閣議後記者会見概要

H13.8.28(火)11:30~11:47厚生労働記者会見場

広報室

会見の詳細

閣議について

大臣:
閣議、その後の都市開発の会合が少し遅れたものですから申し訳ありません。急いでご報告申し上げますと、今日は閣議におきましては、大臣発言としましては、労働力調査結果につきまして総務大臣から完全失業率季節調整値で5.0%になったというお話がございました。私の方からは有効求人倍率0.60、0.01ポイント低下をしたということをご報告申し上げました。それから財務大臣からは、ワールドカップサッカー大会の記念貨幣の発行につきましてございまして、1万円の金貨、千円の銀貨、5百円のニッケル貨、この3種類の記念貨幣を出すというお話がございました。それから、防災担当大臣からは平成13年度の総合防災訓練についての説明がございました。それからインターネットによる公益法人のディスクロージャーにつきまして総務大臣と石原行政改革担当大臣の方からのお話がございました。それで以上でございます。

都市再生本部(第3回)について

大臣:
それから第3回の都市再生本部が開催されまして、そこにおきましては民間の都市開発投資促進のための緊急措置、それから都市再生プロジェクト、都市再生として対応すべき重点分野についてでございまして、私の方からはいわゆる保育所、待機児童のゼロ作戦につきましてこれを3万3千人になっているのを、これをゼロ作戦を推進していくということを申し上げたわけでございます。また、大阪府におきましてライフサイエンスの国際拠点の形成につきましても協力していきたいということを申し上げたところでございます。以上、今日の閣議及び都市再生本部の報告でございます。

その他

大臣:
それから今日はいくつかご報告を申し上げなければなりませんが、一つは人事でございまして、本日の閣議におきまして、厚生労働省の局長クラスの人事につきまして承認を頂きました。今日まで医政局長でございました伊藤雅治医政局長が勇退されまして、その後任に篠崎英夫健康局長、それから健康局長には下田智久大臣官房技術総括審議官をそれぞれ任命するということで決定を頂きました。
それから今日この雇用の問題が出たわけでございますが、先般来、経済産業省との連携によりまして、地域産業・雇用対策プログラムの策定につきまして、これは皆さんのお手元にお配りを申し上げてあるというふうに思いますが、先般6月29日でございましたが平沼大臣のところを訪問いたしまして、そして両省で地域ごとの雇用対策をやっていこう、新しい産業の育成に努力していこうというお話をしたわけでございますが、8月になりまして8月の2日から9日までというふうに記憶をいたしておりますが、9ブロックのブロック別会議を持たせていただきました。その結果を踏まえて、両次官の間で合意をしていただいたことが皆さん方のお手元にございます。これはお配りを申し上げてありますのであまり詳しいことは申し上げませんが、一つお読みいただきたいと思います。
それから有効求人倍率でございますが、これは今申し上げたとおりでございまして、0.60になったわけでございます。中身を見ますと有効求人は、新規の求人はまだ増加をいたしております。サービス業でありますとか、卸売、小売業といったところにおきますこの求人は増えておりますけれども、いかんせん製造業のところが非常に低下をいたしております。しかし合計いたしますと新規求人はまだプラスになっているのが現状でございます。また完全失業率の中身を見ますと、非自発的の方は昨年度の同月比でプラマイゼロでございますが、しかし自発的の方が非常に増えている。330万の失業者の中で114万を占めている。特に若い層の自発的失業というのが非常に多いというような特徴があるわけでございます。これらの点についてどうしていくかと、これから対策を講じていかなければならないというふうに思っておりますが、先程申しましたような地域別の雇用対策というものも熱心にやっていかなければなりませんし、年齢別のところも勘案をして、どうしていくかという対策を立てなければならないというふうに思っている次第でございます。また後でご質問があると思いますのでひとまずこの辺にしておきたいというふうに思います。
それからヤコブ病の訴訟の和解勧告についてでございますが、大津、東京の地方裁判所におきまして審理が終結をしまして、全当事者に和解勧告がなされたところでございます。和解勧告につきましては、その所見がまだ示されておりません。その対応につきまして協議を重ねてまいったところでございますが、その結果国としての見解をまとめて法務省から裁判所に本日提出をしたところでございます。この問題を早期に解決をしたいという同裁判所のご意思につきましては国としてもこれを十分に考慮する、尊重したいというふうに思っている次第でございます。裁判所が公正な和解条件を示されるものと確信をいたしておりますが、9月の7日それから9月の10日に国の指定代理人がそれぞれの裁判所に赴きまして、裁判所のお考えを聞かせていただく予定になっております。現状はそういうスケジュールになっておるところでございます。これはそういうことで今後進めさせていただくということでございます。
それからご同行いただく方もございますが、30日から韓国、シンガポールを訪問をさせていただくことになりまして、4日の日にはこちらに帰ってまいります。韓国には30日、31日と2日間でございますが、特に厚生労働省として関係のございます向こうのいわゆる保健福祉長官、それから労働部長官、お二人にお会いをさせていただく、あるいは赤十字の総裁にもお会いをさせていただきまして、特に在外被爆者の問題につきましてお国としてのお考えを聞かせていただきたいと思っているところでございます。その他諸々の案件につきましてもお話し合いの対象になるものというふうに思っておりますが、こういう韓国と日本との間の問題が、教科書問題や靖国問題で非常に厳しい状況になっておりますだけに今後の両国間の友好親善のために役立てばと、そんなふうに思っている次第でございます。以上私の方から少し急ぎましたけれどもご報告を申し上げたところでございまして、皆さん方からのご質問をお受けをして、あと5分くらいで誠に恐縮でございますが、シンガポールの大臣がお見えになることになっておるものでございますから、お許しをいただきたいと思います。

質疑

記者:
失業率の5パーセントの大台に乗ったことについてと、雇用情勢の現状と今後の見通しについてどのような認識を持っていらっしゃるかお聞かせください。
大臣:
雇用情勢は非常に厳しい状況だというふうに認識をいたしておりますし、今後も現状がもう少し続く可能性がございますので、雇用対策というものをしっかり行わなければならないというふうに思ってます。今まで平成14年度に行いたいというふうに思っておりましたものにつきましても、できる限り前倒しをして、そして行わなければならないのではないかと、そんなふうにも思っております。補正の問題等も出ましたりしていますが、しかしこれはまだ正式に決定された話でもございませんし、これからの話でございますから、今のところ申し上げることはできませんけれども、それがなければ現在の中ででき得る最大限の努力をしたと思っております。特に失業されるまでの円滑な労働移動というものが行われるためにどうしたらいいか、その辺のところにも力点を置きたいというふうに思っておりますし、また失業されました皆さん方に対する手当ということにつきましても極力考えていきたいというふうに思っているところでございます。それよりも何よりも雇用を増やして出来る限り失業が起こらないようにしていく、そういうためにどうするかということにつきましても、先程申しましたとおり経済産業省ともタイアップをいたしまして地域別のきめ細かな対策、これを講じていきたいというふうに思っているところでございます。
記者:
自民党の高祖憲治派の選挙違反につきまして、現職の近畿郵政局長が逮捕されましたが、この問題についてのご感想と高祖議員への責任問題について。
大臣:
今皆さん方の新聞紙上で出ておりますことを拝見をしてるだけでありまして、現実が一体どうなのかといったことにつきましては、まだ十分に存じておりません。従いまして今私が十分存じない上でコメントするのは控えさせていただきたいというふうに思いますが、いずれにいたしましても選挙というのは公明正大に行わなければならないわけでございますから、今後の進展というものを非常に注目をいたしているところでございます。
記者:
雇用情勢の悪化を受けて、今日の閣議や懇談会で補正についての言及というのはどなたかありましたか。
大臣:
それはございません。ただ雇用問題についていろいろの議論がございました。それは新聞紙上にもとりわけ大きい企業、電機関係の大きい企業のところが万単位の人員整理を行うといったような話が次々と出てきているわけでございます。しかも外国から引き上げてくるといったような話も出ているものでございますから、大きい企業にはそれだけの企業責任というものもあるではないか、従いまして少し動向が悪くなったから、経済状況が悪くなったからといって直ぐ大量の解雇に踏み切るといったことはいかがなものか、あるいはまた外国でそういう生産をしていて、そして少し悪くなったからといって直ぐに引き上げてくるというのはいかがなものかといったような議論がございまして、もう少しみんなでこうした問題は考えていかなければならない、こんな議論が交わされたところでございます。
記者:
ヤコブ病訴訟の話なのですが、裁判所に提出された内容をもう少し具体的に伺いたいのですが。
大臣:
裁判所に出しました内容につきましては皆様方のお手元にお渡しをしてございますので、それが向こうに渡しました内容でございます。いずれにいたしましても、早くこの決着をさせたいという裁判所のご意思があるわけでございますから、そのご意思は私たちも尊重させていただきたいというふうに思っております。そして、ただし先程申しましたように和解の条件というのが今までなんら示していただいていないものでございますから、どういうお気持ちでおられるかということをですね、9月の7日そして10日とお邪魔をさせていただきまして、お聞きをしたいというふうに思っております。公正なご判断をいただければそれに従いたいと、こう思っている次第でございます。

(了)