根本大臣会見概要

(令和元年5月24日(金)8:49 ~ 8:56 ぶら下がり)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
私の方から、冒頭お話をいたします。本日、旧優生保護法一時金支給法に基づく一時金について、5名の方に対する支給認定を行いました。支給法が先月の24日に施行されて以降、初めての認定となります。また、請求受付件数も、これまでの累計で89件、相談件数は641件となっております。厚生労働省としては、対象者の方に確実に請求していただけるようにすることが重要だと考えております。引き続き、着実な一時金の支給に向けて周知・広報等に取り組んでまいります。以上です。

質疑

記者:
高齢者施設で入所者が職員から殺害される事件がまた起きました。介護従事者から高齢者への虐待による相談や通報件数も過去10年で急増している実態もありますが、大臣としての受け止めと厚労省として対策等お考えがあればお願いします。
大臣:
今回の事案については捜査中であり、今後、品川区において調査を実施する予定と伺っております。厚生労働省としても情報把握に努め、事案について注視してまいりたいと思います。
記者:
特に対策等お考えはありますでしょうか。
大臣:
対策というよりは、まずこの事案については注視してまいりたいと思います。それが例えば介護現場での多忙さがあるのではないかと指摘する声もありますが、介護現場での業務効率化や職員の定着支援を一層進めるため、介護団体等の方々と共に介護現場革新会議というのを立ち上げ、3月に基本方針を取りまとめました。介護の現場を革新しようという目的でやりました。主な内容として、では具体的にどういうことが必要か。一つは組織マネジメントの確立、二つ目は、成功体験の共有等による職員のやる気を引き出す、三つ目は、結婚・出産や子育てをしながら働ける環境づくりや、柔軟な働き方等となっております。今年度、パイロット事業を行って、翌年度以降全国展開を目指すこととしています。
記者:
本日、凍結していた妊婦加算を再開する方向で検討を進めていらっしゃるという報道がありましたが、厚生労働省として、こういう検討をしている事実はございますか。
大臣:
妊産婦に対する保険・医療体制の在り方に関する検討会はこれまで4回開催しました。5月16日に開催された第4回検討会において、これまでの検討会の議論を整理したところであり、妊婦加算の在り方等の今後の方向性については決まっておりません。6月中に第5回の検討会を開催する予定であり、取りまとめに向けてさらに議論を深めていただきたいと思っております。妊産婦の診療に対する診療報酬上の評価については、その検討会がどう取りまとめるかを踏まえて中央社会保険医療協議会においてさらに検討を進めるということにしております。
記者:
優生保護法の一時金についてなのですけれども、これまで申請89件ということですけれども、この89件について何か分析、評価がありましたら教えていただきたいのと、あと個別の通知はしないまでも広く周知徹底していくということなのですけれども、対象者の方について十分情報が行き届いているというふうに今お考えでしょうか。
大臣:
これは今回4月24日に施行されて以降初めての認定で、そして請求件数これについては繰り返しは避けますが、先ほど私が申し上げた通りであります。大事なのは対象の方に確実に請求していただけるようにすること、これが大事ですから、これは引き続き着実な一時金の支給に向けて周知広報等にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。
記者:
スイスのジュネーブの方でWHOが新しい国際疾病分類の採択が間もなく行われると思うのですけれども、ゲーム障害について盛り込まれる見通しですが国内として予防や治療にどのような課題があるのか、今後厚労省としてどのように対応されていくのかご所見をお願いします。
大臣:
ゲームの問題を含めた依存症については今研究を進めておりますので、やはり研究を進めた上でどういう対応が必要か、それは考えていきたいと思います。
記者:
今週急に暑くなって週末も真夏日が予想されて、体調を崩される方も非常に多くなっています。厚生労働省として改めて注意喚起等呼びかけがありましたらよろしくお願いします。
大臣:
今週末は最高気温が35度以上の猛暑日となる地域もある見込みです。暑さに慣れていない時期でありますので、特に熱中症に注意が必要だと思います。熱中症予防のためには、暑さを避け、室内では、エアコン等で温度を調節するとともに、外出時には日傘や帽子を活用し、暑さを避けるようにしていただきたいと思います。室内でも、外出時でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分を補給していただきたいと思います。特に、高齢者や子ども・障害者の方には注意が必要ですから、周囲の方々においては、ご配慮をいただきたいと思います。

(了)