田村大臣会見概要

(令和2年12月4日(金)  13:04 ~ 13:14 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
お待たせいたしました。今日は時間を変えさせていただき申し訳ありませんでした。まず冒頭、私の方から2件ご報告があります。
 1つは『「#広がれありがとうの輪」プロジェクト』についてであります。新型コロナウイルス感染症への対応に携わる医療機関や保健所をはじめとした、色んな方々にご尽力をいただいている訳でありますが、本当に感謝を申し上げたいと思います。
 また国民の皆様にも日々の感染対策についてご協力等をいただいており、重ねて御礼を申し上げます。
 今回、『「#(ハッシュタグ)広がれありがとうの輪」プロジェクト』と題して、感染予防の徹底と、医療従事者をはじめ、感染者やその周囲の方々に対する差別・偏見の解消を図ることを目的としまして、SNSを通じた対話型情報発信プロジェクトを開始することといたしました。賛同いただく組織、個人の皆様とつながり、一丸となり推し進めてまいりたいと考えております。
 具体的には、「感染予防の重要性」や「医療従事者をはじめ身近な人々への感謝の想い」を、各SNS等で「#(ハッシュタグ)広がれありがとうの輪」をつけて投稿いただきたいと思っております。
 表現方法は、文章・写真・動画・音声・イラスト・歌・ダンスなど、可能な方法でいろいろな形で発信いただければとありがたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。

 続きまして、もう1点ご報告を申し上げます。感染拡大をしており、医療機関がいろいろとコロナ等の患者の方々の対応をいただいておりますが、なかなかコロナ禍において、病院を運営する中で財政的に厳しいというお声をいただいております。
 厚生労働省としては、いつも私申し上げているんですが、補正予算や予備費によって、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関に対する病床確保料ですとか、それから診療報酬も引き上げております。更に申し上げれば、院内で感染拡大を予防するための費用という形でもご支援させていただいている訳であります。
 この補正予算や予備費等で約3兆円の予算を確保しているんですが、これがうまく伝わっていないというところがあります。また、都道府県から交付される分もございますから、それがまだ十分に行き渡っていないということもございます。
 こういう場合は手続きの問題もございますので、無利子・無担保等の危機対応融資という形でとりあえずつないでいただいて、その後、こういうような交付金をしっかりと確保いただきたいと思っている訳ですが、なかなかそれがうまく伝わっていないようでありまして、せっかく新型コロナウィルス感染症の患者の方々を受け入れていただいた上で、非常に医療経営が厳しく、結果的に働く方々にも色々なご不安をいただく訳でありますので、この3兆円をしっかりと使っていただいて、私にもいろいろな相談がくるんですが、こちらから「こういう使い方がありますよ」「こういうふうなもので確保できますよ」とお伝えしますと、「それならば、何とか運営できるだけの収入を確保できる」というようなお声もいただくものでありますから、このことについて、各医療機関にそれをちゃんと伝えなければならないというふうに思っておりまして、そこで窓口といいますか、「新型コロナ患者受入医療機関の支援に関する総合相談ダイヤル」を開設いたしました。
 0120-024-700でありまして、本日11時に開設ということで、平日は、9:30~18:00まで、電話の受付をさせていただいております。ここにご連絡をいただければ、どのような支援のメニューがあるかもお伝えさせていただきますし、場合によって、いろいろな状況がそれぞれありますので、なかなかメニューだけ申し上げてもわからないというお声もありますので、その場合には、きめ細かく、こういうようなやり方をすれば、しっかりと資金を確保いただけますよ、というようなことも含めてきめ細かくお手伝いをさせていただきたいと思っております。
 よく医療機関の方々から「なかなか厳しくて運営ができない」というお声もお聞きしますので、是非ともこちらにお電話をいただきますようによろしくお願いいたしたいと思います。
 あらためて医療機関の皆様方には、日頃、新型コロナウイルス感染症に関してご尽力をいただいておりますことに心から御礼申し上げたいと思います。私からは以上でございます。ご質問をいただければと思います。

質疑

記者:
後期高齢者の医療負担について、今詰めの協議を行われていると思います。厚労省として協議するに当たって、最も重要視している点と協議の見通しについてお話いただければと思います。
大臣:
これは前から申し上げておりますけれども、全世代型社会保障検討会議でありますので、全世代型でありますから、高齢者、若い世代、それぞれが必要な負担を分かち合っていただくという中において、若い方々の保険料が上がっているということが一つあります。
 そういうような状況の中で、これからまだ更に上がっていくということが予想されますので、その上がり方を何とか抑えていかなければならないということで、75歳以上の高齢者の方々にも、今まで1割負担だった方々の中にも2割負担をお願いさせていただくと。
 その場合はですね、やはり負担能力に応じて負担をしていただくということになりますから、高齢者の中で、しっかりと負担できるような階層といいますか、そういうところにお願いをしていくというところが非常に重要なポイントでございますので、厚生労働省だけではなく、全世代型社会保障検討会議のほうで検討をしていただいているということであります。
 これからの見通しについては、全世代型社会保障検討会議の方でご議論をいただいた上で、どのような形になってくるかということは見えてくると思っておりますので、そのプロセスというものを厚生労働省としても進めてまいりたいと思っております。
記者:
ファイザーのワクチンについて、年内の出荷目標が当初の半分になったんですが、来年以降の日本への供給に影響はないでしょうか。
大臣:
元々、ファイザー社とは基本合意を結ばせていただいております。その下で、来年前半に向かって必要なワクチンの供給ということをお願いしております。もちろんこれは承認されればという話であります。
 日本ではまだ申請出てきておりませんので、申請が出てきた上で、安全性と有効性をしっかりと確認した上でということでありますから、そういう合意に基づいての供給ということになってくるかと思いますから、ファイザー社とはそういうことを基にこれからも交渉していくという話になるかと思います。
記者:
北海道の旭川市で新型コロナウイルスのクラスターが何件か大規模で発生しております。この中で市からの支援も十分に受けられていないという病院長の声などもあるんですが、厚労省として現状の旭川市の状況をどのように受け止められていて、今後、何か支援のご予定などありますでしょうか。
大臣:
クラスター班等も派遣をいたしております。職員も現地に行っております。併せて、DMAT等も派遣して、感染管理、また診療継続の支援等も行っておりますし、あと、全国13県から看護師の皆様方、計20名ということでありますが、確保して12月1日から順次派遣に入っているということであります。
 できる限り厚生労働省としては各機関と協力、連携しながら、支援をさせていただいております。旭川は旭川で市と地元医療機関それぞれ連携していただきながら、非常に厳しい状況であると思いますけれども、この難局を乗り切っていただきたいと思いますし、我々も更に支援できる部分があれば、しっかりとやってまいりたいと思っております。
記者:
2割負担の話に戻りますが、午前中に自公の両政調会長らと会談されていたかと思いますが、どのようなやりとりがあったのかということと、今公明党との間でまだ隔たりがある状況かと思いますが、このあたり、どのように調整を進めていかれるお考えでしょうか。
大臣:
両党でそれぞれお考えがあられると思います。それをお聞かせいただいたということであります。そういう状況であります。
記者:
今後もまだ調整を続けていかれるということでしょうか。
大臣:
まだ調整の最中ですので、しっかりと調整をさせていただきたいと思っております。
記者:
今夜、全世代型社会保障検討会議がありますが、そこで結論を出すという方針に変わりはないでしょうか。
大臣:
今はそういう日程ですよね、全世代型社会保障検討会議の日程が入っていると思いますので、そういう日程で動いていると思います。

(了)