閣議後記者会見概要

H14.01.22(火)10:17~10:26 厚生労働省記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議は特別なことはございませんで、国会に提出されました質問主意書が4件ほどございましてその処理と、それから内閣府の副大臣熊代昭彦氏を内閣総理大臣補佐官に兼ねて任命することにしたという件で、特に大臣発言等はございません。

その他

大臣:
それからその閣議の終わりました後、総務大臣から特殊法人に関する行政評価、監視の結果について、事業の見直し等を中心にしてという、行政評価、監視を実施した結果別紙のとおり貴省所管事項について改善する必要の認められる点がありますので勧告しますと。2点をご指摘いただきました。一つの方は社会保険診療報酬支払基金でありまして、事務費単価の引き下げを実施すること。診療報酬の単価の審査をいたします場合に保険点数の高いものにつきましては、それに要します事務費よりもそれによって還元される額の方が多いわけでございます。8万点以下の低いものをいろいろと事務的に調べます場合に、事務費とそれからそれによって還元されるものとがあまり変わらないと、事務効率が低いということの指摘だろうというふうに思います。
それからもう一点につきましては勤労者退職金共済機構、これは確実な共済証紙の添付、いちいち印紙を貼らなければならないことになっているわけですが、特に建設業の場合など、それをもう少しIT化出来ないかといったようなことのご指摘と思いますし、貼るのだったらきちっと全部貼らないといけないということでございます。そういうことの指摘でございます。以上で私の方から申し上げることは終了でございます。

質疑

記者:
世田谷の伊藤病院というところで院内感染が、セラチア菌なのですが、かなりずさんなことになっていてですね、厚生労働省として、国の機関として、一私立の病院ですけれども、なんらかの対策を講じていただきたいというふうに思うのですが、どのようにお考えでしょうか。
大臣:
そうですね、一般の病院でございますから、第一義的には東京都でございますから都、あるいは区の方の役所の方が中心になりまして調査を進めていただいているというふうに聞いております。国といたしましても、しかし、こうしたことが起こっていることは誠に遺憾なことでありますので、全国的にやはり注意を喚起しなければならないというふうに思っております。従いまして全国にもう一度注意をするように通達を出したいというふうに思っております。それからこの菌だけでは無くて、もう少し全体にどういうものについて特に注意をしなければならないのか、実際問題としてその時にはどういう症状が起こって、どういう症状の時にそうしたことを注意をしなければならないといったようなことにつきまして、もう少しマニュアルを明確にして、お示しをしなければならないのではないかというふうに思っております。
記者:
医療制度改革の関係なんですが、今国会にサラリーマンの3割負担の実施時期を明記した健保法改正案を提出するというお考えでよろしいのでしょうか。
大臣:
健保法と言いますか、医療制度全体につきましての改革案を今国会に提出させていただくことはご指摘のとおりでありまして、少なくとも2月の中頃までには国会に提出をさせていただかなければならないというふうに思っております。その中で健保法の問題につきましてどうするかということにつきましては、今月末ぐらいまでの間に決定をしなければならないというふうに思っております。ドイツに出張させていただいております間に総理からのご発言もあったということも聞いているわけでございますが、来年の、平成15年度から3割にするかどうかということにつきましては、保険の保険料をどう上げるかという問題と絡む問題でございます。保険料も上げ、そしてまた3割も実施をするというのも、なかなかそれは出来ないことだというふうに思いますから、その辺のところをこれからどうするかということを決着をしなければならないというふうに思っております。併せまして与党、とりわけ自民党の中には例えば社会保険病院等にかなり支出をされているというようなこともあって、そうした問題をどうするのかということも検討をしなければならないというご意見があるというふうにお聞きをいたしております。また診療報酬の今後のあり方につきましての検討を間もなく開始したいというふうに思っておりますが、それらのことも全体で睨みながらどういうふうにするかということを今月中に決定したいと思っております。
記者:
大臣が先だって私たちに対して3割を法案に書かないことも選択肢としてあり得るというお話をされていたんですが、そういう選択肢もやはり今の段階でもお持ちだということですか。
大臣:
今のところも選択肢のひとつと考えております。
記者:
若干総理と大臣のお考えが違うというニュアンスと受け取られる感じがするんですけど、その辺いかがなんでしょうか。
大臣:
それはそんなに違うわけではないというふうに思っております。私も否定をしているわけではありません。書かないことも選択肢のひとつだということを言っているだけであります。いずれにしても財政的に検討しなければならない問題、そして財政的に成立をするということが前提の話でありますから、3割の自己負担をするということを優先をするか、それとも保険料を上げていただくということを優先をするかと、そうした優先の問題があるので、やはり担当する省庁としては、そうした問題をより具体的に詰めておかなければならないということを私は申し上げているわけであります。決して別のことを申し上げているわけではありません。

(了)