第9回 匿名医療情報等の提供に関する専門委員会 議事録

保険局医療介護連携政策課保険データ企画室

日 時

2022年3月16日(水) 13:00~17:00

場 所

Web

出席者

【専門委員】
・宇佐美 伸治(日本歯科医師会 常務理事)
・鹿野 真弓(東京理科大学薬学部 教授)
・嵩 さやか(東北大学大学院法学研究科 教授)
・田尻 泰典(日本薬剤師会 副会長)
・田中 純子(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学 教授)
・東宮 秀夫(一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 研修事業本部長)
・長島 公之(日本医師会 常任理事)
・中島 誠(全国健康保険協会 理事、代理:矢崎 和彦)
・中野 壮陛(公益財団法人医療機器センター 専務理事)
・中野 惠(健康保険組合連合会 参与)
・松田 晋哉(産業医科大学公衆衛生学 教授)
・宮島 香澄(日本テレビ報道局 解説委員)
・山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)

議 題

  1. 1. 高確法17条の規定に基づくNDB関連業務の社会保険診療報酬支払基金への業務委託について(報告)
  2. 2. 「匿名レセプト情報等の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて
  3. 3. 「匿名診療等関連情報の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて
  4. 4. 不適切利用について(非公開)
  5. 5. 個別審査(非公開)

議 事

※非公開部分を含みます。
山本委員長  それでは、定刻を過ぎましたので、ただいまより第9回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただき、誠にありがとうございます。
最初に、委員の出欠状況について事務局から報告をお願いいたします。
牧戸室長補佐  医療介護連携政策課の牧戸でございます。本日は御参加いただきまして、誠にありがとうございます。
今回は専門委員の皆様全てがウェブ参加となります。
中島委員の参考人として、矢崎参考人が代理出席となります。
齋藤委員、堀委員は欠席となります。
鹿野委員、松田委員は遅れて参加されます。
なお、運営規程に基づいた開催要件は満たしておりますことを併せて御報告いたします。
山本委員長  ありがとうございました。
それでは、会議の開催要件を満たしているとのことですので、早速ですが、本日の議事に入らせていただきます。
会議冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(冒頭カメラ撮り終了)
 最初に、議題1「高確法17条の規定に基づくNDB関連業務の社会保険診療報酬支払基金への業務委託について(報告)」、資料1の説明を事務局からお願いいたします。
水谷課長  医療介護連携政策課長でございます。冒頭、会議の開催が少し遅くなりまして、申し訳ございませんでした。
資料1「高確法17条の規定に基づくNDB関連業務の社会保険診療報酬支払基金への業務委託について(報告)」と書いてある資料に沿って御説明させていただきます。
2ページをお開きいただけますでしょうか。
2020年10月に健康保険法等の一部改正法が施行になってございます。NDBの第三者提供が法定化される。また、支払基金の業務にデータヘルス関係業務が追加される。こうした改正が行われたところでございます。
3ページ目に参考として条文を掲載してございます。ここで条文を事細かには御覧いただきませんが、第16条の2というところで、このNDBの第三者提供が法定化されているということ。
それから、17条におきまして、厚生労働大臣は、この16条の2に係る業務の全部又は一部を支払基金又は国保連合会に委託することができる。そうした条文がございます。
また、社会保険診療報酬支払基金法の第15条第1項第8号におきまして、国民の保健医療の向上及び福祉の増進に資する情報の収集、整理及び分析並びにその結果の活用の促進に関する事務を行うこと。こうしたことが基金の業務として規定されているところでございます。
2ページにお戻りいただきまして、2つ目の○でございますが、改正法の施行から1年半を経過しようとしてございます。NDBの第三者提供につきましては、この専門委員会におきましても毎回御審査いただいておりますが、この第三者提供に係る新たな枠組みというのは確立してきていると考えてございます。今後、データヘルスをさらに推進する観点からも、NDBの第三者提供に係る事務処理をより迅速かつ円滑に行うことができる運用体制の構築が求められていると考えてございます。
一方、支払基金におきましても、データヘルス関連業務を推進する体制整備が進められているところでございます。
こうした状況を踏まえまして、先ほど条文でも御案内いたしました、支払基金又は国保連合会に委託することができる。そうした条文もございます中、今年の4月からNDBの運用に係る定型的な業務は支払基金に委託し、厚生労働省といたしましては、NDBデータの提供に係る個別審査あるいは実地監査、こうしたものは引き続き行うとともに、支払基金のNDB関連業務の実施業務を監督する、そうしたことの役割分担をしていきたいと考えてございます。
主な業務の仕分けですが、その下に表で書いてございます。
支払基金に委託することとなるNDB関連業務でございますが、NDBオープンデータあるいはオープンデータサイトの作成。それから、NDBの第三者提供の支援業務。これは、例えば提供申出の相談・支援業務ですとか、当専門委員会の運営事務の補助、あるいは公表物確認の事前チェック。こうしたことを行っていただきます。また、NDBの保守運用といたしまして、データ抽出・集計作業。あるいは、HICのメンテナンス等がございます。データ抽出・集計作業の例といたしましては、都道府県医療費適正化計画のPDCA管理に係るデータセットの作成。後発医薬品使用割合の集計。特定健診・特定保健指導の実施率の算出。その他省内利用、第三者提供に係るデータ抽出・集計表の作成。こうしたことが考えられると思ってございます。
一方、厚生労働省において継続して行うNDB関連業務でございますが、この専門委員会の開催・運営。それから、提供申出に係る通知書の発出。あるいは、公表物の最終的な確認。それから、利用者への実地監査。それから、この後御議論いただきます不適切利用に係る措置。こうしたことにつきましては、厚生労働省が継続して行うこととしたいと考えてございます。
簡単ではございますが、資料の説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
山本委員長  ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。できれば挙手ボタンを押していただければ分かりやすいです。
長島先生、お願いいたします。
長島委員  長島です。
支払基金への委託業務自体には、特に異論はございませんが、少し心配なこととして、これは支払基金の本来業務とは違うことですので、このNDB関連業務にしっかり対応できる体制と人材はそろっているのかということの確認ができているかということと。厚労省が今後もしっかりと指導監督を続ける必要があるかと思いますが、厚労省側もそのような体制が整っているか。この2点を教えてください。
山本委員長  事務局、いかがでしょうか。
水谷課長  医療介護連携政策課長でございます。御質問ありがとうございます。
支払基金におきまして、まさに業務として先ほど御紹介した条文におきまして、こうした情報の収集、整理・分析並びにその結果の活用の促進に関する事務が明示的に位置づけられたところでございますので、基金において、こうしたデータヘルス関連業務を推進する体制整備というものを進めていただいてございます。
ただ、今、長島先生がおっしゃっていただいたとおり、これまでの蓄積のある業務の体制と比べると、当然新しい業務として体制整備をしているところでございますから、基金がまさに自ら担う部分と、それから、今、私どももこうした業務を実施するに当たって、システム事業者等に委託して行っている部分がございます。基金において業務を行うに当たっても、当然、そうしたことで再委託をするようなパーツというのも当初、出てくるということは当然想定されると思ってございます。
一方で、基金において体制整備を進めていく中で、自ら行える部分の割合、比率を増やしていくことが求められると思っておりまして、そうした意味において、基金の体制整備を図りながら、より自らそれを適切に行っていただけるような体制整備を進めていく。そうしたことについて、厚生労働省としても当然しっかりそれを監督する義務がございますので、私どもとして基金に任せっ放しということではなくて、きちんと管理監督する体制。これは、医療介護連携政策課を中心にきちんとした体制を取ってございますので、引き続き、そのような役割分担でしっかりと業務を進めてまいりたいと考えてございます。
山本委員長  どうぞ。
長島委員  特に、早期の始まりのところのチェックと、その後、定期的なチェック及び監督をよろしくお願いいたします。
以上です。
山本委員長  ありがとうございました。
ほかに御質問、御意見いかがでしょうか。
どうぞ。
中野(惠)委員
 中野です。
今のことに関連するかと思いますけれども、2ページの支払基金に関する関連業務、それから厚労省で引き続き行う関連業務の枠の最後に、それぞれ「等」という言葉が入ってございます。これは、今、考えられる業務はこれだけれども、今後増えていくだろうということを含めての「等」と理解しておけばよろしいでしょうか。
山本委員長  事務局、いかがでしょうか。
水谷課長  医療介護連携政策課長でございます。
実際には、これは基金に業務委託するということは、業務委託の契約を結ぶことになりますので、そこにおきまして、どういった業務を委託するかということを調達仕様の中で一式、きちんと明示してございます。したがって、そうした業務を委託するということは、当然、国の業務を委託するわけですから明記することになります。今回の資料におきましては、そうしたものをより分かりやすく説明するという趣旨から「等」ということをつけてございますが、契約の関係においては、そこは何を委託するかということがきちんと明記されているということは申し上げておきたいと存じます。
ただ、そうした上で、業務というのは、こうして文字にしてみるといろいろな要素がございますので、そうしたことにつきましては、契約の範囲内におきまして、きちんと委託する業務の範囲を明確にしながら、役割分担をしっかり意識して、基金との間で意思疎通を図りながら詰めていきたいと考えてございます。
中野(惠)委員  ありがとうございました。
山本委員長  ほか、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、今のは御報告ということで承りましたということにさせていただきたいと思います。
続きまして、議題2「「匿名レセプト情報等の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて」及び議題3「「匿名診療等関連情報の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて」、資料2、3の説明をお願いいたします。
牧戸室長補佐  よろしくお願いします。
資料2の「「匿名レセプト情報等の提供に関する申出書」の審査スケジュールについて」を御覧ください。来年度の審査月ですが、6月、9月、12月、3月と、例年どおりに行わせていただくこととなっております。
簡単ですが、以上となります。
金光課長補佐  保険局医療課でございます。
併せて、資料3をお手元に御準備ください。こちらはDPCデータの関係になりますが、「匿名診療等関連情報の提供に関する申出書」審査スケジュール、2022年度の予定。同様に、6月、9月、12月、3月ということになっております。記載のとおりの受付締切りということで御用意しております。
以上です。
山本委員長  ありがとうございました。
昨年とほぼ同様のスケジュールだと思いますけれども、何か御意見、御質問ございますでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、来年度も先生方、審査のほうもよろしくお願いいたします。
続きまして、議題4「不適切利用について」、議題5「個別審査」に関しましては、非公開となります。傍聴者の皆様は、退出をお願いいたします。
(傍聴者 退出)
 よろしゅうございますか。
牧戸室長補佐  退出が確認されましたので、引き続き、よろしくお願いいたします。
 
(非 公 開)
 
山本委員長  次回の日程につきまして事務局から連絡をお願いいたします。
牧戸室長補佐  本日は、長時間にわたり御審査いただきまして、誠にありがとうございます。途中、説明が少し物足りないところがございまして、大変失礼いたしました。
御指摘のあった部分に関しましては、確認を取らせていただき、提供に向けた手続を進めさせていただきたいと思います。
次回の会議日程につきましては、事務局より既にお伝えしているかと思いますが、6月8日の予定となっております。その前に3月28日の合同委員会もございますが、そちらも引き続きよろしくお願いいたします。
山本委員長  それでは、以上をもちまして、第9回「匿名医療情報等の提供に関する専門委員会」を終了させていただきます。
本日は長時間にわたって、本当にありがとうございました。