大臣記者会見概要

H19.08.24(金)18:28~18:41 省内会見場

広報室

会見の詳細

厚生労働省人事異動案について

大臣:
ただいまお手元に資料を配付させていただきましたけれども、今般、幹部職員の人事異動を行う予定といたしておりますので、その内容を改めて申し上げます。なお、これらの人事につきましては内閣の承認を得る必要があるため、今後、閣議にお諮りし、ご承認が得られれば、8月31日付けで発令をすることといたしております。なお、いわゆる人事検討会議のご了承は本日得ているということで、そういうことを踏まえて、今日、私から皆さんに発表させていただくと、こういうことでございます。異動の内容はお手元に配布した資料にございますように、事務次官辻哲夫の勇退を認めまして、その後任で、前の内閣府事務次官である江利川毅、現日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社理事長を、それからまた、村瀬清司社会保険庁長官の勇退を認め、その後任に、元内閣審議官、坂野泰治、現日本放送協会監事を、それぞれ任命するというものでございます。今回お伝えする人事異動の内容は以上のとおりでございます。お二人につきましては、辻事務次官も、いわゆる事務次官級とされる厚生労働審議官時代と合わせて3年をお勤めになられたと、それから、村瀬長官におかれては、まさに社会保険庁長官を在任されること3年を超えたということから、かねてご勇退の内意をいただいておりましたが、今回、先の通常国会で社会保険庁改革法が成立をした他、年金記録問題につきましても、8月23日に、かねて政府・与党で決めていただいた大枠の具体化を図る工程表というものを明らかにすることができましたので、それを期に、今回ご勇退を認めるということで、それぞれにその後任者を選んだというものでございます。私からは冒頭以上です。

質疑

記者:
今、大臣から今回の人事異動についてのご説明をいただいたのですが、もう少し詳しい経緯というか、どうしてこういうふうな異動になったのかということも含めて、もう少し説明していただけるとありがたいのですが。
大臣:
これは今申したことの重ねてのご説明という面があるわけですが、かねて、辻事務次官、それから、村瀬長官からご勇退の内意をいただいておりまして、その後任の選抜ということにあたってまいったわけでございます。正直申して、もちろん内部登用ということも、可能性としてないわけでは当然ないわけですけれども、やはり、現在、私どもの行政が直面している問題、殊に、年金記録の問題、あるいは、社会保険庁そのものの改組と、解体と、解体的改組ということになるわけですが、そういうことを考えた場合に、単純に、いわゆる人事異動という形で、内部の者を繰り上げていくということではなくて、やはり、新しい目でこの行政を見ていただく、あるいは、課題に取り組んでいただくということが適当だというふうに考えまして、今回このように、江利川さんにもう一度お願いする、それから、坂野さん、これは行政改革、行政管理の専門家でございますが、そういう方にこの社会保険庁長官にご就任していただいて、そして、部内もそれにふさわしい人材を配して、こういう力のある方に、新しい目で我々の行政をもう一度構築していっていただくと、こういうことが適当であるというふうに考えたということが、今回の人事の背景にある考え方であります。
記者:
これは官邸からの意向というものが何かあったのでしょうか。
大臣:
官邸とはずっともう、私は事実上いろいろと協議をしてまいりました。そういうことで、官邸の考え方と私の今申した考え方は完全に一致をいたしておりまして、そういうことで、今回の人事をさせていただいたということであります。
記者:
具体的に総理からはどのような言葉があったのでしょうか。
大臣:
いや、総理ということではなくて、総理の気持ちは、官房長官、あるいは、副長官から間接的にお聞きできたと私は思っておりますけれども、いずれにせよ、官房長官を中心とする方々と十分に考え方をすり合わせて、人選にあたってきたと、こういうことであります。
記者:
後任のお二人について、その方を選ばれた理由をそれぞれ教えてください。
大臣:
それは今申したようで、江利川さんはもともとは厚生省のご出身でありますが、既に長く内閣府に出ておられまして、最終的には内閣府の事務次官を経験されたと、こういう非常に力のある方でございます。そういう方に、外の見方も十分に身に付けていらっしゃると、こういうことでありまして、そういう方に、かつての知見も生かされて、そして、新しい目でもって、我が厚生労働省の仕事を引っ張っていただきたいという考え方であります。それから、坂野さんにつきましては、先ほども申し上げましたように、行政管理とか監察ということのエキスパートでありまして、今回の年金記録の問題その他、社会保険庁の不手際によって、いろいろ国民の皆さんに不安やご心配をおかけしたという、このことを反省をして、新しい組織としてまた出直さなければいけないと、こういうことからいたしますと、行政組織の再編等にも現実に経験がある、道路公団等の新しい組織再編、そういうようなことにも経験があるということで、この経験を、あるいは、識見を是非社会保険庁で生かしていただきたいということで、今回こうした人事でお願いをすることにいたしたと、こういうことであります。
記者:
民間からの登用とかは、検討のプロセスの中では対象に入っていたんでしょうか。
大臣:
社会保険庁におきましては、当然、広く人材を考えるということでありまして、私の脳裏に全く初めから無かったということではありません。しかし、私といたしましては、今回の人選ということで、今申した背景説明のとおり、最適の人材を得たと考えております。
記者:
事務次官、あと長官ですが、勇退というふうに、冒頭大臣おっしゃっていましたが、いろいろ今聞いておりまして、これまでの経緯の反省ということもありましたが、更迭というような話ではないのですか。
大臣:
これは、全くそういうことではありません。そうではなくて、ご両人とも、ここ3年間、本当に全力投球をされてきておりまして、今回、このような法案の成立、更には、年金記録についての与党政府の協議の結果まとまったものを更に具体化するという手順をきちっと、この策定にもご両人とも全力を挙げられました。そういうことで、これができたということでございまして、そういう本人達の勇退の内意というものを汲み取ろうということで、今回人事に繋げたということでございます。
記者:
人事検討会議は、いつ行われたのでしょうか。
大臣:
本日です。
記者:
大臣が今回この人事をお考えになり始めたのは、いつの時点だったのでしょうか。
大臣:
これは、お二人からそうした内意をお聞きしたという時からでございまして、どのくらいになりますかね、ちょっと今つまびらかにここで申し上げるほど的確な日取りを記憶しておりません。
記者:
参院選後か前かというのはどうでしょう。
大臣:
それは、もう当然に参院選後でございます。

(了)