閣議後記者会見概要

H16.06.18(金)11:04~11:14 厚生労働省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきましては、イラクの主権回復後の自衛隊の人道復興支援活動等につきまして、官房長官そして防衛庁長官、外務大臣それぞれ発言がございました。それから、私の方からは平成16年版厚生労働白書につきまして、報告を申し上げたところでございます。

閣議後懇談会等について

大臣:
閣議後懇談会におきましては、新5千円券の披露及び新日本銀行券の発行開始時期につきまして、財務大臣から発言がございました。これが終わりましてから、若年者の雇用問題関係の大臣会議でお話し合いをさせていただきました。

質疑

記者:
BSEの関係で、アメリカの肉が一部輸入再開というようなお話が政府の間でなされているのでしょうか。
大臣:
それが少し出たものですから、私も聞きましたところ、現在そんな話のところまで至っていないということでございます。どこかで話題の一つで出たのかどうかわかりませんけれども、現在国としてそういう方針とするとか、そういうことは一切まだ決まってない、そういうことです。
記者:
それに関連してなんですけれども、現段階で大臣が全頭検査並みの安全性という条件として考えられることというのは、どの辺となりますか。
大臣:
全頭検査を同じようにやっていただく以外に方法がないですね。検査方法については、何かいろいろ開発されてそんなに時間がかからずに、もっと簡潔にというか簡便にといいますか、短時間で出来る方法も、今何か開発されているというふうに聞きますから、そういうことになってくれば、また状況も変わってくると思いますけどね。
記者:
社会保険庁改革の私案をこの前発表されたと思いますけれども、これに関して自民党内からもう少し具体策を出した方がいいんじゃないかという声が出てたようですけれども、中身について、とりあえず出来るものを先にやるという考えはないんでしょうか。
大臣:
官房長官のところに検討会をつくっていただきまして、それでそこでですね、1年以内ということになっておりますけれども、早くそこで結論が出るものはですね、早くやっていくということで私もよろしいんじゃないかというふうに思っております。内容ももう少し私も具体的なものにしたいと思ったんですが、しかし新しい長官を迎えるというふうに一方で言っているのに、その長官がおやりになることを全部こちらで決めてしまって、こういうふうにやってください、ああいうふうにやってくださいというふうのもいささか失礼なことではないかというふうに思っております。したがいまして、手順を示して、そしてより具体的には新しい長官も迎えて、そこで話し合いながら進めていくということではないかというふうに思っております。
記者:
その新長官なんですけれども、厚生労働省との人事との関係からいうと、もし一緒にやるのであれば、そろそろ決めないといけないのかなと思うんですけれども、今の進捗状況と、もう一つ、もし人選が難航する場合には、厚生労働省の幹部人事とは多少ずれることもあり得るのか、これはどうでしょうか。
大臣:
懸命に努力いたしますけれども、しかしうまくいかないという時になれば、それは少しずれることもお許しもいただかなければならないというふうに思っております。
記者:
今朝若年者の雇用の問題が話し合われたようなのですが、それに関連してちょっと個別の問題になってしまうのですが、ドン・キホーテの方で神奈川県と東京都の高校を偏差値49以下のリストを作って、そして40以下の高校については採用しないようにというような内部文書を作成していたのですが、高校自体を偏差値で、この高校は採用しないというようなことを一部上場企業の中で、内部文書を作ってやっていたということについてのご感想と、雇用の問題で企業に対してこれから要求していきたいことが何かございましたら、この2点についてちょっとお伺いしたいのですけれども。
大臣:
高等学校によって、その差をつけるというのは良くないですね。優秀な人もたくさんいるわけでありますし。どんな優秀な遺伝子を持っておりましても、それはどなたの先生のお話ではありませんけれども、皆オフになっておりましたら、それはなかなか活力が出ないわけでありますから、そういう皆さん、私は皆それぞれ優秀な能力を持っていると思うのです。そういう人たちをどう能力を発揮させるようにするかというのが、一つは教育であり、働く場もその中の一つだと思うのです。場を与えられたら、また新しい活力をそこで出してくるのではないかというふうに思っております。したがって、初めからレッテルを貼って、これはいい、これは悪いというのはいかがなものかというふうに私は思います。
記者:
企業側が非常に経済環境が厳しい中で、どうしても採用の分野でそういう動きがあるのですが、その企業側に対してこれから何か求めていく視点というのは何かございますでしょうか。
大臣:
企業側も、いわゆる学校の成績ではないと思うのです。学校の成績の優秀な人を採ればうまくいくかと言えば、それはそうではないということは企業が一番よくご存知になっていると私は思っております。したがいまして、あらゆる個性のある人たちを採用をして、その中で一つみんなの競争の中で優秀な人材を育てていくということが、企業自身もお認めになっているというふうに思いますし、我々も是非そういうふうにしていただきたいと、そういうふうに思います。
記者:
三位一体の改革の税源移譲の話についてなのですけれども、厚生労働省としては今回はどのような検討を進められていて、どの点に留意をされようというお考えなのでしょうか。
大臣:
まだそこのところが、全体像がまだ明確になってまいりませんから、もう少し省庁間での議論を進めないといけないというふうに思いますが、どういう部分を地方に委ねるにいたしましても、それ以前にやはり財源をどういうふうに確保するかということと、これはセットの話なものですから、そこが明確になってこないと、やはりどう委ねるかということもなかなか難しいわけでありますから、もう少し財務省や総務省とよくお話しをさせていただいて進めたいというふうに思っております。
記者:
BSEの話に戻るのですけれども、食品安全委員会の方では、今見直し論議を進めているのですけれども、安全と安心というのを今、分けて考えようとしているのですけれども、全頭検査というのはやはり安心を大事にしたいというお考えだと思うのですけれども。
大臣:
それもありますね。日本も少し若い牛でBSEの検査が陽性に出たりしたこともありますので、今後その辺をどうしていくかという問題はあると思います。ですから、その辺も今後の議論は議論としてしていかなければならないというふうに思いますが、牛も顔を見てこれは何歳というのはわからないですから、ちゃんと出生がきちんと出来るようになると、どこで何年何月幾日に産まれたということが全部わかるようになれば、それは何ヵ月未満はどうしようかというような議論も出てくるかもしれませんけれども、現段階でそれがなかなか明確でない間、そうしたことをやっていくというのはなかなか私は困難だと思います。

(了)