閣議後記者会見概要

H16.01.06(火)10:26~10:37 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
どうも皆さんおめでとうございます。今日の初閣議は特別なものはございませんで、官房長官から交通事故防止対策の推進についてございまして、平成15年中の交通事故の死亡者は7,702名となりまして、平成14年を624人下回りました。昭和32年以来、46年ぶりに7,000人まで減少するにいたりました。さらに努力をしたいと、こういう話で。交通事故防止対策の推進につきまして国家公安委員会の委員長からも引き続いてご発言がございました。以上でございます。

質疑

記者:
昨日中国で男性が新型肺炎に感染していることが確認されました。これは今年に入って初めて、しかもウイルス研究者でない一般の人の感染だということで、これについて大臣はどのように受け止められてますか。
大臣:
そうですね、なんかマスコミ関係者だというお話でございますから、皆さんもご注意いただきたいと思いますが、去年あれだけ流行したわけでありますから、ウイルスが決して無くなっているわけではないと。環境が整えばまたそれが増殖をしてくるということは当然考えられることでありまして、特別な動物に接触をするとか、あるいは特別な地域に旅行をするとか、そういうこと無かったということでございますけれども、去年の状況を考えますとウイルスが常在するというふうに考えた方がいいというふうに思っております。したがいまして、そのウイルスは環境が整いますとさらに活性化をしてまいりまして、拡大をしてくるということは当然考えられますので、これから各国共に注意をしていただきたいというふうに思いますし、日本も十分アンテナを高くしてそれらの状況というものを見ていないといけない。そして万一それが発生するというようなことがございましたら、その地域に対する旅行に対してすばやくその皆さん方にそのことをお伝えをしなければならない、そんなふうに思っております。現在普通以上に入国される皆さん方の規制を強化するとか、そういうところまではやっていないというふうに思っておりますが、中国の今後の動向を注意深く見守りたいというふうに思っております。
記者:
少し古い話なのですが、総理の正月の靖国参拝についてどのように思われますか。
大臣:
いつも申し上げますように、個人でお参りいただくのはそれは個人の自由でございますから、とやかく私が申し上げることではないというふうに思っております。公式か私的かという話がよくございますけれども、公式行事として決定していないものは全て私的ということであるそうですので、私もそういうふうに理解をしているところでございます。
記者:
年金改革の協議がまた今月スタートしますけれども、昨年決まりました18.35パーセントについては自民党内でも引き続き努力するということで合意されていますが、この料率について引き下げる余地があるのかどうかお聞かせ願いませんか。
大臣:
引き下げることが合意をされているわけではないと私は認識しております。今後、引き下げも含めて検討するということになっているのではないかというふうに思っておりますが、50パーセントの給付を実現をしようというふうに思いますと、やはりぎりぎりのところまで来ておりますから、引き下げというのもそんなに大幅に引き下げが出来る状況には無いというふうに私は思っております。もし、引き下げるということであれば、どこかでその財源を作りますために、この年金制度の中でいろいろの改善をしなければならないということだというふうに思いますから、いずれにしても負担と給付をどういう形で給付をするかという、もうそれに尽きるわけでありますから、大体この線に収まっていくのではないかというふうに思っておりますが、動きがあったとしても微調整ということではないかというふうに思います。
記者:
SARSなのですけれども、もう一回ハクビシン説というのが出てきていますが、それについてはいかがでしょうか。
大臣:
ハクビシンが持っておりますウイルスと、そして今回発病された方で発見されたウイルスの遺伝子が一致しているということでありますから、これは起源を辿っていけば、ハクビシンが一つの原因になっているとも言えるわけで、しかし直接にそこに接触したことはないというお話しでありますから、すでにハクビシン等の動物から離れて、そしてどこかにそのウイルスが存在をしている、環境の整うのを待っているとしか考えようのないわけでありまして、やはり元をただせば動物からきたということは有力な説だというふうに私も思っております。中国がハクビシンをかなり大量に処理をして、そしてこの売買、あるいはまたそれを飲食にするというようなことを禁止をしておみえになるようでありますので、これは適切な処置ではないかというふうに思っております。
記者:
ハンセン病の元患者という表現についてですが、昨日熊本県知事さんから、元患者という表現ではなくて、回復者とか別の呼び方が出来ないか、検討なさるというお話をご提言なさったのですけれども、元患者さんという表現は平成13年の総理大臣談話から使われて、国でも現在使っている表現ではあるのですが、今後その時の動向も注目しながら、国として何か他の表現をご検討なさるということは、今のところお考えではないでしょうか。
大臣:
そうですね、それは適切な提案だというふうに私は思います。しかしあの当時は、いわゆるハンセン病の患者の皆さんと過去にハンセン病であったけれども、すでにもう完全に治癒しているという皆さんとを区別をするという意味で、元ハンセン病という言葉が生まれたというふうに思います。元という言葉をつけることによって、現在は違いますよということを明確にしたというふうに思いますが、しかし下にハンセン病という言葉がついております以上、やはり元ではあっても過去にそうだったのだというイメージがついてまわるということから熊本県の知事さんはそういう提案をされたのではないかというふうに思います。大変しかしよく現場を観察された上での、私はご意見だというふうに思いますし、もっと違った形でこの皆さん方に接するということは差別偏見をなくしていく上からも、大変いいことだというふうに私も思います。
記者:
大臣、今のお話、厚生労働省としても表現をどうするかということを検討していかれるということで。
大臣:
今のところ私たちもそこまで考えていないのですが、しかし熊本県知事さんからそういうご提案を頂いたということであれば、私たちもそれはいい提案だというふうに受け止めて、そしてそれに対してどういうお呼びする方法があるか、それをいっぺん検討したいと思います。

(了)