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第21回 匿名医療情報等の提供に関する専門委員会 議事録
保険局医療介護連携政策課保険データ企画室
日 時
2024年6月12日(水) 13:00~17:00
場 所
Web
出席者
【専門委員】
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・川又 竹男 (全国健康保険協会 理事、代理:長谷川 功)
・齋藤 俊哉 (国民健康保険中央会 理事)
・田尻 泰典 (日本薬剤師会 副会長)
・東宮 秀夫 (一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 参事)
・長島 公之 (日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛 (公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠 (健康保険組合連合会 参与)
・野口 晴子 (早稲田大学政治経済学術院 教授)
・堀 真奈美 (東海大学 健康学部健康マネジメント学科 教授)
・宮島 香澄 (日本テレビ報道局 解説委員)
・村松 圭司 (産業医科大学医学部公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一 (一般社団法人医療情報システム開発センター 理事長)
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・川又 竹男 (全国健康保険協会 理事、代理:長谷川 功)
・齋藤 俊哉 (国民健康保険中央会 理事)
・田尻 泰典 (日本薬剤師会 副会長)
・東宮 秀夫 (一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 参事)
・長島 公之 (日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛 (公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠 (健康保険組合連合会 参与)
・野口 晴子 (早稲田大学政治経済学術院 教授)
・堀 真奈美 (東海大学 健康学部健康マネジメント学科 教授)
・宮島 香澄 (日本テレビ報道局 解説委員)
・村松 圭司 (産業医科大学医学部公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一 (一般社団法人医療情報システム開発センター 理事長)
議 題
- NDBにおける新たな迅速提供の形態について
- NDBにおける死亡情報の収載と提供について
- 匿名医療保険等関連情報の第三者提供の現状について(報告)
- 匿名診療等関連情報の第三者提供の現状について(報告)
- 個別審査(非公開)
議 事
-
山本委員長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第21回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきましてありがとうございます。
最初に、委員の出欠状況について、事務局から報告をお願いいたします。鈴木室長補佐 医療介護連携政策課の鈴木です。
本日は、御参加いただき、誠にありがとうございます。
今回は、専門委員の皆様全てがウェブ参加となります。本日は、川又委員の代理人として長谷川参考人が代理出席されています。鹿野委員、嵩委員、田中委員は御欠席です。
以上です。山本委員長 ありがとうございます。
早速、本日の議事に入らせていただきます。
会議冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。(冒頭カメラ撮り終了) 山本委員長 それでは、議題1「NDBにおける新たな迅速提供の形態について」、資料の説明をお願いいたします。 鈴木室長補佐 それでは、資料1を御覧ください。
本議題は、3月に御審議いただいたNDBの原則7日での提供について、さらに検討を進め、御報告するものです。
2ページを御覧ください。前回の専門委員会では、迅速に、すなわち簡易な審査を経て提供可能なデータセットとして、下の絵でHICと書かれた青枠の右上にありますトライアルデータセットと通年パネルデータセットの2種類を御提案しました。
この2つのデータセットは、サンプリングを行って希少なコードを削除する代わりに、疫学研究に必要となる属性情報について粒度を粗くした状態で付与することで、個人特定のリスクを下げつつも、細やかな背景因子を考慮した分析が可能という内容でした。
上の本文に戻りまして、1つ目のポツを御覧ください。提供体制について、規制改革実施計画にかなっているか、引き続き協議を続けたところ、通年パネルデータセットのようなサンプリングされたデータでは分析しにくい希少疾患や薬剤安全性の網羅的調査等のニーズがございました。これらの分析ニーズに応えるため、サンプリングを行わない全数を含むNDBデータについても迅速な利用を可能とする方法を検討いたしました。このようなデータセットを資料中で「NDB-β」と記載しています。
2つ目のポツを御覧ください。NDB-βについて、レセプト全量となると、当然個人特定のリスクが生じます。通年パネルデータセットと同様に、簡易な審査での御提供を可能とするために、そういったリスクを減じるようなマスクをして提供することを考えております。
次のページで詳細をお示します。データセットの種類ごとの特徴について表にまとめました。右の2列が3月の委員会で示したデータセットです。いずれも数百万人以上を含むようにサンプリングしており、トライアルデータセットは1か月のみのデータで個人の追跡が不能なもの、通年パネルデータセットは同一の個人を数年単位で追えるようにしたものです。日付の情報や地域の情報を都道府県レベルで含みますので、一定の背景の調整を可能としています。
一番左の列が今回新たに7日間で提供しようとするNDB-βです。レセプトですので当然年月の情報は分かりますが、それより細かい日の情報や地域の情報、医療機関を識別し得る情報は含みません。また、全量のデータはクラウドの機能によって項目ごとの参照権限を制御し閲覧いただくことを考えていますので、個別の項目についてサンプリングデータセットのように外れ値の削除を行うことができません。このため、個別コードの使用量は伏せ、外れ値を検索できないようにしております。
ただし、多くのコードは常用量や算定周期から使用量を推測できるほか、レセプトの合計点数等は表示されますので、医療費の合計の分析なども可能です。これらのデータはいずれもHIC上でのみ提供されますので、厚生労働省のセキュリティ下で御使用いただく想定です。
4ページには、通年パネルデータセットの仕様を改めてお示ししています。前回は、外来レセプトのみ、そして、右側、入院レセプトのみを対象としたサンプリングを行うとしておりましたが、全数の代表性に乏しいのではないかという指摘を受け、左側の外来起点としていたものを今回は医科レセプトのID全体からサンプリング、つまり全数からのサンプリングと修正をしております。ほかの部分は前回から変わりありません。
5ページでは、7日間での提供までの具体的なタイムスケジュールを示しております。現在、申請手続においてはエクセルやワードを添付したメールのやり取りを基本としていますが、秋からの迅速提供においては、全てポータルへの入力で完結することとなります。
入力の不備や書類の不足、安全管理措置について事前にシステム等で確認し、書類が受理されると、Day0とありますように利用申出の開始となります。月末の月曜日など、1か月に一度この受理日を設定する予定です。受理日をゼロ日として、2日後までに専門委員の皆様に御審査いただきます。
専門委員には専用のアカウントを用意し、審査もポータル上で完結できるようなシステムを予定しています。提供するデータの内容はプリセットのため、これまでの会議審査のようにデータの提供内容と研究計画の整合性について詳細に御確認いただく必要はありません。利用目的や公表内容について審査いただき、ポータル画面上でその結果を御入力いただきます。
委員長の取りまとめ後、厚生労働省における決裁の手続を経て、4日程度で利用者に対し、ポータル上で審査結果が通知されます。週末にクラウド上の解析環境が自動構築され、手数料納入が進んだ場合には7日でアカウントが払い出され、NDBデータへのアクセスが可能となります。
なお、具体的なポータルの操作方法等は、開発が進みましたら追って御案内いたします。
資料1の御説明は以上です。山本委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの議題の1つ目に関して議論を行いたいと思います。御意見がありましたらよろしくお願いいたします。
長島先生、どうぞ。長島委員 今回追加されるデータに関しては、個人特定につながる項目が全部マスクされているので、個人特定のリスクは大幅にもうないと考えてよろしいのでしょうか。 山本委員長 事務局、いかがですか。一応ないと私は考えておりますけれども、よろしくお願いします。 鈴木室長補佐 ありがとうございます。
お示した内容は、報道された有名人等の場合でも検索が難しくなるようにということで考えております。細かい機関の性質を示すような実施機関係数等についてもマスクをすることを考えておりますので、現時点でもかなりリスクは低減しているものと設計しておりますが、個別の項目も詳しく精査して、そのリスクがないように設計していく予定です。長島委員 分かりました。ありがとうございます。山本委員長 堀先生、どうぞ。 堀委員 説明、ありがとうございます。
今回、NDB-βとトライアルデータセットと通年パネルデータセットの比較を示していただきましたが、審査の5ページなのですけれども、迅速提供のときに利用者側はこの3つのどれかというのを本人が指定するということなのですか。各データセットの特徴をふまえ、それらの偏りを確認するために、3パターンともに利用申請するということはあり得ないと考えてよろしいでしょうか。鈴木室長補佐 御質問、ありがとうございます。
3ページにスライドを戻していただけますでしょうか。一番下の行に書いておりますように、NDBβのみクラウドの環境構成が少し異なりますので、NDB-βを参照されるかどうかは選んでいただくということになります。
ですので、現時点での発想では、トライアルデータセットや通年パネルデータセットはどの解析環境からも見られるようにする予定ですけれども、NDB-βは選択した方のみが見られることになる予定です。堀委員 ありがとうございます。
トライアルデータセットと通年パネルデータセットを同時に両方利用することもできると理解してよろしいでしょうか。鈴木室長補佐 おっしゃるとおり、そちらは現在の開発の想定では可能となる予定です。 堀委員 分かりました。ありがとうございます。 山本委員長 ほかはいかがでしょうか。
野口先生、どうぞ。野口委員 山本先生、研究班の先生方、本当にすばらしい報告書をまとめていただき、どうもありがとうございました。
単に情報提供なのですが、具体的に名前を出すとあれですけれども、奈良県立医大様とかがNDBユーザー会などでNDBを使っていらっしゃる研究者の方を集めて、個々の研究班がどういう研究をしているのか、あるいはどういうふうにデータ処理をしているのかというところを情報共有されているので、そういったところと研究班の先生。恐らく研究班にも入っていらっしゃると思うのですけれども、連絡を取り合いながら今後ますますブラッシュアップしていかれるといいと思います。
以上です。山本委員長 ありがとうございます。
おっしゃるとおりで、現在でも反論していないわけではなくて、それなりに反論はしているのですけれども、よく心得てみんなで対応していきたいと思います。
7日はあくまでも非常に安全性を高めたものしか提供できないという我々のメッセージだと私は理解をしておりますので、これは専門委員会の先生方ともよく議論をしてそういう対応をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
ほかはいかがでしょうか。
宮島先生、どうぞ。宮島委員 宮島です。よろしくお願いいたします。
まさに審査と中身とのバーターというところでいろいろな不安はあるのですけれども、特に私たち専門委員としては、新たに毎月月曜日のチェックが必要だということで、多分これは遅れてはいけないと思うのですけれども、それぞれの方、それぞれの状況があると思いますが、何となく拙速にめくら判を押すような状態にはしたくないなと思っております。
それで、希望としては、まずポータル上の審査をするときに、できるだけどこでも対応ができるように、例えば、私の場合はパソコンを開けなければ作業ができないとなるとものすごく時間が限られるので、そういったことを比較的どこでもできるようにしていただくこととか、判断がしやすいような、資料が端にばんと全部来るのではなくて、こことここがちょっと気になりますみたいなところも含めて、今後やっていく中でしっかりと審査ができる、かつ今の体制で審査を続けるのがいいのかということも含めてやってみて、いろいろ考えられればいいかなと思っております。よろしくお願いします。山本委員長 ありがとうございます。
おっしゃるとおりですね。これは時間が限られていますから取りあえずこういうスタートを切りますけれども、引き続き審査の在り方等についても検討していければと思いますので、よろしくお願いいたします。
長島先生、どうぞ。長島委員 原則7日で時限というのが、そもそも個人特定リスクが非常に低いデータだからということであると、一体何を審査するのか。そもそもリスクが低いので、何を審査するのかというところを明確にしていただく必要があるかなと思います。
以上です。山本委員長 ありがとうございます。
基本的には提供者の資格審査みたいなところが中心になるのだろうと思いますけどね。
事務局から何かございますか。鈴木室長補佐 ありがとうございます。
本当に短い期間でお願いすることになるので、いただいた意見はおっしゃるとおりだなと思って聞いておりました。
今までの会議審査と全く違うコンセプトで、HIC上で、しかも決まったデータセット、長島先生もおっしゃったように、ある程度個人特定性を下げたものということになりますので、観点を整理していくというのは大事だと思います。
前回3月の委員会でお出しした、審査の観点を表に整理しているものが参考資料についていると思いますけれども、これはあくまで項目だけを整理したものなので、実際にやってみるとどういった点を見なければいけないかというのは、経験を積むべきところ、あとは、逆に思ったより簡素化できる、観点が絞られてくるところもあると思います。
観点の精緻化や事務局でどのようなメモづけなどが必要かについて、できるだけ秋までにも工夫していきますし、やり始めてから、今まで会議審査でも御参加いただいていた委員の先生方の御意見も踏まえて改善をしていかなければいけないと思いますので、その点については引き続きフィードバックをいただけるようにお願いしたいなと思っております。
以上です。山本委員長 よろしいでしょうか。
ほかはいかがでしょうか。
通年パネルデータセットは、ID5を使う関係であまり遡れていないのですけれども、今後蓄積していくと、これはこれである程度、疫学上使えるセットになるかなと思うのです。あとは、こういうのを見たいという人がいらっしゃるから、とにかく作ったような感じにはなりますね。
東宮先生、どうぞ。東宮委員 ありがとうございます。
こうやって会議体でやっているときはいろいろな委員の先生方のお話を聞いた上で、考えることがいろいろあるのですけれども、書面だけとなると、深く考えずに簡単に判断してしまうことになりかねないので、ほかの委員の先生方からのご意見等を事後でもいいので共有していただく形で進めていただけたらと思います。審査体制に対しては、常に見直しをしながら進めていくことでお願いできればと思います。山本委員長 ありがとうございます。非常に重要な御意見だと思います。
事務局も、そのような方針でよろしいですよね。鈴木室長補佐 振り返りの機会とか、委員同士の審査観点のすり合わせ等もできるように検討していきたいと思います。ありがとうございます。 山本委員長 村松先生、どうぞ。 村松委員 ありがとうございます。産業医科大学の村松です。
事務局、御説明いただいてありがとうございました。
先ほどの審査の観点の参考資料の表があるかと思いますが、ポツの1個目に「ログ監視機能が」と記載されているかと思います。ログ監視をきちんとしていただくことは当然なのですが、NDB-βのような、かなり匿名化されているけれども全件となると、我々審査する側が思いもよらない使い方が後々出てくることもあるかと思います。
したがって、前回許可したからといって、必ず初期の審査、前例を踏襲しないというのは委員の先生方も御認識のとおりかと思いますが、そういったものも含めて審査の観点をブラッシュアップしていく、7日での審査というものを開始するに当たって今後改善すべきであるということは忘れずにおいていただければなと思います。
以上です。山本委員長 ありがとうございます。
非常に重要な御意見だと思いますので、事務局のほうでどうぞよろしくお願いいたします。
ほかはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
様々な貴重な御意見をありがとうございました。いただいた御意見を踏まえて、事務局に進めていただくようにお願いをいたします。
続きまして、議題2「NDBにおける死亡情報の収載と提供について」、資料2の説明をお願いいたします。小西室長補佐 資料2を御覧ください。
表紙をおめくりいただきまして、上半分には、これまでの死亡情報に関する御審議の経緯をまとめてございます。当初、第11回の専門委員会では、正確な転帰の把握による研究利用・政策立案の精緻化を目的に、死亡情報のうち必要最小限の項目を匿名化して収載し提供する方針をお示しいただきました。
その後の医療保険部会において、収載項目を拡大する方向性が示されました。そこで、3ポツ目にございますけれども、第13回の専門委員会において、必要性の審査や公表時の措置を引き続き十分行いつつ収載項目を拡大することとしていただきました。また、NDBに既に収載されております情報と死亡情報との連結識別子について、厚生労働省において連結精度の調査研究を実施するように御提案いただきました。
まず、下半分において、お示しいただいた方針にのっとり収載いたします項目の詳細をお示ししております。一番左側の列にこれまでお諮りしていた分類名が書いてございまして、その具体的な項目を右の列に並べてございます。例えば、「死亡の原因と種類」といった分類としては、原死因や死亡の種類といった項目がございました。「外因死の追加事項」や「生後1年未満で病死した場合の追加事項」にも、それぞれ複数の項目がございました。また、解剖の有無、関連する手術の情報、配偶者関係といった項目もございました。これらの項目について収載するようにしております。
今回御意見を頂戴したいのが、これら提供に当たっての審査の方向性についてでございます。まず、下線部で示した項目は、これまでの審査基準に照らして機微な項目として取り扱って、必要性を特に慎重に審査してはどうかと考えております。例えば、月以下の粒度の情報に相当いたします死亡した月日時分や、傷害が発生した年月を想定しております。また、1歳未満で亡くなる乳児死亡に相当する方が例年2,000人程度であることを鑑みまして、その際に追加事項として収載される出生児体重等の項目は慎重に御審査いただくことを想定しております。
次に、赤字で示した項目でございます。こちらは、公表時に原則としてグルーピングすることを求めてはどうかと考えてございます。死亡した時分については一定時間置き、出生児体重においても100グラム置きなどにグルーピングしての公表を求めることを想定してございます。また、一定数値以上あるいは一定数値以下の出生児体重や、数人以上の兄弟の数もグルーピングを求めてはどうかと考えてございます。
これらの審査の方向でよろしければ、次のガイドライン改正で具体の項目として盛り込んでまいりたいと考えておりますので、御意見を頂戴したく存じます。
次のページに参ります。こちらでは、レセプト情報と死亡情報との連結精度を御報告いたします。
令和3年分の死亡情報とレセプト情報を用いまして連結精度を調査いたしました。ID2を用いましたところ、全死亡情報のうち88.4%がレセプトと連結し、死亡転帰ありのレセプトのうち79.1%は死亡情報と連結いたしました。具体的な件数については、一番下の棒グラフを御参照ください。太いピンクの矢印で示しましたところが連結できた部分でございます。
3ポツ目にお示ししておりますが、こうして連結できた情報のうち死亡日以降にレセプトが発生していたのは0.6%でしたので、誤結合はごく少数であると考えられました。
また、4ポツ目にございますように、都道府県など氏名以外の情報を用いて追加的連結を行いましたところ、連結割合を死亡情報の93.9%、死亡転帰ありレセプトのうち85.6%に上昇させられました。
どのような連結方法を用いるべきかは研究内容によると考えられますので、こうした検証内容を研究者にも明示して、研究計画の立案に資するようにしてまいりたいと考えております。
御説明は以上でございます。山本委員長 ありがとうございました。
ただいまの資料2の御説明に関しまして、御質問、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。
ID2という比較的弱い結合子でやった中でこれだけの結合率があったというのは、比較的よく一致したとは思うのです。
あと、審査の基準ですね。その際に機微な情報として扱うべき項目に関しまして事務局から御提案をいただきましたけれども、それ以外にもし何かございましたら御意見をいただければと思いますけれども、いかがでしょうか。
それでは、このような調査を踏まえて収載する方向で進めていきたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございます。
引き続いて、議題3「匿名医療保険等関連情報の第三者提供の現状について」の報告です。資料3の説明をお願いいたします。小西室長補佐 資料3を御覧ください。
例年6月に御報告差し上げているものでございます。既に画面に表示されておりますけれども、まず2枚目にデータ件数をお示ししております。累積でレセプトが269億件、特定健診情報が約4億件、特定保健指導情報が約1440万件、NDBに格納されております。
次のページにお進みください。承諾件数の推移と申出者の区分を示しております。2020年の法制化以降、省内案件を含まない年間50件程度の新規申出が承諾されております。棒グラフにおいてピンクで示しました連結案件が増えておりますのと、円グラフにおいて紫で示した民間事業者による提供申出が増えております。
4ページ目にお進みください。成果物の集計を示しております。昨年度末までに501研究に対するデータ提供が承諾されておりまして、それらのデータを用いて昨年御報告してから120件の成果物が増えております。
次のページにお進みください。不適切利用をまとめております。前回お諮りした不適切利用について更新しておりまして、また、取扱者のみならず所属機関にも措置を取り得ることを明記したこちらの資料を、これまで同様、ホームページに掲示する予定でおります。
6ページ目以降は、承諾案件や成果物の一覧表を参考資料として載せておりまして、最後には不適切利用発生時の対応をまとめてございます。
御説明は以上です。山本委員長 ありがとうございました。
ただいま御説明いただいた資料3について、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。御報告ですし、提供までに時間がかかっている割にはそれなりに成果も増えてきていると思いますけれども、いかがでしょうか。特に御意見なしでよろしゅうございますでしょうか。
それでは、次に進みたいと思います。
議題4「匿名診療等関連情報の第三者提供の現状について」をお願いいたします。説明をお願いいたします。医療課 厚生労働省保険局医療課でございます。
資料4「匿名診療等関連情報の第三者提供の現状について」でございます。
資料1ページ目でございます。先ほどのNDBの資料と基本的に構造は同じと考えてございますが、まず、第三者提供の承諾件数の推移並びに提供申出者の区分ということで、左側の棒グラフでは承諾件数の推移を、右側のほうでは申出者の区分について、期間を2つに分けてお示しをしているところでございます。
2ページ目は、成果物の件数の推移でございまして、直近では2022年度で5件、2023年度で4件となってございます。
3ページ目以降は参考資料としておつけしているものでございますが、3ページ目から5ページ目は承諾案件の一覧、6ページ目から8ページ目までは成果物の一覧をそれぞれ参考資料として掲載をさせていただいております。
説明は以上でございます。山本委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいま御説明いただきました資料4に関しまして、御質問、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。よろしゅうございますか。
それでは、御報告ありがとうございました。
このほか、事務局から何か御報告はございますか鈴木室長補佐 第18回の専門委員会で作成方針についてお諮りしておりました第10回NDBオープンデータでございますが、御審議いただいた内容に基づきまして作成し、5月31日に公開いたしましたので御報告いたします。
追って来年の作成方針についても委員会でお諮りいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。山本委員長 ありがとうございます。
それでは、この後、個別審査になります。個別審査は非公開となりますので、代理人及び随行者の皆様、傍聴者の皆様は退出をお願いいたします。
個別審査に移る前に、10分間の休息とさせていただきます。1時40分に再開したいと思いますので、よろしくお願いいたします。(休憩) 山本委員長 それでは、会議を再開させていただきます。
個別審査を行います。事務局から個別審査についての説明をお願いいたします。(非公開) 山本委員長 これで今日の議事は終わりとなっております。
次回の日程につきまして、事務局から連絡をお願いいたします。鈴木室長補佐 本日は長時間にわたり御審査いただき、ありがとうございました。
御指摘のあった部分は、研究者とも連絡を取りまして提供に向けた手続を進めます。
次回の会議日程ですけれども、既に事務局からお伝えしておりますように、9月4日の水曜日の予定です。詳細につきましては追って御連絡いたします。
本日はどうもありがとうございました。山本委員長 それでは、以上をもちまして第21回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を終了いたします。暑い中、ありがとうございました。