事前大臣折衝(少子化・年金スライド)後記者会見概要

H15.12.18(木)16:30~16:40 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

事前大臣折衝について

大臣:
先程財務省に行きまして、平成16年度の予算編成にあたりましての重要事項につきまして関係大臣と協議を行いましたので、その内容につきましてご報告を申し上げたいと思います。一つは年金についてでございますが、年金額のいわゆる物価スライドの特別措置の取扱いについてでありますけれども、これは本年の消費者物価指数前年比で0.2ないし0.4程度下落するというふうに見込まれておりますので、この分につきまして来年度予算の中に盛り込む、そして今までの分1.7パーセントにつきましては、今後出来るだけ早く対応をするということにしたわけでございますが、我々の方といたしましては今後物価が上昇した時に、それについて年々歳々取り崩していく、ということで処理をさせてもらいたい、ということを申し上げたところでございます。ひとつ、出来るだけ早く決着が着くように来年の年金改正の中でもご議論をいただきたいという話がございまして、これから来年度の予算の中で行います分と、それから今後の分につきまして年金改正の煮詰めもいたしますので、その中でも検討をさせていただきたいと、こういうふうにお答えをしてあるところでございます。したがいまして、当面来年の予算におきましては今年分の0.2ないし0.4、この内容だけということに決まったところでございます。それから、もう一つの方の診療報酬につきましては、まだ中医協でご議論をいただいている最中でございますので、もう一度改めて財務省を訪ねまして、協議をするということで現在はこれは割愛をするということで、仮置きをしていただいているところでございます。それから、その後は少子化対策についてでございますが、これは去る11月19日に与党におきまして合意をされました内容を踏まえまして、児童手当の支給対象年齢を小学校第三学年修了までの引き上げを図るということが一つ、それから地域における子育て支援事業の充実、児童虐待防止対策の充実、不妊治療の経済的支援、それから新たな小児慢性特定疾患対策の確立を図る、こうしたことに使わせていただくということを合意をしたところでございます。与党合意におきまして、別個の少子化対策に活用することとされておりました300億円のうちの250億円につきましては、待機児童ゼロ作戦を一層推進するための保育所の新設等に充てることを提案をいたしました。残りの50億につきましては、文部科学省の方におきまして、幼稚園における預かり保育事業の拡充等に充てることになった次第でございます。これは平年度ベースと比較をいたしまして、特に今年は余分なお金が出ましたので、その分をどうするかの話でございまして、これは一年限りの話でございます。だいたい少子化と年金の話は以上でございます。

質疑

記者:
今、中医協の方で審議が続けられておりますけれども、診療報酬の決着の見通しと、これからまた財務大臣と折衝されるということですが、その具体的な段取りというのを教えていただけますか。
大臣:
今のところまだ不透明でありますけれども、間もなく中医協の方は、いずれにいたしましても結論を出していただけるだろうというふうに思っております。その中医協の結論を拝見をさせていただいて、そしてどうするかということを決めたいというふうに思っております。先日、中医協にお邪魔をさせていただきまして、中医協のご意見というものを最大限尊重させていただきますと、こういうことを申し上げたわけでありまして、中医協での結論というものを最大限尊重させていただきたいというふうに思ってます。それにしたがいまして、本日中になると思いますけれども、財務省にもう一度お邪魔をさせていただきまして、そして来年度のこの診療報酬に関わる財政についてのお話し合いをさせていただくということになるだろうというふうに思っております。その結論によりまして、そこから先はいくつもの道筋があるわけでございますので、明確な結論をお出しをいただくことを期待をしているところでございます。
記者:
物価スライドについては、児童扶養手当、生活保護についても連動して引き下げるという理解でよろしいでしょうか。
大臣:
昨年もそういうことでございましたので、だいたいそういうふうになるだろうというふうに思っております。
記者:
昨年度は引き下げられなかった恩給については大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣:
恩給は総務省ですので。

(了)