田村大臣閣議後記者会見概要

H26.6.20(金)9:01 ~ 9:12 省内会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。今日は私からは御報告ございませんので、御質問頂きたいと思います。

質疑

記者:
今週開かれました東京都議会の本会議の一般質問で、そこに立っていた女性議員に対して、「自分が早く結婚した方がいい」とか「産めないのか」等の野次が出されたことが問題となっています。この野次の出所は分かっていませんけれども、一部では自民党の議員が野次をしたのではないかとの指摘も出されています。安倍政権は女性の活躍を後押しする、そういう姿勢を打ち出していますけれども、所管大臣のお一人として今回の件について受け止めをお願いします。
大臣:
私自身はその野次を聞いていないのですが、報道等でいろいろと流れておるということで、その野次が真実であればこれは自民党であろうが、どこの党であろうが、女性に対して非常に失礼だと同時に、人としてちょっと大問題な野次だと思います。野次だからとかいうレベルではなくて、そのようなことを仰られるということ、しかもそれが議員さんであれば、投票によって選ばれている方でありますから、全く許される話ではないと思いますし、非常に不快な話です。言葉をかけられた議員の方も大変心が傷ついた、もっと言うと、それを報道で見られている方々も一体何なんだというふうに心が傷つくような、そういうような言葉だというふうに私は思います。断じて許されないと思います、これは。
記者:
昨日、参議院に野党から石原環境大臣に対する問責決議案が出されたんですが、これについての受け止めをお願いいたします。
大臣:
石原大臣自ら訂正とお詫びをされておられます。表現の仕方、言葉が足らなかったとかいろんな部分があると思いますが、実際問題、被災地の方々に不快な思いを持たれたとするならば、それは申し訳ないというようなお話でございます。御本人の反省の言葉に対して、御本人がそのような思いの中で会見されておっしゃったんだろうというふうに思います。我々安倍内閣は、これは石原大臣を含めてでありますけれども、被災地に常に寄り添いながらなすべきこと、それをしっかりと復興のために行っていくと、そのようなスタンスでございますので、これからも被災地の復興のために汗を流してまいりたいと考えております。
記者:
問責には値しないという考えですよね、当然ですが。
大臣:
御本人がそのような形で記者会見を開かれて、おっしゃられて不快な思いを持たれたことに対しても反省をされておられるわけでございますので、その思いというものを受け止めさせていただきたいというふうに思います。
記者:
DIOジャパンの件なんですけれども、雇い止めであったり、賃金の支払いの遅れといった状況があるといった報道などがなされていますが、厚生労働省としての受け止めと、現在調査を行っているということですけれども、その調査状況と今後の対応を教えてください。
大臣:
これは緊急雇用創出事業でやってきた部分で、基金で行ってきたものであります。そういう意味では基金で使われた予算というものが、これ全部使われれば、その後に関しては、当然、事業として継続が不可能なような状況があれば制度的にはそのまま事業を続けなければならないというものではないわけであります。その点に関しては、どのような状況であるかというのは調査しなければなりませんが、事業として成り立たないということであれば仕方ない部分はありますが、ただ一方で、都道府県に対しては、これ雇用につなげてもらいたいので、その後の。そのようなことが起こった場合には、つまり基金事業が終わったらその事業自体がなくなって、働いておられた方々が雇い止め等々になって職から離れられるような場合には、都道府県にその事業者だとか市町村に対して雇用等々に関してちゃんと対応していただくようにということで、厚生労働省の方から都道府県にお願いをさせていただいておりますので、そういう部分も含めて対応をいただければというふうに思います。賃金不払いがあるとすればこれはもう労働基準法上違反行為でございますので、そういうことが事実だとわかれば、我々としても適正な対応をしてまいりたいというふうに思いますし、もしそういうことがあられるならば労働局の方におっしゃっていただければ我々としてしっかり対応させていただきたいというふうに思います。
記者:
事実関係というのはどのあたりまで厚労省は把握できているのでしょうか。
大臣:
今、聞き取りを、調査をさせていただいております。
記者:
今度導入が決まりました医療事故調(査制度)の話なんですけれども、これからガイドライン作りが始まりますが、原案は研究班の方で議論されるということで、医療側からも医療事故の遺族側からも、やはり公開の場での議論、経緯を皆さんにしてもらうためにもそういうものが求められている声も強いのですけれども、どのような対応というのを大臣はお考えなのでしょうか。
大臣:
ちょっと皆さんのお声をお聞かせをいただきながら、どのような形で対応していくかということは検討させていただきたいというふうに思いますが、いずれにいたしましても、これは元々、事故調自体の成り立ちというのは御承知のとおり、いろんな御意見をいただく中において、ああいう形で法律になってきたわけであります。それぞれ十二分といいますか、完全に納得されるというよりかは皆さんがこの事故調という制度が必要だという、そういうような思いの中でそれぞれが意見の調整をし合って今回の形になってきておるわけで、これからその細部を詰めていくわけでございますので、問題点はある程度わかっている中においての調整になってくるというふうに思います。そこも踏まえてどのような対応をするかということは、今後検討させていただきたいというふうに思います。
記者:
今日が国会は実質的に最終日ということだと思うんですけれども、ここまでの国会を振り返っての受け止めと、閣法の中で労働者派遣法が実質的に審議入りができないという状況でこのまま国会が閉じることになろうかと思います。そのことの受け止めを教えてください。
大臣:
11本提出をさせていただいて9本成立をさせていただいたということであります。議員立法も、多くの議員立法がまだ今日参議院で本会議で残っておりますけれども、4本ほど。そういう意味からいたしますと、多くの法律を国会で御審議をいただいて成立をさせていただいたということでは感謝をさせていただいております。ただ、あと2本が成立までみなかった、今、労働者派遣法に関しては審議すら入れなかったという状況でございます。そこに関しましては我が省の国会対応という意味で、この労働者派遣法に関して言えば法律の条文、附則が大きなミスがあったということ。それから、医療介護総合確保推進法に関しては、それこそ本会議での対応にミスがあったということ。他にもいくつかありました。もう少しやはり厚生労働省として気を引き締めなければなりませんし、昨日も政府参考人に登録しながら遅れたということで参議院の委員会に大変御迷惑をおかけしたと。ちょうど今、(業務)適正化(推進)チームを作って対応をいろいろと検討して、7月の初旬に一定の報告を出したいと思っていますが、いろいろとこう議論を聞いていたりだとかしているうちに、やはりいくつかの問題点というものが我々もわかってくるわけでありまして、特に国会対応という意味からしますと非常に能力が落ちているという部分があります。ここをどう強化するか、ここを強化しなければ同じ過ち、私が何度お詫びを申し上げても改善されなかったら意味がないので、具体的に弱い部分というのがだんだんわかってまいりましたから、そこに対して再教育をどうしていくか、どのようにそれぞれに意識を持っていただくか。こういう具体的なことをやっていかなければならないと。そういうことをやる中において次の国会に向かって、御迷惑をおかけしない、ちゃんとした仕事のできる強い組織になってこようと思います。そういう反省も含めた、まさに通常国会であったということでございまして、この失敗がこのまま生かされなかったら、厚生労働省という役所はどんどん劣化をして行くであろうという危機感を持って次の国会に向かって、どのくらい期間があるかわかりませんが、省内を立て直していくということであります。そういうような非常に教訓を得させていただいた国会でございました。

(了)