第20回 匿名医療情報等の提供に関する専門委員会 議事録

保険局医療介護連携政策課保険データ企画室

日 時

2024年3月6日(水) 13:00~17:00

場 所

Web 

出席者

【専門委員】
・小野寺 哲夫(日本歯科医師会 常務理事)
・川又 竹男 (全国健康保険協会 理事、代理:長谷川 功
・齋藤 俊哉  (全国健康保険協会 理事)
・鹿野 真弓 (東京理科大学薬学部 教授)
・田尻 泰典 (東北大学大学院法学研究科 教授)
・田中 純子 (広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疫病制御学 特任教授)
・東宮 秀夫 (一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 理事・研修事業本部長)
・長島 公之 (日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛 (公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠  (健康保険組合連合会 参与)
・野口 晴子 (早稲田大学政治経済学術院 教授)
・堀 真奈美 (東海大学 健康学部健康マネジメント学科 教授)
・村松 圭司 (産業医科大学医学部公衆衛生学 准教授)
・山本 隆一 (一般社団法人医療情報システム開発センター 理事長)

議 題

  1. 1. NDB提供体制の見直しについて
  2. 2. NDB収載・提供情報の追加について
  3. 3. 「匿名医療保険等関連情報の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて
  4. 4. 「匿名診療等関連情報の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて
  5. 5. 不適切利用について(非公開)
  6. 6. 個別審査(非公開)

議 事

 
 
山本委員長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第20回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
 本日から、産業医科大学より村松委員に御参加いただいております。村松委員より、一言御挨拶をお願いできますでしょうか。
村松委員 産業医科大学公衆衛生学教室の村松です。
 このたびは当教室教授の松田の後任として委員に就任いたしました。2012年から松田教授とNDBデータを用いた研究等に携わっています。あと、地域医療構想等のデータ分析に基づく医療制度改革にも携わっています。どうぞよろしくお願いします。
山本委員長 どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、委員の出欠状況について、事務局から報告をお願いいたします。
小西室長補佐 医療介護連携政策課の小西でございます。
 本日は、お忙しいところ御参加いただき、誠にありがとうございます。今回は専門委員の皆様全てがWeb参加となります。川又委員の参考人として、長谷川参考人が代理出席となります。田中委員は14時からの御参加と伺っております。嵩委員、宮島委員は欠席となります。
 以上でございます。
山本委員長 ありがとうございました。
 それでは、早速ですけれども、本日の議事に入らせていただきたいと思います。
 会議冒頭のカメラの頭撮りは、ここまでとさせていただきます。
 
(冒頭カメラ撮り終了)
山本委員長 では、議題1「NDB提供体制の見直しについて」、資料1の説明をお願いいたします。
小西室長補佐 では、資料1「NDB提供体制の見直しについて(案)」を御覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、NDB提供の抜本的見直しについての概要を御覧ください。こちらはクラウド上の解析基盤でございますHICを用いたNDBデータ利用についてお示ししたものです。既存の資料の一部更新版でございます。
 既に昨年秋から、左下の図にありますように、HICでNDBデータが利用可能になっております。さらに、不適切利用等の監視機能、ポータルサイトの機能拡充、リモートアクセスの解析データを拡大いたしまして、今年秋には右下の図のように、解析用に処理したNDBをHICで利用できるようにし、原則7日で迅速にNDBデータを利用し得る体制を目指しております。
 次のページにお進みください。こうした迅速提供に向けた体制構築に向けまして、NDBや審査実務に精通されました研究者の先生方に研究を実施していただいております。昨年12月の委員会で、その中間報告をしていただきました。その御報告の要旨を5点に分けてお示ししてございます。
 まず、縦断的追跡を可能とするデータセットについての御提案がございました。現状では、必要なデータの調整に時間を要しているものの、NDB全ての膨大なレセプトデータからの抽出というのは、全ての研究で必ずしも必要ではないことが指摘されております。そこで、探索的解析に十分なデータ件数を含み、個人特定性リスクを減じる加工をした1年から数年分の縦断的追跡を可能とするデータセットを作成することを御提案いただいております。
 次に、審査の効率化についても2点の御提案がございました。上記のような個人特定性リスクを減じたデータセットについては、安全性確保を前提とした上で、書類審査の実現などの運用の工夫をしてはどうかということでございます。また、追加的な審査の上で追加的な多くのデータ利用を可能とすることで、探索的解析から切れ目のない研究が可能であると御提案いただいております。
 最後に、研究者支援についても2点の御提案がございました。新規参入者増加のために支援体制の必要性を御指摘いただいておりますのと、これまで培われてきましたNDB分析に係る知見を一元的に集約したプラットフォーム環境の構築が期待されるとされております。
 次のページにお進みください。こうした中間報告の御指摘を受けまして、NDBデータの第三者提供フローをこちらのように見直すことを検討してございます。今回は、この体制について御審議いただきたいと考えてございます。なお、内閣府規制改革推進室と協議中でございまして、提供体制の細部については今後、調整する可能性がございますことを申し添えます。
 上半分の表は、前のページで御説明いたしました中間報告で御指摘の課題5点と、その対応方針でございます。
 まず、御指摘の1点目、研究ごとに必要なデータを調整することに時間を要している点につきましては、縦断的追跡を可能とする通年パネルデータセットをあらかじめHIC環境に配置して迅速に提供したいと考えております。
 2点目に、トライアルデータセットや通年パネルデータセット等については、オンラインでの簡易な書類審査により利用可能とすることを考えております。
 3点目ですが、さらにこれらのデータセットを用いた探索的解析に基づいて検討した研究の詳細に関する追加的な審査を経まして、より広範なNDBデータの利用を可能といたしたいと考えております。
 4行目と5行目になりますけれども、研究者の支援体制につきましては、アドバイザリープラットフォームを構築し、オンライン申請手続とともに二次利用ポータルに機能を集約したいと考えてございます。
 下半分の図がそれらのイメージになっております。オンライン申請によって身分や研究概要などの簡易な審査を行い、原則7日でNDBデータをHIC上で利用し得る体制としたいと考えております。最初は、横断的分析が可能なトライアルデータセットや、縦断的分析が可能な通年パネルデータセットにより、NDBデータを利用していただけます。これらを用いた探索的解析で詳細な研究計画を立案することも可能ですので、より多くのデータが必要な場合、追加的な審査を経てシームレスにHIC用NDBを利用していただくことを考えてございます。そして、これらの研究実施において、二次利用ポータル上のアドバイザリープラットフォームによる支援を受けることが体制を検討してございます。
 次のページにお進みください。今回、新たに作成いたします通年パネルデータセットの検討中の仕様について御説明いたします。こちらは研究者の先生方と検討しているものです。
 まず、コンセプトといたしまして大きく3点ございます。
 1点目といたしまして、正確性の高いIDで名寄せを行った、年単位の縦断的追跡を可能とするデータセットを作成いたしたいと考えております。外来診療と入院診療のいずれも研究対象とできるようにいたしまして、HIC利用環境で解析可能なデータサイズといたします。
 2点目といたしまして、簡易な審査でアクセス可能とするデータセットですので、情報の安全性は高めるようにいたします。
 3点目として、HIC用NDBの利用に先立つ練習台といった役割を果たすために、構造をNDB本体と大きく変えることはしないものの、様々な探索的解析が行えるよう情報を付加したいと考えております。
 そこで、仕様といたしましては下のように考えてございます。
 まず、左側のイメージ図を用いて御説明いたします。ある年度、ここでは2022年度としておりますけれども、外来診療のレセプト約100万人分をサンプリングいたしまして、正確性の高いIDであるID5を用いて、同じ年度の医科、DPC、歯科、調剤レセプトをひもづけいたします。同様にID5を用いまして、特定健診、保健指導の情報をひもづけいたします。これによって、例えば、風邪で外来を受診された方の1年分のレセプトや特定健診情報を使った縦断的分析が可能になるということでございます。
 右側のイメージ図は、入院診療レセプト約100万人分をサンプリングしたものについて、同様のひもづけをしたものでございます。例えば、手術のために入院された方についての縦断的分析が可能になります。
 このデータセットにおきまして、情報の安全性を高めるために機関を表すコードについては、匿名化して提供することを考えてございます。また、探索的解析に必要な情報といたしまして、医療機関の属性と二次医療圏に係るフラグの付与や、郵便番号上2桁や限度額的適用認定証区分の提供、公費負担者番号上2桁のうち該当者の多い番号の表示を検討してございます。
 次のページにお進みください。書類審査の導入についてお諮りしているものです。
 まず、HICはログ監視機能等が実装されておりますので、個人特定性リスクの低いデータに関しましては、省令で定められております必要最小限の項目について、オンライン審査を導入して簡略化してはいかがかと考えてございます。また、より多くのデータを用いる際の追加的審査においては、これまで同様に、個人特定性等について御審議いただきます一方、これもオンライン審査を基本としてはいかがかと考えてございます。
 下の表は、現行のガイドラインでお示ししております審査基準7点について表にしたものです。個人特定性リスクの低いデータ利用に関する審査では、省令で定められております6点について、ポータル上で簡便な形で審査していただくことを検討してございます。
 追加的審査につきましては、研究の詳細等について御審議いただきますけれども、場合によっては、これまでどおり審査会において御審議いただくこともあるものと想定してございます。
 次のページにお進みください。アドバイザリープラットフォームの構成案についてお示ししております。これまでに規制改革実施計画など様々なところで支援体制の構築が求められてきたところでございます。中間報告においても、その御提案を頂戴いたしました。そこで、現在検討中の概要を下にお示しいたします。こうした内容のアドバイザリープラットフォームを二次利用ポータル上に配置したいと考えておりますものです。
 まず、専門家等への質疑応答が可能な機能を収載したいと考えております。事務的相談はこれまで同様、窓口事業者に御担当いただく一方、技術的相談についてはNDBデータの利用実績のある専門家の方々に御対応いただくような体制を検討してございます。このほか、申出や解析について解説したeラーニング等の教育資材、NDBデータ件数やID5付与割合等を示した研究のための基礎資料、過去の申出一覧や研究成果、研究者同士でマスタ等の共用が可能なリポジトリ環境などを検討してございます。
 こちらの資料はここまでになっておりまして、この後ろは、参考資料として規制改革実施計画の内容と中間報告の全文をお示ししてございます。
 御説明は以上でございます。
山本委員長 ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして、御意見・御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。御意見ございませんか、よろしゅうございますか。
 まずは、今、例としては1年間になっているのですけれども、これはHICで分析可能なボリュームが多分制限になると思うのですけれども、今1年と限定したわけではないですよね。
小西室長補佐 事務局でございます。御指摘の点については5ページ目、通年パネルデータセットの仕様の御質問であると理解しております。今回こちらはID5で名寄せをするということを念頭に置きましたので、まずID5が格納されている2022年度とお示しさせていただきましたものです。ただ、HIC上で可能な範囲であれば、これを1年、2年、3年という形で延ばしていくことも、今後、検討・開発していくということになろうかと考えてございます。
山本委員長
ありがとうございます。
 中野惠先生どうぞ。
中野(惠)委員 ありがとうございます。確認といいましょうか、質問でございます。
 6ページの書類審査の導入案のところで簡便にまとめていただいてよかったと思うのですけれども、個人特定性リスクの低いの「低い」という言葉が正確を期しているかどうか分からないのですけれども、それと、広範なデータ利用に係る追加的審査の境目が何をもって分類されるのか、今考えていらっしゃる考え方を教えていただきたいと思います。
 それから、アドバイザリープラットフォームについて、こういうシステムができると、より研究者にとって身近なNDBデータになるかなと思います。専門家等への質疑応答が可能になるというのは、今後展開していく上ですばらしいと思うのですが、この専門家というのは24時間対応していただけるようなことを考えているのか、具体的にどうお考えになっているか、お示しいただきたいと思います。
 以上でございます。
山本委員長 ありがとうございます。
 最初の御説明は、トライアルデータセットあるいは通年パネルデータセットを用いる場合は個人特定性リスクの低い、それをしていただいた結果、特別抽出に移行する広範なデータになるのだと思いますけれども、事務局それでよろしいですか。
小西室長補佐 ありがとうございます。御指摘のとおり、個人特定性リスクの低いデータと言いますのは、事前に個人特定性リスクを減じるような加工をいたしましたプリセットのデータを念頭に置いてございまして、下の※1で示させていただいておりますようなトライアルデータセットや通年パネルデータセットを考えてございます。
中野(惠)委員 ありがとうございます。
山本委員長 2つ目の御質問に関して、事務局お願いできますでしょうか。
小西室長補佐 2つ目の御質問については、アドバイザリープラットフォームの専門家等への質疑応答が可能な機能についてと認識してございます。こちらについては、NDBのこれまで利用経験が多数ございますような専門家の先生方・研究者の方々に御回答いただくことを念頭に置いております。24時間即時回答が可能というものではなくて、検討の上で御回答いただくことを検討してございますので、受付自体はいつでも可能かと思いますけれども、回答は順次検討してお答えいただくというものを考えてございます。
 以上でございます。
中野(惠)委員 ありがとうございました。これをお答えいただける専門家の先生方を随時確保しておいて、御質問に順次答えていただくシステムをつくるということですね。ありがとうございました。
山本委員長 山本先生、研究班の先生方、本当にすばらしい報告書をまとめていただき、どうもありがとうございました。
 単に情報提供なのですが、具体的に名前を出すとあれですけれども、奈良県立医大様とかがNDBユーザー会などでNDBを使っていらっしゃる研究者の方を集めて、個々の研究班がどういう研究をしているのか、あるいはどういうふうにデータ処理をしているのかというところを情報共有されているので、そういったところと研究班の先生。恐らく研究班にも入っていらっしゃると思うのですけれども、連絡を取り合いながら今後ますますブラッシュアップしていかれるといいと思います。
 以上です。
山本委員長 それでは、堀先生、お願いいたします。
堀委員 6ページに記載がありますが、「審査の簡素化に向けた書類審査の導入」となっているのですが、文章のほうでは「オンラインでの審査」となっています。オンラインにおける書類審査とは具体的にはどのようなものなのでしょうか。「審査の簡素化」ということからイメージするのは、オンライン上で全て完結できるものかと。書類審査の際にその都度書類PDFをダウンロードして開いたりしないようなものも想定できると思うのですが、ここで書かれている「オンラインでの審査」という文言と、タイトルにある「書類審査」のイメージを、もう一度確認のため教えていただけますでしょうか。
山本委員長 事務局お願いします。
小西室長補佐 書類審査とこちらで申し上げておりますのは、会議審査の対義語といった意味合いでございます。同じ日同じ時間に審査員の先生方にこのようにお集まりいただいてご審議いただくものではなく、書類を配付して回覧いただくというものを想定した意味合いでございます。その上で、まさに御指摘いただきましたように、書類をPDFなどで見てというようなことのほか、チェックボックスなどを活用して、項目をある程度これまでより絞ったような形で、比較的簡便な形で御覧いただけるようなものを現時点では想定してございます。
堀委員 分かりました。では、会議審査ではなくオンラインでの書類審査を検討されるということですね。すぐにできないと思いますが、中長期的には先ほどのチェックボックスのような形もありましたけれども、PDFを一つ一つ開いてやるというのではなくて、会議審査の効率化という意味で書類審査そのものもやりやすくできるようなフォーマットになるといいなと思います。
 以上です。ありがとうございました。
山本委員長 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。
 村松先生どうぞ。
村松委員 産業医大公衆衛生の村松です。
 通年パネルデータセットについて1件コメントです。これまでもNDBの第三者提供が始まったころから、教育用データセットを整備すべきだとか、利用のハードルを下げるべきだという意見を言ってきたかと思います。この通年パネルデータセット等を、当然申請から提供までの期間を短くするという意義もあるかと思いますが、そもそも研究は試行錯誤しないとできない部分もあり、そうした観点からもNDBを使った業績をより出していくという観点で重要だという意味だと思いました。
 コメントです。以上です。
山本委員長 ありがとうございました。いかがでしょうか。
 鹿野先生どうぞ。
鹿野委員 先ほどもお話があった簡易のオンラインでの審査の件ですけれども、体制を整備されればよろしいかと思うのですが、事務局の御負担が過度に増えることにならないように、まさにAIではないですけれども、そういうようなシステムを通じて、人の作業は事務局に負担がかからないように御検討いただければと思います。事務局の負担が増えると、やはり全体にも影響が出るかと思いますので、よろしくお願いいたします。
山本委員長 ありがとうございます。ぜひ、そうしたいところですね。
 ほかはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、今日資料1で御提示いただいた方針に関して、専門家会議としてはお認めするということでよろしゅうございますか。まだ、規制改革会議側との調整がありますので、このままスッと通るかどうか分かりませんけれども、とりあえず我々としてはこれで進めていただくことにしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは続きまして、議題2「NDB収載・提供情報の追加について(案)」、資料の2の説明をお願いいたします。
鈴木室長補佐 では、資料の2の御説明に移ります。「NDB収載・提供情報の追加について」。内容は、医療扶助の保健指導情報、訪問看護レセプトについてとなります。
 次のページにお進みください。こちらが収載情報を増やす際に、昨年度から継続してお示ししている考え方のスライドになります。
 まず、1番目の四角にありますように、NDBについては高齢者の医療の確保に関する法律(高確法)に規定されておりまして、医療費適正化計画の作成・実施・評価等に資するため、保険者等からデータの提供を受けて収載しております。こちらを医療費適正化計画の調査・分析や、国民保健の向上に資する目的で相当の公益性を有する分析等を行う者に対して提供することができるとされています。ですので、提供に当たっては安全管理措置に書いてありますように、データの収集の仕方に配慮しているほか、照合禁止義務等の規定を設けまして、様々な安全管理措置をとっているところです。
 これらに基づきまして、収載や提供情報の基本的考え方というのは、まず医療費適正化計画等で利用し、国民保健の向上に資する研究利用に使えること、そして、個人特定のリスク等がないような安全管理措置がとられていること。また、収載に関して、事務負担やシステム整備等の負担があまり大きくないことを満たす項目について、収載情報の拡大、提供情報の拡大の対象となると考えております。
 次にお進みください。まず、今回収載提供拡大する情報の1点目ですけれども、生活保護受給者の保健指導情報という項目になります。
 1つ目の四角でお示ししておりますように、令和6年3月、ちょうど今月から生活保護の医療扶助についてオンライン資格確認が開始されますので、2段落目に書いておりますように、被保護者の健診情報について既に開発を進め、収載・提供を開始するということで、昨年度こちらの委員会でも御審議いただいたところです。
 2番目の四角にまいります。こうした背景を踏まえまして、健診情報だけではなく保健指導情報もNDBに収載することで、より被保護者の方の政策立案・研究結果の精度が向上すると期待できると考えます。また、保健指導情報に関しましても、福祉事務所等のシステム改修は必要ございませんで、支払基金内のシステム改修でNDB収載が可能であることから、様々な安全管理措置を図りながら、医療扶助の方の保健指導情報についても収載・提供を追加してはどうかと考えております。
 次のページにお進みください。また、2点目は、訪問看護レセプトに関しての御報告と、次が御審議です。
 まず、訪問看護レセプトに関しまして、オンライン請求の開始義務化については、これまでの委員会で御説明しておりました。今回その時期が決まりまして、令和6年6月施行、また、義務化に関しては保険証発行終了時期ということで、一番下の※に書いてありますように、その時期は12月2日となります。
 次のページにお進みください。こちらはオンライン請求を開始するのみならず、集めた訪問看護レセプトに関して、在宅の分野に関する分析等もできますようにNDBへの収載も開始します。こちらは6月に開始されて、8月ごろから収載可能となるように開発を進めております。この収載を開始した後、順次提供に対する体制も整えまして提供するという方向で検討を進めてはどうかと考えております。
 資料2の御説明は以上です。
山本委員長 ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして、御質問・御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、このようなスケジュールで準備を進めていただくことにしたいと思います。ありがとうございました。
 引き続きまして、議題3と4はどちらも審査スケジュールのお話ですので、一括して審議をしたいと思います。資料3及び資料4について、説明をお願いいたします。
鈴木室長補佐 では、続きまして、資料3の中身のページを御覧ください。
 こちらは、例年3月の審査会でお示ししております、次年度の会議審査に基づいた書類提出等の締め切りのスケジュールになります。来年度につきましても、審査月は6月、9月、12月、3月を予定しておりまして、その2か月前の最初の週の金曜日が事前相談の締切り、その後資料の最終化をしていただくのが、その3週間後ということでスケジュールを組んでおります。NDBに関しましては、資料1で御説明したように、秋ごろから書類審査、オンラインでの審査も開始する予定ですけれども、こちらはシステムリリース等詳細が未定でございますので、また別途御案内をいたします。
 続いて、資料4はDPCのスケジュールですので、医療課から御説明をお願いいたします。
医療課 医療課です。資料4を御覧ください。
 2枚目が、匿名診療等関連情報の提供に関する厚生労働省のスケジュールでございます。来年度の予定でございまして、来年度は6月、9月、12月、3月に審査月を予定しております。受付締切りにつきましても、こちらに記載のとおりでございます。
 医療課からは以上でございます。
山本委員長 ありがとうございました。スケジュールの御報告ですけれども、御質問はございますか。よろしゅうございますか。
 それでは、このスケジュールで進めていきたいと思います。ありがとうございます。
 引き続いて、議題5及びその後の個別審査は非公開になりますので、これより非公開に切り替えたいと思います。傍聴の方は御退出をお願いいたします。
  (代理人、随行者、傍聴者退出)
小西室長補佐 事務局でございます。代理人及び随行者、傍聴者の皆様の退出を確認いたしました。
  (非公開)
山本委員長 それでは、本日の議事はここまでとなります。
 次回の日程等につきまして、事務局から連絡をお願いいたします。
鈴木室長補佐 本日は、長時間にわたり御審査いただき、ありがとうございました。御指摘のあった部分については、確認をとりまして提供に向けた手続を進めさせていただきたいと思います。
 次回の会議日程につきましては、追って調整し御連絡を申し上げます。
 どうもありがとうございました。
山本委員長 それでは、以上をもちまして第20回匿名医療情報等の提供に関する専門委員会を終了いたします。
 本日は長時間にわたり、どうもありがとうございました。