閣議後記者会見概要

H14.09.03(火)10:18~10:28 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日は総理もお見えになりませんし、簡単に終わりましたが、大臣発言としましては、市町村合併の支援プランにつきまして総務大臣から発言がございました。それから平成14年度総合防災訓練の報告について防災担当の大臣から報告がございました。以上で終わった次第です。

質疑

記者:
先週末フィブリノゲン製剤が原因でC型肝炎を発症した人、患者さんがですね、被害者の会を組織したんですけれども、集団訴訟を検討しているのですが大臣はその動きをどういうふうにとらえますか。
大臣:
皆さん方は皆さん方のお気持として、それは私たちも重く受け止めなければならないというふうに思っておりますが、裁判につきましては司法当局がどう判断をされるかということでありますので、私の方からどうこう言う立場にないというふうに思っております。
また、私は先日も申し上げましたけれども、基本的にはエイズでありますとか、あるいはヤコブでありますとか、そうした病気とこのC型肝炎という問題は根本的に違うというふうに思っております。なぜならエイズでありますとか、あるいはヤコブでありますとか、そうした病気はそういう病気が起こるということを医療機関は知らなかった、解らなかった、そうした中で治療を続けていたわけでありまして、そして後でそのことが解ったということでございます。しかし、この肝炎の場合にはそれがC型肝炎という名前が明確になりましたのはかなりたってからでございますけれども、輸血後肝炎でありますとか、血清肝炎という形で、血液を使えば必ず、必ずということはございませんが血液を使えばそういう病気が起こりうるということを十分に承知をしたうえで医療従事者は血液を使っていたということであります。そこが私は根本的に違うというふうに思っております。保存血液、一人一人の血液でおこるわけでありますから、多くの人の血液を集めまして作ります血液製剤におきましてもその可能性というものは十分に承知されていたというふうに思っている次第でございます。しかし、多くの研究者の努力によりまして、それがだんだんと肝炎の実態というものが明らかになってまいりまして、輸血後肝炎あるいは血清肝炎と呼ばれていました時代から非A非B肝炎というふうに言われるようになり、そしてそれがC型肝炎という形で位置づけられまして、そして、検査が完全にできるようになりましたのは、この数年と思っておりますが、そこまでまいりました。したがいまして国の方が責任を問われるということがあるとすれば、その血清肝炎なるもの、いわゆる血液による肝炎なるものが発生をしないようにどう努力をしてきたか、そこが私は問われるとすれば、問われるのではないかというふうに思っている次第でございます。
記者:
先週、日朝首脳会談が電撃的に決まりましたけれど、それについてのご見解と、それから、厚生労働省マターの問題としてですね、在外被爆者の支援の問題が出ると思うのですけれども、3月に大臣が行かれるはずが突然のキャンセルになりましたが、これについて今回の首脳会談でなんらかの進展する可能性があるのかどうか、どのようなご見解で。
大臣:
日朝におきますトップ会談が行われるようになりましたことは、大変これは評価すべきことであり、良い知らせだというふうに私は思っております。3月の時点で北朝鮮の保健大臣と会いたいという話が初めあったわけでございますが、しかし現実にはそれが実現しなかったわけで、しかしその当時かなり拉致事件の問題につきましても議論をする用意が向こう側にも、北朝鮮側にもあったというふうに私は思っております。かなり覚悟を向こうは固めていたというふうに私はその当時認識をいたしております。したがいまして私は今回トップ会談で総理が行かれました場合、そうした問題がかなり進むのではないかと期待をしたしているものでございます。また厚生労働省といたしましては、被爆者の問題を抱えておりますから現実問題として、一体今何人くらい在外被爆者の皆さん方がお見えになるのか、その実態も早く知りたいというふうに思いますし、国交が正常化されるというようなことになれば、この在外被爆者の問題も一気に進むということもありうると私は思っております。
記者:
あくまでも国交正常化というのが、大臣、条件ということになると。
大臣:
国交正常化すれば一般の国と同じような立場でこれは接することができるわけでありますけれども、国交正常化が出来ない場合には切り離して人道問題としてどこまでできるかということだろうというふうに思います。それは他の国々と同じようにということはなかなかいきにくいわけでございますが、そうした立場でもある程度、前進はするかもしれないというふうに思っております。しかし人道問題というふうになりました場合には、向こう側も人道問題を抱えているわけでありますから、双方の人道問題をどう解決していくかということになるだろうというふうに思っております。
記者:
向こう側の人道問題というのは、いわゆる拉致問題と。
大臣:
ええ、そうでございます。

(了)