塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.6.2(火)9:40 ~ 9:47 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
特に私の方からはございません。

質疑

記者:
山口県の下関市の障害者施設で虐待が行われていた問題なのですけれども、虐待が行われていたことについてのご認識と、障害者施設での虐待なのですが、通報の件数に比べて実際に認定される件数が少ないということで、実態を反映していないのではないかといった声も出ていますが、それについておうかがいします。
大臣:
まず報道どおりだとすれば、極めて遺憾なケースであって、あってはならないような虐待ケースだというふうに拝見をしておりました。今、下関市が真相究明をして、何が起きたのかを調べているところでございますので、この調査を注視してまいりたいと思っております。虐待の通報件数と認定については、それぞれ認定をきっちりと、「障害者虐待防止法」もございますので、そういうものにのっとって判断をしているのだと思います。いずれにしても虐待はあってはならないことでありますから、今後とも我々としてもしっかりと見ていきたいと思います。
記者:
日本年金機構の情報流出の問題なのですが、125万件のうち55万件がパスワードが設定されていなかったり、8日に検知した段階でネットワークが完全に遮断されていなかったりと、そもそもの管理体制や初動の対応のまずさがあったのではないかという声もあがっていますが、それについてのご認識を。
大臣:
そもそもウイルス攻撃にあった際に、添付を開けてしまうという極めて基本的な点で、職員が基本動作ができていないということには驚くばかりでありますし、いずれにしても国民の大事な年金を最優先に扱わなければいけない組織でありますから、セキュリティに対する意識はもう少ししっかりとしているものであったはずなのに、そうではなかったということは我々としても残念で、こういった悪意を持ったサイバー攻撃といえども、守り切れなかったことは大変残念だと私どもとしても思っているわけであります。今後、この体制のどこに問題があったのかということは、(日本)年金機構が自分たちで調べるというのは当たり前のことでありますけれども、私ども厚労省としても真相究明については今、年金局にチームを作ってやりますし、昨日申し上げたように、第三者の人たちに真相究明プラスこれからの再発防止についてしっかりと検証してもらう検証委員会を作るということでございますので、何しろ真相究明はまず徹底的にやり、年金が万が一にも被害を受けないようにしていくというのが我々の使命だと思っております。
記者:
年金機構から厚生労働省へこの事案について報告を受けたのがいつかという点と、昨日の公表までに厚生労働省としての対応に不適切な点がなかったのか、その御認識をおうかがいします。
大臣:
サイバー攻撃については、別途政府の中で調べているところがありますので、そこを経由してはもちろん来ていました。正確に警察との関係もあって、流出の事実が正式に伝わってきたのは28日というふうに私は聞いております。この間なぜ公表しなかったかといえば、実態の中身そのものが明確ではなかったこと、件数も明確になっていなかったということで、それが分かった時点の昨日、公表させていただいたということで、もちろん土日返上で徹底調査していたというのが年金局としての立場でもあります。
記者:
現在、国会では、安保法制や労働者派遣法など、労働法制の審議が続いております。ここの審議に対する影響はあると思いますか。
大臣:
これは国会がお決めになることでありまして、我々はいかなることについても質問があれば、しっかりと丁寧に説明するということに尽きると思います。
記者:
年金機構の管理体制、先ほどおっしゃったように不十分な点がかなりあったと思うんですけれども、理事長を含めて処分等も検討されるんでしょうか。
大臣:
これについては、昨日も申し上げましたけれども、真相究明をまずするということが大事で、なぜこういうことが起きてしまったかということを分からずに処分を考えることはないので、しっかりと真相究明をした上で、そして第三者から見てもどこに責任の所在があったのか、どこにこの問題が起きてしまう根源的な理由はあったのかということを調べた上で必要な処分は行っていかなければいけないなと思っています。
記者:
厚労省関係では医療ですとか労働ですとか、ほかにも膨大な個人情報を扱っていると思いますが、その辺のネットワーク、あるいは管理体制について何かチェックするとかの御予定はありますか。
大臣:
昨日もマイナンバー法案への影響の話が出ましたが、今回の事案で更に明らかになったことは、ITを使って国民の利便性や便益を高める必要性については引き続き変わらないと思いますが、今回のことではっきりしたことは、セキュリティ対策がいかに大事か、これをしっかりとやらない限りはITという利便性を提供してくれる可能性を持ったものを利用しきれないということになってしまうので、ますますもってセキュリティ対策はしっかりとやることが大事だということがよく分かったというふうに思います。

(了)