くらし/依存症の理解を深めるための啓発イベントを開く(東京・神田明神ホール)

アルコール、薬物、ギャンブル等……
依存症は病気です。周囲の理解のもとに
適切な治療と支援で回復できます

依存症の理解を深めるための啓発イベントを開く(東京・神田明神ホール)


 「依存症の理解を深めるための普及啓発イベント」が3月1日(日)、東京都千代田区の神田明神ホールで開かれました。同イベントは、宮城県仙台市(昨年11月4日)、福岡県(今年1月26日)でも開催しており、正しい知識の啓発と理解、依存症への偏見や差別の解消などをその目的としています。新型コロナウイルス感染防止の観点から無観客イベントとなりましたが、当事者の方々も登壇され、多くの報道陣が集まりました。
2部構成のトークショー。第1部では、国立精神・神経医療研究センター薬物依存症センター長の松本俊彦さんが「依存症は病気であり、まじめで努力家の人に多い。理解者や仲間、そして治療と長期的なケアが大切です」と説明しました。

 第2部では、いずれも薬物依存症を経験している元プロ野球選手の清原和博さん、俳優の高知東生さん、元“うたのおにいさん”の杉田あきひろさん、元NHKアナウンサーの塚本堅一さんが顔をそろえ、それぞれの思いを語りました。

 清原さんは、昨年3月にも開催されたこのイベントにも参加。その時とはうって代わった明るい表情を見せながら、「ぼくの場合、依存度が大きかった。けれども、自助グループに入って酒の量も減りました。皆さん大変な経験をされている。回復に向けて、コツコツとやっていきます。昨年3月にも開催されたイベントに参加して以降、少し前に進めたと思います」と話しました。

 このほか、ゲストの森重樹一さん(ZIGGY)が自身の体験をトークと歌に乗せて披露。「ギャンブル依存症問題を考える会」代表の田中紀子さん、漫画家の菊池真理子さんらも参加しました。


「依存症の理解を深めるための普及啓発イベント」にて。左から、国立精神・神経医療研究センター薬物依存症センター長の松本俊彦さん、元NHKアナウンサーの塚本堅一さん、元プロ野球選手の清原和博さん、歌手で俳優の杉田あきひろさん、俳優の高知東生さん


詳しい情報はこちら:依存症への理解を深めよう
 

 

出  典 : 広報誌『厚生労働』2020年4月号 
発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト)
編集協力 : 厚生労働省