閣議後記者会見概要

H14.10.01(火)10:15~10:25 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は、閣僚発言等も全くございませんでほとんど申し上げることはありません。

閣議後懇談会について

大臣:
懇談会の席上で扇国土交通大臣から、今日は大型の台風が来るから早く帰って下さいという話がありましただけでございます。でも今日まいりましたら戦後最大級の台風になるということだそうでありまして、もうまともに来ますと歩いているのも危ないということだそうでございまして、皆さんもどうぞ早くお帰りいただきますよう。

質疑

記者:
小泉総理は今回のその内閣改造を機に不良債権処理を加速するということを強く打ち出されていますけれども、これはその言葉どおり実行されますと、雇用への影響というのは避けられないと短期的には思うのですが。追加の雇用対策の必要性というものは、大臣どうお考えでしょうか。
大臣:
そうですね、不良債権の処理の問題もそうですし、そしてたとえ全体の景気がGDPで1%なり1.5%なり上がったとしましても、いわゆる雇用にはそれほど影響しないんですね。過去20年間のずっとデータを私も見ましたけれども、やはり1%や2%の景気の回復では、雇用は増えていないんですね、今までどおり変化無しなんです。ですからこれからの状況を考えますと、現在の雇用情勢というのは、まあしばらくこのまま続いていくということを覚悟しなければならないというふうに思っておりまして、一時的な雇用対策、すなわち景気が良くなるまでのいわゆるつなぎのような雇用対策ではなくて、少し中長期的な展望に立ちました雇用対策というものを続けていかないといけないというふうに思います。そうした雇用対策へどう転換をしていくかということが雇用問題の中で大きな課題になってくるというふうに思っています。私も何をどうしたらいいのかということについて、まだ結論出た訳ではありませんし、役所の皆さんとも具体的な相談をするところまでは至っておりませんけれども、私なりにいろいろと考えておるところでございまして、近いうちに担当者と良くお話し合いをしたいというふうに思っているところでございます。
記者:
中長期的な話とは別に補正予算の編成という形での短期的な対策の必要性についてはいかがでしょうか。
大臣:
今後の経済の動きがどうなるかによりますけれども、動き次第によりましては我々といたしましても何らかの対応をお願いをしなければならないことになるかもしれないというふうに思っております。
記者:
大臣話は変わるのですが、医薬局の方の調べでですね、サリドマイドが昨年度15万錠個人輸入されていたというのがデータで出たようですけれども、すべて医師の裁量で各医療現場で、お医者さんの裁量だけで使われていると。昭和49年の和解の時に、サリドマイドの再発防止というのは、国と製薬会社とそれから被害者の間で結ばれてて、それがあるのにも関わらず現状の15万錠の使用実態とか、どういうふうに海外で承認されているか、そういうのが一切調査されていないと、これに関して被害者側が実態調査してくれとか、法的な規制をしてくれと要望してますけれども、これについては大臣どういうふうにお考えを。
大臣:
ちょっと私聞いてませんね、初めてお聞きします。そんなに入っていますかね。もし、それが事実であるとしましたら、そしてそのサリドマイドがかつて日本で使われました、多くの奇形を生じた、副作用を生じたあれと同じ内容のものであるということであれば、これは非常に大きな問題だというふうに思います。名前は同じでも中身はうんと改善をされて新しいものになっているということはそれはありえますから、そういうふうに転換されておれば、新しいものになっておれば別でございますけれども、しかしそれにいたしましても、そうしたことが我々知らない間に行われているということであれば、それは大変大きな問題だと思いますから、早急に一遍調査するように申します。ちょっと私、今初めてお聞きしました。15万錠ですか。
記者:
15万6,600錠です。
大臣:
すいません、ちょっと不勉強で申し訳ございません。
記者:
調査されるというのは、使用実態等含めてということですか。
大臣:
まあ全て。
記者:
それは省というか、研究班みたいなものを作ってということですか。
大臣:
実態はどうなのかということを少し見ないと、どういう対応をした方がいいのか、ちょっとよく分かりません。
記者:
とりあえず、今のところ、医薬局の方では実態調査も全然していないのですけれでも、それは早急にするようにと。
大臣:
それを知っているかどうかですね。
記者:
聞いてみますと、全然知らないと、数は出ているんです。
大臣:
いや、数が出ていたら分かっているということだと。
記者:
数は厚生局の方への輸入届け出で分かっているという。
記者:
それがどういうふうに使われているのか、どのくらいの患者さんに使われているのかとか、そういうことは一切調べてないようです。
大臣:
ちょっと総体的に一遍調べます。他のことには使わないわなあ、薬ですから。
記者:
骨髄の癌とかですね、そういうのに効くという臨床データーみたいなのが海外であって、それでその患者さんたちが個人輸入して使っているんですけれども、法的なコントロールが全然無いものですから、サリドマイドの被害者団体の方から何らかの規制はすべきではないかと。
大臣:
個人輸入をなさっていると。
記者:
全然別件なんですけれども、昨日の内閣改造の後に小泉総理は全閣僚に所管政策分野についての考え方という、一種の総理の考え方を示した紙を全閣僚に配布されたというふうに聞いているんですが、大臣がお受け取りになったのはどういう。
大臣:
昨日ここで申し上げなかったですかね。昨日お話申し上げましたとおり、私にいただきましたものは3点、一つは自助と自律の精神を基本に、年金、医療など社会保障制度改革に全力で取り組んでもらいたい。2番目に雇用の創出や流動化の促進など、雇用の構造改革を進めるとともに、雇用情勢の変化に機動的、弾力的に対応し、国民の雇用不安を払拭していただきたい。3番目に少子化に対応するため保育所待機児童ゼロ作戦などの対策を総合的に推進していただきたい。この3点です。

(了)