塩崎大臣会見概要

H29.7.11(火)10:37 ~ 10:44 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。特に私からはございません。

質疑

記者:
九州北部の大雨について、時間が経っても今だ被害の全容が掴めない状況の中、改めて厚労省としてこれまで把握している被害状況、今後の対応についてお伺いします。
大臣:
福岡県大分県等の大雨被害への対応でありますが、ステージとしては救命救助などの応急対策という段階から、水道の復旧、健康管理などの復旧段階に移行しつつあるという現状でございます。まず、水道でありますけれども、大分県のほうは復旧いたしました。福岡県で2市村の2300戸あまり断水が継続しておりまして、現在、朝倉市の杷木地区の浄水場に流木が大変多くありまして、これを撤去する復旧作業が進められております。国交省、自衛隊とで大型重機の進入路の確保について協議しております。これが出来れば、2週間を目途に仮復旧できるのではないかと報告を受けております。それから東峰村のほうは水道が断水したままでございまして、そのうちの2つは今週中に復旧、残りの2地区は2週間を目途に復旧ができるのではないかという報告を受けています。さらに被災者の健康管理について、避難所に避難されている方が多いわけですが、市町村の保健師並びに県の保健師に巡回をしていただいております。特に今日もまた暑くなるようでありますので、熱中症対策を含めて健康管理を行うように相談体制を組んでおります。また、避難所における感染症の対策も重要になってきておりますので、状況を確認、助言するために国立感染症研究所の専門家等を派遣することで、被災者の健康管理に万全を期してまいりたいと思っております。復旧復興を見据えて、福岡・大分両県の労働局、ハローワークなどに7月10日月曜日から「大雨被害特別相談窓口」を設置いたしまして、事業主あるいは働く方々からの労働関係の各種相談に対応して、復旧復興を定着させていきたいと考えております。引き続き、厚労省として熊本地震等の教訓を踏まえて、現地の状況、ニーズをしっかり把握したうえで、万全の体制を組んでいきたいと思います。
記者:
報道各社の世論調査で、内閣支持率が軒並み下落していますが、閣僚の一員としてどう受け止めていらっしゃるか教えて下さい。
大臣:
こういった傾向については、真正面から受け止めて、真摯に考えていかなければならないと思っています。丁寧に謙虚に、さらに誠実に国民生活の向上に全力で取り組んでいくように励んでまいりたいと思います。
記者:
電通の事件についてお伺いします。先週、東京地検が法人としての電通を略式起訴しましたけれども、一方で関西など3支社については幹部個人、法人としての電通も不起訴ということになって、厚労省の捜査力が不足しているのではないかという指摘もありますが、大臣の御所感をお願いします。
大臣:
今般、まず第一に法人としての電通が違法な長時間労働を組織として行っていたということで、東京地検に組織として略式起訴されたということですから、略式であっても起訴されているというこの事実は、何も変わらないわけであります。電通には、この事態は重く受け止めてもらわなければならないと思います。厚生労働省として、この過重労働撲滅のためのスペシャリスト集団である「過重労働撲滅特別対策班」いわゆる「かとく」を編成するなど捜査体制の整備をこれまでやってきております。これまで東京の「かとく」、大阪の「かとく」において、捜査対象の数が格段に増えているわけで、特に困難な事案の送検をしてまいりました。厚労省としては、今後ともこの「かとく」を中心とする捜査能力の向上に当然努めてまいりたいと思っておりますし、法曹資格者の増強というのも前に申し上げたとおりでありまして、法律の体系のなかで、きちんとした行政ができるように更に質の向上を図っていきたいと思います。
記者:
労基法の改正案についてお伺いいたします。国会で継続審議となっております、高度プロフェッショナル制度の導入などを盛り込んだ労基法の改正案について、連合が先日、休日取得や健康管理の厳格化などの修正を求めていくことで方針を固めました。厚生労働省としても調整を進めているということですが、秋の臨時国会に向けて法案の扱いをどう検討されていくのか教えて下さい。
大臣:
報道につきましては、いろいろな動きがあるような報道があり、そのこと自体はもちろん承知しておりますが、連合からは具体的に何らまだ要請が来ておりませんので、内容について具体的なコメントをする立場ではまだないと思います。継続審議中であります高度プロフェッショナル制度を含めた労働基準法等の改正案については、これは働き方改革実行計画の中で、早期成立を図るということが明記されているわけでありますので、私どもとしては当然それに向けて努力を欠かさないようにしていこうと思っております。実行計画を3月に決定した際に、連合の事務局長が談話を出されました。改正案については、談話の中で「その是正が不可欠である」とされており、今回の修正要請もその延長線上の話ではないかと理解をしております。厚生労働省としては早期成立が大事でありますので、連合の御意見もしっかりとお聞きをしながら、前に進めていきたいと思います。
記者:
九州の豪雨の件ですが、本日の閣議で激甚災害の指定のお話はございましたでしょうか。
大臣:
閣議のことは官房長官が発表されるので、私からはコメントを差し控えたいと思っております。

(了)