閣議後記者会見

H15.09.02(火)10:26~10:46 厚生労働省内会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議におきましては、官房長官から犯罪対策閣僚会議の開催につきまして発言がございました。「世界一安全な国、日本」の復活を目指しまして関係推進本部及び関係行政機関の緊密な連携を確保する、こういう趣旨の下に犯罪対策閣僚会議を行うと、こういう発言で。それから竹中大臣から中国訪問につきましての報告がございました。それから防災担当大臣から、平成15年度総合防災訓練結果報告につきまして発言がございました。亀井農林水産大臣から訪欧についての報告がございました。以上が閣議での発言内容でございます。

質疑

記者:
ドンキホーテという24時間営業のお店が、8月からTV電話で薬剤師を置きまして、薬の販売をしていたのですが、薬事法に違反の疑いがあるということから、昨日の夜から無料で具合の悪い人にTV電話の薬剤師の面談による薬の提供というのを行い始めたのですが、このことについてどのようにお考えになられるかというご見解をいただきたいのですが。
大臣:
薬剤師さんのみならず、これは医療関係者が電話相談なら電話相談で医療行為、あるいはそれに属することを行っていいかどうかということでしょうね。例えば医師が診察をいたします時に、離島だとかそうしたところで緊急の患者さんが発生をしたといったような時には、TV等でやるということは今行われておりますけれども、しかし一般の場合にはそういうことは行わずに、直接に顔色を見、医師の場合は直接に脈を見、そうした診断をすることによって行うというのが、これは順当なことでありますから、薬剤師さんの場合も薬効というものを中心にお考えになるわけですが、それはやはり話を聞くというだけではなくて、その人のお顔色だとか、様々なことをやはり見ながら決められるのではないかというふうに私は思います。ですから、TV電話で行うというのはそれはお金を取るとか取らないとかという話の前に、そういうところまで拡大をするのかどうか、それでいいのかどうかというのが私は問題だというふうに思います。だから、お金を取るからいいとか、お金を取らなかったらいいという話ではないのではないかというふうに私はそういうふうに思いますけれども、私も理詰めできちっと法的なことや何かを検討した結果の上での話ではございません。今突然の話でございますが、私はそう思いますけれども。
記者:
しかしながら、先月、ドンキホーテがそういったサービスを始めた時点で、保健所の方から指導を受けたわけなのですが、にも関わらず9月1日から無料の配布を始めたということについては。
大臣:
今申しましたように、お金を取るから駄目、お金を取らなかったらいいという話ではないのではないか、ということを私は申し上げているわけで、そういう電話で、あるいはまたTVで、ということで医療行為を行うことを認めるというふうに現在の法律はなっていない、というふうに私は認識をいたしております。だからそういうふうに申し上げている。
記者:
ドンキホーテ側としては、一種そのこういうことの規制緩和について世論を喚起したい、あるいは一石を投じたいということで、あえて挑戦的に行っていると思うのですが、今後こういう法律上は違反な行為なのですけれども、厚生労働省としてなにか行政指導を行う等のことも視野に入れているというふうに考えてよろしいのでしょうか。
大臣:
詳しいことは良く聞いておりませんけれども、現在の法律の中で考えれば私は違法だというふうに思いますね。違法であれば指導するということは当然ありうるというふうに私は思います。
記者:
間もなく自民党総裁選が告示になるのですけれども、候補を巡って自民党の党内からもまた動きがあるのですが、同じ与党の一角及び小泉内閣の閣僚として、他党のことではありますけれども、どのような総裁選をされるのが望ましいといいますか、あるいはどのような論点ですね、お互い戦わせていくことが望ましいのか、例えば社会保障という点ではどうなのかということについて、個人的な見解で結構ですので、話が伺えるようでしたら。
大臣:
難しい質問ですね、これは。これは他党のことでございますし、私がとやかく言う話ではないというふうに思います。それを前提にした上での話でございますが、やはり正々堂々と政策を中心にした議論が行われることを私も期待をいたしております。そうしたことによって、一つの政党がどういう考え方をしているかということを、より詳しく国民の皆さん方に知ってもらうということは政党にとっては大事なことではないかというふうに思います。言葉は悪いですけれども、コップの中の話ですから、私はコップの中の話はコップの中の話らしくやって欲しいなと、若干思っております。今の様子を見ておりますと、なんとなくコップがこけそうになっている。それはどうかなといふうに思っておりまして、ひとつコップの中はコップの中でやっていただきたいなというのが私の、私が言うべき事ではないかもしれませんけれども、友党の一人としての意見でございます。
記者:
先日のご講演でですね、保険料の上限を32パーセントに押さえたいという意向を表明されましたけれども、年金は別にしまして、介護の分が非常に小さい中で、医療費の削減をどのような道筋でやっていかれるというお考えに基づいてああいう発言をされたのでしょうか。
大臣:
昨年の5月、平成14年5月の計算によりますと、2025年、36.4パーセントですか、いうことになっておりまして、36.4パーセントの中で、年金は22.4パーセントということになっております。そこは私は絶えず申しておりますように、ここは上限を20パーセントぐらいにできないかということを言っているわけでございます。2.4パーセント削るということになりますと、34パーセント程度ということに、34パーセントの中で様々な政策的な見直し等を行って、無駄なところは省いていく、そうした努力はやはりしなければならないというふうに思います。全体でそういうことを行う、そしてもう一つは政府の方が責任を持ってこれからやらなければならないことが、一つは実質賃金上昇率、それを少なくとも1パーセントは確保していく、そういう経済の状況を作り出していく、もう一つは少子化対策を徹底して行っていく、少なくとも中位計算であります1.39、そのぐらいは維持できるようにやはりがんばらないといけないというふうに思います。そうしたことを将来行っていく、あるいはもう少し1.5くらいを目指していく、そういう対策を打っていくことによって、この数字は押さえられると、全体の数字が押さえられても、経済が好転をすれば自主的な保険料は増えていく、こういうことだろうというふうに思っておりまして、そうした意味で制度の見直し、そして国がやるべき政策、そうしたことを総合して32パーセントぐらいに押さえることを目標にして、少なくともやっていくべきだと言うことを申し上げたところでございます。
記者:
その関連で、例えば様々な政策的な見直しの中で、将来の医療保険の高齢者医療制度と介護保険を統合するとか、医療保険と介護保険を統合とかも重要な検討課題になっていくのでしょうか。
大臣:
統合するかどうか、そこまで議論がいくかどうかは別にしまして、医療保険の担うべき範囲、そして介護の担うべき範囲、それは明確にしながら、そこに重なりがあるということは、私は無駄を生ずることになるというふうに思いますから、重なりがないように、そこは縦分けをちゃんとしながらやっていく必要があるのではないかというふうに私は思っております。違う言葉で言えば、医療保険が行うべき範囲、そして介護保険が行うべき範囲、そこは整理をちゃんとしていかないといけないというふうに思っております。
記者:
鴻池大臣の方から、モーニング娘特区なるものをしたいという構想を打ち出しているのですけれども。現在の子役の話をモーニング娘特区という名で。
大臣:
イブニング娘とは違うのですか。夜の話では。
記者:
官庁としては年少者の保護の観点からということで、時間制限を設けられているのですけれども、鴻池大臣の方では、芸術を志す子供のためということで、新たにこのような構想を打ち出しているのですけれども、それについて鴻池大臣の方では、近々坂口大臣の方に直談判したいというようなことを言っていると思うのですけれども。
大臣:
ここは昔から非常に議論のあったところだと思います。議論があったと言いますか、やっぱり小さなお子さんをそういう演劇、その他のところに使います場合に、ややもいたしますと夜遅くになってしまう、そしてその子供達を学校にやらさない、いわゆる地方巡業をずっと行って、教育を受ける機会をなくしている、そういう問題が今まで非常に多くあったわけでありまして、そういうことをさせてはならない、純粋な芸術というものをやはり行っていく子供達に身につけていくというためには、やはりそれなりの教育の時間を作ってあげないといけないし、それにふさわしい労働時間にしないといけないということで、労働基準法の中に全て決めているわけであります。したがいまして、その原理原則というものは、私は先人の知恵として大切なものだというふうに思っておりますし、そこは今後も私は続けなければならないというふうに思います。ただ、今8時までになっている、8時という時間が最も適切かどうかということはあるのだろうというふうに思いますから、若干の幅を持って考えるということぐらいはあってもいいというふうに思いますけれども、東京都などでございますと、そういう劇場なら劇場で役割を果たして、そしてそれで着替えをして、お化粧を落として、お家に帰ると、帰る時間もかかると、帰って明日の学校の勉強を少々するということになれば、8時に終わりましても、11時なり12時近くになってしまうということではないかというふうに思います。だから許容範囲というものは、自ずから私はあるというふうに思ってます。もう一つ言いますと、いわゆる主役になっているお子さん、プロダクションか何かでもその中心人物、雇われているのではない、いわゆる雇用関係があります中で、これは考えている話でありまして、雇われている時には、それはしかし時間制限というものがあって、そこは守ってもらわなければいけませんよというふうになっているわけですが、ご本人が中心という場合には、少し今までからも別格に扱ってきたようでございます。そうしたこともありますので、ケースバイケースということもあり得るだろうというふうに思っておりますけれども、例え主役であったとしても、私はやはり最低限義務教育の時間をちゃんと確保してあげる、そしてその上での稽古に励んでいただくといったことが大事ではないか、そこは例え主役であってもあまり崩さないようにした方がいいのではないかと、私は個人的にはそう思いますけれども。
記者:
せっかくの機会で滅多にこういう質問が出来ないのでお伺いしますが、大臣自身はモーニング娘についてはどの程度。
大臣:
だから私はモーニング娘という言葉を知らないので、子役の皆さんの労働時間の話だと言っていただくと、あの話かというふうになるわけですけれども、モーニング娘ということになるとどうかなと、夜の話なものですから、モーニングといったら朝の話みたいに聞こえるものですから。それはモーニング娘というのですか。
記者:
モーニング娘というのは、芸能界の子供の女の子達の集まったグループなんですけれども。
大臣:
すいません。詳しく知らなくて申し訳ありません。

(了)