第13回 匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会 議事録

日 時

2023年9月20日(金) 15:00~17:00

場 所

Web

出席者

【委員】
・鹿野 真弓(東京理科大学薬学部 教授)
・嵩 さやか(東北大学大学院法学研究科 教授)
・田尻 泰典(日本薬剤師会 副会長)
・田中 純子(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学 教授)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠(健康保険組合連合会 参与)
・野口 晴子(早稲田大学政治経済学術院 教授)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)
 

議 題

1. HIC運用開始について
2. 提供依頼申出の個別審査(非公開)

議 事

※非公開部分は含まれません
 
山本委員長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第13回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただき、誠にありがとうございます。
 まず、委員の出欠状況について、事務局から報告をお願いいたします。
長嶺課長補佐 ありがとうございます。老健局老人保健課の長嶺でございます。
 本日は御参加いただき、誠にありがとうございます。
 本日は委員の皆様全員がウェブ参加となります。
 本会議より委員の交代がありまして、歯科医師会の小野寺委員が着任されました。
 欠席の委員の先生方につきましては、本日は小野寺委員、齋藤委員、東宮委員、中島委員、堀委員、松田委員、辻委員、武藤委員から欠席の御連絡をいただいております。
 本日は公開の議題がございまして、報道機関の傍聴者の御出席がございます。申出の個別審査は非公開の議題となりますので、審査の前に御退室いただきます。あらかじめ御了承願います。
 冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 議事録作成のため、事務局にて録画をさせていただきますので、御了承をお願いいたします。議事録作成後に録画ファイルは消去いたします。
 それでは、記録をお願いいたします。
 続きまして、資料の確認をいたします。議事次第のファイルをお開きください。
 本日の議事と資料一覧が記載されております。委員の先生方、資料はお手元にございますでしょうか。
 ありがとうございます。
 本日の資料を画面表示して御説明いたしますが、適宜事務局から送付しております資料もお手元で御参照いただければと存じます。
 御不明な点等ございましたら、会議のチャットに書いていただくか、御発言いただければと思います。御不明な点はございませんでしょうか。
 ありがとうございます。
 よろしければ、山本委員長に進行をお渡しさせていただきます。山本委員長、よろしくお願いいたします。
山本委員長 それでは、早速本日の議事に入りたいと思います。
 まず、議題1「HICの運用開始について」を行います。
 事務局から説明をお願いいたします。
小西室長補佐 事務局でございます。
 資料1「HICの運用開始について」を御覧ください。
 HICにつきましては、NDBデータ提供の抜本的見直しに伴って開発を進めております。まず、本年秋には、左下にございますように、HICクラウド上の解析基盤において、トライアルデータセットや解析用に特別抽出したデータ等を扱えるように開発を進めております。HIC上での解析においては、不正アクセスの監視機能を備えて、ログ履歴の管理等を用意しております。また、来年秋については、右側にございますように、解析用に処理したNDBについても、このHIC上で解析ができるように開発を進めております。このHICを活用することによって、上にありますように、申請から原則7日で処理できるように進めているところでございます。
 次のページに参ります。また、一方で、EBPMや研究利用の基盤として、NDBの利便性や価値向上を図っていくため、NDBとほかの医療・介護データとの連結解析も進めているところでございます。既に下の表にございます中で、上の2つ、介護データベース、DPCデータベースについては連結解析ができるようになっておりまして、その他の公的データベースや民間データベースとの連結解析に向けて現在進めているところでございます。また、一番下にございますように、死亡情報との連結も進めているところでございます。
 次のページに参ります。そこで、HICは今後NDB以外の医療・介護データ等も用いることを想定した解析基盤ですので、運用開始に当たって、HICガイドラインを新たに作成する方針ということで御提案をさせていただきます。HICガイドラインにつきましては、HIC上で医療・介護データ等を利用する場合に参照するものと位置づけ、NDBを含む医療・介護データ等のガイドラインと相補的に読める内容といたします。例えばNDBをHIC上で利用する場合には、NDBガイドラインとHICガイドライン、この両者を読んでいただく形を想定してございます。さらに、来年秋にHICの機能拡充を予定しておりますので、手数料をはじめ、安全管理措置やその他の必要な事項については、利用実態に合わせて引き続き検討いたしまして、ガイドラインを見直すことと考えております。HICガイドラインの内容につきましては、下のような章立てとしておりまして、右側に今回改正いたします新NDBガイドラインについての章立てを示しておりますが、このNDBガイドラインの章立てを参考にして、左側のようにHICガイドラインの章立ても考えてございます。
 ここから先は、HICガイドラインの重要な部分についての御説明になります。次のページにお進みください。第1といたしまして「ガイドラインの目的及び位置づけ」を示してございます。HICガイドラインに規定のない事項については、利用しようとする医療・介護データ等のガイドラインに従うよう記載いたしました。左側の枠の中の赤文字に示しておりますように、HICガイドラインの記載といたしましては、本ガイドラインで規定していない事項については、NDBの利用に関するガイドラインをはじめ利用しようとする医療・介護データ等に係るガイドラインに従うこと、という記載にしてございます。なお、参考といたしまして、新しいNDBのガイドラインにつきまして、右側に示してございます。
 次に、HICアカウントの利用開始について、下に記載してございます。HICアカウントは、利用しようとする医療・介護データ等の審査基準に従ってデータの提供が承諾された場合に初めて付与されるものでございますので、そうしたNDBその他の医療・介護データ等の提供について、それぞれのデータベースの定める基準で可否が決定されたところでアカウントが付与される旨がガイドラインに記載してございます。
 次のページに参ります。次は、HICの安全管理措置についてでございます。これまでNDB等のガイドラインにおいては、安全管理措置については、組織的、人的、物理的、技術的、その他の安全管理措置と、5つの項目に分けて記載をしてございました。これらについて、NDBガイドラインを踏まえて設定したところでございますが、その中でも物理的、技術的な安全管理措置については、オンプレミス環境を前提としたNDBと異なり、HICがクラウド上の解析環境ということを踏まえまして、ほかの同様の環境である本邦がんゲノム情報センターのC-CATやアメリカのメディケアの取扱業者のためのガイドラインの安全管理措置等を参考に設定してございます。
 その内容について、下の枠に示してございます。原則としては、NDB特別抽出に倣っておりますけれども、HICではログイン可能な者を制限できる点を鑑みまして、特別抽出のように取扱者以外の立入制限・入退管理までを求めることはせず、事前に申し出ました職員等に立入りが制限された特定の区画において利用できることとするというようにしてございます。これについては、これまでのNDBのサンプリングデータセットや集計表の扱いと同様のものにしてございます。HICの安全管理措置の概要は、さらに下の枠に示してございまして、特にHIC固有の事項については赤文字で示させていただきました。例えば「盗難・覗き見防止」の項目においては、利用端末のデータを追跡・遠隔からの命令等により消去する機能を設けることが記載してございます。また「利用者の認証」においては、一定回数の入力ミスでHICアカウントがロックされることを記載してございます。「ネットワーク対策」としまして、公衆無線LANへの接続は行わないということと、無線LANを使う場合には不正アクセス対策をすることの記載をしてございます。
 この安全管理措置につきましては、次のページにおいて参考としてNDBガイドラインとの比較が示してございます。特に赤文字がNDBガイドラインと異なる点ですので、ご参照ください。
 次のページに参ります。情報の持ち込み及び持ち出しについての記載について御説明をしてございます。まず、情報の持ち込みですけれども、こちらについては、これまでのオンサイトリサーチセンターと同様、研究に必要なマスターやSQLの持ち込みを許可することにしてございます。第6の1といたしまして、一部のデータについては、厚生労働省の確認後に、HIC解析環境に持ち込むことが可能であるとしてございます。これはオンサイトリサーチセンターと同様の扱いでございます。
 一方、下のほうに生成物について書いてございますが、こちらについては、各医療・介護データ等の基準に従って、厚生労働省の確認を経て、HICから研究者自身によってダウンロード可能であるというような記載にしてございます。第6の2といたしまして「個票を含まない生成物は、厚生労働省の確認後に、利用者がダウンロード可能である」と書いてございます。また、持ち出し後のデータをさらに加工した生成物を用いて公表する場合、再度公表物確認が必要になる場合があるため、利用した医療・介護データ等の提供に関するガイドラインに従うことということも記載してございます。
 次が最後のスライドになります。HIC利用終了後の措置等の案でございます。こちらについては、利用者からHIC利用終了書を受領した後、厚生労働省が解析環境を破棄するとなってございます。NDBにおきましては、基本的には研究者が解析環境を破棄することになっておりましたが、HICにつきましては、厚生労働省側で解析環境を破棄するということにしてございます。したがいまして、第7の1「HIC利用の終了」といたしまして、HIC利用を終了したときは、遅滞なく、利用終了書を厚生労働省に提出しなければならない、厚生労働省は、生成物を含む解析環境を破棄するといった旨の記載にしてございます。
 これより後ろにつきましては、このたび、HICガイドライン作成に当たって参考にいたしました本邦がんゲノム情報管理センター提供資料であるC-CAT利活用クラウドについての御説明がしてございますので、こちらも参考にしていただければ幸いです。
 説明は以上です。
山本委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。
 よろしくお願いします。
中野(恵)委員 中野です。
 この方針はもう事務局の整理で進めていただければいいと思うのですけれども、1点確認ですけれども、最後のHIC利用終了後の措置についてです。で、こちらのHICに関しては、厚労省で破棄するというのは、どういう意味でそのような考えになっていったのか教えていただければと思います。
山本委員長 事務局、いかがでしょうか。
小西室長補佐 HICの利用の解析環境の破棄についての御質問ということで理解いたしました。こちらにつきましては、HICはアカウントを付与されて、それでHIC上にアクセスをして、そこで利用ができるということになってございます。その利用の開始におきましては、研究者が解析を行うことのできる環境をクラウド上に用意するという立てつけになってございます。したがいまして、利用を終了いたしましたときは、まず、そのアカウントを使えないようにロックしてしまうといいますか、アカウントを破棄してしまうということと、さらにそこから先に接続するような環境においても解析ができないような形にするという意味で、破棄をするという意味になってございます。
中野(恵)委員 ですから、そこを研究者本人ではなく厚労省で最終的な責任を持って破棄するという整理ということですね。
堤室長 適正化室の堤と申します。
 アカウントは、これはクラウド上に構成するものですので、厚労省側で構築して維持費も払ってということになりますので、それは終わったら消すねということを書いているにすぎないというところで御理解いただければと思います。
中野(恵)委員 構築した側が破棄するということですね。
堤室長 はい。
中野(恵)委員 ありがとうございます。
山本委員長 ほか、いかがでしょうか。
 私から、利用終了で消すというのは、それはこれでいいと思うのですけれども、利用中断というのはあるのでしょうか。つまり、リサーチが終わって、投稿して、査読を待っている間というのは、何もしないで環境だけ維持している状態になると思うのですけれども、それを何か考えておかないと無駄な費用が積み重なるような気がするのですけれども、その点はいかがでしょうか。
小西室長補佐 事務局でございます。ありがとうございます。
 利用の中断については、こちらのガイドラインには明示はしてございませんけれども、御指摘の点、費用の点からも極めて重要と考えておりますので、検討してまいります。ありがとうございます。
 
山本委員長 ほか、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。
  (首肯する委員あり)
山本委員長 それでは、今の御説明を了としたいと思います。
 これで公開の議事は以上になります。
 これから個別審査に入りますので、非公開になりますが、それに関しまして、事務局からアナウンスをお願いいたします。
長嶺課長補佐 事務局でございます。
 それでは、ここからは申出者の具体的な申請内容に基づき審査を行うことから、非公開とさせていただきます。傍聴者の方は御退席をお願いいたします。
 委員の皆様におかれましては、傍聴者の方が御退席くださるまで今しばらくお待ちください。傍聴者の方の退席が完了いたしましたら、事務局よりお声がけいたします。
  (傍聴者 退室)
MRA 事務局でございます。
 傍聴者の方の退室が完了いたしましたので、御報告いたします。
山本委員長 それでは、議題2の「個別審査(医療・介護連結申出)」を行います。
 事務局より個別審査についての説明をお願いいたします。
  (非公開)
長嶺課長補佐 本日の審査は以上になります。
 本日は活発な御意見、御助言をありがとうございました。
山本委員長 それでは、以上をもちまして終了になりますけれども、事務局から連絡事項をお願いいたします。
長嶺課長補佐 事務局でございます。
 御指摘のあった部分につきましては、確認を取らせていただきまして、提供に向けた手続を進めさせていただきたいと存じます。
 次回の会議日程につきましては、追って御連絡をさせていただきます。
 本日はどうもありがとうございました。
山本委員長 それでは、以上をもちまして、第13回「匿名医療・介護情報等の提供に関する委員会」を終了いたします。
 本日はどうも長い間ありがとうございました。