閣議後記者会見概要

H14.05.24(金)9:36~9:53 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
本日の大臣発言といたしましては、財務大臣から平成13年末現在の対外の貸借に関する報告書及び平成13年中の国際収支に関する報告がございました。それから金融担当大臣から破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告を国会に提出することについて発言がございました。環境大臣から平成14年度版の環境白書につきまして、それから循環型社会白書についての発言がございました。
その後、ワールドカップサッカー大会につきまして各大臣の方からそれぞれ現状の報告があったところでございます。文部科学大臣、国家公安委員長、防衛庁長官、法務大臣、外務大臣、それから私の方からも現在行っておりますことの報告を申し上げました。私の方から申し上げましたのは、保健衛生上の問題は選手の問題と、それから観客の問題と両方あるわけですが、選手の問題はこれはもう協会の方で全部どういう怪我がある、あるいは病気があるというようなことは全部おやりになるんだそうでございまして、厚生労働省はタッチしてもらわなくても結構ということだそうでございますので、厚生労働省といたしましては、観客の方で不測の事態が起こった時にどうするかといったことに対します対応を決めるといったことをやると。各国からお見えになるものですから、それぞれの医療機関で、主になります医療機関それぞれの地域で決めておりますが、英語圏の方でありますれば医者の方も対応できるというふうに思いますけれども、多くの世界各国からお見えになります方の言葉が分からないというようなこともございまして、痛いとか痒いとか、あらゆる言葉でどう言うのかというのを書きまして、あるいは体の部位もどこかというのが分かるようにしまして、とにかく通じるようにするといったようなこともパンフレットを作ってやっているところでございます。それからいろいろの日本で少し考えにくいような感染症が起こりました時に、それを相談いたしますのに国立感染症研究所と連絡が密にできるような体制をとっておりまして、国立感染症研究所の方も24時間体制で全国からの対応をすると、こういうことにいたしております。
その他国土交通省からもありました。最後に内閣総理大臣から発言がございまして、大変意義深い大会であり、日韓両国の友好親善にも大きく寄与するものになると期待されおります。大会は日本の文化伝統や豊かな観光資源を全世界に紹介し、その理解を深めてもらうまたとないチャンスでもあります。大会の開催に当たりましては各大臣におかれましては一層の連携協力を図り、安全の確保に努めるとともに、世界の人々に大きな感動を与えて、大会が成功裏に開催されるよう最大限の努力をしていただくようお願いしますという発言がありました。だいたい今日は以上でございます。

その他

大臣:
私の方から今日報告を申し上げるのはもう一つ、これは食品衛生に関してでございますが、食品の表示制度につきまして、いわゆるJAS法とそれから食品衛生法等の複数の法律に規定されております。BSE問題に関します調査検討委員会報告でこれを一元的に検討し、そのあり方を見直す必要があるという提言を受けているところでございます。このために農林水産省と連携をいたしまして、内閣府及び公正取引委員会の参加も得まして、消費者と関係者の意見を今後の食品表示制度のあり方の検討に反映させますために、食品の表示制度に関する懇談会の開会を6月7日に開催することにいたしました。皆さん方のお手元にも関連のペーパーが渡してあると思いますのでひとつご覧をいただきたいというふうに思います。私の方からは以上でございます。

質疑

記者:
今日、厚生労働委員会が事実上流れるという方向のようですが、重要法案、厚生労働省もかなり出してますけれども、その審議の見通しについてお願いします。
大臣:
そうですね、大変残念ですね。ちょっと軌道に乗りかけるかと思いますとストップしまして、なんとなく各駅停車になっておりまして、どうもうまく進んでいかない、波に乗れないという感じがしております。それぞれの委員会が自分の属しておりますところの法案を早く上げたいというお気持ちは分かるわけでありますけれども、やはり各委員会とも、これはまあ国会がおやりになることで私が申し上げると甚だ失礼でございますけれども、ひとつ各委員会とも大きな法案を抱えているということをご理解をいただいて、それぞれの委員会がお進めいただけるように私はお願いをしたいというふうに思っているわけで、6月19日という定められました期限の中でどこまでいけるかということでございますが、もう1か月を切りまして、まだ健保法も4日間審議が進んだところでございますので、少し厳しくなってきたかなという気がいたしております。しかし重要な法案でございますから、審議は十分にひとつやってもらいというふうに思っておりますので、最大限努力をしていきたいというふうに思いますけれども、国会全体でこういうふうに時々この休まなければならない事態が続きますと、これはなかなか難しいということにならざるを得ない。しかし先日少子化対策の時に総理にお会いしました時にも、「健保法を坂口さんどうしても頼むぞ」という話もございまして、私も「全力を挙げてこの成立を期します。抜本改革につきましてもお約束通り必ずやり遂げます」と、こう約束をしてまいりました。いかなることがありましてもこの法律は成立をさせるという強い決意を持っております。
記者:
中国瀋陽であった日本の総領事館での亡命問題なんですが、ひとまず人道上の問題というのは解決したわけなんですが、その受け止めと、あと今後の中国政府との協議なんですが、不可侵権の侵害の問題で中国政府はまだ協議に応じるという姿勢を示していないんですが、それに対する日本政府の対応とかですね、日本の外務省の関係者の処分なんかを求める声も出てますけれども、それに対するご意見も合わせてお聞かせ願いますか。
大臣:
私の範囲で答えられること、答えられないことがございますけれども、とにかく5人の皆さん方がマニラ経由で韓国にお入りになったと、亡命の目的というのは達することが出来たということは大変これは望ましいことだと、まあ良かったというふうに率直にそう思っているわけでございます。あとの中国政府との問題につきましては、国と国との関係のことでございますから話し合いは明確にして、そして今後のこともございますので、やはり言うべきことは言い、聞くべきことは聞いて、そして関係を正常にする中でやはり明確にすべきことはちゃんと将来のために明確にしておかなければならないというふうに思っております。そういう意味でこの5人の問題は急ぎましたけれども、この問題は一応それで決着が付きましたので、あと国と国との関係の問題につきましては時間をかけてひとつ冷静に対応をしなければならないんだろうというふうに思っております。これは外務省が中心におやりになることでありますから、我々があまり口出しすることは避けたいというふうに思いますけれども、ここを曖昧なままで先送りをしてしまいますと将来また同じようなことが起こるといったようなことも懸念されますから、この際に良く話をして、そして将来に備えるべきだというふうに思います。まあ中国も非常に大国でありますし、やはり大局的な立場からものを考える国でありますから、私はそこは感情論とかそういうことではなくて冷静に話を進めればこれは解決のつく問題だというふうに思っております。
記者:
昨日鈴木議員の自宅や事務所に東京地検の家宅捜索があったんですが、まあ今回は本人の嫌疑がないとはいえ国会議員の自宅にまでその捜索が及ぶという段階に至ってるんですが、ただご本人はお辞めにならない状態なんですが、これについて大臣はどのようにお考えですか。
大臣:
国会議員がやはり自宅なり事務所なりを家宅捜索を受けるということは、これは異常なことでございますし、大変残念なことだというふうに思っております。まあこのことが今後どういうふうに進展していきますのか、これはもう司直の手に委ねられているわけでございますから、その成り行きというものを注目したいというふうに思っておりますが、先般もたとえ秘書の問題であったといたしましても、秘書と政治家は一心同体でありますから、秘書に責任のありますことはこれは本人にも責任があるというふうに受け取るのが常識だということを先日も申し上げたわけでございます。
記者:
健康保険法の改正案なんですが、6月19日までは厳しくて、尚かつ成立をさせなければならないということで、会期延長は避けられない、まあ国会の話ですけれども、そういうお気持ちは日に日に高まっているということなんでしょうか。
大臣:
まさしく今おっしゃいましたように会期をどうするかとか、委員会運営をどうするかというのはこれはもう国会のお話でございまして、私が差し出がましいことをいう立場にありません。ありませんが、この法案を断じて通すというその決意と、時間が無くなってきているという事実、これはもう紛れもない事実でありまして、ここを乗り越えますためには現在与えられています時間の他にもう少し時間が与えられるということがこれはもう当然のことながら大事になるわけであります。そうしたことも率直に申し上げながら、そして国会のひとつ決断をしていただきたい、国会にそのことはお任せをしたいというふうに思います。

(了)