閣議後記者会見概要

H14.04.19(金)8:49~9:06 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議におきます大臣発言は、村井防災担当大臣から平成7年兵庫県南部地震非常災害対策本部の廃止についてのご発言がございました。それから農林水産大臣から緑の募金運動について協力依頼がございました。閣議の方は以上でございます。

その他

大臣:
それ以外の問題としまして、私の方から一つご報告を申し上げておきたいのは、先般も私現地に参りましたが、起業・新分野展開支援センター、例によって例のごとく名前が長すぎるのですけれども、起業・新分野展開支援センター、いよいよ開設することになりました。これは新しい企業を起こす人、創業する人、あるいはその片腕になる人、片腕という言葉よくありませんね、主としてサポートする人、そういう人材をどう育成するかということが狙いでございます。今まで現場で、工場等で働く皆さん方の養成、あるいは能力開発等に努めて参りましたけれども、やはり新しい企業が起こってこないと、その皆さん方の働く場所はないわけでありまして、その新しい皆さん方が働ける、創業を手助けをする、やはりやりたいという、こういうことをやりたいという人はかなりいるのですけれど、しかしそのためには人材をある程度整えないとその仕事が出来ない、サポートする人が欲しい、ところがそれがうまくいかなくて出来ない。こういうケースがかなりあるものですから、今年の予算で初めての東京で一カ所でございますけれども、ここで始めることになりまして、今月の24日の日に開設披露をすることになりました。私も国会の都合がございますので行けるか行けないか、今のところちょっとわかりませんが、国会でもし都合がつけば行きたいというふうに思っておりまして、積極的にこの分野を進めていきたいと。うまくいくようでございましたら東京だけでなく大阪あたりにも広めていくということを考えなければならない。そんなふうに思っております。是非ひとつ皆さん方の方にもご支援いただきますようにお願いを申し上げます。

質疑

記者:
先天性の病気で薬を飲んでいる子供達に対して、郵政事業庁が簡易保険への加入を一律拒否しているという問題が浮上しているようですが、その点についてどういった。
大臣:
郵政事業庁の方のお話ですか。
記者:
ええ、ただし厚生労働省の指導で行っている新生児マススクリーニング検査ですか、血液検査、これによってその先天性の病気が分かるというのが前提にあるわけですから、ある程度関わりがあると。
大臣:
それに対していわゆる郵政上どういう優遇措置をとるかという今までの話を今後どうするかという例の話ですか。
記者:
その拒否しているということについて。保険に入れないと。
大臣:
郵政事業庁の方も新しくこれから衣替えをして進まれるわけでありますけれども、そうした分野につきましては出来るだけ配慮をしていただくように我々としてはお願いをしたいというふうに思っております。
記者:
それをどのよのような形でというのは。
大臣:
そこまでは決めておりませんけれども、向こうの方が、総務省の方の日程もあることでしょうから、それに間に合うようにしたいと思います。
記者:
基本的にはそうした先天性の病気を持っている子供達も保険に入れるように促したいと。
大臣:
そうですね。
記者:
ポリオの生ワクチン接種をして、来年から不活化のワクチンに切り替えるという報道があるのですけれども、これについて何か。
大臣:
まだそこまで言えるかどうかですけれども、確かに生ワクチンでですね、生ワクチンのいわゆる二次感染と言うのでしょうかね、家族等の中に非常に数は少ないのですけれども、あることは事実でございます。現在まで16例くらい出ているわけでございまして、生ワクチンであるがゆえに、そのお父さんお母さん本当は小さい時にこの生ワクチンを受けていなければならなかったわけですけれども、いろいろ理由はあるのでしょうけれども受けずにお見えになると、そしてお子さんが生ワクチンを飲んだと、こういうケースの場合に、全く稀ですけれども、何百万人に一人ということだと思いますが、感染が起こり得る、過去に例として16人くらいある、そうしたことをこれからどうしていくかという問題になりました時に、不活性化しましたワクチンを使っております国を、今はもう国としては多いと思うのですね。これは不活性化をいたしますと、不活性化ワクチンを投与いたしますと免疫力が若干弱いという可能性なきにしもあらずですけれども、しかしアメリカを初めとしまして、不活性化しましたワクチンを使っております国においても以後ポリオが発生するということは起こっておりませんので、充分機能しているのではないかというふうに考えております。従いまして不活性化しましたワクチンを使用するということは充分検討に値するというふうに思っております。近いうちに決定したいというふうに思いますが、できれば私個人としましてはそうして欲しいと思っております。そういう状況でございます。
記者:
その決定は何か専門家の審議の場で決まるということでしょうか。
大臣:
いろいろの感染症等の審議会もございますから、一応そこでご議論はいただかなければならないというふうに思いますが、その場所へそういうふうにかけるということのお諮りをするということの決定をまずしなければならないというふうに思います。
記者:
この問題については去年か一昨年もこういう感染の案件が出ててですね、経口接種の場合非常に便利であるというのと、不活性化した場合の費用の問題ですとかいろいろ勘案して結局経口接種を続けるということになったようなんですが、大臣ご自身としてはやはり不活化の方が安全だろうという観点からそうであるというご判断なんでしょうか。
大臣:
この問題ですね、副作用、二次感染のところから出てまいりまして、先日も国会の中で取り上げられた方がございまして議論になりました。二次感染の問題一体どうするのかというお話になったわけで、出来ればと申しますか、二次感染は起こらないに越したことは無いわけで、それはもう一人でもそういうことがあっては本当はならないわけでありますから、そういたしますとそこを避けるということになりますと生ワクチンではなくて、不活性化しましたものを使用する方が望ましいということになるわけであります。
記者:
健保法が紆余曲折の末に今日審議入りすることになりましたが、率直な感想と、あと会期内の成立は難しいのではないかというお話も出ているんですけれども、そのあたりの見通しについてお願いします。
大臣:
今日いずれにいたしましても本会議にかけていただくことになりましたので、紆余曲折はあったかもしれませんけれども感謝をしているところであります。今後の見通しでございますが、私はそんなに心配をいたしておりません。必ずご理解をいただけるのではないかというふうに思います。もちろん賛否はあるだろうというふうに思いますから十分な議論を尽くしていただきたいというふうに思います。議論を尽くして決定をしていただきたいと思っております。中には議論を尽くして先送りという党もあるようでございますが、議論を尽くして決定をしていただきたいと思っております。話は、この問題を詰めていきましたらそんなに選択肢は多くあるわけではありません。現在の医療をどうするかというだけではなくて、将来日本の医療をどう維持するか、安心できる医療制度を将来ともに確立するためにはどういう手だてがあるかということは選択肢はそれほど多くないというふうに私は思っております。従いまして議論を詰めていけばご理解をいただけるものと思ってます。
記者:
ポリオのことに戻るんですけれども、二次感染の方々の救済については、大臣のイメージとしては将来的な課題として予防接種法だとか、運用的なものだとか、お考えありますか。
大臣:
先般国会の方で議論がありましたのも二次感染をした人たちの問題を一体どうするのかという話からスタートしたわけでございます。現在のところ二次感染の人たちは救済の対象範囲に入れてないものですから、しかし来年提出する予定の薬害等の問題につきましては二次感染の人の問題につきましても一応対象の中に入れようということで話が進んで、まあそうしたことも踏まえましてこの問題をどうするかという議論になったわけであります。今のところ決定しておりません、どうするか検討していかなければならない課題だと思っております。しかし今のところこうすればいいという名案があるわけではありません。そこでこれからの人に対してはどうするかということで、これからの人に対しましては副作用が出ないようにしないといけないというので不活性化の話に及んできたということでございます。しかし過去の人たちに対してどうするか、そこはなかなか法律を作りましても過去に遡るということはなかなか難しいという、法律では全然救えないわけでありますし、もう少しここは知恵を絞らないといけないというふうに思っております。ワクチンの問題の、もし救済をするということになって、そしてそれを何によってするかということを議論をします時には、そうすると生ワクチンだけではなくて、他の薬によりまして起こった副作用によっていろいろな障害を受けた人たちもいるわけでありますから、過去に遡るというのであればこの人たちの問題もどうするかという話に話は及んでくる。かなり全面的な話になってくるというふうに思います。その辺のところを良く整理をしてこの議論は進めなければならないと思っております。

(了)