閣議後記者会見概要
H19.08.31(金)10:39~10:51 省内会見場
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 今日の閣議案件は、一般案件が、東ティモール国際平和協力実施計画の変更について等々、直接、我が省と関係ないものですが、我が省に関係ある案件につきましては、失業率についての総務省からの説明がありました。お手元の資料と共に、私の方からは、求人、求職の動向について、現下の雇用失業情勢は、厳しさが残るものの、改善が着実に進んでいるということを申し上げ、更に、既に行っている施策に加えまして、来年度、概算要求に必要な事項を盛り込んで、更なる雇用情勢の改善に努めていくと、地域格差の問題や雇用についてございますし、正社員、非正規社員の問題もございますので、こういう問題について、政府一体となった取り組みが必要であることから、各閣僚におかれましても、一層の協力をお願いしたいという形の報告を行いました。この件に関しては、特に閣僚の間での質疑応答はございませんでした。以上が、閣議での内容についてのご説明でございます。
質疑
- 記者:
- 九州厚生局の前局長を巡る問題なんですけれども、昨日から迅速に対応したいということをおっしゃっていましたが、調査はどの程度進まれているかということと本人から聴取するということをおっしゃっていましたが、現在どのようになっていますでしょうか。
- 大臣:
- 本日の午後、本人からの事情聴取の予定で今段取りを行っております。ただ、これは、強制権を持った事情聴取については、退職者であってできませんので、あくまでも任意の事情聴取ということになります。我々は、今日中に事情聴取を行いたいということで段取りを進めていますが、今申し上げたようにあくまで任意であるという所が、最終的に何時何分から始めますということが申し上げられない事情です。
- 記者:
- ご本人には、連絡をしていて、先方は、受ける受けないという話はなさっているのでしょうか。
- 大臣:
- 連絡は、しております。今申し上げた点についての最終確定的な回答がないという状況です。
- 記者:
- 今現在、まだ行われていないということですか。
- 大臣:
- まだ行われておりません。
- 記者:
- 本人から受ける受けないの回答がないということですか。
- 大臣:
- 厚生労働省としては、行うということで、いろんな準備、行う場所を含めて進めていますけども、最終的に任意ですから、じゃあ行きましょうと言ってくれない限りは、強制権がありません。説得をして、とにかく事情聴取に応じるということに説得を続けているということなので、その結果どうなるか、これは、全く私が今判断できることではありません。本人が事情聴取に応じるということであれば、午後にでも早速、早い時間にやりたいというつもりで段取りは進めております。
- 記者:
- 説得をするということは、本人は、聴取に応じないという意向なんでしょうか。
- 大臣:
- わかりません。しかし、厚生労働省としては、必ず事情聴取をしてくれという形で求めている段階であります。
- 記者:
- 聴取をするという連絡に対して、本人からは、どういう回答なんですか。
- 大臣:
- まだ回答は、ありません。
- 記者:
- 午前中の取材では、午前中に聴取が行われるという話をされていたんですけれども、大臣は、いつ頃、午後にというお話を聞かれたんですか。
- 大臣:
- 今もう11時近いですね。それで住んでおられる所も役所のそばにあるわけではありませんし、そういうことを考えて、現実的に考えれば、この時間にまだ回答が無いということは、やっても午後になるかなという判断で申し上げました。
- 記者:
- それは、大臣の独自の判断でおっしゃったと。
- 大臣:
- 独自の判断では、ありません。省としての判断です。
- 記者:
- 予定の時間になっても約束の場所に現れないということですか。
- 大臣:
- そういうことではありません。あくまで任意ですけど、それは、きちんと事情聴取をしないといけないし、向こうも基本的にやるでしょうということで、今準備を進めている段階です。また変化がありましたらお知らせいたします。今のところは、その状況でございます。
- 記者:
- 今後のことなんですが、ご本人からいろいろ事情を聞くということもあると思うんですが、ああいうような多額の金品を受け取るようなことは、常識的に国家公務員としてやってはいけないと思うんですが、幹部職員が、そういうことを行っていたということについて、改めて職員に対して教育をするとか何かそういうことは、お考えになられていますでしょうか。
- 大臣:
- とにかくこの案件をきちっと精査して、どういう形で国民に応えられるような形の措置ができるかということをやった上で、ちょっと襟を正すべきだということを何らかの形で、具体的にどういう事を申し上げ、どういう措置を取るかは、またこれから検討しますけど、当然それは考えないといけないと思っています。
- 記者:
- 退職しているということもあって、懲戒処分には、できないと思うんですけれども、今後処分の具体的な内容というのは、どいうふうにお考えでしょうか。
- 大臣:
- おっしゃるとおりなので、これは、いろんな事が考えられると思いますから、在職時の給与とか退職金とかそういうものを返納してもらうようなことができるか、それから、ただで車をもらっていますから、そんな物は、戻しちゃいなさいというか、そういうことを含めて、何ができるか今検討しております。
- 記者:
- 今回の問題で、改めまして何が問題と認識されているか、そこをご説明いただけますか。
- 大臣:
- それはやはり多額の補助金が税金から、国民の血税から出ているわけですから、それは税金を出す理由はあるわけです。いろいろな社会保障の仕組みを国としても支えるために。しかし、そこにいささかでも癒着があってはいけないと思います。親類だから何だという話はあって、そういう弁解をしているようですけれども、業者と役所がそういう形で癒着すると、これは断じてならないことであって、これが最大の問題だというように思っています。
- 記者:
- 調査の中では、本人は一切便宜を図ったことはないとか、便宜を図ってもらったことはないというふうに当事者は言っているわけですけれども、そのへんは本当にそういうことがなかったというあたりも含めて、進められるのでしょうか。
- 大臣:
- それも現実にどういう便宜が図られたかどうかということを、なんか娘さんが関連の施設に就職したというような報道もありますから、そういうことも含めて、状況を、どういうことだったのかというこの事情をもう少し明らかにしたいなというふうに思っています。それから、たとえ見返りとして何もしていないといっても、李下の冠と言うか、そういうものをもらうこと自体がおかしな話なので、そこからちょっと感覚がずれているのではないかなというように思います。
- 記者:
- 最初の話に戻りますが、ご本人とは、今、連絡が取れない状態ということですか。
- 大臣:
- 取れないのではありません。きちんと取れております。しかし、最終的に、では今から何時何分に、そちらに行って応じますというところまで、まだいっていないということです。
- 記者:
- それは本人が難色を示しているという判断でよろしいのですか。
- 大臣:
- 難色を示しているというか、これだけ大きな報道をされたので、心が揺れているのかもしれません。それは、そこまで本人の心の中まではわかりませんけれども。とにかく、事情聴取に応じてもらうように、今、全力を挙げているというのが状況です。
- 記者:
- 取材では、今日の午前中やるということだったのですが、確認なのですが、いまだに行われていないということですね。
- 大臣:
- はい。できれば何とか午後一番にでもやりたいという形で、今、努力をしているということです。
- 記者:
- 本日、事務次官と社会保険庁長官が交代されましたけれども、新体制でどういった方針で臨まれるのか。あと、お二人に対する人物評などがあれば。
- 大臣:
- 私も着任したばかりで、共に仕事をしたわけではありませんから、どういう方で、どれだけの能力があって、どうだということはまだ判断できません。しかし、新しい体制で、これだけ年金問題含めて山積していますので、全省一丸となってしっかりやる。特に、次官、江利川さん、それから、坂野さん、社会保険庁長官、大変な時期ですので、しっかりと協力してもらって、山積する諸問題に対応すると、そういうことです。
- 記者:
- 前局長の話ですけれども、調査はいつごろまでかかりそうなのでしょうか。
- 大臣:
- これは、今日できれば事情聴取をやる。それでもう、相当なことは明らかになると思いますが、その何日までにできるということは、今ちょっと調査中ですので、できるだけ迅速にと、そういうつもりでいます。長引かせることはしない。
- 記者:
- 確認なのですが、次官の人事は決定だと思うのですが、長官の人事は、閣議で承認したということになのでしょうか。
- 大臣:
- そうです。はい。
- 記者:
- 奈良の妊婦さんの救急搬送の件で、厚生労働省として、何か対応を検討、あるいは、指示されるということはあるのですか。
- 大臣:
- 今までも、要するに、こういう問題が起こりましたから、各県に相互的な周産期の医療センターを作るということでやっていて、今まだ完備していないのは6つぐらいの県なのですね。それで、奈良県も実は来年の春には完成する予定だったのが、こういうことになりましたので、このことをしっかり進めていく。それから、例えば、今回のケースにしても、救急車、消防署の体制がどうだったのかとか、場合によって、県境をまたいで搬送しないといけない時の、その連絡体制がどうだとか、よその県の道を走らないといけないので、救急車にしても大変でしょうから、いろいろな細かい問題点をもういっぺん総ざらいして、厚生労働省の所管しているところでやれるところはやる。それから、他の省庁とも協力して、政府一体としてやれることはやるということです。それから、もう一つ新たに検討しているのは、私が気になっているのは、かかりつけのお医者さんがいなかったという報道があって、それが本当なら、なぜそういうことなのだろうかということも一つ究明してみたいなと思っています。
(了)