閣議後記者会見概要

H16.08.24(火)10:53~11:08 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきましては、官房長官から国際組織犯罪等対策推進本部の改組につきましての発言がございました。文部科学大臣からは第28回オリンピック競技大会への出席についてのご報告がございました。それから内閣府特命担当大臣科学技術政策、内閣府特命担当大臣情報通信技術担当大臣からタイ王国、インド訪問についての報告がございました。それから内閣府特命担当大臣、竹中大臣から、アメリカ合衆国訪問につきまして発言がございました。川口外務大臣からパキスタンおよびインド訪問についての報告がありました。私の方からはフランス共和国およびドイツ連邦共和国への訪問についての報告をいたしました。閣議は以上でございます。

閣議後懇談会について

大臣:
何人かの大臣から三位一体のお話がでまして、総論としては賛成だけれども、いわゆる国と地方との新しい役割分担というものについて、しっかりと話をしていかないといけないと思う、という趣旨の意見が相次いだというふうに思っております。私もそういう趣旨の発言をさせていただきました。そのあとサマワの映画がございましてそれを拝見して帰る。こういうことでございます。

質疑

記者:
先ほどの大臣のご発言の件についてもう少し詳しく教えていただけますか。
大臣:
三位一体。
記者:
はい。
大臣:
三位一体、知事会の方でいろいろの項目につきましてお挙げいただいて、合計いたしますと厚生労働省関係で9000億を超える額に達していることでございます。例えば介護問題でですね、補助金で出しておりますものを交付金にするということにいたしまして、それぞれの地方で介護施設等をお作りになる。それはそれでいいですけれども、そのかわりランニングコストは国の方で出さなくてはならないということになりますと、地域によって非常に偏りができてランニングコストが膨らんでくるということになってしまう。これは医療におきましてもその他の分野におきましてもいろいろのことがいえるのではないかというふうに思っております。したがいまして、これから医療の問題も生活習慣病対策をしっかりと行って、予防の方に力を入れたいというふうなことを考えておりますが、地方によってそうした取り組みが違う、そして医療費の格差が大きくなるといったことがおこってまいりますと困るわけでありますので、その辺のところを地方と国とがよくお話をして、その辺の考え方、新しい役割分担とは何かということを少し考えていかないといけない。そういうことを申し上げたわけです。
記者:
役割分担というのは大臣からみて、例えば地方の方がある程度偏りが出るというのはそれは自己責任でしょうがないという論理があるかと思うんですが、大臣の方はその辺はどこが国の役割、どこが地方の役割かと思われますか。
大臣:
それぞれの地方で特色を出していただくということは、これはいいことだというふうに思います。そうした場合でありますと、すべて自己完結的に地方でみていただくというのであったらいいわけですけれども、知事会がおっしゃっているのは介護ですとか医療、高齢者医療ですとかそうしたところは国の方に残してほしいというお話だと思うのです。そうしたものがもし知事会のおっしゃる割り振りでいきますと、ランニングコストは国の方に残っていくということになるものですから、その辺をどう考えますかねということを話し合いをちゃんとして、ルールをどうしていきますかということを話し合わないといけないというふうに思います。
記者:
大臣、ランニングコストとはいうのは具体的にいうと。
大臣:
例えば特養を作りました、私の町は他の公共事業を一切やめて福祉のことに専念いたします。どんどんと特養をお作りになるいったようなことになりましたときに、そこはできるところはその範囲内でそれぞれおやりになるとしましても、そのあと毎年毎年それに対する費用がいるわけですね。それはいわゆる介護費用として国の方でみてくださいよということになります。そういう地域におきましては、たくさんの費用がその後かかる、かからないところができてくる。その辺はいったいどうしていくのかというようなことをちゃんと話し合いができなければ、地方自治体もなかなかそれぞれ納得をしていただけないのではないかというふうに思っております。
記者:
三位一体の続きで個別の案件なのですが、社会福祉施設の整備費に関しては、今いわゆる分担の明確化という話があったと思うのですけれども、その他児童保護費、特に私立保育所の運営費の問題、あとはリストには載っておりませんけれども、別の形でお話が進んでいる生活保護費の問題、それぞれご所見がありましたら伺いたいのですが。
大臣:
現在出ておりますのは、知事会のご意見でございますので、これはこれで真剣に議論をされた結果だというふうに思いますから、私たちもよく拝見をしたいというふうに思っております。しかし将来たくさんお金のかかるようなところは国でやって下さい、これから段々と小さくなっていくようなところは私の方でやっていきますという割り振りに見えなくもない。これは見方でございますから、いろいろの見方があるというふうに思いますけれども、見方によりますとそういうふうに見えなくもない。したがいまして、その辺のところ将来それは財政的に非常に大きくなるような分野であっても、地方がやっていただくのにふさわしいところはご配慮いただかなければならないと思いますし、あるいはその逆の場合もあるだろうというふうに思っております。そこはどういうふうな尺度で、国と地方との役割分担をしていくかということを、少し議論をしっかりと詰めて、そして具体論をどうしていくかということをしていかないと、話がなかなか財政上の問題だけで混乱をしてしまうのではないかというふうに思っております。
記者:
神戸の、厚生労働省の兵庫労働局の不正経理問題のことでちょっとお尋ねしたいのですけれどもよろしいでしょうか。まだ金額ははっきりしていないのですけれども、不正経理によって3000万円ほどの、いわゆる裏金というのを作って、職員の帰宅の際のタクシー代などに使っていたのではということで、今調査が進んでいるということなのですけれども、今年広島の方でそういった問題が発覚した時に、現地の報道の方でも、兵庫の方にもお話を伺ったそうなのですけれども、その段階ではそういうことは一切ないといったご説明を伺っていたと、それが一転厚生労働省の内部調査でそういったことが発覚をしていたというお話があったということなのですけれども、その経緯とかそういった行為についてどのように受け止めていらっしゃるかというのを最初にお聞かせ願えますでしょうか。
大臣:
私も具体的に詳しくは聞いておりませんけれども、発端は広島の件であったわけでありまして、広島を発端といたしまして、全国的に見直しをしようということになったわけで、それは労働局だけではなくて全体の話なのですけれども、とりわけ労働局関係のことにつきましては、全国規模で各都道府県のチェックを行っている。その中で浮上してきた話だというふうに聞いておりまして、その具体的な調査を現在行っているところと。そこまで私は聞いておりますけれども。
記者:
現地の方では局長さんが会見をされて、公金を扱う中で不正があったということに対しては申し訳ないと思っているということで謝罪をされたのですけれども、本省の方でも調査が進んでいるかと思うのですけれども、向こうでは月内には、出来るだけ早くということなのですけれども、その辺のメドというのが、今もしわかっていればわかっている範囲で。
大臣:
ちょっと私そこまで具体的に聞いておりませんので、また聞いておきますが、いずれにいたしましても早く結論を出さなければいけないというふうに思っております。局長さんが記者会見でおっしゃったということですが、その通りで、あってはならないことでございますので、そのあとのどういうふうにそれが使われたのか、あるいはまた返還するとしたら、それをみんなでどういうふうに返還をしていくのか、その人に対するどういうふうな対応をするのかといったようなことにつきまして、明確に早くしなければいけないというふうに思っております。
記者:
再発防止のためにはまず何をしていかなければならないと思っておられるか。
大臣:
再発防止というのは、たぶん過去から少しそういうふうな習慣というか、そうしたものを引きずっていた部分があったのではないかというふうに思いますが、現在そうしたことは一切認められないわけでありますから、お金を扱う担当部局というのは、この預かっているお金は一体誰のもので、そして何のためにこれは行うべきものかという、真に基本的なことですけれども、そこをしっかりとやはりわきまえるということ以外にないと思っております。したがいまして、職員の規律を正すということが大事だというふうに思います。

(了)