閣議後記者会見

H15.11.14(金)10:24~10:33 省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきます大臣発言としましては、川口外務大臣のASEAN諸国訪問についての報告がございました。それだけですね。

閣議後懇談会について

大臣:
閣僚懇におきましては、農林水産大臣から農林水産省食堂におけるトウモロコシやおがくずなどのバイオマスから作られた食品の試験的な利用の開始について報告がございました。以上でございます。

質疑

記者:
大臣、来週にも年金改革についての厚生労働省案が公表されるというふうに伺っておりますけれども、先日も財務省の方の審議会で年金改革についていろいろと向こう側の意見というのが出されました。来週以降ですね、ステージは厚生労働省から政府与党へと広がると思うのですけれども、現時点でどのような考えで今後の年金改革を進めようと思ってらっしゃるか、また昨日の財政審から出たいくつかのポイントがあるかと思うのですが、例えば高額給付に対して基礎年金の国庫負担等を給付しないというような案について、現時点でお考えがあればお聞かせ願いませんか。
大臣:
一番最後のところから言えば、これは税制によって調整をするのか、それとも年金の制度上今まで70歳までということになっておりましたのを、70歳を越えても働きながら保険料を納めていただくという制度を導入をしていくのか、そして給料が多ければ、所得が多ければそれに対して年金の割合を減らしていくという制度を導入するのか、方法はいくつかあるのだろうというふうに思っておりますが、厚生労働省としても私達の考え方を示したいというふうに思っております。それから、これからの負担をどうしていくのか、ということにつきましては、これは今後の税制をどうしていくのかということとセットになってくる話でありまして、税制を棚上げして、保険料のことだけ高い、低いを論じることは私は間違いだと思っております。したがって、そのへんはセットで議論されるべきものというふうに理解をいたしております。それから、経営者団体等から保険料をもっと抑制をしてというご意見が出ておりますことはよく承知をいたしておりますが、これから少子高齢社会を迎えるに当たって、その負担を一体どうしていくのか、負担を徐々に下げていく社会を作っていくのか、それともこの負担に耐えうる社会を作っていくのか、これはまさしくこれからの国づくりをどうするかということとセットの問題と言いますか、国づくりをどうするかということが大前提にあるわけでありまして、現状からこれはダメだというような議論は、私は間違いだというふうに思ってます。これから20年先、30年先に日本をどういう国づくりにしていくかということの、そこの目標を定めて、それに合ったような保険制度を確立をしていくという考え方でやっていかなければならないというふうに思ってます。したがいまして、ここは政治家がしっかりと議論をすべきところでございまして、与党内におきましてもそこはしっかりと議論をしていただいて、政府与党で今後どうしていくか、どういう国づくりをしていくかというところを、やはり定めなければならない時に来ている。年金制度は年金の中だけに留まらずに、年金制度はそうした大きな問題を提起しているというふうに、私は理解をいたしております。
記者:
先ほど税制改正のことについて触れられたのですが、選挙中公明党が定率減税の見直しによって、税源を見いだすべきだという主張をしていましたけれども、党の主張に対しては大臣はどのようにお考えなのでしょうか。
大臣:
党は党ですから。私も選挙の時は党の一員として言っておりましたけれども、今また大臣に戻ってきましたので、党は党でまた議論をやってくれるだろうと思っております。これは与党内の税制調査会でどういう結論になるかということを注目したいと思っております。
記者:
障害者の支援費制度なのですけれども、利用が急増するという当初の目的にかなった現象ではあるのですけれども、予算的に相当厳しい状況にあるようで、市町村などでは予算編成を控えて、補助金がどれだけ出るのか、かなり心配する声も出ているようなのですけれども、大臣は支援費の現状についてどのような考えをお持ちですか。
大臣:
そうですね、かなり利用が増えてきている、これは非常に好ましいと申しますか、初め我々が目指した方向に来ているというふうに思っております。今までは一部の地方自治体だけが、飛び抜けて利用されていた、利用されていないところは全くされなかったということでございますけれども、全国津々浦々、障害者に対する取組というものがおこってきているということでは、これはいいことだというふうに思っております。しかし初め予測をした財源を越えて今、利用が進んでいるということも事実のようでございまして、厚生労働省内で調整出来るところは調整をして、全体でバックアップをしていきたいというふうに思っております。それをさらに越えてくる額なのかどうかということは、もう少し様子を見なければ分からないというふうに思っております。そういう意味で、来年度の予算におきましては、その辺のところをしっかり踏まえて、要求すべきところは要求をしないといけないというふうに思っております。
記者:
予算の組換え要求も念頭に置かれているということですか。
大臣:
組換え要求と申しますか、内容もいろいろでございますから、様々な分野で障害者に対する配分を多くしていくということも含めて、考えていけばいいというふうに思っております。

(了)