技術・製品情報  給水管及び給水用具の性能基準の解説  厚生労働省給水装労データベース
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1.耐圧性能基準


(耐圧に関する基準)
1 給水装置(最終の止水機構の流出側に設置されている給水用具を除く。以下この条において同じ。)は、次に掲げる耐圧のための性能を有するものでなければならない。
(1)給水装置(貯湯湯沸器及び貯湯湯沸器の下流側に設置されている給水用具を除く。)は、厚生大臣が定める耐圧に関する試験(以下「耐圧性能試験」という。)により1.75メガパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこと。
(2)貯湯湯沸器及び貯湯湯沸器の下流側に設置されている給水用具((3)に規定する部分を除く。)は、耐圧性能試験により0.3メガパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこと。
(3)前号の給水用具のうち一缶二水路型貯湯湯沸器(1つの熱交換器を浴槽内の水等の加熱及び給湯に兼用する構造の貯湯湯沸器をいう。)は、その浴槽内の水等の加熱用の水路(熱交換器内のものに限る。)の部分については、接合箇所(溶接によるものを除く。)を有せず、耐圧性能試験により1.75メガパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこと。
(4)Oリング等を水圧で圧縮することにより水密性を確保する構造の給水用具は、(1)〜(3)に掲げる性能を有するとともに、耐圧性能試験により20キロパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこと。
 
(解説)
 本基準は、水道の水圧により給水装置に破壊等が生じることを防止するためのものである。
 
1.適用対象
 耐圧性能基準の適用対象は、原則としてすべての給水管及び給水用具である。ただし、大気圧式バキュームブレーカ、シャワーヘッド等のように最終の止水機構の流出側に設置される給水用具については、最終の止水機構を閉止することにより漏水等を防止できること、高水圧が加わらないことから適用対象から除外した。
 また、止水機構を有する器具であって、通常の使用状態において器具の流出側が大気に開口されているものの2次側の部分(例えば水栓のカランの部分)についても、同様の考え方で耐圧性能は求めないこととした。
 
2.試験条件
(1)試験水圧
 1.75MPaという試験水圧は、通常の使用状態における水圧、ウォ−タ−ハンマーによる水撃圧等を考慮し、現在の日本の水道の使用圧力において給水装置に加わり得る最大水圧として設定したものである。
 なお、従来の(社)日本水道協会の型式承認・検査制度の審査基準(以下「型式承認基準」という。)においては、給水用具の種類によって試験水圧を1.72MPaとしているものと、1.75MPaとしているもの両方がある。これは、従来使用されてきた試験水圧である17.5kgf/平方cmを国際単位系に換算したときの数字の丸め方の違いにより生じたものであるが、両水圧に実質的な差異はないことから、耐圧性能基準においては1.75MPaを採用した。
 
(2)試験時間
 試験水圧を加える時間については、1分間で変形、破損が認められなければ、それ以上試験を行っても結果はほぼ変わらず、また、水漏れが起こっている場合には、1分以内に確認できるという経験則に基づき1分間を採用した。
 
3.判定基準
 判定基準にいう「変形」は、あくまでも異常な形状の変化を指すものであり、例えばフレキシブル継手等に水圧を加えたときに、その仕様の範囲内において形状が変化しても、ここでいう「変形」には該当しない。
 
4.その他特例等に関する事項
(1)貯湯湯沸器等
 貯湯湯沸器とは、貯湯槽に貯えた水を加熱する構造の湯沸器であって、貯湯部が密閉された構造のものをいい、熱源の種類は問わない。
 この貯湯湯沸器については、減圧弁、逃し弁等を設置して貯湯部に加わる水圧を水頭圧10m以下又は0.1MPa以下に保つ措置を講じていることから、これに安全率を見込んで0.3 MPaを試験水圧として採用した。また、貯湯湯沸器と併用される逃し弁や給湯加圧装置のように、減圧弁の下流側に設置される仕様の給水用具についても、貯湯湯沸器と同様の試験水圧を適用する。
 ただし、一缶二水路型貯湯湯沸器の二次側水路については、仮に破損した場合、風呂の残り湯等が給湯経路に流入して給湯水を汚染するおそれがある。このため、給湯用の水と接触するおそれのある熱交換器内に限り、水路は接合部分を有しないこととするとともに、試験水圧1.75MPaでの耐圧試験を行うこととした。これは、ネジ接合部の緩み等により汚水が流入することを防止する趣旨であり、溶接による接合の場合は、このようなおそれがないため支障ないものとした。
 
(2)Oリング等を使用した給水用具

 Oリング等を水圧で接続部に密着させることによって水密性を保つ構造の伸縮継手、伸縮可とう継手等については、むしろ低水圧時に密着力が低下し、外部への漏水が生じるおそれがあることから、20kPaの低水圧による試験も併せて行うこととした。なお、Oリング等を使用する器具であっても、ネジ等でOリング等を締め付けて水密性を確保している場合には、低水圧時に密着力が低下するおそれがないことから、本規定の適用対象とはならない。


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