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「全国障害者技能競技大会(アビリンピック)」が今年度は愛知県で開催されます。
前回の沖縄大会で金賞を受賞された出場者へインタビューしました。

集中力と工夫でアビリンピックで活躍


平林昌也さん
製品パッキング
ひらばやし・まさや●1996年生まれ。就労移行支援事業所を経て、2014年にセイコーエプソン株式会社の特例子会社のエプソンミズベ株式会社に入社。インクカートリッジの仕分け業務に従事している。
 

圧倒的なスピードで箱を組立・梱包
 障害を抱える人たちが技能を競う全国障害者技能競技大会(アビリンピック)。製品パッキングの種目では、30分以内に緩衝材の組立・結束を25セット行い、60分以内に内箱(小箱・中箱・化粧箱からなる)を16箱組み立てたうえで、外箱に内箱4箱と緩衝材をセットアップして4セット梱包しなければなりません。時間内での完成と外観の美しさなどが審査のポイントです。

 平林昌也さんは、エプソンミズベ株式会社に勤務し、「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」などを通じて回収された使用済みインクカートリッジの仕分け業務を担当。物を組み立てることが好きで、昨年11月に同種目に出場、金賞を受賞しました。化粧箱、中箱はまず、展開図に沿って段ボールから切り抜く「型抜き」をします。時間内に仕上げるため、4~8枚の段ボールを重ねて型抜きをしました。力を入れすぎるとシワができてしまうことから、何度も練習をしたそうです。その結果、指導役が「圧倒的なスピードでした」と驚くほどの速さで課題を完成させました。平林さんは、「競技中はひたすら集中しました」と振り返ります。次は他種目に挑戦するつもりです。


●練習で使用した箱。
複雑な形をしているため、組立には時間がかかる




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出  典 : 広報誌『厚生労働』2019年6月号 
発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト)
編集協力 : 厚生労働省