世界が変わる 技術で変わる

日本の産業を支えているのは、働く人々が身につけた高度な「技能(わざ)」です。
技能の魅力や面白さについて、活躍中の若手技能者にインタビューしました。

金属を“正確に美しく”加工する

公文未歩さん
CNC旋盤
くもん・みほ●1997年、佐賀県生まれ。2016年、トヨタ自動車株式会社に入社。2017年の技能五輪全国大会で入賞し、昨年の選考会にて優勝。今年8月、ロシアで開催された技能五輪国際大会に出場し、銀メダルを獲得した。


種類や状態を見極めて ミクロン単位で仕上げる

 市場にある工業製品の多くには鉄やアルミ、真鍮などの金属が使用されています。旋盤は、それら金属を加工するための機械です。近年は、コンピュータ制御によるCNC旋盤が中心となっています。

 CNC旋盤は、図面をもとにプログラムを入力し、高速で回転する材料に刃物を当てて削り加工を行います。同じ鉄でも種類により硬さが異なり、湿度や温度で状態が変わるため、それを見極め、ミクロン単位での正確な加工技術が求められます。トヨタ自動車株式会社の公文未歩さんは、今年8月にロシアで開催された技能五輪国際大会のCNC旋盤の職種で銀メダルを獲得。その魅力を「いかに正確に効率よく加工するか、自分で考えてプログラムしていきます。その工程が楽しいですね」と説明します。

 公文さんが国際大会の切符を手にしたのは、全国大会5位以内の入賞者だけが出場できる代表選考会でのこと。そこで唯一の女性だった公文さんが見事に優勝しました。「傷が少ないといった美しさも問われ、その点で高評価を得られました」

 同社から女性で初めて技能五輪全国大会に出場したのは、実は公文さんの姉です。「姉に憧れて、この仕事を選びました。国際大会の経験を、現場や後輩の育成に生かしていきたいですね」と将来を語ります。





図面どおりに削れているか、測定器を使って確認する


鉄やアルミ、真鍮などを複雑な形状に加工していく


技能五輪国際大会