閣議後記者会見概要

H19.10.30(火)09:25~09:39 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議の案件ですが、一番大きなのは、今日、公務員の給与改定であります。結論を申し上げますと、先般、公務員給与を上げようという人事院勧告がございましたけれども、今日、給与関係閣僚会議を開き、今閣議で決まりましたことは、国家公務員の給与改定については、国の幹部職員の中核たる指定職の職員については、期末特別手当及び地域手当の支給割合の改定を見送る、指定職以外の職員については、人事院勧告どおり実施する、とともに専門スタッフ職俸給表を新設する等とする決定を致しました。これは、私含めての閣僚等の特別職も指定職と同じように上げない、しかし、一般職は、人事院勧告どおり実施する。私としては、繰り返し述べてきましたように、労働基本権を制約しているわけですから、その代償措置としての人事院勧告ですから、これは是非尊重して頂きたい。今後とも尊重するという基本姿勢を守って頂きたいということを強調しておきましたが、このような形で決定がございました。それから、もう一つは、有効求人倍率の発表がありましたけども、9月の有効求人倍率が1.05倍となって、前月の1.06倍を0.01ポイント下回りました。そして、有効求人も前月に比べて1.6%の減少となっておりまして、有効求職者は横ばい。これをみますと、現下の雇用失業情勢は厳しさが残るものの、改善はしている。しかし、このところ改善の動きは弱まっている。有効求人倍率が1を超えているわけですから、その意味では改善なのですけれども、この動きがちょっと鈍って横ばい、弱含みだと。そういうことがありますので、厚生労働省としては、この雇用情勢の地域差、例えば、トヨタのある東海地域、愛知などがあって良いわけです。やはり北海道とか沖縄、高知、こういうことが非常に悪いので、その格差の問題をどうするか。若者の雇用問題、それから、なるべくフリーターから、非正規から正社員への雇用対策、全面的に雇用対策をやっていくので、他の閣僚の皆さん方もよろしくお願いいたしますということを申し上げております。それから、もう一つ、今私の胸にオレンジのリボンがありますけど、これは、毎年11月が児童虐待防止推進月間ということで、このところ本当に児童虐待の痛ましい事故が続いておりますので、民間団体、地方自治体と連携して、このオレンジリボンキャンペーンというのを11月実施して、こういう痛ましい事故がないように、児童虐待の防止に努めて参ると。この3点が、もういっぺんに言いますと、公務員の給与改定、それから有効求人倍率、そして、このオレンジリボンキャンペーン。この3点を今日、私が発言し、また閣議で決まったことであります。

質疑

記者:
薬害肝炎についてですが、昨日、初会合が予定されていましたが、開催時間を過ぎてからキャンセルになりました。一日も早く調査、告知をという原告からは批判が出ていますが、改めてご説明いただきたいのと省内の調査の現在の状況について。
大臣:
昨日、実はお昼に首相官邸に行きまして、官房長官と肝炎対策について45分くらいかな、1時間近くいろいろと議論をし、私が常に申し上げているように、全面的な解決を目指して努力をする。あらゆる角度から努力するということで各方面との折衝、それは財源の問題もあれば、法律的なこともあれば、原告の皆さん方のお考えもあれば、大阪高裁での和解もありますから、それに着手するということで、一気にそういう作業を開始したところであります。全て相手がある話ですから、少しのチャンスでも掴もうということで、急遽、私がその時間どうしても使えないということでありまして、昨日の趣旨は、法律専門家の方々2名決めることができましたので、この方々に委嘱をすると、よろしくお願いします、辞令を出すということが大きな目的で、その前に役人だけでは駄目だということで西川京子副大臣を特命担当のトップに据えて、あと政務官2人もその下にいるということですから、その辞令の交付は、私はちょっとそういうことで東奔西走しているので西川副大臣の方にお願いしますと。ただ、せっかくお会いするわけですから、5分でも10分でもフリーディスカッションをして今後どういうふうにしますかの話もできればという形であったわけです。そういうことで辞令交付をやっていただいた。今後、できるだけ早く、やはりお二方の法律の専門家が非常にお忙しくて、昨日もとにかく昼間に辞令交付できませんかと言ったらどうしても夜でないと駄目だということでしたので、また日程を調整した上で、作業をする。しかし、チームはチームとしてですけども、引き続き資料をチェックしたり、この前新たに8件出てきましたから、そういうことは続けてやっております。ですから、全面解決に向けてあらゆる努力を既に官邸との調整をしながらやっているというのが現状であります。調査は調査としてきちんとやっていく。そして、一ヶ月を目途に結論を出して報告書を出したいと今のところは考えております。
記者:
昨日、民主党の会合での説明だったのですが、企業が持っている実名簿についてもイニシャルの提出だけを求めているということでしたが、それは、厚生労働省が主体的に実名が分かっている分に告知なりということではないということですか。
大臣:
既に、一週間以上前に製薬メーカーのトップを呼んで、直ちに行動を起こしなさいと言い、作業チームを彼らは設置して、プライバシーに配慮しながらどうすれば一番早い形で告知ができるか、こういうことを指示をしております。基本的に、何度も申し上げますけども、一番投与された方々に近い方々は、お医者さん、医療機関。一番彼らが知っています。カルテもまだ残っている所もあります。これは、先般、日本医師会に要請して、全面的に協力してくださいと。日本医師会の会長さんも全面的に協力する。これをまず医療機関に呼びかける。そして、その医療機関から上がってきたデータを製薬メーカーが持っている。従って、製薬メーカー、この人達が薬を作ったわけですから、全力を挙げて告知をしなさいということを国が全体を監視をしてやっているという図式ですから、結果が一番早くいくことが大事なのです。ですから、そういうお医者さん、メーカー、厚生労働省、国という一つの推進体制でやっていますから、手を抜いているとかなんとかそういうことでは全くありません。直ちに作業に入らせていますから、指揮命令系統はそういう形です。そして、これで仮にも製薬メーカーがサボタージュすることになれば、法律に基づいて命令を発する。そういう構えで厳しい態度で臨んでおります。非常に個人のプライバシーに関わることですし、ひっそりとこの病気を隠されて職場に通っておられる方々のことも考えないといけないので、できるだけ情報の管理をやった方がいいと思いますので、厚生労働大臣としてそういうことを言うのは恥ずかしいのだけれども、残念ながら、まだ我が省の情報管理体制は完璧ではないのです。だから今立て直そうとしている時に、そういうことの思いもありますものですから、結果は、一日も早く投与をされた方々に告知をする、お知らせするという目的を持ってやっているということは、強い決意で臨んでいますから、どうぞご心配なきようにと思います。
記者:
昨日の延期の話ですけれども、今、相手もあるのでその時間使えないということですが、それは和解の何らかの交渉を大臣自らやられていたと、そういう意味ですか。
大臣:
一切それは申し上げません。
記者:
中止になった理由をですね。
大臣:
だから、他の用事ができたということでありますから、そのことは、今、一所懸命やっていますので、大阪高裁の和解の中身について言えないのと全く同じです。
記者:
何らかの肝炎の関係で取り組まれていたという。
大臣:
それも申し上げません。
記者:
それは中止にされているのに、何の説明も。
大臣:
それは忖度してください。
記者:
大臣がその時にいらっしゃらなくても、副大臣がトップの会議ですから、チームの初会合自体はできたと思うのですが、なぜ中止になったのでしょうか。
大臣:
副大臣に指示をして、基本的には、辞令をお二人の法律家にお渡しするということが最大の目標で、時間が許せばフリーディスカッションをやれというように言っていましたから、それは現場の判断ですから。今から振り返って、そうした方がいいという意見も、今おっしゃったようにあるかもしれませんので、またそれはちょっとしっかりと検証してみます、その点は。
記者:
かなりの遅れがやはり出るのではないのでしょうか。どれぐらい遅れが出るのですか。
大臣:
いえいえ、だから一月以内にやりますと。
記者:
その一月以内というのは、大臣がおっしゃってからもう二週間弱経っていますが。
大臣:
発足してからです。昨日、だから、発足しましたから、一月もかからないで出せれば出すようにやります。
記者:
昨日から起算して一か月ということですか。
大臣:
そうです。だから、それを拙速主義でやって、いい加減なものを出してもだめだと。しかし、そんなにずるずる引き延ばしませんよということで、それをやっているので、資料の調査から何からやれることはやっておりますから。少し静かに見守ってください。
記者:
今回の調査チームは418に絞っているものなのか、1960年代に。
大臣:
全てです。
記者:
全てですね。
大臣:
全てです。きっかけはあのリストですけれども、ではそのリストの中に、昭和62年に投与された人がいるとかになれば、それはそこまでも含めて、背景を全部明らかにするということです。
記者:
では、過去の、つまり、タイトルを見ますと、フィブリノゲンの資料に関するプロジェクトチームということになっているので。
大臣:
違います。
記者:
及び背景と書いてありますよね。
大臣:
フィブリノゲン資料問題及びその背景とちゃんと書いていますから、それを見てください。
記者:
では背景の方もやると。
大臣:
やります。私の指示で、私の言葉で書いているわけですから。それはきちんとやります。
記者:
リストの告知なのですが、厚生労働省内で見つかった10人分については、直接厚生労働省からお伝えするということはされないのですか、そうしたら。
大臣:
8人については既にもうわかっているわけですよ。わかるでしょ。そうでしょ。87年に。自分がもう肝炎だって、治療しているお医者さんから来たのですから。この8人はあれでしょ。残りの2人の方もわかっているわけです、投与されたといことを。ですから、それはもうわかっている。それはもう終わっているということです。
記者:
HAMというウイルス性の脊髄疾患の患者さんたちが難病指定してくれと言いに厚生労働省に来るのですが、実は尾辻さんが大臣の時に一回来て、前向きに検討すると言われたままずっと放置されているらしいのですね。今日また来るのですが、それについては大臣何か。
大臣:
まだそれ情報をいただいていません。ですから、それはちょっといただいた上で、どうするかまた検討したいと思います。
記者:
岩手県の国民年金保養センターの件なのですが。
大臣:
花巻。
記者:
はい。内部処分が出まして、結局トンネル会社はつぶすけれども、センター長は留任になって、儲けて懐に入れたお金も一切返さないという結論になったのですが、これだと悪いことをしたもの勝ちというふうになりませんかね。
大臣:
それもちょっと、そういう結論をしたと聞いていない。だから、それをまた受けてチェックします。

(了)