21:23 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
19時からの会見に続いて、急きょ記者会見を開かせていただきました。内容は、新型コロナウイルス感染症のイギリスの変異株の患者が発生をいたしました。本日、新型コロナウイルス感染症の変異株が空港検疫で初めて確認をされましたので発表いたしたいと思います。
 英国から空港に到着した乗客で、検疫により確認された新型コロナウイルス感染症の患者等について国立感染症研究所で検査いたしましたところ、本日、12月25日でありますが、英国において報告された変異した新型コロナウイルス感染症、変異株でありますけれども、これが合計5例確認されました。
 報道機関の皆様方には、ご本人やご家族の特定がされないように、個人情報保護の観点からご配慮いただきますようよろしくお願いいたします。
 対応でございますが、ご承知のとおりこの24日以降はですね、外国人の方々の新規入国を停止させていただき、また、日本人含め日本に在留資格のある方々に関しては出国前72時間以内に検査をし、陰性証明をお持ちいただいて、国内に入っていただくときに検疫で検査をいただくということ、同時に、明日からになりますが、三日間はホテルに滞在し、三日後に検査をしていただいて、陰性ならばそれから自宅等にお戻りをいただく、公共交通機関を使わずにお戻りいただく、という形になります。
 そして、あわせて帰国をいただいてから14日間はご自宅に待機いただくという形になると思います。もちろん健康フォローアップ等を実施いただくということであります。
 明日から、このような対応をすべく準備に入っておりますのでそのように対応してまいりたいと考えております。私からは以上です。

質疑

記者:
この変異のウイルスが、空港で、水際で見つかったということなんですが、これがその国内で広がっている可能性というのは考えられるのでしょうか。
大臣:
基本的には14日間等対応いただいているということでございますから、その間に、療養中に発症をしているものがあれば、そのウイルス等に関して解析をしていくことになろうと思います。
 まだ、結果がでていないという話なんだと思いますが、細かいところまでは私も分かっておりませんし、発症しているかどうかは分かりません。しかし、対応としては、感染拡大しないような対応は今までとってきております。
 しかしながら、更に厳しい対応を今回お願いさせていただく中で、三日後に再度検査をいただくという対応をとらせていただくということであります。
記者:
この変異型が見つかったことについて、国民に呼びかけるということ、国民が取るべき対応というのは、どういうことになるのでしょうか。
大臣:
基本的には英国からお帰りになられる方々が対象になると思います。もちろん南アフリカも、総理から今日記者会見でご報告いただきましたとおり、同じような対応になると思います。
 そういうところから来られる方々に対して、今般の対応と同じ対応をとらせていただくということですので、国内に入ってからも2回検査をして陰性が証明された上で、その後、同じように14日間を療養ということであります。国民の皆様方に何か呼びかけるという意味からすれば、政府としてはそういう対応をしっかりと取っているということです。
 同時に、まだ他の国からの帰国者がどうかに関しては、十分な情報が得られていません。各国でそれぞれ遺伝子解析等をやられているのだと思いますが、そんな中で他の国でかなりの多くの方々がこのような感染の可能性があるということになれば、それは今日総理が仰ったように、更にこの対応を広げていくということも我々として十分対応できるようにすべきと思いますし、その時には迅速に対応してまいりたいと思います。
記者:
今回、国内で初めて変異株の確認がされたということで、まずこのことについての大臣のお受け止めを教えていただきたいということと、あと、明日からの対応をお示しされましたが、今後更なる対策の強化などどのような必要性があるとお考えでしょうか。
大臣:
まず、対策の強化は今申し上げたとおり、まずは世界的に言われております、英国それから南アフリカ、これらに対しては今申し上げたような対応をしっかりととらせていただくということで、国内に感染者の方々が、感染が拡大するというような可能性をなるべくなくしていくということに万全を期したいと思います。
 それから、どういう受け止めかについてですが、英国ジョンソン首相から、英国でかなり広まっているという話もございました。そういう意味からいたしますと、英国から日本に入ってこられる中において、新型コロナウイルスに感染しておられるということで、今回、水際つまり検疫で陽性ということが判明をした方でありますから、その中にこういう変異株の感染者の方がおられるということは十分想定されるということでありますので、我々も早く解析をお願いしてきました。
 その結果、12月18日以降の方に関して早く解析をいただき、そして、新種、要するに変異株であるということが判明した中において、即座に対応させていただくということでありますから、想定の上、対応させてきていただいたということになります。
記者:
今回、確認された方の居住地や容体についてはどのように把握されていますでしょうか。
大臣:
ちょっとそれは、この後、細かく事務方からご報告させていただくと思います。
記者:
今回、国内の流入を防ぐためには、14日間の扱いが重要になると思いますが、この14日間の待機している、実際に本当に待機いただけるのかという担保をどう確保していくのかと、終わった後に更にまたもう1回PCR検査などの再確認などの強化をするというお考えはありますか。
大臣:
ですからこそ、帰国後3日後に、抗原定量検査をやると。要するに空港検疫と同じ検査をやるということです。これはどういうことかと言うと、72時間以内に向こうでまず1回検査をやっていただいて、陰性証明を持ってきた方です。
 ですから、そこで英国からですから、南アフリカもそうでしょうけど、道中で1日くらい時間がかかるわけです。その前に、やはり1日、2日前に検査をやっていると。これで3日。日本に着いて3日。日本に着いて4日目で検査ですから、7日間くらい経ってから検査をやると。
 つまり、必ずしもそうではないかもしれませんが、それ以前に仮に感染していたとすれば、感染から7日後に検査をしているということが、一つ計算上の中では成り立つんだろうと思います。
 よく言われていますが、大体、発症する2日、3日前に検出されるということが多いようであります。すると、14日間という意味からすると、その発症可能性の中で、かなりの間経ってから検査をやった。
 つまり、陰性検査が正しければ陰性である蓋然性がかなり高いであろうと。その上で、更に帰国から14日間であります。これは健康アプリを使えますし、接触アプリ、また位置情報の確認アプリというようなものも入れる中において14日間です。
 これはもちろん、ホテルにいた間も含めてでありますが、療養いただくということでありますので、それで症状が出ないということであれば、ほぼ感染していないということが間違いないのであろうという考えでやっていますので、その上でもう1回PCRなどをやるということは、今のところ想定していません。
記者:
事務方ブリーフィングで事実関係は確認しますが、我が国での国民との接触という観点で、5人が到着してからの行動について、具体的にちゃんと空港で検体を採取しているかとか、今までどこで過ごして、今まで他の方、第三者と接触する機会があったかどうかという点についてお伺いできますか。
大臣:
空港検疫で陽性の方ですから、陽性になった時点で空港がチャーターしている移動手段で、予め契約している療養施設、ホテル等に移動しており、そのときには防護服を着る等の対応をいただいていると思います。
 基本的には、国内に到着した後、検査の後に何らか接触したということは普通は感染をするような形では考えられないと思います。
記者:
現在は5人ともホテルに滞在されているということでしょうか。
大臣:
今ホテルに滞在されていると認識しています。
記者:
国内で初めて確認されて、このウイルス、変異株はどういった特徴を持っているのか、国内でも研究を進めていくことになるのでしょうか。
大臣:
ウイルス自体がどういうものを持っているのかということは、英国のように多くの方々がおられて、どのような臨床の中で、というところまではないので、英国のようにはなかなか難しいのかも分かりませんが、ウイルス自体が検出されれば、そのウイルスに対してのいろいろなウイルス学的な見方ということは研究されると思いますが、詳しくはこの後脇田所長が来られるので、お聞きいただければと思います。
記者:
詳細は後ほどということですが、国籍だけ教えていただけますか。全員日本人なのでしょうか。
大臣:
国籍は、今のところ公表しないという整理だと思います。
記者:
5人とも空港検疫で確認されたということでしょうか。
大臣:
そうです。空港検疫で確認されて陽性ということで、その後感染研で遺伝子を解析したということです。
記者:
先ほど大臣、総理とも面会されてお話されていたかと思いますが、総理からどのような指示がありましたか。
大臣:
しっかりと空港検疫等でまず対応すること。その上で、陰性であったとしても、これは大変申し訳ない話ですが、先ほど申し上げたような3日後の検査を含めた対応をしっかりとやってもらいたいと、なるべく早く対応するように、という指示をもらいました。

(了)