塩崎大臣閣議後記者会見概要

H26.10.17(金)9:00 ~ 9:15 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は閣議がございました。本日、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」が閣議決定されました。本法案の、民間事業主部分については、労政審(労働政策審議会)における議論を踏まえまして、301人以上の民間事業主に対しまして、女性の活躍の状況を把握し、改善すべき事情について分析した上で、行動計画を策定し、公表することを義務づけることなどを盛り込んでおります。本国会において、速やかに御審議をいただくようお願いするとともに、厚生労働省としても引き続き、女性の活躍の推進に関する施策の推進に取り組んでまいります。それから、2点目は、本日、大臣、副大臣、大臣政務官の人事異動に伴う資産公開がございまして、資産公開資料をお配りしておりまして、御覧いただければと思います。以上、私から冒頭のコメントでございました。

質疑

記者:
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に関してなんですけれども、委員会でも種々議論があったと思うんですけれども、要は、大臣のお考えの運用の見直しというのが本当に安全なのかどうかというところで、多少不安に思ってらっしゃる方もいると思うんですが、改めて、大臣の考えてらっしゃる安全かつ効率的な運用というものがどのようなものなのかということを、お考えをお聞かせください。あともう1点運用の見直しに関してなんですけれども、常々、大臣は総理の意向があるというようなことをおっしゃっています。10月も半ばを過ぎてだいぶ秋が深まってきたかなという気がするんですけれども、見直しの時期について改めてお考えをお願いします。
大臣:
まず、運用の中身につきましては、去年の11月の有識者会議で考え方が示されていたと思います。それに則って、GPIFで運用委員会において議論しているということであって、私の運用方針とかいうことを今おっしゃったんですけれども、私の運用方針は別にございませんので、それはGPIFに聞いていただきたいというふうに思います。皆様方は何となく既成概念にとらわれちゃって、頭が思考停止しているんじゃないかと私は少し思うので、運用方針を決めるのはGPIFの方で運用委員会があって、そこで御専門の方々が議論されているというふうに私も理解しております。運用の見直しというか、これは基本ポートフォリオのことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、これも運用委員会で御議論されていると聞いていますので、私の方はうかがっておりません。ただ、総理が前倒しをしろということを田村前大臣に御指示をされたということで、それを受けて運用委員会では御議論されているのではないかというふうに聞いております。
記者:
社会保障改革の議論が進んでまいりました。後期高齢者医療保険制度については、75歳以上の後期高齢者の医療保険料の特例加算を段階的に廃止する方向で厚生労働省としては検討していると思いますが、早ければ(平成)28年度にもそうした廃止が始まるという検討状況だと思いますけれども、この辺のところですね、塩崎大臣としては、社会保障制度改革には国民の理解が一番重要だと常々おっしゃっていると思いますが、どのように理解を求めていくおつもりでしょうか。今の医療制度の現状とあわせてお聞かせください。
大臣:
今、御指摘の後期高齢者医療制度における保険料の軽減の特例についてでございますけれども、まず今御指摘のように、社会保障制度は国民の広い理解が必要であることはそのとおりでありまして、丁寧に説明して、皆様方に周知していただくということが大事だというふうに思います。その上で、今回の後期高齢者医療制度における保険料の問題については、特例の扱いについては、突然出てきたかのように思われる国民もおられるかもわかりませんが、決してそういうことではなくて、「骨太の方針2014」において、後期高齢者医療の保険料軽減特例措置について段階的な見直しを進めることについて検討すると、6月の閣議決定のなかで、骨太で、示されておったことであります。これを踏まえて、10月15日に社会保障審議会の医療保険部会で議論が行われて、その議論の前提として、事務局からお出しをした資料のなかに、保険料軽減特例について見直すべきではないか等の論点とか、あるいは現状、基礎データなどを提示したわけでございまして、現時点において具体的な見直しの内容とか、時期が決定されているわけでは決してございません。これは最終的に社会保障審議会のなかで議論を深めてもらって、さらに与党とも協議を重ねて、最終的に意見をまとめるということになるわけであります。なお、当日、社会保障審議会医療保険部会においての委員の方々の意見のなかには、積極的に見直すべきとする、賛成する方々や丁寧な説明や段階的な見直しが必要ではないかという方々がおられまして、いろんな意見があった。しかし、見直しに明確な反対を示す方はおられなかったということだけでありまして、議論が収束したわけでも何でもなくて、これからさらに議論をしていくということであります。今のことはですね、9割軽減ということについてのことでありまして、これは全国で見ますと、平均が3,700円というものを9割軽減しますから370円、7割軽減でいたのを9割軽減までもっていった特例軽減でありまして、7割軽減だと1,120円。それを一気に370円まで特例軽減として導入してきたものについて、特に骨太の方針で段階的に見直しを進めることについて検討せよと、こういうふうになっていたものであります。
記者:
女性の活躍推進関連なんですけれども、法律で数値目標を義務づけるのも重要だと思うんですが、それが実行されるような社内での気運づくりみたいなものが大切になってくると思います。今日はイクボスが初めて表彰されるというのもありますので、こういうイクボスを増やすためにはどういったことが必要だと思うのか、何をしていくべきなのか、大臣はどうお考えでしょうか。
大臣:
今、御指摘のように、元々、この法律とか何とかっていうのは政策的にそっちの方向にいっていただきたいということで決めるわけでありますけれども、大事なことはやはり、今、御指摘のように、自発的に民間の方々がそういうふうになる。公務員も同じでありますけれども。みんなの気持ちがそういうふうに向くということが大事で、我々としてはそういう方向に行けばいいなということで、今日はイクメンアワードを開催しますし、それから今回はイクボスというのを奨励しようじゃないかということで、今回特にこういうことを取り上げているわけであります。言ってみればこういう雰囲気をどう作っていくかということに関して、我々は汗をかかなきゃいけないので、我々としてやれるのは、例えば、好事例をこのイクメンプロジェクトのホームページで公表して、皆さんにアクセスしてもらってみてもらうというようなことで、全国で頑張ってですね、子育てフレンドリーに、あるいは女性に活躍の場をですね、率先して作るというような、そういう会社の好事例をみんなに見ていただくということも一つかなと思いますし、今後、開催をいたしますけれども、要所要所で、セミナーとかですね、そういう形でこの全国の雇用均等室、労働局にありますが、地域レベルでの周知というのは大事で、どちらかというと、やはり都市部よりも地方の方が少し、こういうことについてはもう少し頑張らないといけないなという感じが、私も地元でもそんな感じがしますので、そういうことをやっていくのかなというふうに思います。経営戦略として民間が自ら、こういうふうにした方がむしろ生産性も上がるし、それから収益も上がって、そして企業イメージが良くなって、結果として企業も発展していくというふうに考えるような経営マインドを持ってもらうようにもっていくのが大事かなというふうに思います。
記者:
二つおうかがいしたいんですけれども、まず1点目が資産公開についてなんですが、大臣の資産を拝見しますと、株をかなり持っていらっしゃるようにお見受けしたんですけれども、その理由などを含めた御自身の資産についての御感想と、その資産公開制度そのものに対する御意見などがあれば教えていただきたいというのが1点、それともう一つ、靖国神社の秋の例大祭が今日始まったということで、参拝される御意思があるかということをちょっとお聞かせいただければと思います。
大臣:
まず資産公開でありますけれども、これは国会議員として、国民の代表として立法府で活動するに当たって自らの資産を明らかにするということは、私は当然の責務かなというふうに考えています。私自身が株が多いと皆さんはよくおっしゃっるんですけれども、私の母方の祖父は宇都宮証券という証券会社を作った人間でありまして、そういう意味で、子どもの頃から生前贈与をしてくれたということで、ほとんどのものはそういうものでありまして、私自身が自らの意思で買ったというようなことはかつてたぶん1回ぐらいしかないんじゃないかと。それは日銀(日本銀行)に入ってすぐ買って、銘柄に、いつも新聞で株式欄を開けるのが日課になるからちゃんとやれと上司に言われたんで、しょうがないんで一つ買ったぐらいのことで、あまり私は株投資には関心はありません。
記者:
靖国神社の参拝については。
大臣:
これは内閣の一員としてですね、適切に判断をしたいというふうに思います。
記者:
もう1点だけ、先ほどの社会保障の関連でですね、今後、社会保障費の国民負担の増加というのが避けられない状況だと思うんですけれども、その辺について、持続可能性という観点から、財源をどう維持していくか、確保していくかという塩崎さんのお考えをうかがえますか。
大臣:
先ほどの後期高齢者の保険料の負担の見直しについておっしゃるならば、これは少し9割軽減というのはあまり例のないことでありまして、さっき言ったように、平均で370円というのが果たしてお互いの助け合いで成り立っている社会保障制度としていいのかなということで見直しをすべきではないかということ念頭で言っているわけであります。しかし、一般論としては、国民負担が必ず助け合いの仕組みにはありますから、これは国民の納得感があるようなものを絶えず考えていくということと、それを前提に持続性がやはり達成されないといけないということでありますので、いろんな思いが国民の皆さん方におありだというふうに思いますが、お互いの助け合いの仕組みをどう組み合わせていくのかということを御一緒に考えていただくということが大事ではないかというふうに思います。

(了)