塩崎大臣会見概要

H26.11.7(金)19:02 ~ 19:17 省内会見室

広報室

会見の詳細

エボラ出血熱への感染があり得る患者の発生について

大臣:
急な御案内で恐縮でございますが、私の方から発表させていただきたいと思います。エボラ出血熱の感染があり得る患者の発生についてでございます。本日、東京都内において、西アフリカ滞在歴があり、帰国後に発熱の症状を呈した患者が確認されました。この方については、11月4日に帰国をされておりまして、それ以来、検疫所において毎日2度の検温などの健康監視を行ってきたところでございます。エボラ出血熱への感染の有無を確認するため、患者を国立国際医療研究センターに向けて搬送予定でございます。60歳代の男性、リベリアに滞在を10月26日までされておられまして、11月4日に帰国されております。11月6日、昨日の晩に発熱をされたわけでありまして、本人からの御報告によれば、エボラ出血熱患者との接触はない。それから、お住まいは東京都。この方は医療機関で診断を受けています。かかった医師の診断は扁桃腺炎で、インフルエンザは陰性ということでございます。以上でございます。

質疑

記者:
この発熱した男性は、いつ、誰に申告したということになるのでしょうか。発熱したことを、いつ、誰に報告したのか。
大臣:
メールで今朝、検疫所の方に連絡があったということで、今、申し上げたように、1日2回必ず連絡を取り合ってきたわけでございますので、そういうことで検疫所が最初に知らされたということであります。
記者:
男性が一時不明になったという情報がありますけれども、これについての経緯を簡単に御説明いただけますか。
大臣:
この方は、基本的に御自宅におられて、今、やや高熱でございますので、ふせていたと。お布団の中でおられたということで、連絡がつかなかったということだというふうに思いますので、行方不明であるようなことはありません。
記者:
医療機関で一度診断を受けた後、自宅に戻ったという理解でよろしいでしょうか。
大臣:
そういうことでございます。
記者:
今回こういう発表をされて、2例目ということで、不安に思っている国民もいると思うんですけれども、その点について国民にどのようなことを呼びかけたいでしょうか。
大臣:
以前から申し上げているように、エボラ出血熱は、致死性はもちろん高いけれども、感染は体液を通じてうつるものでございます。少なくても、そのSARSとか、あるいは新型インフルエンザとか、こういうようなもののように空気感染するとかということはありえないものでございますし、直接体液に触れるということがなければないものでございます。きちっとした体制でこれを管理すれば感染は拡がるものではないということでございます。それをきちっと管理するということが大事であって、それは、この間、国際医療研究センターに私ども、皆様方も御一緒に行ってわかったとおり、きちっとしたことをやる体制を、すでに我が国は準備をさせているところでございますし、水際ももちろんのことであります。
記者:
きちっとした体制についてお聞きしたいんですけれども、検疫所に男性から発熱のメールがあった。そうすれば、今までのスキームであれば、検疫所の方から保健所に、自宅から連絡するようになどとして、指定医療機関に搬送してもらう手続を取るはずだったのに、この男性は指定医療機関以外の医療機関を受診しているということがまずどうしてかという1点がありまして、次に、今度の厚労省の通知ではこういうリベリアとかに滞在した患者さんが、普通の一般の病院へ受診した場合は滞在国を聞いた上で、その保健所に通知した上で、その患者さんに待機してもらって、そして保健所の職員が来るというようなスキームになって、感染が拡がらないことをやっていくはずなんですが、それが全然今回守られていないような気がするんですけれども、これはどうなっているんでしょうか。
大臣:
それは当然、検疫の方からお話をしているはずでございますので、今おっしゃったとおりのことなのかも含めて、私たちは確認しないといけないと思っています。
記者:
手順について確認を。
大臣:
いや、手順じゃなくて、どういうやりとりがあったのかとうことでありまして、それは御本人がどういう判断をされたのかということも、判断を聞いてみないとわからないとうことであります。
記者:
厚生労働省に連絡が来たのは、保健所からではなくて、検疫所なのでしょうか。どこからどういう連絡が入ったのかというのが混乱しているんです。
大臣:
検疫所からです。
記者:
厚生労働省の。
大臣:
はい、羽田の検疫です。
記者:
今回の疑い例に関して、官房長官は午後の記者会見で、感染の可能性が低いという認識を示しているんですけれども、現状では、塩崎大臣の御認識としてはいかがなんでしょうか。また、先ほどの質問とかぶってしまうんですが、我々としたら冷静に対応したらいいということなんでしょうか。その点お聞かせください。
大臣:
まず第一に、冷静に対応していただきたいというふうに思いますし、医師の診断は、扁桃腺炎、そしてインフルエンザは陰性ということを明確におっしゃっておられるようでありますから、そこのところは、医師の診断はそうだということでありますが、しかし、それはきちっとした検査をしなければいけないので、今、国際医療研究センターの方に移送を行っているということでございます。
記者:
確認なんですが、この方はリベリアの滞在歴があるというのはパスポートか何かで確認はされているんでしょうか。この部分も自己申告ということですか。
大臣:
これは、羽田の空港で検疫官に対し、そのように自己申告をされたということでもありますし、おそらく、それはパスポートにも載っているんでしょうね。
記者:
医療機関でこの方はリベリアにいたということをお医者様に言っているかどうかということと、あとこの方に同居している御家族がいらっしゃるか。いた場合に御家族の対応はどうなるかということを教えてください。
大臣:
お医者さんには、どうも滞在歴については触れていないというふうには聞いておりますが、これなお、御本人から、ちゃんと確認をしなければいけないというふうに思います。御家族はおられますが、御一緒におられるわけですから、もちろん、これからそれは注意をしていかなければいけないというふうに思います。
記者:
御家族の体調はどのような。
大臣:
特に異変は聞いておりません。
記者:
異変はない。
大臣:
聞いておりません。
記者:
熱が出ているとか、そういうことではない。
大臣:
聞いておりません。
記者:
インフルエンザの検査とかですね、扁桃腺、喉を見たりとかしていると思うんですけれども、もし、この方が陽性だった場合にですね、この医療者の方に2次感染のおそれというのはあるんでしょうか。
大臣:
それは、まだわかりません。それは、医師の診断として、こういう症状等々でこういう判断をされたということを聞いているので、どういう接触をしていたのかということについては、まだそれも聞いてみないとわかりません。先ほど、わかったことばかりなので、今、こういうことで第一報を申し上げていますし、まず、これから、国立感染症研究所の方に検体を送るという作業をして、その結果を待つということで、それからどうするかということは考えなければいけないというふうに思います。
記者:
ではなくて、インフルエンザ検査とかを医療機関の方がしてしまったということについて、この医療機関の医師に2次感染のおそれはないんでしょうかというふうに聞いているんです。
大臣:
まず、この検査を待って、それで今おっしゃったようなですね、リスクがあるのかどうかということは考えなければいけないというふうに思います。
記者:
メールで連絡を受けた検疫所は、本人に対してどういう対応を取ったのかということが1点です。また、スキームでは保健所に連絡がいくということになっているんですが、その連絡はあったんでしょうか。
大臣:
第一報を、今皆様方にお伝えをしているので、その細かいことは御本人に聞いてみないとわからないことが多いので、もう少々お待ちをいただければというふうに思います。
記者:
詳しい事実はわからないんですけれども、結果として、指定医療機関で受診されなかったと。一般の医療機関に行っているという事実をどういうふうに。特にこれまで2次感染の防止が大事だというふうにおっしゃっていました。これに関して。
大臣:
第一報を、今、皆様方にお伝えをしているので、その細かいことは御本人に聞いてみないとわからないことが多いので、もう少々お待ちをいただければというふうに思います。
記者:
結果的に今日こういう形となっていることについての御見解をお聞きしたいんです。
大臣:
保健所ともっと緊密にやっていただいたら良かったなと思いますけれども、全国民にそれを期待してもなかなか難しいかもわからないということもあって、医師会長に、全国のお医者さんに対応方をきちっとお願いをするということで、直ちに通知を出していただいて、備えをしていただいているということでございます。
記者:
これ、リスク管理の面では失敗と言えるんじゃないでしょうか。まず、検疫と連絡を取っていたのに指定医療機関に行かなかった。一度診断された後に御自宅に戻られている。これ、今までのスキームが全く崩れている状態で、今まで決めていたリスク管理というものが全く取られていない状況だというふうにしか見えないんですが、大臣はどうお考えですか。
大臣:
それは個人の判断で動かれたことなので、そこにどういう働きかけがあったにも関わらず、こうなったということは、御本人からちゃんとまた聞いてですね、反省をしながら、次に備えたいと思います。

(了)