技能の道

オフィスアシスタント

アビリンピック「オフィスアシスタント」種目金賞受賞
植喜多勝也さん

うえきたかつや●1984年、静岡県生まれ。2010年、プライムアースEVエナジー株式会社に入社。人財開発部ダイバーシティ推進グループサポートチーム所属。第39回全国アビリンピック「オフィスアシスタント」種目で金賞受賞。
 

ハプニングにも即対応
再挑戦でつかんだ金賞


 「オフィスアシスタント」は、文書の発送準備や仕分け作業の速さ・正確さを競う種目です。植喜多勝也さんは、昨年11月の第39回全国アビリンピックで、この種目で金賞を受賞しました。「1回目の地方大会では十分な練習ができなかったので、2回目は全国大会に向けて入念な対策をとりました」と明かします。時間内に終わらせられなかった前回の反省を踏まえ、今回は時間を計りながら練習を重ねました。本番当日、封筒に印刷不良の間違ったラベルを貼ってしまうハプニングが発生。それでも落ち着いて、残り時間で正しいものに貼り直す機転が評価され、念願の金賞受賞となったのです。

 普段は、ハイブリッド自動車のバッテリーを製造する企業でさまざまな業務を担っており、品質管理に欠かせないビンのナンバリングなどは、競技と同じく正確さが求められます。「上司からは『一つひとつの作業を確実に』と言われています。今回、印刷不良の間違いに気づけたのは、日頃の仕事への厳しい姿勢が培われていたから。この金賞を糧に、仕事に励んでいきたい」と語ってくれました。
(取材・文/永野香里  撮影/望月やすこ)


◎上司からのコメント(赤堀 真さん)

 ほかのメンバーのお手本に


 植喜多さんのいいところは、真面目にコツコツ仕事をこなしていけること。それが今回の評価につながったと思っています。自信を持って仕事に取り組み、いろんなことにチャレンジして、ほかのメンバーのお手本になってほしいですね。


「アビリンピック」とは
 「全国障害者技能競技大会」のこと。障害のある人たちが技能を競う大会。大会を通じて企業や一般の人に障害者に対する理解を深めてもらう。


ビンにナンバリングしてふたをする。品質管理には欠かせない作業



その日によって数字も変わる。間違えないように集中力が必要



本番当日のハプニングにも、「残り時間で直せる」と落ち着いて対処


広報誌『厚生労働』2020年9月号
発行・発売:(株)日本医療企画

 

出  典 : 広報誌『厚生労働』2020年9月号 
発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト)
編集協力 : 厚生労働省