根本大臣会見概要

(令和元年9月6日(金)11:20 ~ 11:45 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私から、冒頭4点申し上げたいと思います。本日、平成31年4月時点の「待機児童の解消に向けた取組の状況」を公表いたします。待機児童対策は、安倍政権の最重要課題の1つとして取り組んできております。今回、待機児童数が1万6,772人と、前年より3,123人の減少となり、調査開始以来最少の調査結果となりました。一方、私たちが目指すのは、待機児童をゼロにすることです。現在も保育所等に預けられない親御さんがまだまだいらっしゃる事実を真摯に受け止め、引き続き、待機児童解消に向けた取組を推進してまいります。待機児童ゼロを実現するためには、これまでのように全体の数字を見るだけでは足りません。そこで、今回からは、各市町村の待機児童の特性を分析して公表することとしました。そして、自治体への支援の重点化・強化を行います。全国の1,741の自治体のうち、約7割は待機児童がゼロとなっており、待機児童が存在する442自治体については、主に3つのタイプに分けられます。まず、1つ目に、待機児童を大きく減らした自治体です。こうした自治体には、引き続き、保育の受け皿整備や人材確保を支援していきます。2つ目に、申込者が見込みを上回り、待機児童が増加した自治体です。こうした自治体は、ニーズに対応できるよう、受け皿の整備計画を見直し、整備を促進させることが必要です。3つ目に、待機児童数が横ばいの自治体です。こうした自治体については、受け皿整備のほか、保育コンシェルジュを活用したマッチング等も重要となります。厚生労働省としては、待機児童数が増加した自治体を中心に、重点的な支援が必要な自治体を特定してヒアリングを行います。さらに着実な実行を確保するため、新たに、定期的にフォローアップを行ってまいります。こうした取組を進めながら、「子育て安心プラン」に基づき、保育の受け皿確保に取り組んでいきます。次に鹿児島県出水市の女児死亡事案についてであります。鹿児島県出水市で、4歳の女の子、璃愛来ちゃんが亡くなった事件については、痛恨の極みであり、改めて哀悼の意を表します。先日の会見で申し上げたように、厚生労働省からも今月3日に職員を現地に派遣し、関係自治体から聞きとり調査を行いました。本日も調査を継続中ですが、聴取した内容を踏まえ、現時点で、厚生労働省として、本事案について課題だと考える事項と今後の対応策について申し上げます。課題の1点目は、「リスクについての適切なアセスメントの徹底」です。本事案では、幼児一人での夜間の頻繁な外出、転居や家族形態の変化など、リスクが高まる兆候があったにもかかわらず、これを踏まえた適切なアセスメントが行われていなかったと考えます。課題の2点目は、「援助方針に沿った児相の継続的な支援と関係機関の間でのリスク情報共有の徹底」です。本事案は、児童相談所で「継続して指導する」との方針が決定されたにもかかわらず、この方針に沿った子どもの状況確認等が適切に実施されていませんでした。また、「次にリスクが高まった場合には一時保護する」という方針が、児童相談所と転居先の出水市との間で十分に共有されておらず、リスクが高まった際の迅速な一時保護につながらなかったという課題があったと考えています。これらの課題への対応は、既に現行の児童虐待対応のガイドラインでも定められていますが、改めてこの運用が徹底されるよう留意点をまとめて、全国の児童相談所に周知していきます。併せて、今回の事案を踏まえ、全国の児童相談所で対応している全てのネグレクトの事案についての緊急一斉点検を実施したいと考えています。なお、「鹿児島県においても本事案の検証と児童相談所の体制強化を行う」との報告を受けており、正確な事実関係の把握を含め、しっかりとした検証を行っていただきたいと考えています。厚生労働省としても、子どもの命を守るために日々奮闘されている児童相談所や市町村の現場を支えるため、人材確保や専門性の向上の支援など、体制強化のために全力で取り組んでいきます。次に、就活サイト「リクナビ」を運営する株式会社リクルートキャリアが、就活生の内定辞退の可能性を推定する情報を販売していた事案につきまして、本日、東京労働局から同社に対し、職業安定法に基づく指導を実施いたしました。また、厚生労働省本省から全国求人情報協会及び人材サービス産業協議会に対して、リクルートキャリアへの指導を踏まえ、募集情報等提供事業等の適切な運営を求める要請を行いました。要請の内容は、個人情報を取り扱う場合には、職業安定法及びその指針に基づき適切な対応を行うこと、本件のような、就活生の立場を弱め、不安を惹起し、就職活動を萎縮させるなど、就職活動に不利に働くおそれの高い事業は、今後行わないこと等であります。厚生労働省としては、今後とも、就職活動を行う皆さんが安心して就職活動に取り組んでいただけるよう、関係事業者の適正な事業運営の確保等に努めていく所存です。なお、業界団体に対する要請文書は後ほど公表することとしているので、その内容の詳細については、担当部局に問い合わせてください。次に、本日、私が議長を務める「薬物乱用対策推進会議」において、第五次薬物乱用防止五か年戦略のフォローアップを取りまとめました。平成30年における大麻の検挙人員は過去最多となるほか、覚醒剤の押収量が3年連続で1トンを超えるなど、我が国の薬物情勢は憂慮すべき状況にあります。大麻の乱用拡大については、大麻の危険性が小さいかのようなインターネットを中心とした誤った情報の流布等が一因となっていると考えられます。大麻の危険性が小さいということは決してありません。私としては、関係大臣の協力をいただきながら、若年層に正しい情報が届くよう広報・啓発を強化するとともに、覚醒剤・大麻等の薬物について厳しく取り締ってまいります。私からは、以上です。

質疑

記者:
鹿児島の虐待の件なのですが、児相と警察等で食い違いの証言等もありまして、そういう食い違いが生まれた背景ですとか、そういうところも調査されているのでしょうか。また、調査の終わる目処はありますでしょうか。
大臣:
まず、見解が食い違っている問題があるということについて、4月2日の状況について、児童相談所からは、「児童相談所が警察からの連絡を受けて対応の確認をしている間に、母親が現れ、子どもを連れて帰った」と聞いています。厚生労働省としては、児童相談所のみから話を伺っていることから、ご指摘のような事実関係については、鹿児島県で行われる検証のなかで確認がなされるものと考えています。いずれにしても、児童虐待事案については、児童相談所が関係機関としっかり連携をしながら、適切な対応をしていくことが重要だと思います。次の質問は。
記者:
調査の終わる目処は。昨日までと伺っていたのですが、今日も継続してされているということで、いつまでにかかって調査されるのかということです。
大臣:
本日目処です。
記者:
リクルートの関連でお伺いします。先日、個人情報保護委員会は是正勧告という形で勧告なされましたが、厚生労働省は今回行政指導という形になっています。職業紹介事業者であれば、是正勧告、停止勧告ができると思うのですが、今回行政指導という形に留まったことについて、大臣のご評価をお願いいたします。
大臣:
個別事案の具体的な指導内容については、お答えを差し控えたいと思いますが、職業安定法上の問題があったことを踏まえて、本件のような事業は今後行わないよう、リクルートキャリアに対する行政指導を行ったことに加え、業界全体についての問題であることを自覚していただくため、業界団体に対して必要な要請を行ったところです。厚生労働省としては、今回の事案を単に個別企業に限った問題とするのではなく、これを契機として、人材サービス業界全体が、学生等と募集企業の双方に適切にサービスを提供するという自らの役割の原点に立ち返り、要請内容を自らの問題と受け止めて、各々の事業に取り組んでいただきたいと考えています。なお、今後のリクルートキャリアへの対応については、今般の指導を踏まえた是正状況を注視し、適正な事業運営がなされるよう、必要な対応を行ってまいりたいと思います。
記者:
関連してリクナビの件でお伺いします。今、大臣がおっしゃられたのは、業界団体への要請の部分を含めてですが、本件のような事業を行わないようにという内容については、個人情報の取り扱い方を同意していれば、こういった内定辞退率を予測して販売することは良いという内容なのか、それともこの内定辞退率そのものを販売していくという、そういった事項についても行わないようにということなのか、どちらの意味でしょうか。
大臣:
今回のリクルートキャリアが行っていた事案、これについては、職業紹介にあたるものであったということですが、要は、一般論としては、募集情報等提供事業者は、原則として個人情報の選別又は加工を行うことは認められず、加工等を行った場合は職業紹介事業に該当するということになります。そうした点も含めて、業界団体に対する要請文書の中で記載しております。ここは、詳細は事務方におたずねをいただきたいと思います。
記者:
追加で、今おっしゃっていた加工は認められないという部分は、募集提供事業者はそういった加工は認められないということなのですが、リクルートキャリアの場合は、いわゆる個人情報を辞退率に変えたということが、加工にあたるというふうに労働局として認めたということで良いのでしょうか。
大臣:
個別事案の具体的内容は、私が今、一般論として申し上げたので、そういう具体的な詳細なことは、これから事務方がお伝えするので、そこで詳しく個別にお聞きしてください。
記者:
待機児童の数に関してなのですが、今回約3,000人減って昨年は約6,000人ほど減ってると思うのですが、残り2年度の中でまだ約16,000人の待機児童が残っているということでこの減少幅も今年下がってますし、これ決して見通しは甘くないかなと思うのですがそこらへん大臣はどうお考えですか。
大臣:
先ほど私が申し上げた通り待機児童解消は安倍政権の最重要課題の一つであり引き続き実現に向けた取組を推進させることが必要だと考えています。今回全体の枠組みではなくて先ほど申し上げたように3つの類型で分析してそれぞれに必要な対応を重点的にやろうということで新たな取り組みを進めることにしました。実際に今のご質問で言えば実際に個々の自治体を見ると、待機児童が200人以上いる自治体は9つまでに減少しました。そして最大でも400人台という状況まで、自治体間のバラつきは低減してきているので、その中で、保育の受け皿整備を積極的に推進することで、待機児童を200名以上減少させた自治体も存在します。このように、個々の自治体において、待機児童を解消していくことは可能なレベルになっていると考えており、この実現のために最善を尽くすことが必要であります。そのため、繰り返しになりますが、これまでのように全体の数字を見るだけでは足りません。このため、各市町村の待機児童の特性を分析して、自治体への支援の重点化・強化を行って待機児童をゼロにすることを目指します。また、保育人材の確保については、処遇改善のほか、新規の資格取得の促進、業務負担軽減などの就業継続、離職者の再就職の促進、といった観点から総合的な支援に取り組んでいます。このような取組によって、保育人材については、過去3年の平均で毎年2.8万人のペースで増えています。単純計算して、「子育て安心プラン」の3年間で必要とされる約7.7万人の保育人材の年間平均の確保数約2.6万人を上回っています、過去3年のペースで。引き続き、保育士が働きやすい環境の整備や保育士の業務負担軽減を図り、保育の受け皿整備に伴い必要となる保育人材の確保に努めていきたいと考えています。
記者:
関連なのですが、この待機児童の数の中で除外4類型と言われている例えば特定の保育園のみを希望している、まあこれ合計でもまだ約7万4千人いて隠れ待機児童と呼ばれているのですが、この辺の解消については今後どうしていくかということ何かお考えですか。
大臣:
除外4類型というのは待機児童の解消の問題に当たってそこはその辺の類型は考えて類型化して、そしてまずはこの待機児童解消に向けた取組を強化していくということでやっていきたいと思います。
記者:
その待機児童今約16,700人といわれている待機児童解消の後にはこうした除外4類型の人たちについても今後解消を目指していくということでよろしいのでしょうか。
大臣:
まずは待機児童解消に向けて全力を上げて取り組むということで臨みたいと思います。
記者:
リクナビの件で募集情報等提供事業者は登録とか許可が必要のない業種で、全体像としても他社さんとしてもなかなか見えにくい部分があると思うのですが一方就活サイトということでプラットフォームとして大きな影響を持っているところだと思うのですが、今回の件を受けてより監視や監査を強めるように登録をするとか規制の強化などを検討する必要性について大臣としてご見解をお伺いできますでしょうか。
大臣:
まず私は既に今後の我々の対応については申し上げました。まずは今の我々のルールの中でしっかりと注視して適切な対応をはかっていきたいと思います。
記者:
児童虐待について伺います。関連法の改正ですとかガイドライン策定ですとか、いろんな調査もされて虐待防止対策に厚労省として強化している中でも死亡事案という重大事案が後を絶たない理由というのはどの辺にあると大臣お考えでしょうか。
大臣:
私もう既に先ほどの冒頭発言でもう既に申し上げました。今回どういうことでこういう事案が生じたのか、これは聞き取り調査も行って本日も調査を継続中ですが先ほど申し上げた通り聞き取った内容をふまえて現時点で本事案について課題だと考える事項、そして今後の対応策。まず今回の事案は一点目はリスクについての適切なアセスメントの徹底、課題の2点目は援助方針に沿った児童の継続的な支援と関係機関の間とのリスク情報共有の徹底、これは詳しく私も既に申し上げています。そしてこれらの課題への対応は既に現行の児童虐待対応のガイドラインでも定められています。改めてこの運用が徹底されるように留意点をまとめて全国の児童相談所で周知していきます。合わせて今回の事案を踏まえて全国の児童相談所で対応している全てのネグレクトの事案についての緊急一斉点検をしたいと考えています。要はルールとしては今、今回はこの二つが大きな課題だと思っておりますが既に現行の児童虐待対応のガイドラインでも定められておりますからこれはあとは運用の徹底と全国への周知そして今回の事案を踏まえた全国の児童相談所で対応している全てのネグレクトの事案についての緊急一斉点検を実施したい、これは私冒頭で今回の事案については課題と対応これは既に申し上げたところであります。
記者:
それはその個々の児童相談所の対応能力不足からと児相職員の資質の向上というか、資質が必要レベルに達していないからこういうことが続いて起きるというそういうご認識ですか。
大臣:
もう既に私はその点についてはお答えをしております。そして先ほど申し上げましたようにまずは文書で周知徹底を図るとともに全てのネグレクト事案について緊急一斉点検を行いますが、さらに例えばブロック別の児童相談所長会議などを活用して直接に周知徹底するということを考えていきたいと思います。
 

(了)