加藤大臣会見概要

(H30.8.7(火)11:04 ~ 11:15 会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず、冒頭でありますが、厚生労働省では、乳児用の液体ミルクについて国内で製造・販売ができるよう、関連省庁と連携を図りながら、準備を進めてまいりました。明日8日に、液体ミルクの安全基準を定める改正省令等を公布・施行することになりましたので、ご報告をさせていただきたいと思います。これにより、今後、事業者が安全基準に適合した液体ミルクを製造・販売することが可能となります。液体ミルクは、調乳せずに赤ちゃんがそのまま飲める製品であり、災害時などには有用とされております。一日でも早く、国内に液体ミルクが流通するよう事業者の積極的な取組を期待しております。私自身も、前の女性活躍担当大臣の時にこれをお願いした時に、当時以上に業界の皆さまが積極的に対応していただいた結果として、このタイミングでの改正省令の公布・施行ができたということでありますので、こうした取組をさらに前に進めていただきたいと思います。私の方からは以上です。

質疑

記者:
二点お伺いします。西日本を襲った豪雨から一ヶ月が経ちました。断水等はかなり解消が進んでいますが、避難を余儀なくされている方もまだ多くいらっしゃいます。足元の復旧の状況やそのスピード感についてどのようにお考えか教えてください。
大臣:
まず、7月の豪雨から昨日でちょうど一ヶ月が経ったところですが、岡山、広島、愛媛を中心に、各地で被害が発生して、220名を超える方々が犠牲になっておられます。改めてご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げたいと思います。今、お話のあった水道については、発災後、18道府県76市町村において約26万3千戸に及ぶ断水が生じておりましたが、本日7時現在では、愛媛県宇和島市等の833戸が残っておりまして、全体の約99.7%で断水が解消されたところであります。宇和島市においては、浄水場が壊滅的な被害を受け、断水の長期化が見込まれておりましたが、関係者のご尽力あるいはご協力をいただきまして、予定を相当前倒しして仮設浄水施設が完成し、先週末から通水が行われているということであります。逐次に残された地域についても、災害の状況等によってまだ見通しえない部分もありますが、逐次通水が進んでいくと承知をしております。こうした意味では、それぞれ大変厳しい状況の中において、早期の断水解消に取り組んでいただきました関係の方々のご努力に対して改めて感謝を申し上げたいと思います。また、まさにこれからが生活や生業を再建していくという大変大事な時期にさしかかっているわけでありますので、8月2日に「生活・生業再建支援パッケージ」として取りまとめをさせていただきました。厚労省の関係では、被災した方々の生活の再建、事業主や働く方々の生業の再建、あるいは医療、社会福祉施設等の復旧に関する施策等を幅広く盛り込んでおります。例えば、医療保険の窓口負担や保険料の減免、あるいは雇用調整助成金の支給要件の緩和等については既に実施しているところでありますが、さらにこうした制度があるということを被災者の方あるいは事業者の方々にしっかりと知っていただくべくしっかりと広報に努めていきたいと考えております。また、仮設住宅に移られた方々の見守りや、被災者への心のケア、各種施設の復旧事業などは、今後、予備費などで対応していきたいと考えております。引き続き、被災自治体、財政当局等々とよく連携を強めながら、被災地における生活と生業の再建、その見通しをまず持っていただいて、それに向けてスピード感をもって我々も対応していきたいと思っております。
記者:
もう一点ですが、文部科学省の幹部が逮捕された汚職事件について厚労省の前次官であった蒲原前次官が飲食の会合に同席していたという報道がありましたが、これについて把握されている事実関係等がありましたら、お願いいたします。
大臣:
贈賄側が設けた飲食会合の場に、蒲原厚労省前事務次官が同席していたという報道は承知をしておりますので、まずは前次官、現在顧問をしています前次官から事実関係を確認する必要があると考えております。
記者:
先ほどの蒲原前次官のお話ですが、もし事実関係が事実であった場合、大臣としてどうお考えでしょうか。事実関係を確認して会合に同席したことが事実であった場合は、大臣としてはどのように受け止められますか。
大臣:
いずれにしてもまずは事実確認をした上で判断をする必要があるだろうと思いますが、個別から少し離れて一般論で申し上げれば、公務員の倫理規程がありますから、それに則って対応することが求められております。そういった観点も含めて、議論していく必要がある。これは一般論としてです。まず、前事務次官についてそういう事実があったかどうかも含めて確認しておりませんから、我々としては、個別の話というよりは一般論としてそういったことを常に考えているということであります。
記者:
事実関係の確認ですけれども、今日中にやられるということでよろしいでしょうか。
大臣:
先方もおられますから、できるだけ早期にやりたいと思います。
記者:
液体ミルクについてお伺いします。明日省令改正するということで、これから各メーカーの製造が始まるかと思うのですが、国内での流通がいつ頃始まりそうかという見通しと、今後普及に向けて厚労省としてどのような取組を行っていくか教えてください。
大臣:
今後、今回の安全基準に基づいて省令改正後メーカーにおいては液体ミルクを作るための専用ラインをどう作っていくかとか、あるいはサンプルを作ってみるとか、あるいは様々な安全性の調査等が必要となりますし、また厚労省においても現在の粉ミルクと同様に製品の原材料やその配合割合について、製品の製造開始前に厚労省の確認を行い、承認をしていくというプロセスも必要になってまいりますから、どのぐらいかということを今申し上げることはできませんが、一定程度の期間は当然必要になってくるのだろうと思います。その上で、先ほど申し上げましたように私の実感も含めて申し上げれば、本当にメーカーの皆様方の協力も相当あって様々な議論や検討が進み、明日の段階での省令を改正するというところに来ているわけでありますから、そうしたモメンタムがさらに進んでいけるように、我々としても、例えば色々なご相談があれば丁寧に対応する等そうした流れがより一層推進していけるように取り組んでいきたいと思います。その上で、今作る側の話をさせていただきましたけれども、これから販売されていくことになれば使う側のこともあります。そういった意味でも液体ミルクが適切に使用されるよう男女共同参画を担当する内閣府あるいは食品の表示を担当する消費者庁などとも連携しながら消費者に対して適正な使用に向けての周知も図っていきたいと考えております。
記者:
文科省の汚職の関係ですが、逮捕されたコンサル、これも報道ベースなのですが、接近した官僚のリストが報道ベースで出ておりまして、厚生労働省の職員の数がそれなりに多かったということが報道されておりますが、先ほどの蒲原前次官の件とは別にもう少し対象を拡大して調査されるお考えがあるかどうかを教えてください。
大臣:
今はそのリストに載っているというだけの話でありますから、それだけですぐに何か動くということにはならないだろうと思いますけれども、また色々な事実が出てくれば必要な対応はしていかなければならないと思います。
 

(了)