特集

中小企業のための
テレワークの疑問大解決BOOK

ICT(情報通信技術)を活用し、所属オフィス以外の場所で仕事をする「テレワーク」。育児・介護と仕事の両立や人材確保などにつながるため、大企業では導入が進んでいますが、中小企業では一部でしか導入されていません。本特集では、テレワークを始めたい中小企業の助けになる情報をご紹介します。


Part1 事例

企業も働き手も幸せになるテレワーク

すでにテレワークを始めている中小企業に、開始のきっかけから、導入にあたっての準備、その効果を伺いました。

◎TRIPORT株式会社
 時間を柔軟に活用し、場所的制約を排除する、社内制度設計やIT等によるインフラ整備のコンサルティングを実施。2014年にテレワークを導入。

全体出社日を設けコミュニケーション促進

 TRIPORT株式会社では、25人の社員全員がテレワーク(在宅勤務、モバイル勤務、サテライトオフィス勤務)を実施。社員の4割は子育てと仕事を両立しています。

 テレワークの開始にあたり、最初に業務を「見える化」し、業務マニュアルの作成やITによる業務効率化を徹底しました。社員が一人でも円滑に仕事を進められるようにするとともに、仕事の範囲を明確にし、ヒューマンエラーも低減して長時間労働を防ぐ狙いもあります。在宅勤務だとオン・オフが切り替えられないと悩む社員には、社員の自宅近くのサテライトオフィスを会社で用意して家族との時間の確保に努めています。
在宅勤務で発生する光熱費などの費用についてはテレワーク勤務手当を支給しています。


TRIPORT株式会社代表取締役社長CEOの岡本秀興さん


 同社の代表取締役社長CEOの岡本秀興さんは、「人材確保のために導入したのですが、当初は社員間の効率的なコミュニケーションを維持することが困難でした」と話します。そこで月に1回、全体出社日を設け、全社員が都内に集まって打ち合わせや食事をする機会を用意し、対面で定期的にコミュニケーションが取れるようにしました。「社員一人ひとりに最適な働き方を会社が用意することで、社員は自律的に仕事に取り組んでくれています」と、岡本さんは笑顔を見せます。


従業員の声:遠藤めぐみさん
 妊娠をきっかけに前職を辞めた後、TRIPORT株式会社に出会いました。
自宅で働けるので、間近で子どもの成長を見ることができます。子どもが初めて立った瞬間などを見逃さずにいられて、うれしかったですね。
前職では仕事中心の生活でしたが、当社で働き始めてからは家族中心の生活を送れるようになったのも、よかったです。


Part4 実践
はじめの一歩
「テレワーク・デイズ2019」に参加してみる

 「うちの会社でもテレワークを始めたい!」と思っている皆さん。まずは、この7月に行われる「テレワーク・デイズ2019」に参加することから始めてみませんか?

 2020年夏の東京オリンピック・パラリンピック開催期間中、首都圏では交通の混雑が予測されます。そこで、テレワーク活用による混雑解消をめざし、2017年から東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」と名付けて、厚生労働省は企業に対してテレワークの一斉実施を呼びかけています。

 

 今年の実施期間は図表1のとおりです。現在、「テレワーク・デイズ2019」の参加企業・団体を募集中で、参加企業・団体は、期間中の取り組み内容によって図表2のように分けられます。「実施団体」であれば、参加人数を問わないので参加しやすいはず。まだテレワークを導入していないものの導入を検討している企業は、この機会にテレワークにトライしてみてはいかがでしょうか。

「テレワーク・デイズ」特設サイト