田村大臣閣議後記者会見概要

H26.7.4(金)11:07 ~ 11:27 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。冒頭、本日私から2件御報告をさせていただきます。まず、今日の閣議で「厚生労働省組織令の一部を改正する政令」が閣議決定され、また、局長級以上の幹部職員の人事異動について内閣の承認を得られました。まず、「厚生労働省組織令の一部を改正する政令」の主な内容についてでありますけれども、医療介護改革の一体的推進、医薬品等産業の振興及び医療介護にかかる情報化の推進を図るため、「医療介護連携」、「医政」、「医薬品等産業振興、国際医療展開」をそれぞれ専任で担当する大臣官房審議官を設置するということ、それから保険局に医療介護連携政策課を設置するということ、更に政策評価審議官を情報政策・政策評価審議官に改め、省内の情報政策を総括することといたしました。次に、今回の人事異動の内容については、お配りいたしております資料のとおりでありまして、これらの人事は7月11日付けで発令をいたします。今回の内閣の方針に対応した人事として2点紹介をいたしたいと思います。まず、幹部職員の女性の登用についてでありますけれども、省全体を総括している村木厚子事務次官を続投させるということとともに、労働基準局労災補償部長である安藤よし子を、石井淳子雇用均等・児童家庭局長の後任に充て、石井淳子は政策統括官へ起用することとし、女性3名を局長級以上のポストに登用いたします。次に、省庁間の人事交流といたしましては、政府全体の幅広い視点から社会保障改革を推進するために、新たに財務省から社会援護等担当の審議官に起用するなど、7月中に5つのポスト、上記今申し上げたほか、情報政策・政策評価審議官、そして医薬品等産業振興及び国際医療展開担当審議官、また職業能力開発担当審議官、そして雇用開発部長。この5つのポストでありますが、この5つのポストで人事交流をすることといたしております。またその他の主要な人事といたしましては、職種によるポストの固定化回避の観点から、医政局長に事務官の二川一男を起用するとともに、老健局長には初めて医系技官の三浦公嗣を起用いたします。また、能力実績を踏まえて、数理職採用の山崎伸彦年金数理課長を、年金担当の審議官にこれも初めて起用いたします。私からは今回お伝えする内容は以上であります。続きまして、もう1点御報告があります。いわゆる脱法ドラッグ、この呼称でありますけれども、これにつきまして、警察庁とともに7月5日土曜日から、18日金曜日までの2週間、国民の皆様方から御意見をいただくことといたしました。これは薬物乱用者によります犯罪や重大な交通事故を引き起こす事案等が社会問題となっておるわけでありますけれども、いわゆる脱法ドラッグは危険な薬物であるという、そういう内容にふさわしい呼称名を募集すると。脱法ドラッグといいますと何か法律違反じゃないから安全だみたいなイメージになっちゃうので、そうではなくて非常に危険であるというような意味合いの、そういう呼称。これを募集をいたしたいと考えております。募集の方法は厚生労働省と警察庁のホームページに掲載をいたしますが、はがきや電子メールで受け付けますので、広く国民の皆様方に御意見を賜りたいと考えております。以上、私の方から2点を御報告をさせていただきます。それでは御質問を頂きます。

質疑

記者:
人事の件ですけれども、村木次官の続投なんですけれども、国会でのいろいろなミスを巡って訓告処分も受けられて、野党からは責任を問う声が一部で上がっていたと思いますし、それも踏まえて続投を決められた理由を改めて。
大臣:
もちろん、いろんな処分に関しましてはそれは人事の中において考慮はいたしております。けれども、それが全てではないわけでありまして、全般的ないろんな分野を検討させていただく中において、これは村木次官だけではなくて、全体の中で今申し上げたような方向性の中で、今回の人事を決定させていただくという方向であります。
記者:
政府全体としての女性の活用ということを優先というか、重きを置かれて考慮されたと。
大臣:
もちろん、女性の登用という大きな我々としての目標といいますか、それはありますし、あわせて、能力というものも含めて、これは総合的に判断をさせていただいたということであります。
記者:
子宮頸がんワクチンですけれども、今日、検討会がまた再開されますけれども、どのような議論を期待されているかを大臣としてのお考えをお聞かせください。
大臣:
神経内科等の専門家からのヒアリングをこなさせていただくと同時に、現在もこれは定期接種でございますので、HPVワクチンを受けておられる方々はたくさんおられるわけでありまして、そういう方々に今まで検討してきた中で分かってまいりましたいろんな事実等々を含めて、情報を提供いただかなければならない。その内容もしっかりと御議論を今日いただきたいというふうに考えております。
記者:
都議会での野次の問題に続いて、国会でも4月の衆議院総務委員会で同じような「早く結婚して子どもを産んだ方がいい」みたいな野次が出ていたんですけれども、これについて大臣の御所感をお願いします。
大臣:
私が今総務大臣代理だからそういうようなお話なのかもわかりません。ちょっと私はその場にはいなかったので、どういう発言があったのかというものは承知を致しておりません。どういう発言かはわかりませんが、ただ、御本人が不快というふうに感じられたそういう野次であれば、そういう野次は厳に慎んでいただかなきゃならないというふうに思います。
記者:
ノバルティスファーマの件で、東京地検特捜部の方が(7月)1日ですか、法人としての起訴をして、そして更に副作用の問題もあると思うんですが、厚労省としては、そういうものを諸々受けて、どのような対応を今後行政としてとっていこうとしているのかをお聞かせ願えれば。
大臣:
処分に関して具体的なことを今申し上げる段階にはないので申し上げられませんが、いずれにいたしましても、適切な対応はしなきゃならんというふうに考えておりますので、そのような方向で適切に対応してまいりたいというふうに思います。
記者:
先日、iPS研究、世界の臨床研究を進めている高橋政代リーダーが、研究の中止を検討したいということをツイッターでつぶやいて、一時混乱を招いたわけですけれども、これについて、この事態そのものの受け止めと、あとツイッターという手段で情報発信したことの妥当性等についてちょっと受け止めをうかがいたいんですが。
大臣:
私はツイッター自体は見てないんですけれども、報道を見ると、止めると完全に言っているわけではなくってそういうことも踏まえて検討したいみたいな書き方だったというふうに思います。その後、続けるということをおっしゃっておられるので、それはそれで、これは大変重要な研究でございますから、我々としてはお続けをいただきたいという思いでございますから、我々もこれからもしっかりと応援はしてまいりたいというふうに思います。それからツイッターというものを使ってというのは、これは私の方からどうコメントしたらいいのか、政治家も含めて多くの方々がツイッターというものを利用されて、いろんな情報発信をされておられますので、情報発信をしていく大きなツールであると同時に、だからいろんなことが情報として流れるじゃないかという御意見を持つ方もおられると思いますが、やはり時代が変わってきて主体的に本人からもいろんな情報を、仮にマスメディアに取り上げてもらえなくても伝えられるようになったということは、これは良い意味もいっぱいあるわけでございますので、本人の責任においていろんな情報を発信していただくという意味では、非常に有効なツールであるんじゃないのかなと私は思いますけれども、あくまでも御本人の責任というものが大前提であるというふうに思います。
記者:
子宮頸がんワクチンについてなんですが、子宮頸がんワクチンの接種の積極的な呼びかけというのが去年6月から一時中断されたままですけれども、今後の再開の目途であったりとか、再開しないというような可能性もあるのかというのをどのように考えてらっしゃいますか。
大臣:
今これは御議論をいただいている最中でございますので、その御議論をいただいた報告の最終結果を元に、いろいろと我々としては最終的に判断をしていきたいというふうに思います。今日もそういう意味では御議論をいただくわけでありますけれども、言うなれば、心身の反応というような共通認識が出されたわけでありますが、それ自体が何であるのかということが非常にわかりづらいということもあるわけでありまして、そういう意味では心身の反応というものが一体どういうものであるかということも含めて、今日御議論いただけるのであろうというふうに思います。いずれにいたしましても、一方でまだ十分にそれに対して御理解をいただいておられない方々がおられるのも事実でございますから、そこはやはり丁寧な議論をしていかなければならないと。私といたしましては、積極勧奨するかどうかということはまだ決まっておりませんが、仮にしたとしても、国民的に理解を得られない中でしたとすれば、それは何ら意味のないといいますか、有効に積極勧奨というものがその実際果たすべき何といいますか、メッセージを果たせないという話になりますから、そこはちゃんとした環境整備が必要なんだろうなというふうに思います。
記者:
「医薬品等産業振興、国際医療展開」で審議官を新たに1人置くんですけれども、これの置くねらいですとか、従来までとどういった点が違うかというのをちょっとあらためてお願いできますか。
大臣:
これはですね、実際問題、これは一つ大きな眼目として、成長戦略等々も含めて置かれているわけでありますし、この国際医療展開の方もやはり同じような役割として、一つ成長戦略の中にも組み込まれているわけであります。そういう意味からいたしまして、一つ大きなそういう役割を担うという意味で抜き出しというような形で新たな担当という形を置かさせていただいておるということであります。
記者:
2点ありまして、1点目が脱法ハーブに関してなんですが、池袋で起きた事故に関しまして、事件を起こした男性が吸引していた脱法ハーブが指定薬物ではなかったということがわかったんですけれども、指定薬物の対象の拡大と新しいハーブの登場というのがいたちごっこのような状態で続いているんですが、それに関して大臣の受け止めをお願いいたします。
大臣:
今般のが指定薬物であったかどうか、ちょっと我々はまだ警察の方から確認をしておりませんので、我々としてはまだ完全にそれを認識しておるというわけではありませんが、一般的にいたちごっこという話を何とか解決していきたいがために、法律を改正して、包括指定という形で指定薬物がいっぺんに増えているわけでありますので、そういう意味では我々としては、例えば海外で問題になっているようなそういう、いわゆる脱法ドラッグと言いたくないんですけれども、この手のドラッグですよね。こういうものを先取りして包括指定の中に入れていって売らせないというようなことをしたりでありますとか、さらに申し上げれば、これが指定薬物でなかったとしても、例えば中枢神経等々に影響を与えるような、そのような薬理効果といいますか、そういうものを持っているドラッグに関しては、これは吸うことを前提に売ってもらっては困るわけであります。いろいろと店等々で、これは吸うことを前提にしていませんと言いながら売っておられるようでありますけれども、そんなことはそう簡単には社会の常識上通らないということも含めて、我々はしっかりと広報をしていきながら、当然、購入をされた方も指定薬物であれば、これは当然、単純所持だけで今度の法律はこれは罪に問われるわけであります。脱法かどうか、つまり指定薬物であるか、それともそうじゃないその前のドラッグであるかどうか、これも今どんどん指定を早めておりますから、多分店で買う方も自分はそうじゃないと思って買っても、そもそももう指定になっているかもわからないというものがいっぱいあるわけでありまして、そういうおつもりでお買いになられるとすれば、もし、もうそれが指定になっていれば当然これは罪に問われる。もっと言うとそれ以前に、いわゆる指定薬物も、それからそれ以外の非常に興奮する作用を持っているようなドラッグも、これは場合によっては覚醒剤よりも成分等々がわからないので治療が非常に難しいと。つまり、自分自身の健康に大変な影響を与えるということも御認識をいただきながら、要はこれは指定になっていないから、だから持っていたって、吸ったって犯罪にならないんだというような、そういう安易なお気持ちで始めていただきたくないということを我々はしっかりと広報していくことが重要だと思います。これは大変な社会的な問題でもあるし、御本人にとっても大変健康に影響の出る問題でございますので、そういう御認識を持っていただく中で、まず利用される方々に対して、しっかりと我々としては情報を発信すること。それから、売る側に関してはですね、あなた方そんな自分ら安易に売ってて使われないよと思っておられたそんな簡単なものではないですよ、ということをしっかりとこれまた宣伝をしていくこと。これが大変重要だと思っておりますので、これは警察とも、それから都道府県とも協力しながら、総力を挙げてこのドラッグ問題に関しては厚生労働省は対応してまいりたいと、このように考えております。
記者:
もう1点。国の緊急雇用創出事業を巡って、DIOジャパンで給与の支払いの遅延などが起きている問題なんですけれども、厚労省の現在のこの調査の状況と公表の予定を教えてください。
大臣:
これ6月末時点で各都道府県等々を経由して情報をいただくということで調査が終わっておられるところにいただいてきております。今、それをいろいろと中身を精査をさせていただいておりますが、遅くとも7月末までには何らかの我々としては対応、これを公表してまいりたいというふうに思っております。場合によって必要があれば厚生労働省自体も調査するということもあり得るわけでございまして、まずは、いただいた情報をしっかりと、我々としては内容等々を把握をさせていただいて、どういう対応が必要かということも含めて検討させていただきたいと、このように考えております。
記者:
在外被爆者の関係で、大阪高裁の判決の件なんですけれども、上告期限が今日ぐらいだと思うんですが、どのような判断をされているというのが、もしあればお願いできますか。
大臣:
これは大阪府等々、関連する都道府県、それと関係省庁。これも関係しているところもありますから、こういうところと協議をし、上級審の判断を仰ぐことといたしました。これは同じ案件で、長崎では我々と被告側が勝訴していることもございますので、そういう意味で上級審を仰ぐということであります。
記者:
人事で1点。生田総括審議官の後任の方が、資料見ると分からないんですが、どなたが。
大臣:
まだまだということだと思います。出てないでしょう。

(了)