照会先

健康局 結核感染症課

課長補佐:
野田 博之(内線2373)
課長補佐:
高倉 俊二(内線2935)

(代表電話) 03 (5253) 1111

(直通電話) 03 (3595) 2257

報道関係者各位

ヨーロッパ地域における麻しん患者の報告数が増加しています

~リーフレットなどを通じ、海外渡航者に注意喚起~

厚生労働省では、イタリアとルーマニアにおける麻しん(はしか)の患者報告数が増加していることから、これらを含むヨーロッパ地域へ渡航を予定する方などに対し、注意喚起を行いました。
 
近年、ヨーロッパ地域において麻しん報告数の増加が確認されていますが、今般、特にイタリアとルーマニアにおける報告数の増加が顕著であることが、ECDC(欧州疾病対策センター)から発表されました(※1)。
 
「麻しん(はしか)」は世界で流行している感染症です。
リーフレット イメージ

※1 ECDC 平成29年第32週(8月7日~13日)感染症状況報告による
 ○イタリアの状況
 本年8月時点で4,087人の麻しん患者が報告されている(昨年は年間861人)。
 ○ルーマニアの状況
 本年8月時点で6,486人の麻しん患者が報告されている(昨年は年間1,969人)。

こうした状況を踏まえ、厚生労働省では、海外渡航を検討している方に対し、麻しんの予防接種歴の確認や、帰国後の健康状態のチェックポイント、ヨーロッパ地域における麻しんの流行状況などを掲載したリーフレットを作成するほか、SNSなどを通じて注意喚起を行っていきます。
 
報道関係者の皆様におかれましては、海外渡航者への麻しんに関する注意喚起についての ご協力をお願いいたします。
 
なお、リーフレットのPDFデータについては、厚生労働省のウェブサイト(下記URL )からダウンロードができます。

麻しん予防啓発ツール


麻しん(はしか)について

麻しんは、感染力が非常に強く、麻しんウイルスは簡単に人から人に感染し、免疫が不十分な人が感染すると高い確率で発症します。発症した場合には、肺炎や中耳炎になることがあり、先進国であっても、患者1,000人に1人が死亡するといわれています。2016年には全世界で約19万人の患者が報告されました。
日本は、2015年にWHO(世界保健機関)から、土着の麻しんウイルスが存在しない「麻しん排除国」に認定されました。昨今、日本で報告された麻しんは、海外で感染した方が発症する輸入症例に由来しています。こうした輸入症例に関連した麻しんの国内発症を防ぐためには、海外渡航を検討している方への積極的な注意喚起が必要です。