閣議後記者会見概要

H13.10.19(金)9:24~9:44 参議院議員食堂

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
今日の閣議案件の中で閣僚発言でございますが、アフガニスタン難民に関わる物資協力の実施につきまして内閣官房長官からご発言がございました。UNHCRの人道的な国際救援活動として国際平和協力法に基づきまして、テント500張を無償で譲渡する旨の通達をしたということでございます。あわせまして外務大臣からも同様の趣旨の発言がございました。それから総務大臣から補助金等に関する行政評価・監視の結果につきましてご報告がございました。文部科学大臣からユネスコ総会への出席につきましてのご報告がございました。以上が閣議における発言でございます。

閣僚懇について

大臣:
それから閣僚懇において、農林水産大臣から牛海綿状脳症の疑いのない安全な畜産物の供給についてのご発言がありました。それから特殊法人改革につきます情報の開示につきまして、行政改革担当大臣石原大臣の方から更なる情報開示についての発言がありました。内閣総理大臣からも石原大臣に協力し、これまで以上に情報の提供開示をお願いしたいという発言がございました。以上閣議及び閣僚懇での大臣発言でございます。私の方からは農林水産大臣からも発言がございましたので、昨日の検査の実施につきましては農林水産大臣のご指摘のとおりでございます。もう一件、現在一部マスコミ等で伝えられております人への感染の問題につきましても、一言だけご報告を申し上げておきたいというふうに申しまして、9月20日の日に厚生労働省に、ある病院からヤコブ病の可能性無しとしないという届け出と申しますか、そういう病院からの話がありました。それに対しましてサーベイランス委員会の委員長がその病院を訪れまして、そして患者さんの診察を同時に行ったところ、その時点におきましては、その時点では疑いは無いのではないかという結論だったように聞いておりました。以後、その患者さんは別の病院に転院をされまして、そして現在新しい主治医のもとにおられるわけでありますが、現在の主治医の方からの報告によれば、肯定も否定も出来ない状況にある。一言で言えばそういうご報告をいただいているとのことでございます。以上簡単ですけれどもご報告を申し上げた、とまあこういうことを今日はご報告をいたしました。

質疑

記者:
昨日の検査でいくつもの自治体で検査ミス等で全部検査をやり直したところ等もあるようですが、検査技術の修得という意味で、検査体制が前倒しになったことも影響していると思われるのですがこのへんのところいかが思いますか。
大臣:
検査がやり直されたということは、そのこと自体は私は結構なことだと思っております。検査というのは同じ事を繰り返し繰り返しやっておりましても、どうしてもうまくいかないこともあるわけでございます。その時にうまくいかなかったというふうに気づくことが大事でございまして、その時には必ずやり直しをするというのがこれが常道だというふうに思っておりますから、最初でございますから多少慣れないという面もあったとは思いますけれども、これから先、慣れましても私はやり直しをしなければならないケースはでてくるのではないかというふうに思っております。これは私自身の経験からいたしましても、私も若い頃ラットの脳を毎日つぶしまして、そしてその中に含まれております量を毎日のように測定をいたしております。慣れていたわけでございますが、ずっと慣れて同じことをやっておりましても、時としてうまくいかないことがある、その時になぜうまくいかなかったかを反省をしながら、そしてやり直しをすることが大事でありまして、それをやり直さないとそれは誤ったデータを出すことになる、やはり誤っているというふうに気づくことが大事と思っております。これからも慣れてまいりましても、私はなんらかの理由でうまくいかないケースも出てくるだろうというふうに思いますが、その時には必ずやり直しをしていただくということが大事なことだというふうに思っている次第でございます。
記者:
検査器具を買ったり、これまで検査体制を敷くまでは厚生労働省はかなり自治体に対して検査体制を指導したと思うのですけれども、その関係で、今後その人為的なもの、人員不足とかもありますが、そういった意味で援助、補助金というようなことは考えていらっしゃらないのでしょうか。
大臣:
これから各自治体が現状でおやりをいただけるのか、それとも現状においては、かなり無理があるのかといったようなことにつきましては、これからいろいろお聞かせをいただけるものというふうに思いますが、やはり国の方が一律何かをやらなければならないということであれば、それは当然のことながら考えなければならないというふうに思っております。
記者:
炭疽菌の問題なんですけれども、感染したときアメリカで抗生物質として出てきたシプロキサンを使っているのですが、日本では薬事法で認可されていないということなのですけれども、こちらのほうは使用可能でございますか。
大臣:
使用可能でございます。それでその材料と申しますか、その抗生物質の在庫等の量等も今把握をいたしておりますけれども、もし仮にそうしたことが起こりました時には十分対応できるだけの量はあるというふうに思っております。
記者:
薬事法で認可されていないけれど、使うことは可能だと。
大臣:
それは可能です。
記者:
今使ったという報告というのは上がってきているのですか。シプロキサンを使ったという報告は。
大臣:
それはありません。
記者:
認可を出すようことは考えていない。
大臣:
私はちょっとそこまで聞いておりませんので、申し訳ございません。ちょっと調べてみます。
記者:
認可するのですか。
大臣:
その認可の問題を含めて。
記者:
狂牛病の人への感染の可能性なんですですけれども、肯定も否定も出来ない状況というメッセージだと可能性半々というような印象を受けてしまうのですが、国民に対するメッセージとして、その表現でよろしいでしょうか。
大臣:
私は直接主治医の先生からお話を伺ったわけではございませんが、お話を聞いた者の話によれば、検査結果等から見まして同じような症状あるいはそれに当てはまる検査結果もあるけれども、当てはまらない検査結果もあるということのようであります。したがって今後経過観察をしたいということでございますので、一言で言えば肯定も出来ない、しかし否定するだけの材料もないというのが現状ではないかというふうに私は認識しているということでございます。
記者:
その問題なんですけれども、当てはまることよりも当てはまらない方が多いというふうに聞いているんですが、肯定も否定も出来ないと言いますと、先程も質問があったように半々というふうに聞こえるんですが、むしろ否定的なニュアンスが強いというようなことも聞いているんですが、そのへん大臣は。
大臣:
それは数ではいかないと思いますね。当てはまるものの数がいくつあって、当てはまらないものの数がいくつあるというようなことではなかなか断定はできないだろうというふうに思っています。
記者:
それでは厚生労働省が依頼した本例の、一番の権威だと言われている先生の書いた、その結果というのはなかなか信用に値しないという。
大臣:
いやそれも肯定も否定もしていないわけですから、結果も。
記者:
そこでの診断というのは一度出ているんですよね。
大臣:
診断が出ているわけではないと思います。だから前の病院におきましても、今度の病院におきまして診断は出ていない。診断と言いますか、これは健康保険上から言いますと何らかの病名を書かないといけないということがありますから、それがどういう病名になっているかといことは私もよく存じませんけれども、ことヤコブ病に関して言うならば、結論は出ていないというのが現実ではないかというふうに思ってます。
記者:
狂牛病の件なんですけれども、1日終えて、先程質問が出ましたけれども、まだミスの例があったようですけれども、全体的に総括して大臣はどのように。
大臣:
各地域の話、昨日どうであったかということは私はまだ十分に聞いておりませんので、どういう状況であったかということを総じて申し上げることは控えさせていただきたいというふうに思いますが、いろいろとご努力をいただきました結果、まずは順調に滑り出したのではないかというふうに思っているところでございます。一部地方自治体におきましては機械器具の搬入が非常に遅れるのではないかという心配がございまして、18日に同時にスタ-トが出来ないのではないか、28日くらいになるのではないかというようなお話もあったわけでございますが、ご努力をいただきまして、また厚生労働省の方といたしましても、そうした業界にも働きかけをいたしまして、そしてまずは歩調をそろえて18日からスタートをしていただけるようになったということでございますので、その点は良かったというふうに思っております。
記者:
昨日TVに出演されて、消費者や生産者の声も媒体を通じて聞いていると思うんですけれど、そういった反応についてはどう感じましたか。
大臣:
マスコミやTVに出てくる声というのはセレクトされた声ですからね、だから一般にどういうふうに思ってお見えになるのかということは、ちょっとよく皆さん方のお声を聞かないとわからないと思ってます。
記者:
狂牛病の人への感染の疑いについての話は閣僚懇で話されたんですか。
大臣:
はい、そういうことです。現状についての報告を申しました。
記者:
他の閣僚の方からは何か発言の方は。
大臣:
ありませんでした。
記者:
マスコミに出てくる声はセレクトされているというのは、意図的に選別されているとお考えですか。
大臣:
そうです。それもあり得る。
記者:
そうすると消費者が不安だと思っているのはマスコミの恣意的な操作によるものだという。
大臣:
いや、そうは思っておりません。だから消費者の皆さん方のお声というものも正確に把握しなければいけないということを言っているわけで。
記者:
昨日の朝の会見で武部農林水産大臣が公表時点の問題について、消費者のシステムへの理解が進めば、前倒しをしてもいいのではないかというようなご趣旨の発言があったと思うんですけれども、それについては。
大臣:
私もそう思っておりますが。
記者:
この問題に対して国民の理解が得られたら、公表時期問題についても再考したいという気持ちはあるという。
大臣:
はい。

(了)