第19回 匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会 議事録

日 時

2024年12月18日(水) 13:00~15:00

場 所

Web

出席者

【委員】
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・齋藤 俊哉(国民健康保険中央会 理事)
・辻 真弓(産業医科大学医学部衛生学 教授)
・東宮 秀夫(一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 参事)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野  惠(健康保険組合連合会 参与)
・野口 晴子(早稲田大学政治経済学術院 教授)
・原口 亨(日本薬剤師会 副会長)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・村松 圭司(産業医科大学公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)
 

議 題

1. 次世代DBとの連結解析案件における審議の論点整理(案)
2. 個別審査(非公開)

 

議 事

※非公開部分は含まれません
 
山本委員長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第19回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただき、ありがとうございます。
 12月の匿名介護情報等の提供に関する専門委員会にて、野口委員が委員長に就任されました。委員会の設置要綱によりますと、当委員会の座長は匿名医療情報等の提供に関する専門委員会及び匿名介護情報等の提供に関する専門委員会の委員長との共同座長となります。そのため、今回の委員会より共同座長である野口委員長に進行をお願いしたいと思います。
 野口先生、よろしいでしょうか。
野口委員長 御紹介いただき、山本先生、どうもありがとうございます。今回の委員会より共同で委員長を務めます、早稲田大学政治経済学術院の野口と申します。皆さん、よろしくお願いいたします。
 まず、委員の出欠状況について事務局から報告をよろしくお願いいたします。
鈴木室長補佐 医療介護連携政策課の鈴木です。
 本日は、御参加いただき、誠にありがとうございます。
 今回は、専門委員の皆様全員がウェブ参加となります。
 今村委員、川又委員、口羽委員、鹿野委員、嵩委員、田中委員、武藤委員は御欠席となります。
   出席の御報告は以上です。
野口委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、早速ですが、本日の議事に入らせていただきます。
 会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
  (冒頭カメラ撮り終了)
野口委員長 それでは、議題1「次世代DBとの連結解析案件における審議の論点整理(案)」、資料1の説明を事務局からよろしくお願いいたします。
鈴木室長補佐 ここで、匿名認定加工医療情報等作成事業者の方にもお入りいただきますので、少しだけお待ちください。
 それでは、議事の御説明をさせていただきます。早速、次のページにお進みください。こちらの議題ですけれども、次世代DBとの連結案件について審議するための観点整理というタイトルをつけています。先生方には、今年の2月に臨時の委員会等を設けまして、次世代DBとの連結の案件が生じた際に、どのように議論していくかという審査体制について御審議いただきました。次世代については、事業者さんのほうで委員会が開かれますので、合同で審査することはなかなか難しいという状況におきまして、次世代の委員会でも個別に審査いただいて、提供されるデータの概要が定まった後、1つ目のポツにありますように、次世代DBのデータ概要を踏まえて、提供する公的DBの最小限性等の議論を行うという体制に決まりました。
 そこで、前回、9月に行いました第18回の合同委員会で、次世代DBとの連結を希望する案件の審査を模擬という形で行いまして、審査観点を整理いたしました。そちらで指摘された主な御意見について、少し字が詰まっている表で恐縮ですけれども、下の表に3段でまとめております。
 まず、1段目の御指摘ですけれども、解析対象とする都道府県が限定されている場合等に、公的DBを単独で利用する場合と比較して、次世代DBと連結することで研究者が医療機関を特定できる可能性が増すと考えられるが、公的DBの情報提供としては問題ないか。また、問題ない場合でも、公表時には配慮いただく必要があるのではないかという御指摘をいただきました。注釈をつけておりますけれども、次世代医療基盤法に基づき次世代DBにデータを提供している医療機関等は内閣府のホームページで公表されておりまして、都道府県ごとにどの医療機関あるいは自治体等がデータ提供しているか、把握できる形となっております。
 こちらについての対応案を右側にお示ししております。まず、公的DBの提供に当たっての大原則の考え方ですけれども、公的DB単独の場合であっても、研究者が、例えば自身の医療機関であるとか、様々な既知の情報と頭の中で結びつけることによってこの医療機関ではないかと推測できる可能性というのは、匿名加工を施していても完全に排除できるものではありません。
 しかし、その可能性が少しでもあるからといってデータ提供を行わないということは、現行の公的DBにおいてもしておりませんので、原則としては同じ考え方でして、研究計画と関係なく特定の医療機関に着目した分析等を行うことは、当然目的外利用となりますし、また一般に広く公表される前には、現行どおりに公表前確認等も行っていきますので、審査時点で、この研究計画であれば、利用者・研究者の方には少し推定の可能性があるけれども、御提供してよいか審査すると。さらに、公表前確認でも、一般の方に広く分かるような情報がないかということを確認するという原則を守りながら御審議いただくことと考えております。
 ただし、前回指摘されましたように、都道府県等の限定がある状況では、公的DB単独の場合より少し推定しやすくなるという事態はあるかと思いますので、そちらは事務局で事前に調整や情報提供を行った上で、その情報を踏まえて御審議いただくと考えております。
 2段目に参ります。公的DBでは、年齢は原則5歳刻み階級ですけれども、1歳刻み年齢や生年月は、研究上、特に必要な場合のみ御提供しております。ただ、前回の模擬の案件のときには、次世代DBから生年月の提供が可能なような案件が出ておりまして、こうした場合、研究計画上、必要がなければ、粒度はどうするのかといった御指摘がありました。
 右側、対応案にまいります。こちらについては、前回、模擬の案件だったこともありまして、事前に十分調整していなかった側面がございまして、その後、次世代の事業者の皆様と御相談したところ、次世代DBでも、研究上の必要性に応じて、5歳階級ごとの提供等の調整を行うことは可能ということです。ですので、公的DBでは、原則として階層化した年齢の提供を基本としているという認識を共有した上で、研究において必要性を認める程度に双方併せて加工を行うということで対応してはどうかと考えております。
 最後に、3段目の御指摘です。次世代DBから提供される情報の詳細が分からないと、連結した場合のリスクについて十分審議し得ないという御指摘をいただきました。文字列の提供もあるというところが現行の公的DBと少し異なっておりまして、審議の際に別添8のような詳細な情報を頂けないかという御意見もありました。こちらについても、次世代の事業者様から様々、資料の御提供などもいただきまして、まず大前提の考え方として、次世代DBは個人の特定リスクを評価して、次世代法に基づく匿名加工を行っています。
 次のページに参考として次世代法の匿名加工の条文を載せておりますので、お手元で御覧いただければと思います。
 前のページに戻っていただきまして、ですので、こうした加工はきちんと行っているということを大前提とした上で、審議の際に次世代DBから提供されるデータがどのようなものかというのは、しっかり把握いただきながら審議する必要があることはもちろんですので、リスク評価を踏まえて、どのような加工を行うかという、この計画を、公的DBの審査において、この後お示しする別紙のような形で御提示してはどうかと考えております。
 また、事業者様によっては、このリスク評価や加工について事業者様側でまとめた資料も用意されているということでしたので、必要に応じて、そうした別紙も御提供いただくことを考えております。
 それでは、審査の際に御覧いただく別表の御提案を4ページ目でしておりますので、そちらを御覧ください。こちら、今、感染症DBとの連結のときに審査会が分かれてしまうので、別表をつけているかと思うのですけれども、それと似たような内容になっております。
 まず、匿名加工医療情報等の対象については、先ほど1段目の指摘でお示ししましたように、何か特定の限定がかかる場合には、特に推定の可能性が高まると考えておりますので、対象集団がどのような方で、地域や医療機関による限定をかけるのかということを明示いただこうと思っております。
 また、データの件数や規模を示すために、対象期間や何件程度かをいただくほか、その下の3行が主な重要なポイントになってくるかと思いますけれども、提供される主な項目や作成の基準について、特に公的DBと異なる点を中心に詳細に記載いただこうと考えております。
 こうした内容について事業者の方とも事前に御相談させていただきまして、公的DBの審査会前に御準備いただけるというふうにさせていただきましたので、まずはこうした資料を基に審査していきながら、こうした情報もあったほうが分かりやすいとか、この表にこういった項目も加えたほうがよいのではないかということは、引き続き調整していければと思います。
 また、別紙のところにありますように、事業者様ごとにリスク評価や加工の計画において用意されている資料もあるということでしたので、今回、お手元の資料として、幾つかサンプルのデータをお送りさせていただいております。こちらもお手元で御覧いただければと思います。
 こうした準備を踏まえまして、今年の4月から法令上、連結が可能ということになっておりますので、次回、3月の審査会から、準備ができている案件について、順次審議していきながら経験を蓄積できればと考えております。
 事務局からの御説明は以上です。
野口委員長 どうもありがとうございました。
 議題1につきまして、本日御欠席の武藤委員から御意見がありましたので、読み上げます。倫理的配慮の箇所に記載されている例は、個人特定リスクを下げる目的の記載になっているため、「倫理」という言葉を使わないほうがよいのではないかという御意見となっております。
 それでは、議題1について議論を行いたいと思います。皆様のほうから何か御意見があれば、いかがでしょうか。
 すみません、その前に、武藤委員の御意見について事務局から何かコメントございますでしょうか。
鈴木室長補佐 ありがとうございます。
 この欄に書かれている内容自体は委員会で共有する必要がある内容だと思っておりますけれども、タイトルが確かに記載内容とずれているという御指摘と受け止めましたので、また本番までに修正してお見せできればと思います。
野口委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、皆様から御意見、伺いたいと思います。よろしくお願いします。どなたからでも結構です。
 特に御意見ないでしょうか。特に、今回は画像処理とかもしなければいけないようなデータが将来的には含まれてくると思うので、審査する側としては非常に注意しなければいけないことだと思いますが、いかがでしょうか。
 もし、特に御意見がないようでしたら、これまでとさせていただきたいと思います。よろしいですか。
  (首肯する委員あり)
野口委員長 それでは、御審議いただき、どうもありがとうございました。
 次は、個別審査に移りたいと思います。個別審査は非公開となりますので、代理人及び随行者の皆様、あるいは傍聴者の皆様は退出をお願い申し上げます。
 今回は議題が少ないため、このまま休憩を取らずに個別審査に移りたいと思いますが、委員の皆様、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、個別審査を行いたいと思います。
鈴木室長補佐 委員長、ありがとうございました。
 事業者の皆様にも御退室いただこうと思います。今回、資料作成に当たって、様々御協力いただきまして、ありがとうございました。以降、個別審査になりますので、こちらで御退席いただいて大丈夫です。
野口委員長 どうもありがとうございました。引き続き、よろしくお願いいたします。
  (事業者退室)
小西室長補佐 事務局でございます。
 退室を確認いたしましたので、進めさせていただきます。
野口委員長 どうもありがとうございます。
 それでは、個別審査を行いたいと思います。まず、事務局より個別審査についての御説明をよろしくお願いいたします。
  (非公開)
野口委員長 それでは、本日の議事はここまでとなります。
 次回の日程につきましては、事務局から御連絡をよろしくお願いいたします。
鈴木室長補佐 本日は長時間御審査いただき、ありがとうございました。
 御指摘のあった部分については確認を取って、提供に向けた手続を進めていきたいと思います。
 次回の会議日程につきましては、既に御連絡しておりますとおり、3月17日月曜日の予定です。詳細については、追って御連絡さしあげます。
 どうもありがとうございました。
野口委員長 それでは、以上をもちまして第19回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を終了させていただきます。皆様、お忙しい中、参加いただいて、どうもありがとうございました。