田村大臣会見概要

(令和2年11月6日(金)  8:35 ~ 8:42 ぶら下がり)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。本日、私から1件ご報告があります。昨日、毎月勤労統計調査の訂正について公表いたしました。今回の事案は、本来、全国調査の集計に含めるべき事業所、79事業所でありますけれども、この調査票について、統計作業に従事する職員の事務処理誤りにより、平成31年1月から令和2年8月まで、集計に含めていなかったものであります。
 この訂正により、現行の労災保険や雇用保険、船員保険のスライド率等にも影響を与えるほか、労災保険について追加給付が発生することにより、国民の皆様にお詫び申し上げます。追加給付が必要な方については、速やかに手続を進めるとともに、現行の保険給付に用いているスライド率等についても適正なものとしていきたいと思います。
 常に正確性を求められる政府統計について、このようなことが発生したことは、大変遺憾であり、今後、こうした事態を生じさせることのないよう、チェック体制を強化するよう、厳しく指示したところであり、再発防止に努めてまいります。改めてお詫び申し上げます。私からは以上であります。

質疑

記者:
毎月勤労統計調査の結果の方なんですけれども、所定外給与などでマイナスが続いていますが、その結果についてのご所感をお願いします。
大臣:
大変申し訳ないという思いでありまして、全体としてこういうようなことが起こったこと自体が、厚生労働省としてしっかりとこういうことが起こらないようチェックをしていかなければならないと思います。
 全体として今回の追加給付自体は約50万円でありまして、労災保険で速やかに追加給付してまいりたいと思います。
記者:
数字の結果の方の、要は所定外給与、コロナが始まってからの。
大臣:
全体の方ですか。
記者:
はい、全体の。
大臣:
それはやはりコロナ等の影響で、所定外労働時間等が減っているということがありまして、そういう意味で全体として現金給与総額の減少に繋がっていると認識しております。
 もちろん働き方改革という部分において、元々、長時間労働是正という道筋があったわけですけれども、急激に下がっているということを考えますとやはり新型コロナウイルス感染症の影響というものをこれは我々としても認識いたしております。
記者:
もう一点。一部報道で児童手当の関係で来年度から特例給付を廃止して、算定基準を変更することで、待機児童解消の財源に充てるという一部報道がでておりますが、こちらの事実関係と検討状況をお願いします。
大臣:
様々な検討を行っておりますけれども、そのようなことを決定したわけではございませんし、いろいろな形の中で以前から児童手当は検討していかなければいけないということで議論はしておりましたけれども、決してそういうことを決定したというわけではございません。
記者:
検討は現在されているのでしょうか。
大臣:
様々な検討をさせていただいております。
記者:
児童手当の特例給付の廃止への大臣の考え方としてはやるべきなのか、それとも慎重であるべきのか、どちらでしょうか。
大臣:
今、予断をもって私がどうと考えているわけではありません。いろいろな方々のご意見がある中で、そういうご意見を参考にしながら、これからいろいろなことを幅広に検討していかなければならないと思っております。
記者:
北海道の感染状況についてなのですが、昨日、初めて100人を超えて国の方でも保健師を札幌市に派遣するということのようですが、北海道で感染が広がった理由と今後、どのような対策が必要になってくるかお考えをお聞かせください。
大臣:
11月5日、昨日ですが119人という数字でありまして、最高の数字がでてきたという形で大変心配しております。飲食店、札幌市中心ですけれども、クラスターが起こっているという話もございまして、そういう意味では2人ほど専門家が派遣されておりまして、厚生労働省から更に3名と、それから1名専門家が送られていると。だから、全体で4名、2名プラス4名、北海道の方に応援に入っているということであります。
 寒さと言いますか、季節的なものが新型コロナウイルスにどういう影響を与えるかということはまだ、エビデンスが完全に確立されているわけではないのですが、ただ、以前から言われていますとおり、非常に気温が下がってきますと、飲食店にしてもそれからご自宅にしても換気というものがどうしてもおろそかになるというか、寒いですから窓等を開けづらくなってくるということがあって、そのようなことが起こりやすくなっているのではないかというのは、専門家の方々からのご意見もあります。
 そういう意味ではやはりしっかりと基本に返ってといいますか、換気をしっかりとやっていただいて手指、手洗いですね、こういうものをしていただきながら、必要なところではマスクをしっかりやっていただくということが重要であろうと思いますし、私自身、非常に危機感を持っておりますので、そういう意味では北海道庁とも連携しながら感染拡大防止、これ以上広がっていかないようないろいろな努力をしてまいりたいと思います。
記者:
後期高齢者の2割負担の関連で伺います。年末にかけてどのように検討を進めていかれるかということと、所得の線引きにあたってはどういった点をポイントにご対応されていくかお考えをお願いします。
大臣:
これはもう以前から、全世代型の社会保障制度の中で、負担能力に応じた負担をお願いしていくということになっておりますが、その負担能力に応じた負担というのは、これは様々なご意見をいただいた上で決定させていただきたいと思っております。
 いずれにいたしましても本年末までに全世代型会議の方で結論を得るということでございますので、それに向かって様々な検討をさせていただきたいと思っております。
 もちろん党の方からもいろいろなご要望といいますかご意見があることは承知しております。

(了)