閣議後記者会見概要

H17.08.10(水)10:18~10:32 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
閣議における大臣発言からご報告申し上げます。平成十七年警察白書について国家公安委員会委員長より発言がございました。続いて閣僚懇談会で、平成十八年度予算の概算要求基準について財務大臣から発言がございました。

質疑

記者:
郵政改革法案を巡って小泉首相は、反対された方の公認はしないと、追加公認も否定された上でなおかつ選挙後の連携についても否定されておられますが、そういう手法についてどのように評価なされますでしょうか。
大臣:
総理のご判断であります。今党を率いておられる総理のご判断というのは極めて重いと考えます。
記者:
郵政の関係で省の副大臣と政務官が不在になっているのですが、省の業務や行政の遂行といった点から影響等はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
我が省は副大臣2名、政務官2名という体制でございます。当然それだけの副大臣、政務官を必要とする省ではありますけれども、副大臣、政務官1名ずつ今欠員になっているという状況であります。こういう事態になりますとやはり2名ずつ居ていただく、残りの1名の方がカバーしてやっていただけるというのは有り難いと思っております。今まさにそのとおりになっておりまして、残りの1名の方が2名分頑張っていただいておるということでございます。今のところ差し当たって仕事に支障があるというふうには考えておりません。
記者:
今日の閣議及び閣僚懇で、総理から選挙についてのお話はなかったんでしょうか。
大臣:
閣僚懇になりましてから「暑い最中の選挙であるけれども、お互いに頑張って行こう」という旨の話がございました。
記者:
概算要求基準ですけれども、内容については前年度踏襲で、自然増の伸びを今2200億円圧縮するという形ですが、それについては今回郵政の経緯でそういう形になったわけですけれども、それについて大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
先ほども申し上げましたように、概算要求基準につきましては財務大臣から閣僚懇談会において、明日、政府与党連絡会議を経て、同日中に、ということでございますから明日中ということになりますけれども、閣議了解すべく早急に取り進めるように総理からの指示があったということでございます。従いまして、今その作業中だと思いますので私にも追って連絡があると思います。そのご連絡を待って対応したいと考えております。
記者:
解散することになって各省とも当然、日常の行政業務は粛々と進められるんでしょうけれども、厚労省の場合には医療制度改革等大きな課題を抱えておるわけですけれども、解散、次の新政権がどういう形になるかということがはっきりするまでの間そうした基本的な政策をどのように推し進められていくのか、どのように取り扱っていかれるのか、どのようにお考えでしょうか。
大臣:
まず医療制度改革というのは、これはもう日本の将来にとって極めて大きな問題であります。従いまして、私に言わせていただくと「次の政権がどうなる」とかいったようなことで今躊躇すべき事柄ではないと考えております。既に省を挙げてこれに今取り組んでおるところでありますから、この作業は進めていかなければならない、進めるべきだと考えておりますし、そういう指示も致しております。これは「粛々と」いうよりも、今私の頭の中に出てくる表現で言いますと「堂々と」進めていきたいと考えております。またアスベストの問題など急を要する問題もあります。これはもう急ぎ全力を挙げて取り組むべきだと思っておりまして、これも今「急いで作業をするように」「特に検証作業は急ぐように」という指示を出しているところでございます。
記者:
確認ですけども、医療制度改革については厚労省案を秋口に出すというスケジュールなんですけれども、そのスケジュールに変わりはありませんか。
大臣:
今のところ特に変更は考えておりません。けれども選挙もありますし、また今のお話のように選挙結果ということもありますから、微妙な変化はあるかもしれません。ただ今特にそのことを変えるということも考えておりません。
記者:
先ほどの質問と重なるんですが、シーリングは明日正式な決定があると思うんですけれども、前年度同となると当省が予想されていたよりも社会保障費の自然増の圧縮幅というのが、今年度当初の予想より小さくなるわけですけれども、それについてはどういうふうに受け止めてらっしゃいますか。
大臣:
いろんな憶測がございました。今お話のようなかなり厳しいシーリングがあるのではないかという憶測からすると、そしてまた言われておるように昨年並みということになれば、それからは厳しさがやや変化するということはございますけれども、いずれにいたしましてもまだ正式に話を聞いているわけではありませんから、その話を聞いてからにさせていただきたいと思います。
記者:
障害者自立支援法案なんですけれども、解散になってしまって廃案ということになってしまったわけですが、そのご感想と今後の再提出の可能性なども含めて今後どうされるかということをお伺いできますでしょうか。
大臣:
かねて申し上げておりましたように、障害者施策は谷間になっていたと私は考えております。その谷間を一挙にとまでは言いませんけれども、とにかく埋めていきたい。そのことで私も大臣就任以来がんばってきたつもりであります。そしてまた障害者施策全体が谷間だと思っておりますけれども、「谷間の谷間」とでも言いましょうか、精神障害の皆さんに対するところというのは、さらに谷間になっていたと思います。そうした谷間を埋めるべく今回私どもは障害者自立支援法案を出しました。これは自画自賛するわけでもありませんけれども、日本の障害者施策にとって画期的なものであると考えております。ですから私たちは何が何でもこの法案だけは通していただきたいと、前国会で全力を挙げてまいりました。それが廃案になったということは極めて残念であります。しかし私たちはここで障害者施策を頓挫させるわけにはいきませんから、これは次の臨時国会でも早急に成立させていただくべく、引き続き全力を挙げての努力をしたいと考えております。
記者:
その際、国会中でも様々な審議がありましたけれども修正を加えるということは考えていらっしゃいますでしょうか。
大臣:
修正を加えるというよりも、やはり一番の問題点は障害者の皆さんに一割負担を求めるというところにあったと思います。私どもは「その他の制度との整合性」とでも言いますか、もっと言いますと「将来の介護保険の普遍化」ということなども考えますと、どうしても建前として一割負担は言わざるを得ない。ただ建前として一割負担を言うけれども、障害者の皆さんのことを考えると実質一割負担というのが厳しい方も非常に多いわけでありまして、実質のところではうんと既に配慮しておる。このことを反省点として申し上げると、国会で私どもも十分にご説明できなかったのかなと。あるいは障害者の皆さんに十分ご理解いただけなかったかなという反省点はありますけれども、ここはもう一度実質の部分をよくよくご説明申し上げれば理解していただけると思っておりますから、今のお話のように修正というよりも本当の姿、と言いますか私どもが思っておる・考えておる、そして法案の中でお示ししておる姿というものを十分にご説明申し上げたいと思っております。
記者:
確認ですが、骨格云々というか一割負担のところも含めてですがほぼそのまま。
大臣:
私はこれを変える必要はないと考えております。十分にご説明を申し上げると必ず理解していただけると考えております。
記者:
引き続きなんですが、臨時国会は会期の幅なんかもまだ分かりませんので、もし成立が難しいようなケースになると現行制度の支援費の予算不足というようなことを障害保健福祉部がおっしゃっているんですが、その点についてのお考えというのもお聞かせいただけますでしょうか。
大臣:
先程来申し上げておりますように、選挙結果がどうなるか分かりません。またその後どういうことになるのかも全く予想がつきません。そうした中でさらに申し上げると臨時国会がどうなるかも予測がつかないわけであります。 従ってその辺のことがどうなるかということは今私が申し上げることはできませんけれども、ただ厚生労働省としてもそうでありますが、私としても自立支援法案はとにかくできるだけ早い時期に通さなければ日本の障害者の皆さんに対する施策が前に進んで行かない。これだけは何が何でもやらなきゃいかんと考えておるということをまず申し上げたところであります。細かな、やや技術的なことで申し上げると、確かにこのまま臨時国会で障害者自立支援法が成立ということにならなければ、支援費制度のままでやるのでは、その場合に予算はどうなるのか。「支援費として金が足りるのか」と言われると大変厳しい話はいろいろ出てくるということは言わざるを得ません。

(了)