根本大臣会見概要

(H31.1.22(火)11:00 ~ 11:14 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
毎月勤労統計調査をめぐる事案について申し上げます。毎月勤労統計をめぐる事案に伴い、去る18日の閣議において、平成31年度予算の概算の変更が決定されたこと等を受けて、私から、本日、お手許の要旨のとおり発言を致しました。厚生労働省としては、国民の皆様に対して必要な追加給付を行うとともに、統計に関する姿勢をただし、同時に、今般の事案に関する調査結果を踏まえ、こうした事案を二度と起こさないよう、徹底した再発防止策を講じてまいります。私の方からは以上です。

質疑

記者:
今回の問題についての関係職員の処分の見通しあるいはその範囲、規模について教えてください。
大臣:
今回の毎月勤労統計調査に関する問題では、常に正確性が求められる政府統計についての信頼を毀損するとともに、雇用保険等について国民の皆様への追加給付が必要となり、1900万人を超える多大な方々にご迷惑をおかけしました。こうした事態を引き起こしたことは、きわめて遺憾であります。現在、これらの事案に関する過去の経緯と原因について、統計の専門家や弁護士等の外部有識者で構成される特別監察委員会において徹底した解明を行っていただいており、関係職員の処分等も含めて、然るべく対応していきたいと思います。そのためにも、特別監察委員会において様々な視点からご議論いただくことが重要であると考えており、今週から新たに、統計がご専門の東京大学名誉教授の廣松毅先生、経済学がご専門の東京大学社会科学研究所教授玄田有史先生に加わっていただいております。統計的な視点もより強化しながら、必要な事実関係等の把握と再発防止策の議論を行っていただきたいと考えています。
記者:
組織的関与の疑いというのが様々に明らかになっておりますが、大臣は現在組織的隠ぺいという認識があるかをお聞かせください。
大臣:
現在、当時の担当職員の動機や目的、認識等を含め、事実関係については現在特別監察委員会において第三者の目線から厳正な調査を行っていただいているところであります。いずれにしても仮に法令違反があったと認められた場合には、職員の処分を含め厳正に対処したいと考えています。
記者:
総務省側からは統計法違反だという指摘がありまして、まあ菅官房長官もそういう認識を示されておりますが、大臣ご自身は今回の問題は法律違反という認識があるかどうかをお聞かせください。
大臣:
総務大臣の承認を受けた基幹統計調査を変更しようとするときは、あらかじめ総務大臣の承認を受けなければならないことなど、統計法に基づいて行政を運営していくことが必要である、これは言うまでもありません。これらの事案における当時の担当職員の動機や目的、認識等を含め、事実関係については特別監察委員会において調査を行っているところであり、その結果を踏まえて対応していきたいと思います。
記者:
特別監察委員会の二回目の委員会が開かれていると思うのですが、報告書のとりまとめの時期と見通しについて教えてください。今週末には閉会中審査も予定されていましてそれの前にはある程度の結果をという声もありますが考えを教えてください。
大臣:
現在、特別監察委員会において、第三者の目線から、当時の担当職員の動機や目的、認識等を含め、事実関係について調査を行っているところであります。具体的には、有識者委員の皆様には、土日も含め、職員の聞き取りなどをしていただいていると事務方から報告を受けており、本日も午前中にご参集いただいているところであります。特別監察委員会の委員の皆様には、引き続き精力的に検討いただき、速やかなとりまとめをお願いしたいと考えています。
記者:
速やかなというのは今週中ですとか、今日中ということも含めてでしょうか。
大臣:
速やかなとりまとめをお願いしたいと思います。
記者:
もう一点、雇用保険や労災保険の給付の見通しですが、これについてもシステムの改修などで時間がかかるということだったのですが、現状何か準備状況でわかっていることを教えてください。
大臣:
給付については今できるだけ速やかに給付できるように準備を進めております。とにかく我々は追加的給付を速やかに給付できるように精力的に取り組んでいるところであります。しっかり全力をあげて取り組んでいきたいと思います。
記者:
今後閉会中審査また通常国会で質疑が行われると思うのですが、多くの国民が今回不信感を抱いている中で大臣はどのような姿勢でその答弁にあたるのかお考えをお聞かせください。
大臣:
1月11日の記者会見の際にも申し上げましたが、政策立案や学術研究、経営判断等の礎として、常に正確性が求められる政府統計について、こうした事態をひき起こしたことは極めて遺憾であります。今回の事案について、必要な調査をしっかり進めるとともに、二度とこうした事態を起こすことのないよう再発防止策を取りまとめ、同時に雇用保険等の追加給付について、国民の皆様への情報提供や、国民の皆様からのご相談・ご照会への対応に全力をあげて取り組むことなどについて誠実に説明していきたいと思います。
記者:
先ほどの質問と重なるのですけれども、特別監察委員会の調査結果なのですが、今週その速やかにというのは調査結果は1回という意味合いでいいのでしょうか。何か中間的なものを出してまた最終的なものを出そうとされているのかその点お願いします。
大臣:
今特別監察委員会、この第三者の目線から、当時の担当職員の動機や目的、認識等を含め、事実関係について調査を行っているところであります。もう繰り返しは避けますが、引き続き精力的に検討いただいて速やかなとりまとめをお願いしたいと思っております。
記者:
それは一回だけという、中間的なという形で出すということではなくて取り急ぎはとにかく一回の形で結果を出すということでしょうか。
大臣:
要は今担当職員の動機や目的、認識含めて事実関係について調査を行っているわけですから、とにかく速やかに取りまとめを行っていただきたいと思います。今後の監察委員会の動きについてはこれからしっかりと考えていきたいと思います。
記者:
特別監察委員会関係で、今日大臣から行われているということをご紹介いただきましたが、これについて事前にアナウンスですとか、場所などの公表がなかったのですが、昨年秋の障害者の時の第三者委員会は毎回場所やタイミングを公表した上で事後ブリーフィングなどを行っていましたが、この特別監察委員会に関してはそういうことをやらずに秘密裏に行っているということなのでしょうか。その辺について、今、隠蔽とかを疑われているわけですがどのように考えていますか。
大臣:
これは事務方に聞いていただきたいと思いますが、特別委員会は非公開で開催しているものであります。非公開で開催しているものですから、前回は私が冒頭にあいさつをしたので場所のご案内をしましたが今回はそういったものもないのでご案内を、つまり非公開で開催しているものですので、ご案内をしなかったと事務方に聞いています。通例非公開で開催しているものについては特に案内をしていないと聞いております。詳しくは事務方に聞いてください。
記者:
通常の審議会とかで非公開のものもあるのですが開催すること自体の案内はいただいているわけですけれども。
大臣:
事務方に聞いてください。私は申し上げたとおりです。
記者:
今回の一連の問題で、大臣自身が自らの給与を返納するなどの自らの処分を考えているのかどうかお聞かせください。
大臣:
少し端折りますが、今回の事案について、過去の経緯と原因について、統計の専門家や弁護士などの有識者で構成された特別監察委員会において、徹底した解明を行っていただいているところであり、関係職員の処分なども含めて然るべく対応してまいりたいと思います。私の責任については、追加給付をしっかりとお支払いするとともに徹底した検証に基づいて再発防止に全力を尽くすことで果たしていきたいと思います。    
記者:
すみません、今の関連ですが、大臣ご自身の給与返納等は考えていないという認識でよろしいでしょうか。
大臣:
私の責任については、先ほど申し上げたとおりであります。
記者:
今も調査は続いているとは思うのですが、これまでの会見で大臣は組織的隠蔽はなかったと考えているという趣旨の発言をされていると思うのですが、そのお考えに現状でも変化はないでしょうか。
大臣:
繰り返しになりますが、現在、当時の担当職員の動機や目的、認識も含め事実関係については特別監察委員会で第三者の目線から厳正な調査を行っていただいているところであります。いずれにしても、仮に法令違反があったと認められる場合は、職員の処分も含め厳正に対処したいと考えています。   
 

(了)