第12回 匿名医療情報等の提供に関する専門委員会 議事録

保険局医療介護連携政策課保険データ企画室

日 時

2022年9月14日(水) 13:00~17:00

場 所

Web

出席者

【専門委員】
・宇佐美 伸治(日本歯科医師会 常務理事)
・齋藤 俊哉(国民健康保険中央会 理事)
・鹿野 真弓(東京理科大学薬学部 教授)
・嵩 さやか(東北大学大学院法学研究科 教授)
・田尻 泰典(日本薬剤師会 副会長)
・田中 純子(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学 教授)
・東宮 秀夫(一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 理事・研修事業本部長)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠(健康保険組合連合会 参与)
・堀 真奈美(東海大学健康学部長 兼 健康マネジメント学科 教授)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)

議 題

  1. 1. 第三者提供の現状について(報告)
  2. 2. 匿名診療等関連情報(DPCデータ)の個票情報の提供に係る課題について
  3. 3. 個別審査(非公開)

議 事

 
山本委員長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第12回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御参加ありがとうございます。
まず、委員の出欠状況について事務局から報告をお願いします。
坂本室長補佐 医療介護連携政策課の坂本でございます。
本日は、御参加いただきまして誠にありがとうございます。今回は専門委員の皆様、全てがウェブ参加となります。
中島委員、松田委員、そして田中委員が欠席となります。
なお、運営規程に基づいた開催要件を満たしておりますことを併せて御報告いたします。
以上でございます。
山本委員長 それでは、会議の開催要件を満たしているとのことですので、早速ですが、本日の議事に入らせていただきます。
会議冒頭のカメラ撮りは、ここまでとさせていただきます。
それでは、議題1、匿名レセプト情報等の「第三者提供の現状について(報告)」、資料1の説明をお願いいたします。
坂本室長補佐
それでは、資料1、匿名レセプト情報等の「第三者提供の現状について(報告)」を御覧いただければと思います。
山本委員長 ちょっと事務局の音が小さいように思うのですけれども、私だけでしょうか。
坂本室長補佐 失礼いたしました。
では、説明させていただきます。こちらは例年調査しているものでして、上の記載にありますように、2011年度より医療費適正化計画に資する目的以外でのNDBデータの利用が認められておりますので、専門委員会で承諾を受けた研究に対しては第三者提供が開始されております。
2022年3月末まで410研究、オンサイトを含めましてデータ提供が承諾されております。2021年4月から2022年3月までの間に、新たに85件の成果物の報告がございました。成果物の発表年での推移は、以下のとおりでございます。
次ページ以降ですが、実際に御報告いただきました個別の成果物につきまして網羅的に掲載しております。
こちらの御説明につきましては、以上とさせていただければと思います。
山本委員長 ありがとうございました。
ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見はございますでしょうか。ございましたら、挙手ボタンを押していただければと思います。
それでは、中野さんよろしくお願いいたします。
中野(惠)委員 件数の確認なのですけれども、この表の何年というのは暦年か、年度か、分からなかったのですが、先ほどの説明で新たに2021年4月から3月までの間に85件の報告があるということでしたが、21年を見ると89となっております。これは暦年と年度の違いなのでしょうか。教えていただければと思います。
坂本室長補佐 ありがとうございます。
今回、今年度調査したものが新たに85件、成果物の報告があったということでございまして、具体的にはそれぞれ年度がややばらけた御報告もありましたので、21年が全て85件入ったというわけではなくて、ややそれ以外の年度にもばらけて入っているという状況です。
中野(惠)委員 分かりました。ありがとうございます。
山本委員長 ほかはいかがでしょうか。
まだ2021年は多分投稿して掲載されていないという論文もあるでしょうから、もう少し増えるのかなという気がいたしますけれども、よろしゅうございますでしょうか。
それでは、続きまして議題2「匿名診療等関連情報(DPCデータ)の個票情報の提供に係る課題について」ということで、資料2の御説明をお願いいたします。
金光補佐 保険局医療課でございます。
「匿名診療等関連情報(DPCデータ)の個票情報の提供に係る課題について」ということで、資料を御用意してございます。資料2です。
1ページ目はメニューとなっておりまして、2ページ目にお進みください。「匿名診療等関連情報(DPCデータ)の収集・第三者提供について」、第8回のこの委員会でお示しをさせていただきましたが、収集、それから第三者への提供、他の情報との連結ということでこのような規定になってございます。
【収集】については厚生労働大臣、健康保険法第77条に基づいて病院からデータの提供を受け、DPCデータベースに格納する。
【第三者への提供】につきましては、厚生労働大臣は相当の公益性を有する分析等を行う者に対して収集したデータを提供することができる。
【他の情報との連結】については、この4月より施行ということでなってございますが、厚生労働大臣は収集したデータを提供する場合、NDBや介護DBの情報と連結して利用することができる状態で提供することができるという規定でございます。
3ページにお進みください。「個票情報の提供に係るこれまでの議論について」ということで、DPCデータについてはこれまで集計表情報のみを対象としてまいりましたが、DPCデータとNDB・介護DBとの連結規定が施行される令和4年4月より個票情報の提供を開始することとし、せんだっても御審査をいただいたところでございますが、第8回匿名医療情報等の提供に関する専門委員会において、提供の際に講ずる措置ですとかガイドライン改正について議論を行ったところでございます。
こちらは12月8日の資料からの引用でございますが、事前規制、それから事後規制に加えて、さらに実効性を高める観点から、追加として3つ掲げてございます。
1つ目が、データの必要性を把握しやすくし、審査を確実に行えるよう、提供申出書と提供申出書サマリーを見直して、専門委員会における審査を強化ということがございます。
2つ目は、現状任意としていた倫理審査委員会の承認に関する書面について、個票情報の提供申出の場合には提出を必須とするということでございます。
3つ目、必要に応じ、成果物を専門委員会の構成員に確認をいただくといったプロセスも追加をし、実効性を高めて確実に提供するということをやってきたところでございます。
4ページにお進みいただければと思います。12月8日の専門委員会での御議論をここにまとめてございます。繰り返しになるので省略をいたしますが、上段のところにはこれまでの御議論ということでまとめてございます。
「いただいたご指摘」ということで、下段のところを御覧いただきますと幾つかいただいてございました。
1つ目、個票情報の提供について、実際の審査が始まったときに新しく見直されたデータの取扱いですとか審査手続に何か問題点はないかということをしっかり確認しながら、問題点があれば随時しっかりと対応するという形で進めてほしいという御指摘。
また、DPCデータは相当詳細なデータを保有しており、他のデータベースとの連結解析において間違ったひもづけが行われると相当程度影響が出る可能性があることから、確実に同じ人が結びつけられる状態で提供することが望まれるといった御指摘をいただいていたところでございます。
これらを踏まえまして、資料の6ページにお進みいただければと思います。
「個票情報の提供に係る課題について」というふうにタイトルはしてございますが、DPCデータベースではNDBと同様、これはNDBのレコードに対応するものでございますけれども、ファイルごとに情報は格納されてございます。中段から下段の表形式になっているところ、左にファイル名と書いてございますが、様式1、様式3、様式4、入院EF統合ファイル等々、ファイルが格納されてございます。
上のところに戻って、個票情報の提供に当たっては提供申出があったデータについてファイルごとに提供する方法というものが考えられるとしてございます。
各ファイルを連結するためのキー情報としては「施設コード」「データ識別番号」、それから「入院年月日」がファイル横断的に格納されておりますので、これらを組み合わせることでDPCデータ内部での連結が可能となります。ここの表に示しておりますとおり、それぞれのファイル名、この「施設コード」「データ識別番号」「入院年月日」を軸としてといいますか、キーとしてつなげていくということになっています。
矢印の下側でございますけれども、一方で「施設コード」及び「データ識別番号」自体については、匿名診療等関連情報の提供に関するガイドラインにおいて原則として提供できないこととされているというところでございまして、「キー情報」の提供をどのように考えるのかということが、先ほどもいただいた御指摘の中でも御説明したとおり考えなければいけないということが分かってきたところでございまして、今回御提示をさせていただいております。
7ページは、改めてというより入念的にお示しをしているものでございますが、表の中の【留意が必要と考えられるデータ項目の取扱いと今後の対応(案)】というものを3年の9月16日の際にもお出しをして御議論いただいたところでございます。個別事項、患者情報や医療機関情報、保険者情報、医師情報をどのように提供していくのかということについて、当時のDPCの状況と、それからNDBの取扱いというところを参考にして、このアカウントの中をまとめて御議論いただいたというところです。中ほどにありますデータ識別番号、それから施設コードについては、専門委員会が特に認める場合を除き、原則として提供対象外というふうに整理をさせていただいたところでございます。
これらを踏まえまして、8ページでございます。ひもづけをちゃんとしなければいけないということからして、DPCデータの個票情報の提供に当たっては、この「施設コード」及び「データ識別番号」の2種類のキー情報を用いてハッシュ化を行うことで連結用の番号というものを作成し、提供することとしてはどうかというのが今回の御提案でございます。
下の表といいますか、絵のところを御覧いただきますと、【「施設コード」と「データ識別番号」を用いて連結用番号を提供するイメージ】というふうにまとめてございますが、例えば様式1の抽出データ、それからEFファイルの抽出データというものが左側にございます。それぞれ「施設コード」、それから「データ識別番号」というものが入っております。
これをくっつけて右のオレンジ色でくくってございますが、ハッシュ化をする。第三者提供のためにこの「施設コード」と「データ識別番号」をハッシュ化して連結番号を作ることでそれぞれつなげることができるということかと思います。
下で※で打ってございますが、特に※2で、提供申出ごとに異なる連結用番号を作成し、提供するという措置も講じることで、安易にあちこちでつなげるということではなくて、申出ごとにきちんとつなぐことを確保するということは可能かと考えてございます。
今回、個票情報の提供に当たってどのようにキー情報を提供するのかということについて御提案しておりますので御審議をいただければと思ってございます。
資料の説明は以上です。
山本委員長
ありがとうございます。
ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見がありましたらよろしくお願いいたします。
堀先生、どうぞ。
堀委員 全体的な方向性について異議は全くないのですが、3ページ目の追加になっている倫理審査委員会のところの説明で「研究が科学的合理性を有しているか、研究の質が担保されているか等を確認する観点から」と書いてあるのですが、臨床研究においては求められるとは思いますが、臨床研究以外の匿名性の高いデータを用いる研究において、各所属機関の倫理審査委員会にどこまで見るべきなのか、そこまで求められるのか。そこをまず確認したいと思います。
もう一点確認したいのは、この「所属機関の」というところは今までの申請もそうですけれども、複数の所属機関で申請している場合がありますが、それぞれ全てにおいて出していただくということでしょうか。
山本委員長 ありがとうございます。
事務局のほうでコメント、お答えはありますか。
金光補佐 医療課事務局でございます。
1点目の倫理審査委員会はどこまで見ているかということについてでございますけれども、ここは実際に申出をいただいてこれをつけていただく中で、委員の皆様に御覧いただいて今回新しく追加をした部分でもございますし、我々DPCデータはいろいろな研究の広がりがある中でどういった見立てができるのかというところはまだ十分に分かっておらないところもございますものですから、そこはちょっと見ていただきながら、御確認いただきながら一歩ずつ進めていただければと考えてございます。
2点目にいただいた複数の所属機関の場合ですが、すみません。今すぐに分かりませんので、少しお時間をいただければと思います。
堀委員 ありがとうございます。
1点目については、特に問題と言っているわけではなくて、「現状は任意としている取扱者の所属機関の」以降の文章だけでもよいのではないかということを言いたかっただけです。すでに、この審査委員会の中でも科学的な合理性についてとか質についても言及されることがあります。各所属機関の倫理審査委員会が承認しているものに対して、こちらの委員会で科学的合理性に問題があるというようなことを審査の際に言うようなことがあると整合性がつかなくなってしまうのではないかと。審査をする側、される側にとってもいろいろと窮屈になってしまうような気がします。そこのところがまだ検討中で曖昧なところがあるのならば、今年はじめてのことですし、最初の1行の「観点から」というところは特になくてもよいのでは。数年たって確認してから追加しても別に法律に直接関わることではないので、そういう理解がいいのではないかなと思いました。
以上、コメントです。
山本委員長 ありがとうございます。まずは事務局のほうで御検討をお願いいたします。
それでは、長島構成員お願いします。
長島委員 まず、連結用番号の作成方法及び提出方法に異論はございません。
1点、御質問がございます。4ページの下の段、「いただいたご指摘」の中で、連結解析において間違ったひもづけが行われると影響が出る可能性があることから、確実に同じ人が結びつけられる状態で提供することが望まれるというのはごもっともな御指摘だったと思うのですが、この点について今回何か対応は考えられているのでしょうか。
山本委員長 事務局、いかがでしょうか。
金光補佐 御質問ありがとうございます。
この点についていただいた御指摘の中で、まさに御指摘の2行目ですけれども、間違ったひもづけが行われないということが極めて大事なのだろうと思っています。そういった意味で、きちんとハッシュ化をするという8ページの御提案でありますけれども、ここにおいてはそういった間違ったひもづけが行われないように対処するということでございます。
一方で、説明としては細かくしておりませんが、※1というところで、おおむね「同一患者」に対応した連結が可能となるというところについては、同一患者が複数の医療機関を受診している可能性とかを考えると、連結がむしろできないことがあるということは留保としてつけさせていただいていて、その意味で必ずしも4ページでいただいている御指摘、すなわち間違ったひもづけが行われるということには当たりませんので、そこは担保されているのではないかと考えてございます。
以上です。
長島委員 ありがとうございます。
この辺り、山本先生の御見解をいただければありがたいのですが、いかがでしょうか。
山本委員長 ありがとうございます。
DPCデータ内のファイルの突合というのはこれでいいと思うんですけれども、問題はNDBとか介護データベースとの突合というところで、多分ここで誤った連結が起こる可能性を排除してほしいという御意見だったと思うんです。そこに関しては、NDBは個人番号化された被保険者番号を使ってハッシュをつくってということで、比較的間違った突合が起こらないような仕組みになっているのですけれども、DPCはどうでしたか。被保険者番号は持っていたんでしたか。
金光補佐 はい、収集を開始しております。
山本委員長 では、その被保険者番号を使って同じハッシュを使えばNDBとの間の突合は問題ないということでしょうね。介護データベースの場合は、なかなかそこはストレートにはいかないということで、かなり注意してやらないといけないということでよろしいでしょうか。
長島委員 分かりました。今後、検討課題でもあるということでよろしくお願いいたします。
山本委員長 ありがとうございます。
金光補佐 御指摘ありがとうございます。一個一個進めていく際に確認をさせていただければと思っておりますので、御理解いただければと思います。
山本委員長 それでは、ほかにいかがでしょうか。
中野先生、どうぞ。
中野(惠)委員 3ページ目の先ほど追加の項目のところで確認なのですけれども、3の必要に応じて構成員によって成果物を確認するということになりますが、この必要に応じてについては誰が判断するのかちょっと曖昧だなと思いました。成果物はどのくらい確認しなければいけない状況なのかはまだ具体的によく分からないのですけれども、こういう項目が追加されることはよろしいかと思いました。
それから、7ページ目の「提供の際に講じている措置について」、今後の取扱いで整理していただきましてありがとうございました。それで、アンダーラインが示すとおり、「専門委員会が特に認める場合を除き、原則として提供対象外」となっておりますけれども、これはよく見ると、結局は提供しないよという書き方だと思いますので、ここは現在の取扱いに準じているという感じでいいのでしょうか。改めて確認いたします。
山本委員長 事務局、これはそういう御理解でいいですよね。
金光補佐 医療課でございます。
おっしゃるとおりで、ここの扱いを踏まえて今回連結用番号を作成しているということでございます。
中野(惠)委員 ありがとうございます。
山本委員長 あとは、前半の御意見に関してはよろしいですか。事務局のほうも、成果物の審査に関しては現状、例えばNDBの場合は事務局審査でかなりの部分を処理していただいて、本当に判断に困るところを例えば座長が見たりとか、あるいはそうでなければこの審査会、委員会のほうに御提示するとかになっているのですけれども、このDPCの個票データの場合、ほんの少し幅広に、ちょっと怪しいといいますか、個人の識別に関わりそうなところが少しでもあれば一応確認をするような体制になっていれば、少なくとも当面はそういうふうにしていただければと思いますけれども、よろしくお願いします。
金光補佐 事務局でございます。
座長の御指摘で承りたいというふうに存じます。
山本委員長 ほかはよろしいでしょうか。
それでは、様々な御意見ありがとうございます。その次は議題の3で個別審査となりますので、傍聴者の皆様は退室をお願いいたします。
 
(傍聴者退室)
 
山本委員長 個別審査に移る前に、10分も要らないですよね。1時半まで休憩とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 
(休  憩)
 
山本委員長 それでは、1時半になりましたので議事を再開いたします。
まず、個別審査ですので、事務局から個別審査についての説明をお願いします。
金光補佐 座長、すみません。先ほどの議題2のところでいただいた御質問に対してお答えさせていただいてもよろしいでしょうか。堀委員からいただいた御質問がございましたので。
山本委員長 お願いします。
金光補佐 資料2の3ページのところで、倫理審査委員会の件について御質問いただきました。所属機関が複数にわたる場合、複数の倫理審査委員会の結果を添付しなければいけないのかというお問合せだったかと承知をしてございます。
これについては、DPCのデータのガイドラインのところでは複数かどうかというところを問うておりません。それで、むしろこの研究に当たって研究の指針がございますけれども、こちらにのっとって受けた倫理審査委員会の結果について添付をしていただくということを我々としては求めているところですので、特に所属機関が複数にわたる場合、必ず複数化というより、研究にひもづく倫理審査委員会の結果をお示しいただきたいということに尽きるのかなと考えてございます。
堀委員 ありがとうございました。
山本委員長 ありがとうございます。
ということは、多分実質的に各組織の倫理委員会になるのだろうという気はいたしますけれども。
よろしゅうございますか。それでは、個別審査に入りたいと思いますが。
鹿野先生、どうぞ。
鹿野委員 すみません。今の堀先生の御指摘への対応の部分で、追加で申し訳ないのですけれども、念のため、御説明を聞き漏らしたかもしれませんが、この倫理審査委員会というのは人を対象とする生命科学・医学系研究の指針という理解でよろしいのですか。
金光補佐 御指摘のとおりでございます。
鹿野委員
分かりました。ありがとうございます。
山本委員長 どうぞ。
堀委員 堀です。今の鹿野先生にも関係しますが、臨床研究のときの倫理審査と、あとは人を対象とするというときだと、臨床研究でないものの場合ですが、少し意味合いが違うと思います。従来ですと匿名のデータの場合は倫理審査が場合によっては不要なときもあったかと思うのですが、今回は連結ができるということになったので、より厳しくチェックするという意味でしょうか。
山本委員長 倫理審査委員会で倫理審査不要というのも倫理審査委員会の判断ですので、それを出していただければと思います。
金光補佐 そういう意味で、今回個票情報を我々から提供するというような段になっていることを踏まえて、この追加の1、2、3のプロセスが追加されているということになります。
堀委員 ありがとうございます。
それで、承認に関する書面と書いてあったので、要は審査中ではだめということですね。これを出せるのは承認されてからということですね。
山本委員長 そうですね。ほかの例えばがん登録とか介護とかNDBもそうなんですけれども、倫理審査の承認待ちの状態で申請をしてこられる先生はいらっしゃいます。その場合は当然ながらほかの条件を全部クリアしても条件つき承諾になって、承諾を得られた場合という条件になるのだろうと思います。
DPCの場合、実際どうなってくるかというのは分かりませんけれども、最悪の場合、科研費の関係とか何とかでタイミング的に倫理審査終了前に申請をされることはないではないと思いますが、その場合も条件がこういうふうに決められましたので、少なくとも倫理審査委員会の結論を得て、それを事務局で確認していただいて、それから条件つきの提供になると思います。
堀委員 ありがとうございます。大学や所属機関によって違うかもしれないのですけれども、倫理審査にかなりの時間を要することがありますので、承認の証明ではなく、承認の手続をしていますという書類でも出せるけれども、その場合は、条件つき採択になるということの判断という解釈ですか。
山本委員長 そうですね。それ以外全部クリアでも、結論をお示ししていただいてからの提供になるということで御理解いただければと思います。
堀委員 ありがとうございます。
山本委員長 よろしゅうございますか。
それでは、個別審査に入りたいと思います。事務局から、個別審査についての説明をお願いします。
 

(非 公 開)
 
山本委員長 それでは、本日の議事はここまでとなります。
次回の日程について、事務局から連絡をお願いいたします。
坂本室長補佐 事務局でございます。
改めまして、本日は長時間にわたりまして御審査いただきましてありがとうございました。御指摘のあった部分につきましては確認を取らせていただきまして、提供に向けた手続を進めさせていただきたいと思います。
次回の会議日程でございますが、既に御連絡さしあげておりますが、12月7日の予定でございます。詳細につきましては追って御連絡させていただきます。
どうもありがとうございました。
山本委員長 本当に長時間ありがとうございました。
それでは、以上をもちまして、第12回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を終了いたします。
本日はどうもありがとうございました。