塩崎大臣閣議後記者会見概要

H27.3.13(金)8:34 ~ 8:42 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私から2点ございます。まず、本日「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。本改正法案は、先の臨時国会で廃案となりましたけれども、与党合意を踏まえて、修正を行った上で再提出するものでございます。本改正法案の内容は、規制強化によりまして、派遣事業の健全化や、派遣労働者の雇用の安定、キャリアアップを新たに義務づけるなど、派遣で働く方々の立場を守るものでございます。本国会において、速やかに御審議をいただいて、早期成立に向け、努力をしていきたいと思っております。それから、厚生労働省におきます「まち・ひと・しごと創生サポートプラン」というものを作りましたので。この度、地方自治体が地方版総合戦略を策定する際の指針となります「厚生労働省まち・ひと・しごと創生サポートプラン」を取りまとめました。地方創生につきましては、かねてより、厚生労働省が主体的な役割を担って取り組んでいくべき課題であるという視点を持つよう、まち・ひと・しごと創生政策推進検討本部において、指示をしてきたところでございます。これを受けまして、橋本大臣政務官がトップとなりまして、若手の職員を中心に構成いたしました地方創生への対応のための検討チーム、ここで、昨年秋以来検討チームで8回にわたって精力的に議論を行っていただいて、今回サポートプランとして議論を取りまとめたところでございまして、これを公表いたしたいというふうに思います。このサポートプランは、産業誘致に当たっての地域における人材確保の方策とか、医療・介護を通じたまちづくりなど、厚生労働分野に関する自治体が講ずべき施策についての考え方が示されています。こうした自治体が地方版総合戦略を策定するに当たっての指針となる報告書は、他省庁に先駆け作成するものでございまして、大変意義深いものであるというふうに考えているところでございまして、のちほど、橋本大臣政務官本人、それから事務方から詳細について御説明を申し上げたいというふうに思います。このサポートプランが地方自治体において、しっかりと活用されるよう、厚生労働省の地方創生コンシェルジュなどを通じて、周知をしてまいりたいというふうに思います。とりあえず、私からは以上2点でございます。

質疑

記者:
派遣法についてですけれども、確かに規制強化の側面もありますが、野党や労働者からは派遣の固定化につながるんではないかという意見が根強くあります。そういった懸念をされている労働者に対してどのように御説明されるでしょうか。
大臣:
それは全くの誤解であって、むしろ規制を強化する、例えば、今まで四分の一しか許可制ではなかったものを全て許可制にすることによって、例えば正社員化を図る、あるいは派遣のままでもキャリアアップを図る、あるいは処遇の改善を図るために、このキャリアアップ措置を新たに義務づけるとか、さまざまな派遣元、そして派遣先に対する規制というものを強化して、立場を守り、そして派遣で働きたい方は処遇の改善、キャリアアップを図るため、そしてやはり正社員になりたいという方々には正社員になるようにサポートをする規制を加えるということなので、決して「一生派遣」とか、そういう安易なレッテルを貼ろうという向きもありますけれども、決してそんなことではなくて、むしろ多様で柔軟な働き方としてこの派遣もさらに、言ってみれば、規制の中でしっかりとした働き方として使えるようにしていこうということだと思います。
記者:
今回、いろいろあって、3度目の閣議決定ということになりますけれども、これについては。
大臣:
3度目の正直というのがありますから、必ずこの国会でしっかりとした御審議をいただいた上で、早期に成立をしていただければありがたいなというふうに思っております。
記者:
派遣法の関係で、この法案が成立しないと10月1日に制度が変わって、違法派遣がわかった場合に直接雇用が義務付けられて、現場が混乱するとも言われていますけれども、この問題に関する大臣の御認識をお願いします。
大臣:
そうですね、いわゆるこのみなし規定がございまして、今、お話があったとおり、グレーゾーンで雇ってみたら派遣だということになると、これは雇用契約を結ぶということに結果としてなる可能性が出てくるということもあって、企業の皆様方はやはりそういったところも明確にしてほしいと。それが10月1日からですから、その前に必ず成立・施行をしてもらわないと労働市場に混乱がきたすということを御指摘をいただいているわけでありますので、そういうことも含めて、国会で議論していただいて、早急に成立をさせていただければありがたいなというふうに思います。
記者:
これまでも度々うかがっていることではあるんですけれども、派遣法を巡っては法案の担当幹部から、モノ扱いという発言がありました。これについては野党側は追及をする姿勢を見せておりますけれども、これについて法案審議に与える影響というのはいかがお考えでしょうか。
大臣:
これは何度も国会でも私の方からお詫びをしながら、その趣旨はこれまでに増して派遣労働者の皆様方を守るための規制で、より良くなるということを言いたいがために説明をした際の不適切な言葉の使い方だったということでありますので、そこは反対を唱えていらっしゃる皆様方にも丁寧に説明を申し上げて、そういう趣旨ではない、むしろ働く人たちを守るためのより良い規制になるんだということを御理解いただく努力を最大限していきたいというふうに思っております。

(了)