第16回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

日時

令和2年2月19日(水)13:00~15:00

場所

厚生労働省 第8会議室(11階)

議題

(1) 新規指定・指定更新・指定類型変更の医療機関について
(2) その他

議事

 

○事務局(片岡) 定刻となりましたので、ただいまより第16回「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。
 事務局の健康局がん・疾病対策課の片岡でございます。よろしくお願いいたします。
 開会に当たり、がん・疾病対策課長の江浪より御挨拶申し上げます。
○がん・疾病対策課長 がん・疾病対策課長の江浪でございます。
 構成員の皆様方におかれましては、平素からがん対策の推進に御尽力をいただいておりますこと、心から御礼申し上げたいと思います。
 また、年度末のお忙しい中、御出席をいただきましてありがとうございました。
 がん診療連携拠点病院につきましては、全国のどこにいても質の高いがん医療を提供することができるように、がん対策推進基本計画に基づきまして整備を進めてきたということでございます。
 平成30年の7月に改定いたしましたがん診療連携拠点病院などの指定要件におきましては、「がん医療のさらなる充実」「医療安全のさらなる推進」などのポイントについて見直しを行いまして、既存の指定要件を厳格化し、新たに医療安全の要件を設けるなどしたところでございます。
 本日は、各都道府県のほうで取りまとめ、御推薦いただきました医療機関につきまして、拠点病院として適切かどうか御審議をいただきまして、併せて運営に際しての必要な助言をいただきたいと考えております。
 構成員の皆様方におかれましては、十分に御議論いただきまして結論をおまとめいただきますお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局(片岡) 初めに、今回より小松本構成員と交代して、伊藤構成員に参加していただきますので御紹介いたします。
 一般社団法人日本医療法人協会会長代行、社会医療法人大雄会理事長、伊藤伸一構成員です。
○伊藤構成員 伊藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○事務局(片岡) なお、羽鳥構成員については遅れて参加いただくとの御連絡をいただいております。
 また、中村構成員、木庭構成員については本日御欠席と伺っております。
 事務局の紹介については、手元の座席表にて代えさせていただきます。
 本日、健康局長は急な公務のため、欠席となっております。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 まず、座席表。
 議事次第。
 資料1「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会開催要綱」。
 資料2「がん診療連携拠点病院等の指定に関する考え方」。
 資料3「新規指定・指定更新推薦・指定類型変更の医療機関一覧(案)」。
 参考資料1「がん診療連携拠点病院等の整備について」。
 参考資料2「都道府県の推薦について」。
 資料の過不足等がございましたら、事務局にお申出ください。
 また、机上配付資料として、現在の指定状況と要件充足状況についてまとめた紙面を御用意しておりますので、審議の際に参考にしていただければ幸いです。
 以上をもちまして、報道の皆様におかれましては撮影を終了し、カメラを収めていただきますよう御協力をお願いいたします。
 それでは、議事の進行を藤座長からお願いいたします。
○藤座長 昨年から本検討会の座長を仰せつかっております藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 以降、座って審議を進めさせていただきます。
 整備指針が新しくなりまして、指定期間内に未充足の要件がある場合、類型変更ができる、地域拠点を特例型にする等々の変更ができることになりましたので、これまで指定されていた病院も含めて、全ての病院が毎年の検討対象となっております。
 本日は、まず選定の方針について確認し、それに基づいた医療機関の選定について議論をしたいと思います。その後、個別に審議が必要な病院について、もしあれば議論をしたいと思っております。
 では、まず事務局より、資料2について説明をお願いいたします。
○事務局(片岡) それでは、資料2をお手元に御用意ください。
 まず、過去の経緯の確認からさせていただきます。
 2ページ目は、平成30年7月に整備指針を見直ししたときのポイントを表しております。
 3ページ目は、現在の類型7種類についてまとめたものでございます。高度型、特例型が昨年から新設されております。
 4ページは、前回の指定検討会の後、現時点で指定されている拠点病院と地域がん診療病院を表したものです。全部で、436か所を指定しております。
 5ページ目は、「類型の見直しについて」をまとめたものです。地域がん診療連携拠点病院、一般型と便宜上しますと、網かけの部分の下のところで、平成31年以降に既指定の拠点病院で指定要件の充足状況が不十分であると判断された場合には、経過措置的に指定類型を特例型に見直すというものでございます。未充足である状況が持続した場合には、指定の取消しも検討されるということでございます。
 また、指定要件を充足した場合には、一般型に復帰も可能となっております。高度型にとっても、一般型への見直し等々は可能でございます。
 6ページは、「経過措置項目について」の記載をしております。平成31年4月から1年間については、御覧のような8項目について経過措置項目がありましたが、今回は適用されません。今年から1年間の経過措置項目について、専従の放射線治療の常勤のみが認められております。
 7ページに移ってまいります。選定の方針のアルゴリズムを示したものになります。
 必須項目を全て満たしている場合、今年については3年間の指定とさせていただきます。
 新規推薦である場合には、全ての項目を満たしている必要がございますので、満たしていない場合には指定不可となります。
 新規推薦でない場合で、既指定病院を対象とした経過措置項目、こちらはすなわち専従の放射線治療常勤医のみですけれども、こちらのみである場合には1年指定となります。
 また、それ以外が未充足である場合には、マル1施設改修、マル2放射線機器の入替え、マル3本年度中、すなわち3月末までに充足が確認できるものについては1年指定となります。
 それ以外のものについては、要件未充足がある場合の方針として、10ページ目で説明させていただきます。
 8ページ目は、高度型についてのアルゴリズムでございます。一般型の必須項目を全て満たし、かつ高度型の要件を全て満たしている場合に指定されます。※印のところで、平成31年4月に指定を受けている病院についても、引き続き高度型の要件を全て満たしているかどうか、確認いたします。
 9ページ目については、要件未充足がある場合に行える対応についてまとめたものでございます。勧告、あるいは指定類型の見直し、指定の取り消しといった対応が可能になってございます。
 10ページ目が、今回提案させていただく内容でございます。
 1)要件充足を確認する基準日としては、令和元年9月1日時点を基準として選定いたします。ただし、そのようにした場合、現時点で436か所ある病院のうち、指定要件を充足していない病院が99施設ございました。地域医療への影響を考慮して、昨年の指定検討会と同様に、検討会前日までに要件を充足したことを書面で証明できた病院については、要件を充足したとみなして選定してはどうかということを御提案させていただきます。
 2)検討会前日までに要件を充足していない病院で、マル1施設改修、マル2放射線機器の入替え、マル3本年度中の充足が確認できるものについては、昨年と同様に1年の指定としてはどうかということを提案させていただきます。
 これらにも該当しない場合に、地域がん診療連携拠点病院の特例型として指定する、あるいは地域がん診療病院の場合には指定更新をしないということを提案させていただきます。
 3)上記の選定方針によって指定類型を変更して指定された病院、あるいは指定更新されなかった病院についてでございますけれども、4月あるいは5月で要件を満たすことが見込まれる病院が複数ございましたので、令和2年6月をめどに、本検討会において再度審議を行ってはどうかということを提案させていただきます。
 11ページは、今までの内容をまとめたものになります。横軸に時間軸を置いて、様々なパターンを記載したものでございます。
 続いて、個別審議の内容について御説明させていただきます。
 12ページ目を御覧ください。特定領域がん診療連携拠点病院に新規に推薦があった病院が2施設ございました。
 福島県の星総合病院が、乳がんの特定のがん種で推薦を受けております。
 推薦意見書を都道府県の提出書類より抜粋した内容でございますが、乳がんの手術実績は県内の約3割で最も多いということでございました。
 ただし、放射線治療を提供していないという点がございましたので、こちらについて御審議をお願いいたします。
 福岡県の原三信病院というところが、前立腺がんの特定領域がん診療連携拠点病院として推薦がございました。前立腺がんの手術の実績は県内で2番目に多いということでございまして、そのほかの治療方法についても多数の診療実績があるということでございました。こちらの病院は五大がんの集学的治療に対応されているということで、一般型の拠点病院の要件は満たしてございます。
 ただし、県民のアピールのために、あえて特定領域で推薦されたということでございますので、こちらも御審議ください。
 参考までに、過去に特定領域に推薦された病院の議論の要点と結果について下記に抜粋しておりますので、御参考にお願いします。
 13ページ目に移ってまいりますと、高度型に推薦を受けた病院のうち、要件を充足しているかどうか検討していただきたい病院についてまとめております。
 Aが、東京都の東京医科歯科大学についてでございます。こちらは、高度型の要件のうち同一医療圏の地域拠点病院の診療実績が最も優れていることという要件がございますけれども、同じ医療圏の7病院のうち、こちらに記載してある5項目で1位のものがなかったということでございました。
 こちらについては、同一医療圏のほかの施設から高度型へ手挙げしたところがないということでございましたので、ここの施設を推薦されたということでございますので、こちらについて御審議をお願いいたします。
 B~Fの病院については、高度型要件のうちの強度変調放射線療法、IMRTについての実績がない病院でございます。こちらについては、核医学治療を行っているということで推薦がございました。その核医学治療の実績の内容については、下記にまとめております。こちらについて御審議いただいて、高度な放射線治療を提供しているかどうかについて議論していただきたいと存じます。
 14ページ以降は、指定要件の抜粋でございますので参考にしていただければ幸いです。
 よろしくお願いいたします。
○藤座長 ありがとうございました。
 前もって見ていただいているとは思いますが、大きなところで今、確認しておきたいことはございますでしょうか。
 期限が9月1日ということが原則ではあったのですが、それだとかなりの病院がまだ満たしていない。去年、更新をされて半年では満たせないというようなこともありまして、この検討会としましては昨日までにちゃんと報告というか、満たされた、充足された病院については通常として認めよう。かつ、今年度中に充足予定という施設が結構ございます。3月いっぱいでは大丈夫というようなことを答えている施設が多々ございますので、そのようなものも2月18日には間に合わなかったからストレートには指定更新はできないけれども、3月いっぱいというのが事務局として確認できているものであれば、1年の猶予を見て更新を認めようというのが原則になっております。このあたりは、よろしゅうございますか。
 もう一つは特例型のことで、特定領域及び高度型というのはまた後で議論したいと思いますが、今年初めて出てきたのが特例型ということでございます。この特例型も同じことで、2月18日の時点で未充足ならば特例型にするという形になります。次年度、これが未充足ならば、指定取消しになることも検討するということがうたわれております。
 それで、このときに特例型の未充足の期間をどのくらい考えるかというのはどこにも書いてございません。それを、今回は1年ということでやりたいということで事務局案が出ておりますが、この点についていかがでしょうか。1年間の猶予期間という言葉が正しいのかどうか分かりませんが、1年間は地域がん診療連携拠点病院として更新をするけれども、この1年の間に改善が見られなければその取消しも検討するという意味だと思いますが、その1年ということはよろしゅうございますか。
○唐澤構成員 唐澤でございます。妥当だと思います。
○藤座長 ありがとうございます。
 そのほかの構成員、いかがでしょうか。1年ということで、これが2年になる根拠もないですし、半年ということもないと思いますので、では1年ということで今後やらせていただきたいと思います。この規定が、来年も再来年も多分そごがないようにするためには継続されていくものと思います。
 それ以外にございませんか。先ほど説明がございました特例型に落ちたと言ったらいけないかもしれませんが、移行されたものでも、結構な施設が実は4月1日からは大丈夫なんだ。今年度いっぱいはだめなんだけれども、4月1日には配置予定というような病院がかなりございます。
 そういうときに、では4月1日はオーケーできたのに1年間特例型にするのか、いつまでに改善したらいいのか。1年間特例型なのか、改善したら即特例型が外れるのかというような規定もございません。これを、4月1日には大丈夫だというところが多いことも考えまして、第17回の指定検討会を6月くらいにしてはどうかという事務局の案でございます。
 もちろん、そのときには4月1日ないし17回の6月までにちゃんと証明できないといけないわけですけれども、それが証明できたものはそこの時点、6月だったら7月1日からになるのかは分かりませんが、その辺で特例型を外すということをしてみるという方針について、いかがでしょうか。特例型ではないのにずっと1年間、特例型というのも、その病院を受ける国民もちょっと気分はよくない可能性もあります。
 しかし、やはり特例型というところをしないと、なかなかブラッシュアップというか、更新できないというようなこともありますので、これをするようになったわけですけれども、よろしいでしょうか。
 では、17回は6月くらいに予定をしていただく。これは、事務局が判断をしてというか、調査をした上で私もチェックをさせていただきます。その上で、メール審議ということでもよろしゅうございますか。最終的な検討の結果を皆様にメールで審議をしていただいて可否を決めるということでよろしゅうございますか。
 では、そのようにさせていただきたいと思います。
 そのほか、ございましたらどうぞ。
○事務局(片岡) 今おっしゃった第17回でございますけれども、基本的には特例型に類型が変更になったところのみが対象ということでよろしいでしょうか。あるいは、指定更新がされなかった病院、その2パターンのみが対象ということでさせていただいてもよろしいでしょうか。
○藤座長 一度、指定更新がなされなかったところは取消しになっているわけですね。そこから復活というのは、新規の扱いで、今でも昨年から新規に出たところは新規の地域がん診療連携拠点病院に手挙げがあったところは条件を満たせばノー文句でパスをしているということがございますので、6月の段階で拠点ではなくなったところが拠点の条件を全て満たしたらオーケーとするかということですか。
○事務局(片岡) 基本的には、指定更新されないという見込みは地域がん診療のみでございますので、そこが空白医療圏になってしまうということを考えて、もしそういった病院が発生した場合には6月に検討させていただきたいということでございます。
○藤座長 地域がん診療をですね。
 どうぞ。
○村本構成員 逆に確認なのですけれども、6月に行う第17回の指定検討会は、本日の第16回で指定が不可とされた医療機関に関して復活折衝などを行うものではないという認識でよろしいですね。
○事務局(片岡) 新規にということでございますね。
○村本構成員 例えば、高度型ですとか特定領域に関して今日審議を行うと思うのですが、それに関して本日指定となったものについて再度審議を行うというものではないという理解でよろしいでしょうか。
○事務局(片岡) 私はそのように想定しておりますが、それでよろしいでしょうか。
○藤座長 今の御意見は、いかがでしょうか。それでよろしゅうございますか。
 では、そういう方針でこの6月の検討会は予定をしていきたいと思います。ありがとうございます。
 ほかにございませんでしょうか。
 それでは、各論にまいりたいと思います。昨年のこの検討会では、審議が必要な都道府県にここに来ていただいてヒアリングをして可否を決めたということでございますけれども、今回はそれはございませんので、全部の拠点病院、診療病院をチェックしていくという形でまいりたいと思います。
 では、資料3について事務局から説明をお願いいたします。
○事務局(片岡) それでは、お手元に資料3を御用意ください。
 まず1枚目は、【都道府県がん診療連携拠点病院】について記載しているものです。こちらは、1年指定となっている12か所の病院について、指定更新推薦があったところでございます。この中で、ほとんどの病院は3年となっておりますけれども、大分、あるいは琉球については年度末までに満たせるという見込みで1年指定となっております。
 2ページ目は、高度型についてまとめたものです。新規に申請があった病院が34か所ございましたけれども、そのうち今回個別に審議対象となっているところを除いて、3年認められるのではないかというところを30か所記載しております。
 3ページ目以降は、【地域がん診療連携拠点病院】の一般型というところでございます。こちらは、新規に指定推薦があったところ、あるいは3月末までなので指定更新推薦があったところ、あるいは地域がん診療から指定類型を変更されて推薦された病院についても入っております。こちらが、7ページまで続いております。
 8ページ目が【地域がん診療連携拠点病院(特例型)】、今回できた特例型になります。現時点までに、3月末までに要件を満たせないところがこちらになっております。
 9ページ目は【国立がん研究センター】、東病院は1年指定でしたので指定更新推薦がされております。
 10ページ目は特定領域の相良病院でございますけれども、こちらも1年間の指定となっておりまして、指定更新推薦がなされております。
 最後に、11ページ目は【地域がん診療病院】についてまとまっているものです。こちらも、新規に推薦があったところ、指定更新の推薦があったところ、あるいは拠点病院から地域がん診療へ類型変更して推薦されたところも含まれております。
 先ほど資料2で御説明した方針を御承認していただくと、このような結果になってございます。以上です。
○藤座長 ありがとうございました。
 では、個別にこの順番で審議をしてまいりたいと思います。
 まず、都道府県のがん診療連携拠点病院です。資料3の1ページ目を御覧ください。ここで、12の都道府県拠点病院が挙がっております。そのほかの病院は、昨年の段階で4年の更新が認められていたということでございます。したがいまして、逆に言えばこれらの病院は昨年は何かがちょっと足りなくて1年間だけの更新を認められて、2年目にもう一度申請をしてきたということでございまして、そこで3年と書いてあるものはその不足分がなくなったということで、残りの3年をオーケーとしようということです。
 それでも、10番の大分県、12番の沖縄県が1年になっております。これは、机上の資料を御覧いただきたいと思います。ちょっと小さな字ですけれども、大分大学の医学部附属病院は医療安全研修が令和2年、今年の3月に修了するということで、これが2月18日の時点では満たしていなかったので、都道府県を1年だということです。それで、もちろんその1年の条件は今年度中、3月中にはその研修が終わるということが確認できているので1年ということで、更新を認めるということでございます。
 その次の沖縄の琉球大学医学部附属病院は、専任の医療安全管理部長が令和元年度中に選任、配置をしているということで、今年度中に配置ができるということが確認はできておりますが、2月18日の時点では配置ができていなかったということでございます。そういうことで、ここも都道府県拠点病院を1年の更新を認めるということになります。
 以上、質問はございますか。そのほかはずっと見ておられるかと思いますが、問題点のある病院等々があれば御指摘いただければと思います。よろしいですか。
 では、都道府県のがん診療連携拠点病院に関しましては、この12の病院は更新、その2つが1年の更新を認めるという形にしたいと思います。ありがとうございます。
 では、続きまして2ページ目、今度は高度型のものでございます。ここに挙げてある30の病院は今年、新規に推薦があった病院であります。既に昨年の段階で高度型になっている病院もございますが、それはここには記載しておりません。
 まず、これらの病院が3年ということにつきましては、これを一つ一つやっていくとちょっと大変でございますので、事前に見ていただいているということで、何かそごがあるようなところ、問題点が指摘されるようなところがございましたでしょうか。先ほどの審議対象で説明があったところは、後で審議をしたいと思っております。よろしゅうございますか。
 では、ここに書いてある30の病院は、3年の更新を認めるということになります。
 そのほかに、事務局と私もチェックいたしましたけれども、もともと高度型のところの更新はそのまま問題なく更新。
○事務局(片岡) 先ほどの資料2で出てまいりました個別のところで2か所、既指定の高度型も審議事項になっておりますので、D病院とE病院、兵庫県の姫路赤十字と、佐賀県の好生館でございますけれども、そちらは後で御審議いただければと存じます。
○藤座長 では、そこは後でまた審議をしたいと思っております。ここに挙がっている30病院はオーケーという形にしたいと思います。
 高度型は今、終わらせてしまいましょうか。まず、高度型で問題になっていた病院がございます。先ほどの資料2の13ページでございます。
 ここで、議論が2パターンございます。
 1つは、その地域、その医療圏で最も優れているというものの定義でございます。最も優れているというのは、もちろん診療数が1番ということなのですけれども、いろんなパターンがあります。手術であったり、放射線であったり、薬物であったり、それが全部1番ならばよろしいのでしょうが、そういう場合ばかりではございませんので、それをどうやって考えていくか。
 それから、もう一つ問題になっておりますのは、高度の要件としての放射線治療でございます。ここは、IMRTや核医学治療ということが書いてございます。その「や」をどう考えるかということですね。「や」だからorということなのかもしれませんが、それをどう考えるかということもここで議論をしたいと思っております。
 まず最初の要件、件数ですね。診療実績について、高度型についての解釈を事務局から説明していただけますか。
○事務局(片岡) 高度型要件のうち、同一医療圏地域拠点病院の診療実績のがん登録、手術、薬物療法、放射線療法、緩和療法について、数字でまず順位を見てまいりました。
 Aの病院は東京医科歯科大学でございますけれども、東京都の区中央部には7つの地域拠点病院がございまして、完全に数字で区切ると、このようにがん登録についてはその7つの病院のうち、数字的には一番下であった。あるいは、手術は4番目であった。そういうような記載でございます。
 東京都としては、全ての病院に高度型で推薦してもらいたい場合には手挙げをしてほしいというようなことを呼びかけた結果、区中央部からここのみ手挙げがあったということでございまして、推薦があったというふうに聞いております。
○藤座長 東京都としては、手挙げがあったところがここだけだから、都として推薦があったということでございます。
 ただ、診療実績の中で今5のクライテリアがあったもののうち、一つも1番ではないということがございます。ここをどう考えるかということでございます。
 ちなみに、昨年認められている高度型のところは、もちろん全部が1番ばかりではないのですが、少なくとも1つは1番のところがあるというようなことも含めて、高度型を認定しているというところがございます。
 この点について、いかがでしょうか。
○村本構成員 私は、東京医科歯科大学病院については、医療圏の7病院中、診療実績において当該医療圏で最も優れているという要件を明らかに満たしていないということから、認めるべきではないと思います。
 申請理由にある、同一医療圏で当該施設のみが高度型を申請しているということについても、指定要件を満たさない中で、病院間のいわば思惑的な関係の中で申請が通ってしまうというのは、患者側から見ても、ほかの医療機関から見てもよろしくないというふうに考えます。
○藤座長 ありがとうございます。ほかの構成員の方、いかがでしょうか。
 どうぞ、横川構成員。
○横川構成員 結果的に言うと、私も認めるべきではないのではないかと思っています。高度型になりますと、多分緩和ケアセンターを整備しなさいということが入ってくると思うのですが、そういう中でこの緩和ケアの数字を見ても4番目というところからすると、その地域の中でリーダーシップをとっているとか、そういうことが数字的なところからは見えてこないので、ほかのところはあれですけれども、緩和ケアセンターを整備しながらここを目指しているということで、リーダーシップもなかなか見えないと私は思いました。
○藤座長 ありがとうございます。
 ほかの構成員、いかがでしょうか。
○唐澤構成員 唐澤でございます。今、お二人の構成員がおっしゃったとおりでございまして、ほかの医療施設も自分のところは1番でないと思って出していらっしゃらなかったわけで、出したのがここだけ、医科歯科大学だけであったということでここに出てきただけでございますので、やはりここを代表する医療施設として、高度型として認めるわけにはいかないと思います。
○藤座長 伊藤構成員はいかがでしょうか。
○伊藤構成員 ほかの委員の皆様方と同様に、1位のところがない中で、他の施設は1位の分野があるということになりますと、納得性が非常に下がってしまうということからいうと、今回は指定をすべきではないと思います。
○藤座長 ありがとうございます。
 今の意見は皆さん、診療実績が1番とは言えないので指定要件に当たらないということで、指定は不可ということでございます。
 では、東京医科歯科大学の申請は不可という形にしたいと思います。
 それでは、残りのB、C、D、E、Fについてお話をしていきます。資料2の13ページでございますが、先ほど言いましたIMRTがないけれども、核医学の治療は行っている。それで、下のほうに核医学の治療の実績を書いてございますけれども、ストロンチウム、メタストロンというのは実はございませんので、ラジウム治療(ゾーフィゴ)という治療とゼヴァリンというイットリウムの治療をどのくらいやっているかということがそこに記載されております。
 事務局、この数はいつの時点の数でしょうか。
○事務局(片岡) こちらは、現況報告で集めているのは平成30年の1月1日~12月31日までの1年間になります。
○藤座長 平成30年ですね。実績はあるということではございます。
 B病院は、たしかメタストロンですからもうないんですけれども、今はラジウム治療もしているというようなコメントがございましたね。
○事務局(片岡) そのように聞いております。
○藤座長 それは、確認はできているんですか。
○事務局(片岡) それは、宮城県の石巻赤十字病院ですけれども、宮城県を通して病院まで確認いたしました。
○藤座長 これに関しましては、いかがでしょうか。御意見ございませんでしょうか。
 言葉を文面どおりに読めば、「や」になっておりますので、核医学、IMRTがなくてもいいということにはなるのですが、唐澤先生、高度のイメージとして。
○唐澤構成員 恐れ入ります。放射線腫瘍学の専門の立場から申し上げます。
 IMRT、強度変調放射線治療は、このがん診療拠点病院の最初の高度型というものを決めた当時は恐らく高度な診療であったと思うのですが、今は例えばアメリカですと一般の診療でございます。大学病院ですと、これは一般的にやる診療であり、決して高度な治療とは言えないレベルになっているような治療でございます。ですから、それが一件もないというのは、やはり放射線腫瘍学の立場からすると、いかがなものか。
 また、核医学治療ももちろん高度な治療ではあるのですが、汎用性がちょっと低い。いろいろながんに使えるわけではございません。これらのお薬は、非常に適用が限定されております。
 ですから、患者様がおいでになっていろいろ高度な医療を受けられるということに、これだけではならないのではないかというのが私の考えでございます。ですから、IMRTをやっていないところは、ちょっと高度型とは放射線腫瘍学に関しては言えないというふうに考えています。
○藤座長 ほかはいかがでしょうか。
 どうぞ。
○村本構成員 高度な放射線治療に関しては、私は専門的知識を持ち合わせていないので、どこを指定かということは申し上げられないのですが、患者としての観点と、この整備指針の成立過程という観点から2点申し上げたいと思います。
 まず、患者としての観点では、指定要件に挙げられているIMRTと核医学、両方を比較した場合に、治療効果の差がどの程度あるのか。また、患者にとっての負担、副作用の有無やQOLの影響、これがどの程度あるのかが問題になってくると思っていまして、もし両者に著しい差がないのだとするならば、片方の実績がなかったとしても、私は問題はさほどないのではと思います。
 ただ、この点はほかの構成員の皆様、特に唐澤構成員の御意見もお伺いしたいと思います。
 もう一点の整備指針の成立過程という観点では、この整備指針の中では、高度な放射線治療を提供できること、という言葉の前に、強度放射線治療や核医学治療などの、という文言が入っていますが、この整備指針のもとになったはずのがん診療連携拠点病院等の指定要件の見直しに関する報告書、これは整備指針と同じ平成30年4月1日付で、がん診療提供体制の在り方に関する検討会のワーキンググループによるものですが、こちらの報告書を見ると、高度型の指定要件に関して、高度な放射線治療を提供可能であること、というふうにあるのですが、その前段の、強度変調放射線治療や核医学治療などの、という文言は入っておりません。
 しかしながら、整備指針には強度変調放射線治療というものが盛り込まれているわけなのですが、これは前段の報告書に入っていないことを考えると、報告書の際はワーキンググループの議論の中でいろいろな意見が出た結果、最終的な文言に盛り込まないことにしたということを考えると、整備指針のほうはこの2つ、前段にあるものを欠くべからざる要素というふうに位置づけたというよりは、医療機関ですとか国民に対する分かりやすさの例示として挙げたのではないかというふうに私は解釈しております。
 そうだとするならば、前段の2つが必ずしも兼ね備えられなくてもいいのではないかというふうに考えます。
 ただ、私の解釈でもありますので、この辺りは事務局の見解ですとか、ほかの構成員の皆様の御意見もお伺いしたいと思います。
○藤座長 貴重な御意見、ありがとうございました。今の点について、どうでございましょうか。
 最初に、核医学治療とIMRT、強度変調の放射線治療のどちらがということでございますけれども、唐澤構成員がおっしゃったように、核医学治療というものは対象が物すごく限られたものでありまして、その疾患、その病態についてはそれが一番いいというか、標準治療であるということで、IMRTという強度変調と比較がなされているわけではないんだと思います。
 ですから、そのどちらかがいいか、どちらでもいいかというようなことは、ちょっと当てはまらない議論なのかなと思っております。
 ただ、2番目におっしゃいました、これが整備指針の中には明確に出てきていない。高度というくくりでやっている。その辺りの経過ですが、なぜ入れなかったのか。
 でも、今は現実的にはIMRTというのは高度とも言えない。放射線腫瘍の世界では、あるのが当たり前という知識になって、世の中に高度と言うにはそれが要るんじゃないかという御意見もあったということでございます。間違いがあったら、御指摘いただければと思います。
○唐澤構成員 今、座長がおっしゃっていただいたとおりでございまして、村本構成員が最初におっしゃった適用とか効果ということに関して言いますと、ストロンチウムはもうなくなってしまいましたが、これは多発性の有痛性骨転移の疼痛緩和という適用だけでございました。
 それで、ラジウムのゾーフィゴは今、去勢抵抗性前立腺がんという適用だけです。
 ヨード131カプセルは、甲状腺のがんだけです。
 あとは、イットリウム(ゼヴァリン)、これは悪性リンパ腫、ろ胞性リンパ腫の抵抗性のものというふうに、非常に疾患も、その疾患の中の病態も限られた、ごく少数の患者様にとって有用な治療になっております。
 一方、IMRTというのは外部照射、外からかける放射線治療の代表的な治療技術でございまして、全ての疾患のいろいろな病態に適用可能なものでございますから、多くの患者さんがお受けいただける。これを御覧になって、これは高度だと言っても、今や割と一般的になっている外部照射は受けられないということであると、なかなか高度と言っていいのかなということがございます。
 あとは、指定要件の問題なのですが、定位照射、定位放射線療法というのも今は一般的にはやられておりますので、もし高度というところに「など」というものをつけるならば、それも入れたほうがいいのかもしれません。
 ですから、例示ではあると思うのですが、1対1という感じの例示ではないかというふうに私は思います。
○藤座長 ほかに御意見はございませんか。
 この検討会としては、指定をするか、しないかということを決めないといけないのですが、実際に昨年の高度行動型の中には、強度放射線治療がないけれども、核医学があるのでオーケーを出したという経緯がございます。
 その辺を首尾一貫性を持たせるのかというようなことも含めて議論しないといけないのですが、1つの方法はこの5年のスパン、残り3年はこの基準をして、こういう議論があったということをがん診療提供体制の在り方の検討会、次期整備指針を決めるときに意見として申し述べるというようなことがあってもいいのかなとも思います。
 高度の定義は年々変わってきている。国民が高度というものを正しく認識できるようなことで、必要であればしっかり文言に入れるというようなことも含めて検討していただくという方針でいくかということも考えの1つとしてあると思いますが、いかがでしょうか。
 今、私が申しましたのは、このスパンの間はIMRTがゼロでも核医学があればオーケーにしている病院がある以上、そのまま今回も継続をしていく。その代わり、これはこういう問題があるんだということをきちんと発信をしていくということでございます。
 どうぞ。
○横川構成員 1つ、ここの高度型に手挙げをしていない病院で、もしかしたら二次医療圏の中に1位を全部、診療とか、そこを網羅しているような病院があったとして、たまたま緩和ケアセンターとか、そういう整備や人的な要素が難しくてできなくて高度型に手挙げできていない病院があり、そこにIMRTがあるというようなときにはなかなか難しいというか、IMRTがないのに高度型というふうに認められるのかなと、違う拠点病院の側からするとイメージを持つかというふうにはちょっと思います。
○藤座長 緩和ケア体制が不十分なのに、IMRTもないのにということですか。
○横川構成員 緩和ケア体制で人的な要素が整わないから高度型が手挙げできないだけで、あとは全てIMRTもそろっているのに、たまたま人的な要件が緩和ケアのところだけで高度型を手挙げできない拠点病院もあると思うのですけれども、そういう拠点病院側から見ると、自分たちはIMRTを持っている。それで、持っていない病院が高度型に認められるのかなというのは、ちょっと違和感があるのかなと思いました。
○藤座長 分かりました。
 去年、IMRTなしで認めているということの根拠は、「IMRTや」の「や」を重んじて採ったということでやっているんだと思います。
 ただ、今おっしゃったのは、放射線治療と診療実績だけの問題ではないところもありますから、そういうところも含めて問題提起をしていかないといけないし、実際に診療圏の中で1番の病院が手を挙げようと思ったら、やはり定義上、高度型になり得るというというようなところもあるんだとは思います。
 ただ、高度型は1番ということではあるんですけれども、その診療圏に1つしかない拠点病院は1番は1番になったりしますので、手を挙げてもらえれば高度にはなれるんだけれども、それが本当に世の中一般、広いところで高度と認められるのかというようなこともありますので、そういうことは今後そごがないように、国民が誤解をしないような議論をしていかないといけないのかなと思います。
 これは、この指定の検討会で余り議論するところではないのかもしれませんが、問題提起はしていくべきだと思います。
 では、このB、C、D、E、Fは核医学治療をやっているということはきちんと証明されているという前提の下で、高度型に指定するということを可とするということで異議はございませんでしょうか。
 では、そのようにさせていただきたいと思います。今までのところは、東京医科歯科大学は1番ではないので不可、B、C、D、E、FはIMRTはないけれども、核医学治療をやっているので可とするということでございます。
 さて、もう一つ、高度型のところで問題がございます。それは、福岡県の病院でございます。ここは、私は福岡県ですので余り議論には加わりたくないというか、COIとか言われても困りますので、説明だけをいたしますと、原三信病院というのは総合病院でありまして、地域がん診療連携拠点病院の要件を全て満たしております。
 その中でも、泌尿器科に特化というか、泌尿器科の病院だという認識は福岡県では常識としてございます。ただ、ほかのがんもやっているということですね。
 すみません。間違っていたら訂正してくださいね。今のは、特定領域の話でございました。高度型は、これだけでしたか。すみません。間違っていました。先走り過ぎでした。
 では、高度型はこの2つでよろしいですか。そのほかの、もともと高度型のところもそのまま更新である。
○事務局(片岡) 一応、B、C、D、E、Fの名前を挙げておりませんでしたので、一応申し上げます。
 Bが、宮城の石巻赤十字病院でございます。
 Cが、山形県の日本海総合病院でございます。
 Dが、兵庫県の姫路赤十字病院でございます。
 Eが、佐賀県医療センター好生館でございます。
 Fが、鹿児島市立病院でございます。
 こちらの病院については、高度型で指定ということでよろしいでしょうか。
○藤座長 では、もともとのところで高度型だったのが、高度型には手を挙げないというようなところはないですね。その時点で、4年更新になっていますから。
○事務局(片岡) それはございませんでした。
○藤座長 よろしゅうございますか。
 では、次にまいりたいと思います。次は、資料3の3ページ目から【地域がん診療連携拠点病院】です。先ほど説明がございましたように、この地域がん診療連携拠点病院の中で未充足のものがあるのは特例型ということでございますので、それは少し後で議論をしたいと思います。
 資料3に挙げてあるものは、2月18日の段階で不可のものと、3月中には可になるものと含まれて混在をしてございます。それで、指定年限が3年のところは全部満たしているというところですけれども、この中に混じっているもので、例えば3ページ目の6番の北海道の小樽市立病院は1年、それから下のほうの14番の岩手県立磐井病院も1年ということがございます。このようなことも含めて、一つ一つの議論はいたしませんけれども、先ほどの説明のように3月中には充足させられるということを事務局が確認した上で、1年の更新を認めたというようなところでございます。
 たくさんございますけれども、何か問題点があるような病院はございますでしょうか。
 1つだけ、私のほうから皆さんに議論していただきたい病院がございます。これは、実は今、地域がん診療病院なのですが、今回地域がん診療連携拠点病院に推薦がある病院がございます。これは、北海道の小樽市立病院です。先ほど最初に1年になっているところで御紹介いたしましたが、ここは地域がん診療連携拠点病院のリストに載っておりますが、現在はがん診療病院です。それで、今回はいろんなことを満たしたので拠点病院として北海道から推薦が挙がっております。それをどう考えるかということです。地域がん診療が拠点病院に上がるというので1年になっているという問題があるのはここだけでございますので、御議論いただきたいと思います。
 要するに、これは2月19日では地域がん診療連携拠点病院の要件は満たしていない。だけど、3月中にはそれを満たしているということなんです。ちょっと複雑というか、考えが混乱してしまいますけれども、2月19日の時点で拠点のものが満たしていなくて3月末に満たすんだったら1年の猶予ということなのですけれども、これはアップグレードの話でございます。2月19日の時点で、アップグレードの要件を満たしているわけではないんです。だけど、3月中には満たし得る。
 お分かりになりますか。だから、どちらかで何かの根拠を持って決めるしかないんですが、2月19日を締切り、大体9月1日の時点で決めるということを2月18日まで延ばしたということを考えて、その時点で地域がん診療の状態で地域がん診療連携拠点の要件は満たしていないのであれば、この場合はがん診療病院を1年延長するという考えもあるかと思います。
 ただ、やはり3月の段階でがん診療連携拠点病院の要件も満たすのであれば、そこで1年間の拠点病院を可とするか。
 ちょっと意見も言いにくいというか、どちらをやるにも根拠が乏しいような気もいたしますが、御意見はいかがでしょうか。
○事務局(片岡) 補足で説明させていただきますと、実際にここは地域がん診療病院として4年間指定を受けているところでございまして、我々としては既指定の病院である。
 ただし、拠点病院に類型を上げて推薦されているので、実際には新規の推薦でございます。
 それで、満たしていない項目としては、医療安全研修の研修修了の見込みが3月にしか出てこないということでございます。それ以外は満たしていて、3月末には満たせるということを重く見て1年指定というふうに判定させていただきました。
 ただ、新規推薦であるということを重く捉えるのであれば、類型の変更までは認められないのではないかということを御議論いただくということかと思います。
○藤座長 昨年の段階で、新規の地域の拠点病院の可、不可を決めたときに、1つでも要件がなければ不可としたと思います。そのときは、その年度中にはもう無理だということで不可になったのか。こういうふうに、2月の段階では不可だけれども3月だったらいいとしたのか。その辺はどうでしょう。そういう病院がございましたか。
 それは、新規の拠点として全くゼロから拠点を申請した場合でございますけれども。
○がん対策推進官 事務局から1点、補足させていただきます。
 資料2の7ページのアルゴリズムの表を御覧いただきたいのですけれども、結局、今、小樽市立病院の取扱いについて、基本的にはこのアルゴリズムの表に従って、イエスかノーかで判定ができるものでございますが、ポイントは今、地域がん診療病院として認められていることの事実を既指定病院と扱うのか、類型変更なので新規として取り扱うかということかと思っています。
 ですので、必須項目を地域がん診療拠点として今年申請するとノーで右側にいって、ここの「新規推薦である」の分岐をどちらにとるかで、指定不可にいくのか、1年にいくのかということだと事務局としては理解をしておりまして、我々の御提案としては、地域がん診療とはいえども一度指定を受けているので、既指定病院として取り扱うことでいかがでしょうかということですが、やはりこれは新しい申請だという御意見であれば、そこのアルゴリズムで言えば地域がん拠点としては指定不可のアルゴリズムにいきますので、地域がん診療として再度引き続き、現時点で既に4年の指定を得ておりますので、そのような取扱いが妥当という結論になろうかと思います。
 そのいずれにするかというのを御議論賜れれば幸いでございます。
○藤座長 ありがとうございます。地域がん診療は既に4年あるわけですから、もし不可になっても来年、新規の拠点として申請してくれれば、それはノー文句で通るという形にはなりますが、それを今年にするか、来年にするかということでございます。それで、過去のゼロからの拠点の申請ではなくて、地域がん診療という実績があった上でのグレードアップをどうするかということでございます。御意見はいかがでしょうか。
 どうぞ。
○唐澤構成員 これは、前例はないのですね。もし前例があったならば、合わせないといけないですね。こういうことは、決めるしかないので。
○がん対策推進官 事務局でございます。そもそもこのアルゴリズム形式で示させていただいたのが昨年度が初めてだと理解をしておりますので、そういう意味では昨年度が初めてでございます。その類型変更みたいな形で、新規か、継続かといったことを議論したことは記憶にないというところでございます。
○藤座長 これが前例になるということでございます。
 どうぞ。
○村本構成員 資料2の7ページを見たときに、やはり既指定病院とあるのは基本的に同じ類型の病院というところでの既指定を指すというふうに理解したほうが、私はよろしいのではないかと思います。いわゆるアップグレードを図るということにした場合には、やはり基本的には要件をきちんと満たした上で申請を行うというのが公正なやり方なのかなと思うわけです。
 ただ、私は前段で、今日指定となったところの復活折衝的なものは6月の第17回ではないですよねという確認は申し上げたのですが、場合によって今回の地域がん診療病院から拠点病院へという前例のないところについては、要件が満たされた段階で改めて審議をするという方法もあるかとは思いました。
○藤座長 ありがとうございます。6月の検討会のときは、復活折衝ではないけれども、この場合は新規のことでいろいろ判断が迷うことも多いので、そこで条件をもう一回確認して、本当にクリアできていることが確認できたらグレードアップ拠点としてのアップを認めるのはどうかという御提案でございますね。いかがでしょうか。
 事務局としては、今の案として何かそこに問題があったりしますか。
○事務局(片岡) 結構でございます。今の結論ですと、小樽市立病院は地域がん診療病院でこのままにします。
 ただ、このままでいきますと、3月中には要件を満たしますので、6月にもう一度審査を行うところでは、拠点病院としてもう一度申請を認めるというような形でよろしいでしょうか。
○藤座長 今のことでよろしいですか。
 では、そのようにさせていただきます。この地域としては、地域がん診療よりもと言っては何ですが、それより条件が厳しい地域がん診療連携拠点病院になるほうが、地域の人たちにとっても認識としてよろしいかと思いますので、そういう要件が本当に満たされているのを確認した上で認めていくという方向でいきたいと思います。よろしゅうございますか。
 ありがとうございます。では、そのほかの地域がん診療連携拠点病院でお気づきの点はございますでしょうか。新規のところは机上の資料の中で黄色で網かけをしてありますけれども、事務局、それから私もチェックしたところ、要件は全部満たしているように思いましたが、今みたいなファジーなところがあるんじゃないかというところがあったら御指摘いただければと思います。
 先ほど事務局から説明が多分なかったと思いますけれども、お手元の机上配付の中で、3月にはオーケーになるので、拠点1年と書いてあるところと、特例型1年(拠点1年)と書いてあるところがございます。それはどういう違いがあるか、事務局からもう一回説明してもらえますか。
○事務局(片岡) 机上配付資料2、特例型1年(拠点1年)と書かせていただいたものが3か所ございます。北海道の市立旭川病院、埼玉県のさいたま市立病院、福岡県の福岡東医療センターの3か所でございます。こちらは、資料3では特例型に書かせていただいております。こちらが満たされていない要件については、院内がん登録中級者の配置でございます。院内がん登録中級者の試験が今月あると伺っておりまして、3月に結果が判明するということでございます。
 合格の場合には3月末までに配置が完了するということをいただいておりますので、その3か所については地域拠点病院の1年というふうに、合格した場合には認められると考えております。以上です。
○藤座長 ありがとうございました。要件の種類によって変えているということですね。質問は、よろしゅうございますか。
 では、地域がん診療連携拠点病院、新規も含めて、事務局の案のとおりということでよろしゅうございますでしょうか。
 すみません。事務局の案は、小樽市立病院は先ほどの変更点がございますけれども、それ以外はオーケーということでよろしゅうございますでしょうか。
 では、そのようにさせていただきます。
 続きまして、特例型にまいります。特例型は、ある意味イエローカードではございませんが、あと1年頑張らないと落ちるよと、1年ということはまだみんな認識はしていないかもしれませんけれども、特例型と言われた時点で1年というのは多分みんなそう思うのではないかと思いますが、1年の間に改善、要件を満たすようにならないと取消しになるということです。
 今、思ったのですけれども、その1年というのはいつまでということを言う必要がございますか。3月31日までだったら1年じゃないかと言われればそのとおりなのですが、それは何か決まりはございますか。
○事務局(片岡) そこは、御議論いただければと思います。
○がん対策推進官 事務局でございます。そういう意味では、資料2の10枚目に書いておりますが、基本的にこういった拠点病院の申請をいただくときの第1の基準日としては、毎年9月1日の時点での状況を我々厚生労働省に御報告と、今回の新規指定もそのようにさせていただいていて、今般も地域医療への影響を考慮して検討会前日まではという運用をさせていただいておりますので、大原則としてはまずは9月1日を目途に未充足の要件を満たしていただきたいというのが、事務局から申し上げたい点でございます。
○藤座長 検討会の前日まではいいよとかという文面を作る訳にはいかないわけですね。2月に検討会があるかどうかも確定はしていないということで、では原則は9月1日までで、でもそこまでにするように頑張ってねというエールを送るというような意味ですね。それで、一応9月1日ということで、今までどおりにやっていくという形になると思います。ありがとうございます。
 では、特例型、一つ一つ足りないところがあって、でも3月にはクリアできないようなところ、それからそういう人的要因等々ではなくて診療実績が満たないところがございます。特に放射線とか、そういうものが地域がん診療連携拠点病院として認められていたんだけれども、今はそれを満たすことができなくなった病院というようなことも含んでおります。
 そのようなことも含めまして、何か疑問点はございませんでしょうか。そこに挙げているリストで問題があるかどうか。先ほどの1年ということは御議論いただきましたけれども、それを前提としてここに年限を1年として書かせていただいております。いかがでしょうか。
 放射線機器の変更等々について、ちょっと説明をしていただけますか。
○事務局(片岡) 資料2の先ほどの7ページ目で、「放射線機器の入れ替えによるもの」がマル2番の要件で1年の指定となるところがございました。こちらについては、放射線機器の入替えがあるところで、診療実績で放射線の治療実績が足りていないところもございますけれども、入替えによるものと御回答いただいている場合には1年指定というふうに判定しております。
○藤座長 もともとは満たしていたところですから、放射線機器が新しくなればまたクリアできるだろうというようなことが前提になっているんだと思います。それも含めて、この特例型ということで御議論はございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 では、事務局案のとおり、この29病院を今年は地域がん診療連携拠点病院特例型という形にして、1年間頑張っていただいて復活をしていただくということです。それで、復活折衝ではなくて、クリアできるところは4月から次回の6月までの間に復活できるのであれば、そこで審議をして復活を認めることになるということです。それで、五月雨で出してくれよと言いたいところもあるかもしれませんが、それは現実的ではございませんので、再審議をするのは6月の検討会だけという形にして、それをクリアできなければ来年まで特例型ということで、その次の年度でクリアをしていただくようするということにしたいと思います。よろしいですか。
 ありがとうございます。
 では、これで特例型まで終わりましたので、ちょっと早過ぎるかもしれませんが、特定領域が最後に残っております。【特定領域がん診療連携拠点病院】でございます。先ほど少し申しましたが、ほかのがんの実績はないけれども、このがんだけは飛び抜けてその地域ですごいので、これを拠点病院の仲間として、特定型のがん診療連携拠点病院にしようというのがこれの趣旨だと思います。そういうことを含めて、2病院です。もう一度お願いします。
○事務局(片岡) もう一度説明させていただきます。資料2の12ページを御覧ください。
 上から、福島県のA病院が星総合病院になっております。乳がんの特定領域で推薦されております。手術は、県内で最も多い。県内で最も多いというのが特定領域の要件になっておりますので、その部分は手術については満たしております。ただ、放射線治療はこちらはやっていないというところが審議の対象でございます。
 福岡県のB病院が、原三信病院でございます。こちらの病院は、前立腺がんで推薦がなされています。前立腺がんの手術の実績については県内で2番目、その他の実績も多数ございます。また、こちらは一般型の要件については全て満たしております。
 ただし、県民へのアピールのため、あえて特定領域で推薦されたということでございます。
○藤座長 では、一つ一つまいりたいと思います。福島県の星総合病院です。これは、放射線治療をやっていないですね。
○事務局(片岡) そのように聞いております。
○藤座長 それは、条件をまず満たしていないという判断でよろしゅうございますか。
○事務局(片岡) 資料2の12ページに、参考として第10回の鹿児島県のC病院というところがございます。この当時も放射線治療をこの病院は提供していなかったわけですが、この当時の議論でも、集学的治療を提供しているということに関して、こちらのときには胃がん、大腸がん、肝がんでございましたけれども、放射線治療は必要だという御議論でした。
 今回も乳がんについて推薦されておりますけれども、乳がんの集学的治療を提供する際に、放射線治療が必要かどうかというところが審議対象かと考えております。
○藤座長 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。昨年のことを踏襲すれば、ここは不可とせざるを得ないということになります。よろしいですか。これはこういうことで、可じゃないかということはないですね。
 では、残念ですけれども、ここは申請していただきましたが、特定型にはならないということにしたいと思います。
 もう一つが、福岡県の原三信会病院です。先ほど申しましたように、泌尿器科の病院としての感覚を我々は持っておりますが、資料2に手術実績は県内で2番目に多いと書いてありますけれども、全体としてはどうでしょうか。それのデータはなかったですか。
○事務局(片岡) 前立腺がん患者全体の総数で見ますと、手術をしていなくてホルモン治療ですとか、放射線治療、全てひっくるめた総数ですと、福岡県で最も多いというふうに記載がございました。
○藤座長 前立腺がんということでは、手術に限らないところでいえば1番であるということですね。その1番の程度が、例えば昨年から認められています鹿児島県の相良病院の乳がんというのは県内の9割をしていて、そこは乳がんばかりしている病院ですから、そこを特定領域として認めたというようなことがございます。
 それと色合いは少し違うかもしれないのですが、ちょっと御議論をしていただければと思います。御議論というか、意見を聞かせてください。お願いします。
○唐澤構成員 唐澤でございます。この病院は、全体の前立腺がんの症例数では一番多いのですが、その内容の詳細が分かっておりません。前立腺がんの根治療法は、やはり手術と放射線療法でございます。それで、手術なしというものの中身が薬物療法だけであったとすると、それは根治的な集学的な治療にはなっておりませんので、その内容が分からない限り、集学的な治療を提供できる体制かどうかというのが審議できない。
 今ここに提示されている県からの資料だけでは検討できないというのが、私の意見でございます。
○藤座長 ありがとうございます。根治的なことを考えると、総数だけでは判断できないということでございますね。
 ほかはございませんか。
 羽鳥構成員、ございますか。今の意見でよろしゅうございますか。
○羽鳥構成員 はい。
○藤座長 伊藤構成員は、いかがでしょうか。
○伊藤構成員 やはり治療の内容が非常に重要で、集学的な治療というものがどれくらいなされているかという症例数だけでは判断し得ないと、唐澤構成員がおっしゃったように私も賛同いたします。
○藤座長 ちょっと確認させてください。各県から出ている膨大な資料がございますけれども、福岡県からの資料にはその辺は詳しく書いてございますか。
○事務局(片岡) 手術あるいは放射線、薬物療法についても、データをいただけないかと打診しておりますけれども、基本的には手術の症例、あるいは手術をしていない症例のグラフのみでございましたので、放射線治療についてどれだけ成績があるという比較は持ち合わせておりません。
○藤座長 こちらから一応尋ねた上でも、それがなかったということでございますね。
 横川構成員、いかがでしょうか。
○横川構成員 私もやはり手術だけとか、あとは総数だけでは判断しかねるということで、ホルモン療法とか、いろいろな治療をどんなふうにやっているのかという実態が見えないと、やはりなかなかここがというふうには推薦しにくいなと思いました。
○藤座長 ありがとうございます。
 村本構成員、どうぞ。
○村本構成員 私は、結論としては特定領域ではなくて通常の地域がん診療連携拠点病院として指定すべきだというふうに考えます。それは、福岡と同じ医療圏の中で既に指定されているところが多くありますけれども、やはり大都市部の集中ということを考えれば、ここも指定要件を満たしているのであれば地域がん診療連携拠点病院として指定すべきではないかと思います。
 それで、少し話が飛ぶかもしれないですけれども、資料2の17ページの特定領域の指定要件を見た場合、今回この原三信病院は特定領域の集学的治療というところを満たしているかどうかという御意見が出てはいるかと思うのですが、これを見た場合、2番目の白いところに「地域がん診療連携拠点病院の指定要件を満たすこと」というものがあります。
 この特定領域の定義を見た場合に、通常の地域がん診療連携拠点病院プラスアルファであることが特定領域で読めるような気もするのですが、その後に、「ただし」というただし書きがついていたり、またはその下の青いところを見ますと、「これこれの患者に対してがん診療連携拠点病院と連携し」と書いてあります。
 ということは、特定領域というのはがん診療連携拠点病院の通常のところとはちょっと違うのかなというふうにも受け止められます。
 何が言いたいかといいますと、この特定領域のところというのは、がん診療連携拠点病院プラスアルファというよりも、特定領域であればということが趣旨ではないかというふうに受け止めておりまして、実際に鹿児島の相良病院が特定領域で唯一指定されているわけですけれども、そちらも特定領域であればというような指定の仕方ではないかと思っています。
 もし、プラスアルファ型みたいなところが、地域がん診療連携拠点病院の中でプラスアルファでアピールしようというような思惑が働いてきたりすると、いろいろなPRに国の指定を活用しようという思惑が出てきてしまって無用な混乱を招きかねないので、やはり通常の地域がん診療連携拠点病院は地域がん診療連携拠点病院として見ていくのがよろしいのではないかと私は思います。
○藤座長 ありがとうございます。今の御意見は、相良病院みたいなところを考えれば乳がんを中心に、ほとんど乳がんばかりやっているところは、例えば消化器の腸閉塞が起こったときにはどうするのか。そんなときには、ほかのがん診療連携拠点病院と連携をしっかりしていこうというようなこと、逆にそういうことが書いてあるのは、そういうものができなくても乳がんならば乳がんだけ飛び抜けてすごい診療実績があるのであれば、それも拠点病院の仲間として地域のがん医療をそれで支えていこうという思惑だということですね。文言には書いてございませんけれども、これを解釈すればやはりそういうことになるのかと思うということで、皆さんそういう御意見でよろしゅうございますか。
 そもそも、本当は地域がん診療連携拠点病院の要件は全て満たしているのですね。
○事務局(片岡) そのとおりでございます。
○藤座長 そういうことで、特定のほうで福岡県から推薦からありましたので、これは指定は不可とならざるを得ないという形だと思います。
○伊藤構成員 先ほど村本構成員からお話をいただきましたように、がんの種類に応じて必要な治療が異なるというのは非常に大きなポイントで、特に前立腺がんはIMRTを含めて非常に効果があると言われているわけですが、それを確認をして、例えばそれに対して回答をいただいた場合は今回は認めるというような考え方でよろしいのでしょうか。そこをお教えいただきたいのですが。
○藤座長 それは、どうでしょうか。もしもうちょっと細かいデータを県が提出してきて、実際にIMRTもやっていてというようなことで、そのときにもう一つ問題になるのは、1番の定義がどの程度断トツなのかというようなことも含めて考えないといけないですね。そういう泌尿器科、前立腺を中心としてやっている病院というのは間違いないんですけれども、横には九大病院があったり、九州がんセンターがあったり、いろいろございますので、そう断トツというわけではございません。
 ただ、総数は1番に違いないというようなことで、それは今後同じことが出てきたときにどう判断すればよろしゅうございますか。
○伊藤構成員 例えば、肝臓がんなどでも手術で取る症例もあれば、動脈塞栓術だとか、ラジオ波だとか、様々な治療法があって、それも集学的な治療の一環になるわけですが、そういうところも全部そういう形のデータが出てきたときに、特定領域という意味でそのデータを総合的に判断するという形を前提で議論してよろしいのでしょうか。
○藤座長 事務局から、何かありますか。
○事務局(片岡) 先ほど村本構成員からお話があったように、この特定領域はプラスアルファというよりは、相良病院の件もそうですけれども、5大がんの集学的治療を提供しているというよりは、特定のがん種については集学的治療を提供しているが、全てに対応しているわけではないということで現在相良病院は指定されているところでございますので、そのように考えていただいたほうが適切ではないかと思います。
○藤座長 よろしゅうございますか。ちょっとファジーなところはあるのですが。
○伊藤構成員 ですから、先ほどの三信病院さんに関しては、例えばIMRTの症例数が幾つであるというようなことが、あえて御提示をいただいた場合は、再度特定領域におけるがん診療拠点ということについて審議をするということでよろしいでしょうか。
○藤座長 またこれもパターンがあって、この病院は地域がん診療連携拠点病院の要件を満たしているというようなことがございますので、それを満たしている場合と、満たしていない場合では考え方がちょっと違うかもしれませんし、その医療圏にほかの病院がどのくらいあるかということもまた判断基準になるかもしれません。その辺は、別に決まりはないのですね。
 そういうことは、今後の基準を作るという意味においては、ある程度のことをここで考えておかないといけない可能性があります。来年、この原三信会病院がデータを詳細に出してきて、総数では断トツではないけれども1番だということを示したときにどう考えるかですね。ですから、特定というものの定義を考えるということになるんだと思いますけれども。
 羽鳥構成員、どうぞ。
○羽鳥構成員  IMRTやホルモン療法など他の治療方法について触れていないんだから、前立腺がんを集学的に治療しているとは言えないようにみえてしまいます。原三信さんがきちんとIMRTをやっている、ホルモンをやっている、それからいろいろなことをやっているということが出てきたら、それはそれでやはりきちんと議論すべきなのだろうと思います。患者さんの立場から見て、例えば九州大学とかほかの病院と、手術以外のことについてもきちんと連携がとれていることを示してもらえるようなデータが出たら、またそれは議論すべきだと思います。
○藤座長 ありがとうございます。今、ここで基準を決めるというのはちょっと難しいことだと思いますので、どうなりますか。その都度、話していくのでは、何かファジーな逃げ口上みたいですけれども。
○事務局(片岡) 1つ、6月にはもう一度検討会を開催予定ということはございますけれども、そちらのときに例えばIMRTの実績がどれくらい優れているとか、そういったことのデータが示された場合にはもう一度審議していただくということでもよろしいかと思います。
○藤座長 唐澤構成員、どうぞ。
○唐澤構成員 特定領域の審議をするに当たって、集学的治療の体制が整っているかという資料を出さないと審議できませんとなっていないところが、まず問題かと思います。ですから、福岡県はこれで十分だと思っているわけです。
 でも、集学的治療ができているかということが、この出していただいた資料だけでは審議できないので、まず資料を出させるということを前提に決めなければ特定領域の審議ができないのではないかと思います。
○藤座長 結論は出ませんけれども、今お話をいただいた集学的治療を示す証拠を出せというのは最低限の条件で、今の段階でその条件をクリアしていないから特定領域として可とするわけにはいかないということはよろしゅうございますね。
 その次の段階で、今度は6月に出すことを認めるかということはいかがでしょうか。もう一回再審議で、出せと言ったらきっと出してきますよね。それは、今、結論は出なくても、何か月か考えて、その場でいろいろまた考えてみるというのも1つの手ではあるとは思うんですけれども、なかなか難しい問題が出てまいります。
○村本構成員 先ほど、アップグレードということに関して、3月までには収束できる見込みだという要素と併せて、あちらのほうは6月に改めてということにはなったのですけれども、今回のことに関しては、私は基本的には「資料が足りないから、それをそろえて改めてまた6月に」というようなことは、余りやるべきではないのではないかと思います。
 過去のこの検討会の開催の頻度などを考えても、基本的には年1回の指定更新というサイクルにのっとって年1回開催してまいりましたので、余り複数回開催するからと言って、1つの案件を持ち越してやるというのは、仕組みとしてもよろしくないのではないかと思います。
○藤座長 貴重な御指摘、ありがとうございます。
 今まで、6月に、最初に言った条件を見て特例型がクリアできたら、もう特例型を外そうというような趣旨の検討会ということでございますので、書類の不備があったから、それをクリアしたら6月で認めるというのは、ひょっとしたらよその県、よその施設もそんなことがあるかもしれないということも考えると、それは不備は不備として来年度、もう一回再審議をするのが筋だということでございますね。
 今の御意見は、どうでしょうか。それでよろしゅうございますか。
 よろしゅうございますね。事務局としても、それでよろしいですか。
○事務局(片岡) 今、前立腺がんの集学的治療はデータが足りないので、特定領域としては不可、あるいは6月にデータがそろっても今までの経緯として1年に1回審議をしていたので来年の審議としたい。そこまで承知しました。
 もう一点確認しておきたいのは、こちらの病院について5大がんは集学的治療が提供できているという点がございますので、通常の拠点病院としての指定はいかがかという点について、もう一度御確認いただきたいと思います。
○藤座長 今の点は、いかがでしょうか。
 福岡県として地域がん診療連携拠点病院として推薦がない以上、こちらで、こちらにしたらというのは少しおかしいような気もいたしますが、ただ、地域として拠点病院の資格がある要件を満たしている病院はいっぱいあったほうが、それは県民のためだというような考えもあるかもしれませんが、県の推薦を前提に考えるということでいかがでしょうか。何か問題はございますか。
○唐澤構成員 県の推薦がもちろん前提なのですが、この認めないという返事を返すに当たって、患者さんにとってはやはり特定領域であるよりも、全般的ながんの診療がきちんとできるということのほうが大事なわけですから、ここの病院はそれを満たしていますよということを言ってあげるほうが、来年もし出したければお出しなさいということだと思うんですけれども、どうなんでしょうか。
○藤座長 それは、実は言っているんですよね。
○事務局(片岡) 事務局からは、一般型のほうが適切ではないでしょうかという御意見は投げ返してはいるのですが、あえてアピールのためにこちらで推薦するという御意見をいただいているところです。
○藤座長 そういうことになると、とにかく来年また考えてということが結論でよろしゅうございますか。
 では、そういう結論にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 これで、全部終わったのでしょうか。
○事務局(片岡) あとは、地域がん診療病院についても、資料3の最後にございました。
○藤座長 失礼いたしました。最後のページですね。地域がん診療病院についても御審議をいただきます。
 地域の場合、既に既指定の地域がん診療病院が何かの要件を満たさなくなったときにどうするかということは、また1年という形にしております。地域がん診療連携拠点病院の場合は、そういう場合には1年の特例型という名前がついておりますが、地域がん診療病院の場合は特例型の地域がん診療病院という名前はついておりません。
 ただ、それは同じ考え方で、名前は地域がん診療病院のままだけれども、1年間の指定を満たすということで。
○事務局(片岡) 地域がん診療連携病院については、拠点病院は4月1日以降で満たさない場合は特例型となります。それで、地域がん診療病院の場合は特例型という類型はございませんので、4月1日以降に満たしていない場合は指定更新しないというふうにしかできないかと考えております。
 ただ、現実には我々の案ではそのような病院は発生しませんでした。
○藤座長 失礼いたしました。棒グラフが書いてございました。資料2の11ページにあります、横の矢印があるところの下から2列目の図ですけれども、これに当てはまる病院はなかったということになるかと思います。
 では、これについて個別に御意見があるところはございませんでしょうか。
 2番の十和田市立中央病院が、拠点から地域がん診療になるということの変更になっております。地域がん診療連携拠点病院が地域がん診療病院となって、青森県立中央病院とグループ化する。リンクして地域の医療をするという形になっております。これも、要件としては問題ないという形になります。
 ほかは、ございますでしょうか。
○事務局(片岡) 1つ、資料3で先ほど国立がん研究センター東病院だけ議論が漏れておりました。9ページの東病院も指定更新推薦でございますけれども、要件は全て満たしておりましたので3年更新としております。
○藤座長 失礼いたしました。これは、昨年の段階で何か問題があったので1年だけの更新という形になっていたけれども、それは今回クリアできたということですね。
○事務局(片岡) そのとおりでございます。
○藤座長 ほかはございませんでしょうか。
 では、つたない司会の座長で申し訳ございませんでした。これで、この審議を終わりたいと思います。事務局から、今の総括をしていただければと思います。
○事務局(片岡) それでは、指定の結果ですけれども、資料3について基本的にはお認めいただいたと考えておりますが、例外的なところが1か所ございます。
 3ページ目の6番目、北海道の小樽市立病院を拠点病院1年と書かせていただきましたけれども、ここについては地域がん診療病院のままで、6月には拠点病院の類型を変更しての再審査を認めますというところがございました。
 資料3については、それのみでございます。
 個別に審査をしていただいた点でございますけれども、高度型については東京医科歯科大学は高度型への類型変更は認めないということで、現行どおり一般型の4年間指定をもらっておりますので、そのまま一般型で指定ということでございます。
 石巻赤十字病院、日本海総合病院、姫路赤十字病院、佐賀県医療センター好生館、鹿児島市立病院については高度型で、姫路赤十字と佐賀県医療センターはそのままですけれども、石巻赤十字と、日本海総合と、鹿児島市立については一般型から高度型への類型変更を認めるということでございました。
 特定領域に2か所推薦があった病院については、星総合病院は指定不可、原三信病院についても指定不可ということでございます。原三信病院については、次年度の検討会で再度審査を行う。6月の再審査は認めないということでございます。以上です。
○藤座長 ありがとうございました。よろしゅうございますか。
 では、これで審議と報告を終わりたいと思います。
 それでは、今後のスケジュールについて事務局のほうから御説明をお願いいたします。
○事務局(片岡) 本日御検討いただきました病院については、本検討会での結果に基づいて所要の手続を得た上で、各都道府県に対し、指定の通知を行う予定としております。
 また、本日以降に書面による要件充足の確認が必要な病院に関しては、事務局と座長で確認した後に構成員の皆様に御報告させていただきます。
○藤座長 ありがとうございました。
 ほかに何か連絡事項等、ございませんでしょうか。
 では、これで検討会を終了させていただきます。御協力ありがとうございました。
 

照会先

健康局がん・疾病対策課

代表 03-5253-1111(内線4604)