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第17回 匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会 議事録
日 時
2024年6月26日(水) 13:00~15:00
場 所
Web
出席者
【委員】
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・川又 竹男(全国健康保険協会 理事、代理:長谷川 功)
・齋藤 俊哉(国民健康保険中央会 理事)
・鹿野 真弓 (東京理科大学薬学部 教授)
・嵩 さやか(東北大学大学院法学研究科 教授)
・田尻 泰典(日本薬剤師会 副会長、代理:阿部 愛実)
・東宮 秀夫(一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 参事)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠(健康保険組合連合会 参与)
・堀 真奈美(東海大学 健康マネジメント学科 教授)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・武藤 香織(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター公共政策研究分野 教授)
・村松 圭司(産業医科大学公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・川又 竹男(全国健康保険協会 理事、代理:長谷川 功)
・齋藤 俊哉(国民健康保険中央会 理事)
・鹿野 真弓 (東京理科大学薬学部 教授)
・嵩 さやか(東北大学大学院法学研究科 教授)
・田尻 泰典(日本薬剤師会 副会長、代理:阿部 愛実)
・東宮 秀夫(一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 参事)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠(健康保険組合連合会 参与)
・堀 真奈美(東海大学 健康マネジメント学科 教授)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・武藤 香織(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター公共政策研究分野 教授)
・村松 圭司(産業医科大学公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)
議 題
1. 複数の公的DBの連結に係るリスクプロファイリング
2. 個別審査(非公開)
2. 個別審査(非公開)
議 事
- ※非公開部分は含まれません
-
山本委員長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第17回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただき、ありがとうございます。
それでは、まず最初に委員の出欠状況について事務局から報告をお願いいたします。鈴木室長補佐 医療介護連携政策課の鈴木です。
本日は、御参加いただき、誠にありがとうございます。
今回は、専門委員の皆様全てがウェブ参加となります。
本日は、川又委員の代理人として長谷川参考人が代理出席となります。
今村委員、田中委員、辻委員、野口委員は御欠席です。山本委員長 ありがとうございます。
それでは、早速ですけれども、本日の議事に入らせていただきます。
会議冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。(冒頭カメラ撮り終了) 山本委員長 それでは、議題1「複数の公的DBの連結に係るリスクプロファイリング」、資料1の説明をお願いします。 鈴木室長補佐 資料1を御覧ください。
次のページをお願いいたします。第15回委員会における議論を御覧ください。
1つ目のポツにあるとおり、本年4月から新たにNDB・DPC、介護データベースと感染症データベースや次世代データベースの連結が可能になりました。2月に行った第15回の合同委員会では、これらの連結に関わる提供審査については新たに複数の合同委員会を設置するのではなく、既存の個別のデータベースの審査委員会において各データベースから提供されるデータの概要を踏まえ、連結することによるリスクを勘案して審議を行う体制を持つことになりました。別々の委員会であっても、データを連結することで生じる個人特定等のリスクについて十分な議論ができるよう、あらかじめリスクプロファイリングを行いました。
下の段にまいります。「連結案件においてリスク判断のために留意すべき観点」を御覧ください。
複数のデータベースを連結しますと提供される情報量が増えますので、1つ目のポツのように申出者、データの利用者さん御自身が個人を特定できる可能性が上がるほか、2つ目のポツにありますようにその成果物についても公表の方法によっては広く報道された事実との照合により、その公表物を見た方が個人を特定したり推測し得る情報となってしまう可能性が増すと考えられます。
単一のデータベースを使う場合と比べてこうしたリスクが増すかどうかを判断する観点として、下のA)とB)を挙げました。
A)は、形式的なチェックがしやすい観点です。各データベースにはそれぞれ地域や施設を示す情報など、機微な情報が含まれています。データベースの性質によって異なる情報が含まれていますので、①のように当該データベースには含まれていない、もしくは提供希望をしていない情報が連結相手のデータベースから提供されないかを確認する必要があります。
また、2つのデータベースで同じ情報を希望している場合でも、②に書いているようにその粒度が異なる場合があります。一方のデータベースでは都道府県レベルの地域情報、もう一方のデータベースでは市町村レベルの情報を希望しているような場合です。この場合は、連結すると、より粒度の細かい情報が得られることになりますので、互いのデータベースで希望する情報の粒度を確認する必要があります。
その下のB)については、連結相手のデータベース特有のリスクを有しているかという観点です。データベースは、その性質によって特有のリスクを持っています。具体的には、NDBであれば保険診療の内容全てが収載されていますので、例えば傷病名や術式、発症日が広く報道された著名人について特定の可能性があります。
感染症データベースであれば2020年のごく初期など、流行の初期について都道府県ごとに細かく発症数やその方の足跡が報道されていた時期もありますので、それらの時期は報道との照合による個人特定の可能性があります。
こうしたデータベース特有のリスクについては、あらかじめ画一的に列挙しておくことは難しいので、個別の申請において希望するデータの内容を見ながらリスクを判断し、御審議いただき、経験を蓄積する必要があると考えます。
次のページにお進みください。A)の観点について表にまとめております。
列のところに連結可能なデータベースを並べまして、各データベースに収納されている、格納されている機微な行動について行ごとに分類して記載しております。これらの情報は全て特に慎重に審議され、研究計画上、必要のある場合のみ提供が認められています。
一部を御説明しますと、1行目の地域の情報についてはNDBやDPCは郵便番号7桁を有していますが、そのほかのデータベースでは市町村や都道府県の情報であるという違いがあります。
また、2行目にありますように、データベースごとに持っている施設や機関の情報も異なります。実際の審議の際には、それぞれの案件についてどのような提供を希望されているか、このような表にまとめて御提示する予定です。
資料1の御説明は以上です。山本委員長 ありがとうございました。
それでは、資料1に関して議論を始めたいと思いますけれども、まず最初に本日御欠席の今村委員からコメントをいただいているのですね。事務局から御紹介願えますか。佐藤課長補佐 老人保健課より、本日御欠席の今村委員より御意見を頂戴しておりますのでこちらで御紹介させていただきます。
死亡診断書の情報では自殺した場合を把握できるが、NDBに死亡診断書の情報が入るようになると感染症DBと連結した際に新型コロナウイルス感染症の風評被害によって自殺したかどうかが分かる。データの取扱者内に閉じていたとしても、知り得てよい情報ではないのではないか。
このような御意見を頂戴しております。山本委員長 ありがとうございます。
今村先生の御意見は以上ということですけれども、今日御出席の委員の先生方から御質問、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。
長島先生、どうぞ。長島委員 今回、事務局でまとめた観点の整理は、内容としては非常に妥当性の高いものだと思います。実際のデータの提供の際に見なければいけないということが非常に多くなると思うので、特に最初のうちは丁寧に慎重に審査をして、それを蓄積していって一般化できるものは一般化していくという進め方がいいのではないかと思います。この内容としては妥当なものと考えます。
以上です。山本委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
武藤先生、どうぞ。武藤委員 武藤です。
先ほど今村先生がおっしゃっていた意見に近いことなのですけれども、特に新興・再興感染症の情報などは、流行が始まってすぐの頃に、個人ごとの詳しい情報が公的な機関から出されます。こうした情報と、行政としては関知し得ないであろう報道やソーシャルメディアの情報が一緒になったときに個人特定性は高まりますが、責任を負えない部分が出てくるのではないでしょうか。今、長島委員がおっしゃられましたように、事例を積み重ねてどういうことがあり得るのか、我々としても勉強していく必要があると思いました。
以上でございます。山本委員長 ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
先生方のおっしゃるように、最初は慎重にかなり綿密に検討した上で、事例を積み重ねて我々の経験にしていくというのは非常に大事だということは皆さん、多分一致した御意見だろうと思います。
もう一つは、要するに申出者、つまり研究者、あるいは調査者のレベルである程度特定ができるということと、それからその情報の分析の結果を公表したときに、全く関係のない人にとって特定できてしまう。この2つは、やはり私は結構峻別するべきことだと思うんです。もちろんリスクは低いほうがいいに決まっているので、誰にとっても特定されないほうがいいのですけれども、幸い今NDBも介護も医療情報関連情報、DPCも全て法律に基づいた提供になっていますので、それぞれの申出者に関してはこの扱いで、例えば個人を特定するような行為は罰せられるということになっていますので、ある程度はそういった罰則に依存をした形でも議論できるかと思うのですけれども、一方で公表してしまったらもう全くアウト・オブ・コントロール、コントロールできない情報になってどこまで被害が及ぶか分からないということがございますので、そこは相当慎重に多分議論すべきということだろうと思います。
そういったことを心がけて、これからいろいろな委員会、審議会等で検討を進めていっていただければと思いますけれども、ほかに何か御意見ございませんでしょうか。
よろしゅうございますか。
それでは、皆様方の貴重な御意見ありがとうございました。いただいた御意見を基に、最初はかなり慎重に進めていって経験を積み上げていく。その上で、定型化できるものがもしあればまた考えていくという形で進めていければと思いますので、よろしくお願いいたします。
あとは、資料はたくさんございますけれども、全て参考で、ここから先は個別審査になります。個別審査は非公開になりますので、代理人及び随行者の皆様、傍聴者の皆様は退室をお願いいたします。
個別審査に移る前に退室の確認等で、9分でいいでしょうか。1時20分に再開したいと思いますので、それまで休憩としたいと思います。よろしくお願いいたします。(非公開) 山本委員長 それでは、本日の議事はここまでとなります。
次回の日程について、事務局のほうから連絡をお願いいたします。小西室長補佐 本日は御審査いただき、誠にありがとうございました。
御指摘のございました部分については確認を取りまして、提供に向けて手続を進めさせていただきたいと思います。
次回の会議日程につきましては、事務局より既に御連絡さしあげておりますけれども、9月18日水曜日の予定でございます。詳細につきましては、追って御連絡をさしあげます。
本日はどうもありがとうございました。山本委員長 それでは、以上をもちまして第17回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を終了いたします。
本日はどうもありがとうございました。