閣議後記者会見概要

H16.01.13(火)10:51~11:06 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
今日はいろいろの会合が盛りだくさんでございまして、まず8時半から少子化社会対策大綱検討会がございました。これはここで議論されましたいろいろのご意見がありましたけれども、少子化対策いろいろ出ておりますが、その中でもう一段それを実行していくためにどうしたらいいのかというところをもう少しやるべきだと。言いっぱなしになってはいけないので、そこをさらにもう一段進めていく、掘り下げてそこをどうするかということをもう少しきちんとすべきだというご意見が出ました。
それから閣議の方でございますが、閣議の方は国連防災世界会議に関する国連総会決議の採択につきまして、これは防災担当大臣から発言があり、同趣旨の発言が外務大臣からもございました。それから川口外務大臣からはイラン・イスラム共和国及びアラブ首長国連邦の訪問につきましての報告があり、小野国務大臣からタイ王国出張への報告がございました。ドイツ・スウェーデン訪問につきまして竹中大臣からのご発言がございました。タイ・シンガポール出張につきまして財務大臣からの報告があり、クウェート国への出張について環境大臣からの発言がありました。
それから閣僚懇談会で国際コメ年について農林水産大臣から発言がございました。
そして、その後司法制度改革推進本部がございまして、現状についての報告がございました。閣議の方は以上でございます。

その他

大臣:
閣議の方は以上でございますが、私の方から一つご報告をしておきたいのは、ミスマッチ解消のための緊急対応策についてでございます。これは最近求人の方はかなり増えてきているわけでございますが、依然として完全失業率は5.2パーセントと高止まりをしたままで完全失業者の数が減ってこない、そこをどうしたらいいかということでいろいろの調査を行っておりますが、全国のハローワークにおける求人、求職の状況について調査分析を行いました。その中で、職を求める求職者につきましては職種に対する選好、選り好みと申しますか、この職種をやりたいという思いが非常に強いわけでありますが、そこがその職種にあったものが存在しないというケースが非常に目立つ、特に女性の場合に女性の大半はいわゆる事務をやりたいというお話があるわけですけれども、その事務のところはほとんど無くなっている。女性の7割くらいが事務をご希望になりますけれども、実際には2割あるか無しかというようなところでありまして、そういうところにミスマッチがあると。それから求人をする方、求人者にとりましては能力とか経験を求人条件として重視する傾向が見られる、これは当然のことだと思いますが、求人が伸びている労働者派遣、それから業務請負業等において充足率が低い、ここは労働者派遣、あるいは業務請負業でですね求人を求めているのですけれどもそこへ行く人の数は少ないと、こういうことでございます。そうしたことに対しまして、求職者が求人選択を的確に行えるようなアドバイスをちゃんと行う必要があるだろうと、今までどちらかと言いますと求人を掘り起こす方に人をたくさん使っていたわけでありますけれども、もう求人がかなり増えてまいりましたので、人を異動させまして、ハローワークの中の人員の話でございますが、そのアドバイスをもう少しちゃんとして、そして職に結びつけていく努力をしようという方向を少し変えたいというふうに思っております。そういう意味からは、訓練情報提供コーナーの設置でありますとか、情報提供の充実、あるいは業界団体との連携による効果的な訓練の実施、専門的な技術的な職業の未充足求人についてハローワーク以外の機関も活用した早期充足、いろいろのことを挙げておりますけれども、このミスマッチを解消させるためにもう少し我々の方も努力をしなければいけないというふうに思っている次第でございます。以上私の方からの報告でございます。

質疑

記者:
鳥インフルエンザが国内発生したというのが確認されましたけれども、厚生労働省の対策を。
大臣:
鳥のインフルエンザが久しぶりに日本の中に発生したと、ご承知のように今日の各紙にも出ておりますが、この鳥インフルエンザウイルスから人間に罹る可能性というのは、その鳥の飼育等に関係をしている以外の人にそれほどあるわけではありません。かなり毒性は強いのですけれども、人への感染というのはそんなに一般のインフルエンザのように起こるわけではないというふうに思っております。ただし、香港におきましても鳥から鳥インフルエンザウイルスが人間にうつってかなりの高い致死率であったという過去の例もございますので、早く鳥インフルエンザウイルスに感染をしております鳥を早く処理をしていただくように、これは農林水産省とも連携をしていきたいというふうに思っております。鳥を飼育しておみえになります皆さん方、この皆さん方が処理をしていただきます時に感染をしないように、それに対する防御の問題等につきまして、農林水産省とよく協議をしながら、我々の持っております様々な知識をお伝えをしたい、また防御するためにどういうマスクが必要だとか、あるいは何をすべきだというようなこともお伝えをしたいというふうに思っております。一番問題は、鳥インフルエンザウイルスが広がりますと、よく言われますように豚の中などで鳥のインフルエンザウイルスと人間の今までのインフルエンザウイルスとが、そこで遺伝子交換等が行われて、そして新しい形の人間にうつるインフルエンザウイルスが、そこから生まれてくる可能性があります。それが一番注意しなければならないことであります。ですから、これは各都道府県、政令市、特別区、そうしたところの感染症の担当課に向けまして、一つはそういう鳥インフルエンザウイルスに感染をしたと思われる人が出た時に、直ちにそれに対する報告をしてもらいたいし、対応をしてもらいたい、その鳥インフルエンザウイルスに感染した、そのインフルエンザはどういう特徴があって、そしてそれに対する対応をどういうふうにしていただくかといったようなことについて、こちらから出す、出しましたが、この後さらに今度はQ&Aみたいな形にしまして、もう少しわかりやすくこういう症状の人があった時に注意をしてもらいたいと、その時にはどういう対策をしていただきたいというようなこと、それから各都道府県の衛生研究所などにおきまして、いわゆる鳥インフルエンザウイルスに対する解析、分析等が出来る対応をしていただくといったようなことについて、こちらの方からすでに発信を致しておりますけれども、より具体的なものをさらに追加して出すと、こういう計画でおります。
記者:
京都で半年前の卵を表示を偽造して出荷していた問題があるのですが、地元では指導だけで済ませているようなのですが、これ食品衛生法できちんと調べるというようなことを厚生労働省としてお考えでしょうか。
大臣:
そうですね、半年前のを、そうではなくて最近産んだ卵というふうに偽装して、そしてそれを出すといったことになりますと、これは食品衛生法に違反をいたしますので、我々はきちんと指導したいというふうに思っております。
記者:
インフルエンザの話に戻るのですけれども、この冬に非常に多くの国民がインフルエンザの予防接種を受けたと思うのですが、現在予防接種法に基づいて国が健康被害の情報を集めているのは、法定接種する65歳以上の方に限っているわけなのですけれども、インフルエンザの予防接種、毎年の判断、個人判断ということになるもので、出来れば全年代を通じた副作用の報告を公表して欲しいという声が市民団体の中にあるのですけれども、個人接種をするかしないかの判断材料として何らかの形で年間副作用報告を公表出来ないかと、あるいは専門家からは単なる報告の受け皿が集計ではなくて、何らかの形で専門家がきちんと因果関係を判断した上で国民に提供した方がいいのではないかという声もあるのですけれども、副作用情報の公表のあり方について大臣の考えをお聞かせいただけますでしょうか。
大臣:
副作用の問題につきましては、それは年齢差によるものもあるかもしれませんから、おっしゃるようにそこは検討します。65歳以上だけではなくて、若い皆さん方が受けました時に、そこで起こった問題も把握出来るようにそこは検討いたします。
記者:
京都の卵の関係なのですが、法律が今の状態であれば違反するということなので、これ罰則規定もありますので、最終的に刑事告発ということというのはお考えになっていらっしゃるのでしょうか。
大臣:
いやそこまでまだ我々も検討いたしておりませんけれども、半年前の卵を、これは半年前の卵でございますというふうに出しているということであれば、それは正直に言っているわけですけれども、半年前に産んだ卵を最近産んだ卵でございますと言って賞味期限をつけて出すというのは、これは私は違反していると思います。それ以後その人達にどうするかということについてまで、私まだ考えておりませんし、それは京都ともよく相談をしなければならない問題だというふうに思います。

(了)