坂口大臣記者会見概要

H15.02.27(木)18:48~18:52 ぶらさがり

広報室

会見の詳細

質疑

記者:
今日の本部で決めたことについて、まず教えていただけますでしょうか。
大臣:
医療特区につきまして、我々株式会社の導入につきましては反対をしてまいりましたが、総理の決断によりまして自由診療におきますこの特区への参入と申しますか、株式会社として自由診療に限って行う、こういう決断が出たようでございます。総理の決断であります以上お受けする以外にないというふうに思っております。
記者:
大臣としてはこれまでずっと反対のお立場をとられていましたが、改めて今日決定を聞いてどのような。
大臣:
そうですね、昨夜も総理にかなり私の意見を申し上げました。医療の中でやはり医師に与えられた裁量というのは非常に大きいというふうに思っています。この医師の与えられた裁量といいますのは、これは医療効果を上げるという意味での裁量だというふうに思っております。そこに株式会社が導入されて、そして利益を上げる、収益を上げるということを中心になりましたと時に、その医師に与えられました医療効果を上げるという、その裁量が他の要因によって左右される。即ち経済要因によって左右されるということが大変私は心配です、危惧いたしますということを昨夜も申し上げたところでございます。今日総理が言われましたのは、そうした意味でいわゆる医療保険と関係のない自由診療の分野でありましたことは、一つの救いではあったというふうに思っております。
記者:
自由診療に限定したとしても何らかの影響というのは避けられないとお考えでしょうか。
大臣:
やはり私は影響は出ると思っております。医療機関が厳しい中であるにもかかわらず医療法人という傘の下で一生懸命にやってくれている、それが株式会社が参入をして利益を上げてもいい、そして配当を出してもいいというようなことになってまいりますと、その医療法人という傘の中で頑張っていた人達の気持ちが崩れることがありはしないか、大変心配をいたしております。
記者:
総理のご決断を受け入れるということではあっても、納得はしていないということでしょうか。
大臣:
まあ、そうですね、心の底から納得して受け入れるということではありません。
しかし総理の決断である以上お受けいたします。
記者:
総理の決断ということなんですが、社長の命令であってもそこは説得しなければいけないという強いご決意を示されていたんですが、この自由診療であるから受け入れるという理由はどういうことなんでしょうか。
大臣:
私の立場は昨夜もしっかり申し上げました。先程申し上げましたことと、それからやはり株式会社というのは収益を上げ、配当を行い、そして株価を維持するというのが、これは株式会社の取るべき姿勢であり、そして存在です。しかし医療の方は皆さん方から保険料を納めてもらい、税金を投入し、そして自己負担をお願いをするということでありますから、その世界の中に、もしそういう考え方が入ってくるとすれば、株式会社の考え方が入ってくるとすれば、もし収益を上げるというのであれば、それは国民の皆さん方に保険料、あるいは自己負担の分をお返しをするというのが手順としては先ではないかといったようなことも、昨日申し上げたところであります。言うべきことは全て申しました。その上で総理が決断をされたことでありますから、お受けをいたします。
記者:
今後企業が参入してきた場合、保険適用を求めていくということも十分考えられると思うんですが。
大臣:
それはありません、自由診療ですから。
記者:
そういった保険適用を求めるということは。
大臣:
それはありません。
記者:
絶対に受け入れ得られないということですか。
大臣:
それは自由診療ですから、保険は関係ありません。
記者:
これは特区ではなくて、全国一律で自由診療の部分。
大臣:
特区です。
記者:
あり得ないことだとは思うんですけれども。
大臣:
あり得ないことは言わないで下さい。
記者:
大臣がこれをもってお辞めになるということはございませんか。
大臣:
そんなことはありません。いちいち辞めておりましたら、何遍辞めなければならないか。

(了)