塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.7.10(金)8:51 ~ 9:02 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から2件ございます。まず、危険ドラッグの関係でございます。危険ドラッグ販売店舗につきましては、全国でも新宿歌舞伎町の2店舗を残すのみとなっておりましたけれども、関東信越厚生局麻薬取締部は7月8日より警視庁と合同で一斉強制捜査を実施いたしました。捜査は、関東信越厚生局麻薬取締部を本部として行われたものでございます。昨日までに関係者3名を逮捕、これらの店舗を実質閉鎖に追い込んだところでございます。昨年3月には215の店舗が存在をいたしました危険ドラッグを販売する実店舗は、これをもって我が国から全滅したことになります。今後は、インターネットやデリバリーでの販売に対する徹底した取締、そして水際対策を継続をいたしまして危険ドラッグの撲滅を目指したいと考えているところでございます。2点目は、「地域限定保育士」でございます。7月8日に「国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律」が成立いたしました。この法律では、国家戦略特区における保育の担い手確保を進めていく観点から、新たに「地域限定保育士」制度を創設したところでございます。「地域限定保育士」は試験合格から3年間は国家戦略特区の区域内のみで保育士として通用する資格でありまして、3年を経過した後は、地域を限定せずに働くことが全国でできるようになるという保育士の資格でございます。この試験は、8月に全国で行われる試験とはまた別に2回目の試験として実施されます。具体的には、10月24日・25日に、場所は、神奈川県、大阪府、沖縄県、そして千葉県の4府県で実施をいたします。この制度が、より多くの保育士確保につながるように、国としても周知に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。以上2点、私の方から冒頭発言を申し上げたところでございます。

質疑

記者:
派遣法の改正案が参議院で審議入りしましたけれども、9月1日の施行ということで、周知期間が短いという指摘がありますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
改正案は、今参議院の方で御審議をいただくようになりましたが、派遣で働く方々については、正社員への道が開けるように、あるいは待遇改善が行われるようにということで、労働契約申込みみなし制度というのも10月1日から円滑に施行しなければならないという意味で、早期に実現が必要だというふうに考えております。このため、法案に定めております施行期日、9月1日のとおりに施行できるように国会において速やかに御審議をお願いを申し上げたいと考えております。また、改正案が成立した際は、労働政策審議会で政省令の詰めをしなければなりません。そういう意味で速やかに御審議をいただくということも大事でありますし、関係団体の皆様方にも御協力いただいて、周知徹底を図るということでございます。そういうことで、9月1日施行ということで、私ども派遣法を1日も早く成立されるように御審議をお願いしたいと思っております。
記者:
今の派遣法の周知に関してなのですが、要するに9月1日で間に合うのかという質問だと思うのですが、これまで派遣法に関しては、改正が行われた場合は半年程度周知期間があったと思います。今回の改正は、労政審(労働政策審議会)の中でも、あるいは国会審議でもわかりづらいものを変えるということで、かなり大幅な改革になっていると思います。それが、周知期間ほぼ無しで、うまく施行するとお考えなのでしょうか。
大臣:
これはまず第一に、かなり昨年からずっと審議を一般質疑の中も含めてやってまいりました。かなり衆議院でも議論は絞られてきていると思いますが、なお参議院において更に慎重審議をしていただいて、一日も早く成立させるというふうにお願いを申し上げたいと思っておりまして、周知期間が短いじゃないかというお話でございました。それはそれである一定程度長くとるという考え方はそのとおりあると思いますけれども、今申し上げたように、10月1日からのすでにこれは法律が成立しております労働契約申込みみなし制度、これを施行することは決まっているわけでございますので、こういうこともにらみながら、できる限り国民の皆様方に周知徹底できるように努力するということで、お願いを申し上げたいというふうに考えております。
記者:
関連ですけれども、期日が迫っているという中で、大臣としては焦りというものはあるのでしょうか。
大臣:
そういうものはありません。何しろ審議を深めるということが大事なので、焦点はかなり絞られてきているので、そういったところに集中的に御議論をいただくということが大事だというふうに思いますので、焦点も、だいぶ去年から見ると考え方自体も変わってきているようなところもございますので、ここはやっぱりしっかりとした審議をお願いしたいというふうに思っています。
記者:
医療分野の話なんですけれども、訪問専門診療所を来年4月メドで解禁するという一部報道がありましたけれども、これは中医協(中央社会保険医療協議会)の方で今議論をしていたと思いますが、これについての事実関係をお願いします。
大臣:
これについては、今この訪問診療を中心とする診療所をどうするかということで、すでに議論が重ねられてきました。今までのキロ数制限とかですね、現実に合うかどうかということを考えると、なかなか合わないことになっているということもあります。ただ一方で、医師、特に保険医は必ず行ったら診ていただかなければいけない、そういう国民のための議論を深めた上でないと、なかなかこの範囲を広げるということは難しいなということでございまして、なおこれから方向として診療を訪問によって行うことを中心とする、診療医を拡大するというか、初めて今回やるわけですけれども、そういう時に最低限守らなければいけないことが守られるかどうかということを中身を詰めていくというのが今回この年末に向けて議論を深めていかなきゃいけないというところに来ていると思います。まだ、これから更に議論を深めるというふうに聞いています。
記者:
目標として来年4月をメドに開くということに。
大臣:
診療報酬改定がございますので、それに合わせてというのが基本的な考え方です。
記者:
派遣法の関係で参院審議がありますけれども、(日本)年金機構の理事長等の答弁でかなり混乱している部分があると思うんですけれども、(日本)年金機構においてはいろいろな問題に対して何らかの対応をしていることは多いんですけれども、ただそれが厚労省に全く相談がなかったり、伝わっていないという場面がいろいろあって、それが混乱の元になっているということですけれども、そういうあまり報告がないような体制の原因と、厚労省から職員の派遣を多くしたり、改善策をとられていると思うんですけれども、今後どのように改善をされるか、お考えをお願いします。
大臣:
昨日の参議院での審議の際の発言も少し厚労省との間の打合せ不足のところがあったのは否めない事実だというふうに思います。そんなこともあって、私どもとしては情報共有は徹底をするということを更にこれからやるとともに、(日本年金)機構に審議官級のチームを送り込んでいますが、更にサポートする意味でもしっかりサポートしていくために人員を強化しようかということも検討しているところでございます。

(了)