田村大臣閣議後記者会見概要

H26.5.16(金)8:41 ~ 8:51 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。私の方から冒頭、1点御報告を申し上げます。今日、今春の高校、大学等の卒業者の就職状況、高校は3月末、大学は4月1日時点でありますけれども、これを発表しました。景気の回復基調もございまして、高校、大学とも、前年同時期の内定率を上回りました。一方、大学生に関しては就職希望率が16年ぶりに高いということでございまして、リーマンの時よりも高いということがございますので、リーマンショック前の内定率と比べると低くなると、これは希望者が多いということでこのような形になります。厚生労働省では文科省、経産省とも連携しまして、「未内定就活生への集中支援2014」を1月から3月までに行いまして、3万7,000人の未内定の就活生を就職に結びつけてまいりましたが、引き続き就職を希望しながら、就職先が決まっておられない卒業された方々も多いわけでありまして、引き続き関係省庁と連携しまして、6月末まで集中的に支援をしてまいりたいと考えております。昨年度も卒業後から就職に結びついた方がたくさんおられますので、どうか最後まで諦めずに就職活動を続けていただきますように、心からお願いを申し上げたいと思います。私からは以上でございます。

質疑

記者:
医療・介護法案が衆議院を通過しまして、ただ、一昨日の委員会では強行採決という形になったんですが、改めて所感をおうかがいします。
大臣:
これは、国会の中で与野党でいろいろと御議論をいただいて、委員会の持ち方というものをお決めをいただきました。いずれにいたしましても、厚生労働省としては与党の御尽力もありまして、このような形ではありますけれども、衆議院を法案が可決をされたということでございまして、これから参議院に向かって幅広い政党の皆様方に御理解をいただくように、努力をしてまいりたいと考えております。
記者:
野党の方から審議がまだ不十分だとか、地域格差がサービスの内容で出てくるのではないという懸念が大きかったわけなんですが、その辺りは参議院の審議ではどのように。
大臣:
御審議時間は、国会の中でいろいろと御議論をいただいた上でのことでございますので、我々としては国会の中での御決断というものに対して、しっかりと我々自身も気を引き締めて、これからもいろんな対応をさせていただきたいというふうに思いますが、地方のばらつきに関しましては、ばらつきが出ないように最大限我々も努力をしてまいりますし、特に要支援の方々のところで、地域支援事業になる方々のところで、それぞれ地域のばらつきが出るのではないかということが懸念をされておるというようなお声もお聞きをいたしております。それにも最大限そうならないように努力をしてまいりますし、一方で委員会の中でも申し上げましたけれども、一斉に各地域が全て完璧というようなことではなくても、順次、今までのサービスも含めて、新しい多様なサービスをお作りをいただくということもできるわけでございますので、なるべく好事例や、いろんなものをお集めさせていただく中において、各地域に我々もきめ細かくいろんな御助言といいますか、そういう情報発信はしてまいりたいと思っております。
記者:
今の医療・介護関連法案なんですけれども、国会の中で決断で審議はされたというお話ではあったんですけれども、これまでの質問の中で、19本束ねてて、そもそも触れられていない部分も残っているんだと。与党の理事の説明の中では時間は重要広範議案でこれまでと遜色ないという話ではあるんですけれども、通常の法案でかける時間と、例えば19本の法改正を伴う法案との規模感との違いで、それって一概に比較できないのではないのかなと思うんですけれども、この出し方ということについて批判を集めていましたが、どういうふうに改めてこうお感じになっているのか。
大臣:
本当に19本法律があってというわけではなくって、同じ法律の中で違う部分というものも含めてそういうような仕分けといいますか、数え方をされたんだというふうに思いますが、今までもいろんな法律ですね、一つの法案の中で違う部分を一緒になって出したりだとか、こういうことはやってきたわけであります。そういう意味ではこの19本というのは今般の社会保障制度改革国民会議でいろいろと御議論をいただいたもの、それからそれ以外で今までいろんな議論をしてきたものがあります。本当言うともっと早く結論を得なければならないものもあったんだと思います。いろんな理由があってここに来た。それはある意味、この医療・介護大改革にこううまく合ってきたというのはたぶんこの改革もあったから、それぞれの本来関わる関係者の方々も議論を深められておまとめになってこられておられるということもあると思うんです。そういう意味では、ちょうどこの機に、この改革を機にそういうような今までいろいろと懸案課題だったものもまとまってまいりましたので、まとまってきたものも併せて出させていただいたということであります。全体としましても確かにボリュームは多いところもありますので、また参議院でも御議論を十分にしていただいて、その上で御判断いただければありがたいなというふうに思います。
記者:
集団的自衛権に関してなんですけれども、昨日、首相が検討というのを始めるという発言がありました。最終的には閣議決定ということで大臣の判断も求められると思うんですが、国務大臣としての現在の御所感をお聞かせいただければと思います。
大臣:
それはもちろん私も安倍内閣の一員でございますから、総理のお考えに賛同させていただいております。この後、与党とのいろんな手続きもあろうと思いますけれども、全力で安倍内閣を支えていく閣僚の一人でございますから、総理の考えに全面的に賛同させていただいております。
記者:
認知症の方の行方不明問題なんですが、群馬県の方で7年ぶりに身元がわかったという方について、長年にわたっていたので生活保護費が多額に上るということで問題になっているんですけれども、改めて、大臣のこの問題についてのお考えをお願いします。
大臣:
それは生活保護費等々をですね、保護者といいますか、要するに一緒に住んでおられる、若しくは御家族で扶養義務が生じる方々がおられれば、そういう方々にそのかかったものに対して返還を求めることは、それは求められる範囲の中において求めることはできるということでございますから、そういう支払能力がある範囲の中で、担当市、それから当事者の方がいろいろと話し合われてお決めになられる話だというふうに思います。全てを返さなきゃいけないというわけではないんだと思います。どの範囲の中でそのような返還をお求めになられるのか、そして扶養義務が生じる方がそれに応じられるのかというのはそれぞれの当事者の話合いでお決めになられるんではないですかね。
記者:
現行では、今大臣がおっしゃったように、返還義務というのが条文でも規定されているんですけれども、今後、同様の事例が発生してくることも考えられて、新しいルール作りとか、運用の見直しというようなことも場合によっては考えられるかと思ったんですが、現時点ではいかがでしょうか。
大臣:
これに関してはちょっと幅広くいろんな方々の御議論もいるのかもわかりませんが、少なくとも杓子定規で全部払えないのに返せということは起こらないわけなので、そこは当事者同士の常識の範囲の中でのいろんな話合いがされるんだというふうに思います。一方の当事者が、これが行政であるわけでありますので、そういう意味ではお互い話をする中で、私は常識的な解決を見いだしていただけるものだというふうに思います。ただ、こういうようなことがこれからも頻繁に起こるということがないとはいえないわけでありまして、そういうものに対してどう考えていくかということはちょっと我々もいろいろと検討はしなきゃならんなというふうには思いますが、ただ現状の中において悪質的に生活保護を、要するに意図的に保護を受けて扶養義務にある方がそれに対して払わないというようなものではないわけでありまして、今回はまさに行方不明になられて、今回たまたま本当に幸運なことでわかったわけでありますから、そういう意味では扶養義務のある方に関しても悪意があったわけでも何でもないわけでございますので、そこは常識の範囲の中でお互い当事者同士が最終的には一致点を目指されるんだというふうに思います。

(了)